JPH10273894A - 熱硬化性繊維質成形体の製造方法 - Google Patents

熱硬化性繊維質成形体の製造方法

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JPH10273894A
JPH10273894A JP8046497A JP8046497A JPH10273894A JP H10273894 A JPH10273894 A JP H10273894A JP 8046497 A JP8046497 A JP 8046497A JP 8046497 A JP8046497 A JP 8046497A JP H10273894 A JPH10273894 A JP H10273894A
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thermosetting
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hexamine
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JP8046497A
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Shinichi Sakai
真一 酒井
Hitoshi Hatta
均 八田
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Resonac Holdings Corp
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Showa Highpolymer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形体の強度が向上し、製造により生じる排
水の公害問題も低減される熱硬化性繊維質成形体の製造
方法を提供すること。 【解決手段】 無機または有機繊維質基材と、結合剤と
してのフェノール樹脂組成物とを水中で分散および混合
させた後、所望の形状の成形体に抄造成形する工程を含
む熱硬化性繊維質成形体の製造方法において、前記フェ
ノール樹脂組成物が、ノボラック型フェノール樹脂10
0重量部と、ヘキサメチレンテトラミン3〜50重量部
とを加熱溶融して得られるものであることを特徴とする
熱硬化性繊維質成形体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無機または有機繊
維質基材と、結合剤としてのフェノール樹脂組成物とを
水中で分散および混合させた後、所望の形状の成形体に
抄造成形する工程を含む湿式の熱硬化性繊維質成形体の
製造方法に関するものである。さらに詳しくは本発明
は、成形体の強度が向上し、製造により生じる排水の公
害問題も低減される熱硬化性繊維質成形体の製造方法に
関するものである。本発明は、電気電子機器用、自動車
部品用、土木建築用、印刷回路用紙基板、印刷回路用ガ
ラス基板、電気絶縁用積層板、機械部品用積層板、構造
部材用積層板、化粧材コア、ロックウールボード、再生
古紙強化ボード、ガラス繊維強化基板、炭素繊維用強化
基材、電磁波遮蔽体等の製造に適用できる。
【0002】
【従来の技術】従来から、多くの熱硬化性繊維質成形体
が、湿式製法により製造されている。この湿式製法とし
ては、繊維質基材と熱硬化性樹脂とを水中で分散・混合
し、これを任意の形状の湿潤成形体に抄造成形した後乾
燥させる方法や、紙、シートまたは繊維質基材に液状ま
たは有機溶剤溶液の熱硬化性樹脂を含浸若しくは被覆
し、続いて乾燥させる方法や、粉状の熱硬化性樹脂と繊
維質基材とを混合した後にフォーミングする方法等が挙
げられる。
【0003】上記のような湿式製法に用いられる従来の
熱硬化性樹脂としては、レゾール型フェノール樹脂が一
般的に使用されている。しかしながら、熱硬化性繊維質
成形体の強度向上に対する要求は年々高まりつつあり、
従来のレゾール型フェノール樹脂を単独使用して製造し
た熱硬化性繊維質成形体では、その要求を満足させるに
は不十分であり、強度を高めるための新たな手段、例え
ば優れた結合剤の出現が期待されている。
【0004】広範囲な分野において、結合剤としてノボ
ラック型フェノール樹脂を使用した場合、成形体の強度
が向上することがしばしば見られる。そこで本発明者ら
はノボラック型フェノール樹脂を熱硬化性繊維質成形体
の結合剤として応用できないか、検討を行ってきた。し
かしながら、一般的にノボラック型フェノール樹脂は、
硬化剤としてヘキサメチレンテトラミン(以下、ヘキサ
ミンという)を含有しているが、湿式製法、とくに繊維
質基材と熱硬化性樹脂とを水中で分散および混合し、こ
れを任意の形状の湿潤成形体に抄造成形するという方法
を採用した場合、ヘキサミンが水中に移行溶解してしま
い、ノボラック型フェノール樹脂は結合剤としての機能
をほとんど果たさないことが判明した。また、その濾水
は多量にヘキサミン溶解物を含み、排水公害を生ずる原
因になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
従来の課題を解決し、結合剤としてノボラック型フェノ
ール樹脂を使用し、成形体の強度が向上し、製造により
生じる排水の公害問題も低減される熱硬化性繊維質成形
体の製造方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究を
重ねてきた結果、上記のような従来の課題を解決するこ
とができた。すなわち本発明は、無機または有機繊維質
基材と、結合剤としてのフェノール樹脂組成物とを水中
で分散および混合させた後、所望の形状の成形体に抄造
成形する工程を含む熱硬化性繊維質成形体の製造方法に
おいて、前記フェノール樹脂組成物が、ノボラック型フ
ェノール樹脂100重量部と、ヘキサメチレンテトラミ
ン3〜50重量部とを加熱溶融して得られるものである
ことを特徴とする熱硬化性繊維質成形体の製造方法を提
供するものである。
【0007】また本発明は、ノボラック型フェノール樹
脂、レゾール型フェノール樹脂または前記両樹脂の任意
割合の混合物100重量部に、前記の結合剤としてのフ
ェノール樹脂組成物を10重量部以上配合し、これを結
合剤として使用する前記の製造方法を提供するものであ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】上記のように本発明で使用される
フェノール樹脂組成物(以下単に“樹脂組成物”とい
う)は、ノボラック型フェノール樹脂と、ヘキサミンと
を加熱溶融することにより得られる。樹脂組成物の調製
方法はとくに制限されないが、熱硬化がほとんど進行し
ない程度の条件、例えば、ノボラック型フェノール樹脂
をエクストルーダー、コニーダ、ロール等で80〜90
℃の温度条件で加熱溶融し、そこにヘキサミンを添加
し、さらに10〜30分、好ましくは15〜20分ほど
加熱溶融することにより、樹脂組成物を得ることができ
る。得られた樹脂組成物は、極一部が熱硬化が進行して
いるが、結合剤としての使用にはとくに問題がない。こ
れとは別に、加熱溶融する際にノボラック型フェノール
樹脂とヘキサミンとを同時に混合して加熱溶融してもよ
いし、また両者を混合した後に加熱溶融してもよい。加
熱溶融後、得られた樹脂組成物を冷却し、それを常法に
より粉砕して平均粒径20μm程度の粉末樹脂とすれ
ば、その後の成形操作が容易となる。
【0009】本発明において樹脂組成物は、ノボラック
型フェノール樹脂100重量部に対し、ヘキサミンを3
〜50重量部、好ましくは10〜20重量部配合する必
要がある。ヘキサミンの配合割合が3重量部未満では、
成形体の強度が不十分となり、逆に50重量部を超える
と加熱溶融時の混練の際にアンモニアガスが発生し好ま
しくない。
【0010】本発明で使用されるノボラック型フェノー
ル樹脂は、フェノール類とアルデヒド類とを酸性触媒の
存在下で反応させて得られる。フェノール類としては、
フェノール性水酸基を分子中に1個以上有するものをす
べて包含し、例えばフェノール、クレゾール、キシレノ
ール、tert−ブチルフェノール、フェニルフェノー
ル、ノニルフェノール、イソプロペニルフェノール、ブ
ロモフェノール、フルオロフェノール、アミノフェノー
ル、レゾルシノール、カテコール、イソプロピルカテコ
ール、ピロガロール、ビスフェノールA、ビスフェノー
ルF、ビスフェノールS、ビフェノール等を挙げること
ができる。アルデヒド類としては、例えばホルムアルデ
ヒド、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、テトラオ
キサン、アセタール、グリオキサール、アセトアルデヒ
ド、ブチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、アクロレイ
ン、フルフラール等の1種または2種以上が挙げられ
る。酸性触媒としては塩酸、硫酸、燐酸、蓚酸、酢酸な
どの有機酸または無機酸から選ばれた少なくとも一種が
使用される。
【0011】本発明で使用される無機または有機繊維質
基材は、とくに制限されるものではないが、例えば木材
繊維、セルロース繊維、綿、麻、屑布、古紙再生繊維、
ナイロン繊維、ビニロン繊維、アクリル繊維、アラミド
繊維、ポリアクリレート繊維、ポリエチレン繊維、ポリ
プロピレン繊維、ポリエステル繊維、ポリエステル中空
繊維、銅被覆ポリエステル繊維、フェノール樹脂繊維、
炭素繊維、ガラス繊維、ロックウール、炭化珪素繊維、
シリカ・アルミナ繊維、ステンレス繊維、銅繊維等が挙
げられる。
【0012】繊維質基材と樹脂組成物との混合割合は、
使用目的に応じて任意に選択すればよく、とくに制限さ
れない。
【0013】本発明においては、上記のようにして得ら
れる樹脂組成物を結合剤として単独使用してもよいが、
これとは別に、ノボラック型フェノール樹脂、レゾール
型フェノール樹脂または前記両樹脂の任意割合の混合物
を樹脂組成物と併用することもできる。この態様によれ
ば、熱硬化の際発生するアンモニアガスを減少させると
いう点で有利となる。
【0014】この態様におけるノボラック型フェノール
樹脂は、上記で述べたものが利用できる。
【0015】また、レゾール型フェノール樹脂は、フェ
ノール類とアルデヒド類とを塩基性触媒の存在下で反応
して得られる。フェノール類およびアルデヒド類は、上
記で説明した通りである。また塩基性触媒としては、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、ア
ンモニア水、アミン等の1種または2種以上が挙げられ
る。
【0016】さらに併用の比率は、ノボラック型フェノ
ール樹脂、レゾール型フェノール樹脂または前記両樹脂
の任意割合の混合物100重量部に対し、樹脂組成物1
0重量部以上、好ましくは10〜50重量部、さらに好
ましくは15〜30重量部がよい。
【0017】ノボラック型フェノール樹脂、レゾール型
フェノール樹脂または前記両樹脂の任意割合の混合物
は、例えば平均粒径20μm程度に粉砕したものを利用
するのが有利である。
【0018】本発明に使用される樹脂組成物と無機また
は有機繊維質基材とは、水中で混合するか、あるいは予
め樹脂組成物と繊維質基材とを混合した後に水中に分散
させさせた後、硫酸礬土などの沈着剤を添加後、所望の
形状の湿潤成形体に抄造し、加熱乾燥し、熱硬化性繊維
質成形体を得ることができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例によりさ
らに説明するが、本発明はこれらの例により限定される
ものではない。なお、以下に示す「部」および「%」は
すべて重量基準である。
【0020】実施例1. [手順1] フェノール、ホルムアルデヒド、酸性触媒
として蓚酸を用いて常法により合成した固形ノボラック
型フェノール樹脂100部を約90℃のロールで加熱溶
融し、さらにヘキサミン15部を加え、15分間加熱溶
融した。その後室温放置で常温まで冷却して粉砕し、平
均粒径20μmの粉末状の樹脂組成物(以下(A)とす
る)を得、下記表1の通り配合した。
【0021】
【表1】 含水パルプ : 114部(固形分72部) 水 : 2400部 (A) : 12.7部 硫酸礬土 : 約15部
【0022】[手順2] 含水パルプを水中にて分散
し、(A)をさらに混合分散させた。さらに硫酸礬土を
適量添加し、pHを5.0〜5.5の範囲に調整した。
これら混合物を濾紙で吸引濾過し、ウエットケーキを作
成した。
【0023】[手順3] 約200kg/cm2でウエ
ットケーキを常温圧縮し、水分を除去した。その後水蒸
気の存在下で160℃オープンで1時間、さらに水蒸気
を除去した状態で160℃1時間乾燥を行った。このよ
うにして得られた成形体のサイズをおよそ25mm×1
0mm×120mmの試験片にし、JIS A5905
に準じ、常態での曲げ強度を測定した。
【0024】[手順4] また、[手順1]で作成した
(A)を三角フラスコに10g採取し、200gの純水
を加え、3時間撹拌し、濾過した残留物のヘキサミン量
をケルダール法に従って測定した。
【0025】実施例2. [手順1] フェノール、ホルムアルデヒド、酸性触媒
として塩酸を用いて常法により合成した固形ノボラック
型フェノール樹脂100部を約90℃のロールで加熱溶
融し、さらにヘキサミン15部を加え、15分間加熱溶
融した。その後室温放置で常温まで冷却して粉砕し、平
均粒径20μmの粉末状の樹脂組成物を得た。
【0026】[手順2] 上記の粉末状の樹脂組成物5
0部と平均粒径20μmに粉砕したレゾール型フェノー
ル樹脂(フェノール、ホルムアルデヒド、塩基性触媒と
して水酸化バリウムを用いて常法により合成した)50
部とを混合し、粉末樹脂組成物(B)を得、その後は実
施例1と同様の手順に従い成形体を作成し、常態曲げ強
度および粉末樹脂組成物(B)の水洗い後の残留ヘキサ
ミン量を測定した。
【0027】実施例3. [手順1] フェノール、ホルムアルデヒド、酸性触媒
として塩酸を用いて常法により合成した固形ノボラック
型フェノール樹脂100部を,約90℃のロールで加熱
溶融し、さらにヘキサミン15部を加え15分間加熱溶
融した。その後室温放置で常温まで冷却してから平均粒
径20μmに粉砕した。
【0028】[手順2] 上記の粉末樹脂組成物25部
と平均粒径20μmに粉砕したレゾール型フェノール樹
脂(フェノール、ホルムアルデヒド、塩基性触媒として
水酸化ナトリウムを用いて常法により合成した)75部
とを混合し、粉末樹脂組成物(C)を得、その後は実施
例1と同様の手順に従い成形体を作成し、常態曲げ強度
及び粉末樹脂組成物(C)の水洗い後の残留ヘキサミン
量を測定した。
【0029】比較例1. [手順1] フェノール、ホルムアルデヒド、酸性触媒
として塩酸を用いて常法により合成した固形ノボラック
型フェノール樹脂100部とヘキサミン15部とを、加
熱溶融することなく単に添加混合した。その後平均粒径
20μmに粉砕し、粉末樹脂組成物とした。 [手順2] 上記の粉末樹脂組成物50部と平均粒径2
0μmに粉砕したレゾール型フェノール樹脂(フェノー
ル、ホルムアルデヒド、塩基性触媒として水酸化ナトリ
ウムを用いて常法により合成した)50部とを混合し、
粉末樹脂組成物(D)を得、その後は実施例1と同様の
手順に従い成形体を作成し、常態曲げ強度及び粉末樹脂
組成物(D)の水洗い後の残留ヘキサミン量を測定し
た。
【0030】比較例2. [手順1] フェノール、ホルムアルデヒド、酸性触媒
として塩酸を用いて常法により合成した平均粒径20μ
mに粉砕したノボラック型フェノール樹脂(ヘキサミン
無添加)50部と平均粒径20μmに粉砕したレゾール
型フェノール樹脂(フェノール、ホルムアルデヒド、塩
基性触媒として水酸化ナトリウムを用いて常法により合
成した)50部とを混合して粉末樹脂組成物(E)とし
た。 [手順2] [実施例1]と同様の手順に従い成形体を
作成し、常態曲げ強度および粉末樹脂組成物(E)の水
洗い後の残留ヘキサミン量を測定した。
【0031】比較例3. [手順1] フェノール、ホルムアルデヒド、酸性触媒
として塩酸を用いて常法により合成した固形ノボラック
型フェノール樹脂100部にヘキサミン15部を、加熱
溶融することなく単に添加混合した。その後平均粒径2
0μmに粉砕し、粉末樹脂組成物とした。 [手順2] 上記の粉末樹脂組成物25部と平均粒径2
0μmに粉砕したレゾール型フェノール樹脂(フェノー
ル、ホルムアルデヒド、塩基性触媒として水酸化ナトリ
ウムを用いて常法により合成した)75部とを混合して
粉末樹脂組成物(F)を得、その後は実施例1と同様の
手順に従い成形体を作成し、常態曲げ強度および粉末樹
脂組成物(F)の水洗い後の残留ヘキサミン量を測定し
た。
【0032】比較例4. [手順1] フェノール、ホルムアルデヒド、酸性触媒
として塩酸を用いて常法により合成した平均粒径20μ
mに粉砕したノボラック型フェノール樹脂(ヘキサミン
無添加)25部と平均粒径20μmに粉砕したレゾール
型フェノール樹脂(フェノール、ホルムアルデヒド、塩
基性触媒として水酸化ナトリウムを用いて常法により合
成した)と75部を混合して粉末樹脂組成物(G)とし
た。 [手順2] 実施例1と同様の手順に従い成形体を作成
し、常態曲げ強度及び粉末樹脂組成物(G)の水洗い後
の残留ヘキサミン量を測定した。
【0033】比較例5. [手順1] フェノール、ホルムアルデヒド、酸性触媒
として塩酸を用いて常法により合成した平均粒径20μ
mに粉砕したレゾール型フェノール樹脂(ヘキサミン無
添加)を粉末樹脂組成物(H)とした。 [手順2] 実施例1と同様の手順に従い成形体を作成
し、常態曲げ強度及び粉末樹脂組成物(H)の水洗い後
の残留ヘキサミン量を測定した。
【0034】上記実施例1〜3および比較例1〜5によ
り得られた結果を以下の表2に示す。
【0035】
【表2】
【0036】表2から分かるように、本発明における樹
脂組成物を使用しない成形体(比較例1〜5)に比べて
使用した成形体(実施例1〜3)の方が強度が高いとい
う結果が得られた。また、比較例1および比較例3は単
純にヘキサミンを添加したのみなので、水にヘキサミン
が溶解し、結果はヘキサミンを用いなかった比較例2、
比較例4とほぼ同様の値であった。ヘキサミンの溶出に
関して、単にヘキサミンを混合した比較例1および比較
例3は水によってヘキサミンがほとんど流出してしまう
が、実施例1〜実施例3は水洗い後もヘキサミンの損失
がなく、湿式製法によって硬化剤であるヘキサミンが有
効に反応することを示している。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、成形体の強度が向上
し、製造により生じる排水の公害問題も低減される熱硬
化性繊維質成形体の製造方法が提供される。本発明は、
電気電子機器用、自動車部品用、土木建築用、印刷回路
用紙基板、印刷回路用ガラス基板、電気絶縁用積層板、
機械部品用積層板、構造部材用積層板、化粧材コア、ロ
ックウールボード、再生古紙強化ボード、ガラス繊維強
化基板、炭素繊維用強化基材、電磁波遮蔽体等の製造に
適用できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機または有機繊維質基材と、結合剤と
    してのフェノール樹脂組成物とを水中で分散および混合
    させた後、所望の形状の成形体に抄造成形する工程を含
    む熱硬化性繊維質成形体の製造方法において、前記フェ
    ノール樹脂組成物が、ノボラック型フェノール樹脂10
    0重量部と、ヘキサメチレンテトラミン3〜50重量部
    とを加熱溶融して得られるものであることを特徴とする
    熱硬化性繊維質成形体の製造方法。
  2. 【請求項2】 ノボラック型フェノール樹脂、レゾール
    型フェノール樹脂または前記両樹脂の任意割合の混合物
    100重量部に、請求項1に記載の結合剤としてのフェ
    ノール樹脂組成物を10重量部以上配合し、これを結合
    剤として使用する請求項1に記載の製造方法。
JP8046497A 1997-03-31 1997-03-31 熱硬化性繊維質成形体の製造方法 Pending JPH10273894A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011021093A (ja) * 2009-07-15 2011-02-03 Lignyte Co Ltd 変性フェノール樹脂、その製造方法、フェノール樹脂組成物、耐火物組成物、鋳型用レジンコーテッドサンド、成形材料、不織布、硬化物、炭化物、活性炭
JP2017057541A (ja) * 2015-09-14 2017-03-23 住友ベークライト株式会社 発泡性抄造体、発泡体、発泡性抄造体の製造方法、及び発泡体の製造方法

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