JPH0146935B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、デイスクを用いた磁気記録再生装置
に係り、特に電子スチルカメラに好適な磁気デイ
スク装置に関する。

〔発明の背景〕

第１図に電子スチルカメラにおけるヘツドと、
デイスクの圧着方法を示す。ヘツド１とデイスク
２の圧着部後方に凹部を持つパツド３を配置し、
パツド３を下降させてデイスク２を撓ませ、該デ
イスク２のフレキシビリテイを利用してヘツド１
とデイスク２を圧着させるものである。

ここで、従来の装置では、デイスク２の装着完
了と同時に第１図に示した状態にセツテイングさ
れ、以降デイスク２を取り出すまでこの状態が保
持されていた。そのため、デイスク２を停止状態
で長時間装着したまま放置すると、デイスク２の
ヘツド１との圧着部近傍が塑性変形を起こし、再
びデイスク２を回転させた時にヘツド１の当りが
劣化すするといつた欠点があつた。また、電子ス
チルカメラでは省電力のためシヤツターとデイス
ク駆動モータの起動を連動させ、撮像時にのみデ
イスク駆動モータを回転する方式をとつている。
よつて、デイスク駆動モータは短時間で定常回転
数まで立ち上がる必要があり、この時の急激な負
荷変動によりデイスク２およびヘツド１が損傷を
受けやすいといつた欠点があつた。

〔発明の目的〕

本発明の目的は、長期にわたりデイスクを装着
したまま放置してもデイスクを変形させることが
なく、またデイスク起動時もしくはヘツドとデイ
スクの圧着時の急激な負荷変動に対してもヘツド
およびデイスクが損傷を受けることのない信頼性
の高い磁気デイスク装置を提供することにある。

〔発明の概要〕

本発明は、記録、再生時にのみヘツドとデイス
クを圧着状態とし、デイスクをデイスク装置に装
着したまま長時間放置しておいても、デイスクに
変形が生じることがなく、またデイスクの回転数
が所定の値に達するまでの時間ヘツドとデイスク
の圧着動作の完了を遅らせる遅延手段を設けるこ
とにより、繰返しデイスクを使用してもデイスク
およびヘツドに損傷が生じないようにしたもので
ある。また、本発明は遅延手段にダンパー特性を
持たせてデイスクとヘツドが急激に接触すること
を防止しているものである。

〔発明の実施例〕

以下、本発明の一実施例を第２〜６図により説
明する。

第２図に本実施例におけるヘツドとデイスクの
圧着機構を示す。また、第３図は第２図のＡ―
A′断面である。同機構はデイスク２の半径方向
への送り機構（図示せず）を備えたヘツド１、保
護防塵のためジヤケツト１７内に格納されその中
心部でデイスク駆動モータ１３の回転軸と嵌合す
るフレキシブルなデイスク２、シヤーシ４上に固
定されデイスク脱着用の扉１６を支持する軸７を
共用し該軸７を中心として回軸可能なアーム５の
中間部に一体に取付けられたパツド３その一端が
扉１６に固定され他端がアーム５に当接し該アー
ム５に第３図中で軸７を中心として反時計回り回
転させる力を加えてアーム５の先端部５ａがピン
１４の先端部１４ｂと常に当接した状態に保持せ
しめる板バネ１８、シヤーシ４上に設けられた穴
４ａと遊合し該シヤーシ４の面に垂直な方向に昇
降可能なピン１４、ピン１４の第３図中での下端
部に一体に取付けられた磁性板１０、シヤーシ４
と磁性板１０とを連結し磁性板１０および該磁性
板１０と一体のピン１４を第３図中で上方向に引
き上げる力を生じる引張りコイルバネ８、および
該コイルバネ８と並列に設置されたダンパー９、
シヤーシ４に対して固定され磁性板１０と対向し
デイスク駆動モータ１３と連動してオンオフする
電磁石１１より成る。

本実施例では、ヘツド１をシヤーシ４の面直角
方向について固定とし、パツド３側をデイスク２
より離脱する方向へ可動として非録再時にパツド
３をデイスク２より離脱状態にしようとするもの
である。

ここで、第３図は非録再時、つまりヘツド１と
デイスク２が非圧着状態にある時を示している。
電磁石１１はオフ状態にあり、対向する磁性板１
０に対し何ら力を与えていない。ピン１４は、ア
ーム５を介して板バネ１８により下方へ押し下げ
る力を受けると同時に、磁性板１０を介してコイ
ルバネ８により上方へ引き上げる力を受けてい
る。ここで、コイルバネ８による力は板バネ１８
による力と比べて十分に大きく、結果的にピン１
４は引き上げられ、ピン１４の中間部に設けた突
起１４ａがシヤーシ４と当接した位置に保持され
る。この時、パツド３はデイスク２より離脱した
状態となるように設定してある。

これに対し、第４図は録再時、つまりヘツド１
とデイスク２が圧着状態にある時を示している。
デイスク駆動モータ１３はオン状態にあり、これ
と連動する電磁石１１もオン状態となり、対向す
る磁性板１０を吸引し、ピン１４を引き下げる力
を生ずる。ここで、電磁石１１による吸引力はコ
イルバネ８の引張り力と比べて十分に大きく、結
果的にピン１４は引き下げられ、磁性板１０と電
磁石１１の上面１１ａが接触した位置に保持され
る。この時、パツド３は下降してヘツド１および
デイスク２に対し録再を行なうのに最高な状態に
設定される。

次にデイスク駆動モータ１３の起動時、すなわ
ち非録再状態（第３図）から録再状態（第４図）
へ移行する際の動作について述べる。デイスク駆
動モータ１３がオン状態となつてから定常回転数
に達するまでには一定の立ち上がり時間を要す
る。これに対して、ピン１４の昇降動作には磁性
板１０を介してダンパー９が付加してあり、その
減衰力はコイルバネ８および板バネ１８の弾性
力、電磁石１１と磁性板１０の吸引力と勘案し
て、デイスク駆動モータ１３が定常回転数に達し
た直後にヘツド１とデイスク２が圧着状態となる
ように設定してある。これにより、デイスク２の
起動時の急激な負荷変動中にヘツド１とデイスク
２が圧着状態となることはなくなり、損傷を受け
る危険性を軽減できる。また、本実施例では、あ
る程度ゆつくりした速度でヘツド１とデイスク２
が圧着状態となるため、さらに損傷の危険性を軽
減できるという効果がある。また、デイスク駆動
モータ１３の起動時にヘツド１とデイスク２の圧
着による負荷がかからないので、定常回転数に達
するまでの時間を短縮できるという効果がある。
さらに、既存のデイスク脱着用扉１６の支持軸７
を共用して該軸７を中心にパツド３を回転移動す
る機構をとることにより、簡易で廉価な付加装備
をもつて本発明の目的を達成できるという効果も
ある。

次に、第５図を用いて本発明の第２の実施例を
説明する。本実施例は電気的な遅延手段を用いた
ものである。

第５図において、第３図と同一物には同一符号
を付してある。第３図との機構的な相違はダンパ
ー９が無い点である。１９は遅延回路、２０はス
イツチ、２１は電源である。スイツチ２０を閉じ
ることによりデイスク駆動モータ１３に電源２１
により電力が加えられ、デイスク駆動モータ１３
は回転を開始する。同時に電源２１の出力は遅延
回路１９に加えられ、デイスク駆動モータ１３が
定常回転数に達するまでの時間に合わせてあらか
じめ定められた時間遅延されて電磁石１１に加え
られる。電磁石１１がオン状態になると磁性体１
０が吸引され、ピン１４は引き下げられ、パツド
３が下降してヘツド１とデイスク２は圧着状態と
なる。

本実施例によれば、デイスク２が定常回転数に
達してからヘツド１と圧着状態となるので、ヘツ
ド１、デイスク２が損傷を受ける危険性を軽減す
ることができる。

次に第６図を用いて、本発明の第３の実施例を
示す。第３図と同一の物には同一番号を付してあ
る。アーム５の先端部５ａはバネ２３によりパツ
ドをデイスク２より離脱状態にする方向に押し上
げられている。また先端部５ａは連結棒２２によ
り磁性板１０に連結されている。録再時には電磁
石１１が作動し、磁性板１０を引きつけ、連結棒
２２によりアーム５がバネ２３の力に抗して引き
付けられ、位置決め部材２４に当接するまで下降
する。位置決め部材２４の高さはヘツド１とデイ
スク２の最も良い当接状態にあらかじめ設定され
ている。

本実施例によれば第１の実施例と同様の効果が
得られる。本実施例のダンパー９は第２の実施例
と同じように電気的遅延手段を用いてもよいこと
は言うまでもない。

〔発明の効果〕

本発明によれば、長期にわたりデイスクを装着
したまま放置してもデイスクを変形させることが
なく、またデイスク起動時の急激な負荷変動によ
るヘツドおよびデイスクの損傷を回避することが
できるので、装置の信頼性を向上させる効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は電子スチルカメラにおけるヘツドとデ
イスクの当接部の断面図第２図は第１の実施例に
おけるパツド移動機構の非録再時の状態を示す正
面図、第３図は第２図の断面図、第４図は同じく
第１の実施例におけるパツド移動機構の録再時の
状態を示す断面図、第５図は本発明の第２の実施
例の構成図、第６図は本発明の第３の実施例の構
成図である。 １…ヘツド、２…デイスク、３…パツド、４…
シヤーシ、５…アーム、７…軸、８…コイルバ
ネ、９…ダンパー、１０…磁性体、１１…電磁
石、１３…デイスク駆動モータ、１４…ピン、１
６…扉、１８…板バネ、１９…遅延回路、２２…
連結棒。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 信号が記録されるデイスクと、上記デイスク
   を回転駆動するデイスク駆動手段と、上記デイス
   クに信号を記録し、若しくは上記デイスクに記録
   された信号を上記デイスクから再生するヘツド
   と、上記デイスクを挾んで上記ヘツドと対向する
   位置に配置され、前記ヘツドと対向する部分に凹
   部が形成されたパツドと、上記パツドを移動し
   て、上記ヘツドと上記パツドとにより、上記デイ
   スクを狭持し、上記デイスクの上記パツドとの接
   触部近傍を撓ませた状態で、上記ヘツドを上記デ
   イスクに圧着させるパツド移動手段とを有するデ
   イスク装置において、上記デイスク駆動手段が上
   記デイスクの回転駆動を開始した後、所定の時間
   遅れて、上記パツド移動手段によるパツドの移動
   動作を完了せしめる遅延手段を備えていることを
   特徴とするデイスク装置。 ２ 信号が記録されるデイスクと、上記デイスク
   を回転駆動するデイスク駆動手段と、上記デイス
   クに信号を記録し、若しくは上記デイスクに記録
   された信号を上記デイスクから再生するヘツド
   と、上記デイスクを挾んで上記ヘツドと対向する
   位置に配置され、前記ヘツドと対向する部分に凹
   部が形成されたパツドと、上記パツドを移動し
   て、上記ヘツドと上記パツドとにより、上記デイ
   スクを狭持し、上記デイスクの上記パツドとの接
   触部近傍を撓ませた状態で、上記ヘツドを上記デ
   イスクに圧着させるパツド移動手段とを有するデ
   イスク装置において、上記デイスク駆動手段が上
   記デイスクの回転駆動を開始した後、所定の時間
   遅れて、上記パツド移動手段によるパツドの移動
   動作を完了せしめる遅延手段と、デイスクに信号
   を記録しない時、又は上記デイスクから信号を再
   生しない時には、上記パツド移動手段により上記
   パツドを上記デイスクから離脱させ、上記ヘツド
   と上記パツドによる上記デイスクの狭持状態を解
   除する解除手段とを備えていることを特徴とする
   デイスク装置。