JPH0144412Y2 - - Google Patents

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JPH0144412Y2
JPH0144412Y2 JP1986086478U JP8647886U JPH0144412Y2 JP H0144412 Y2 JPH0144412 Y2 JP H0144412Y2 JP 1986086478 U JP1986086478 U JP 1986086478U JP 8647886 U JP8647886 U JP 8647886U JP H0144412 Y2 JPH0144412 Y2 JP H0144412Y2
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【考案の詳細な説明】 本考案は、防風網、養生シート、娯楽施設用ネ
ツト等に使用される粗目シートであつて、文字、
図形を表示する切抜き布又は貼着後文字、図形等
を書き入れる例えば白色の切抜き布等の所謂文
字・字布が貼着される被貼着部分を有する粗目シ
ートに関する。
従来養生シート等に会社名等所望の文字、図形
を表示する場合、該シート等が構成糸条の密度が
大なる所謂織物や表面をフイルムでおおつたター
ポリン等の場合は問題はないのであるが、該養生
シート等が最近特に急速に普及されている粗目シ
ートの場合には、該シートに直接文字を表示する
ことが極めて困難であり、また表示し得た場合で
も、背部が明るい状態では正面からは殆んど見え
ない等の現象が起り、また、表示の際、インクが
大量に無駄になる等不都合があつた。従つて、文
字・字布を切抜きこれを接着剤等を用いて養生シ
ート等に直接貼着することも、行われているが接
着強度が弱く、接着剤に塵埃が付着してその部分
が特に汚染される等適当ではなかつた。さらに、
シートの文字・字布を貼着すべき部分の糸条上に
溶融ポリエチレンを糸状にして複数本垂下し、こ
れを糊材として文字・字布を貼着する方法も開示
されているが、この溶融樹脂は粗目シートにおけ
る互に離隔する糸条の間にも架橋することとな
り、この架橋部分は糸条と文字・字布とを接着す
る場合、接着には全く寄与することのない無用の
ものとなり、かえつて、貼着された文字・字布の
風合を硬化させ、その外観を著しく損ずる等の問
題点を有するものであつた。
本発明はかかる実情に鑑みてなされたもので、
防風網や養生シート等に使用される粗目シートに
文字・字布をしつかりと固定し、確実にかつ美麗
に貼着描出するために有用な文字・字布の被貼着
部分を有する粗目シートを提供することをその目
的とするものである。
本考案は粗目シートの文字・字布が貼着される
被貼着部分の各糸条の外周全体を高周波又は熱融
着性を有する重合体でくるんだ形で被覆すること
を要旨とするもので、文字・字布が上記の被貼着
部分に高周波又は熱融着により極めて好ましく貼
着される。
本考案に係る経緯方向に配列して用いられる糸
条は、紡績糸、フイラメント糸、スプリツト糸、
テープ状糸等その他のいずれでもよく、特に限定
はないが、強力、シートの重さ等を勘案して、特
に好ましいのは100〜5000デニールのポリエステ
ル又はビニロンのフイラメント糸である。この糸
条は、その表面の重合体の高周波、又は熱融着条
件において安定であつて、溶融、劣化、収縮、切
断などのないものである。また、これらの糸条は
どのように編織成されてもよいが経糸、緯糸のデ
イメンシヨンが固定したものが好ましく、特に平
織のほか、もじり織、からみ織等の特殊織物を使
用すると効果的である。次に、シートの目の大き
さは、目が四角であれば15mm×15mm即ち225mm2
下がよく特に0.5〜10mmのものが好んで使用され
る。
本考案にあつては、上記の如くしてなる粗目シ
ートに所望の文字・字布を貼着描出するため、文
字・字布の被貼着部分の各糸条が、その表面を高
周波又は熱融着性を有する重合体により被覆され
ているのが特徴となつている。この重合体はポリ
塩化ビニール、ポリウレタン、低融点ポリエステ
ル、エチレン−錯酸ビニル共重合体その他の樹脂
が使用されるが、特にポリ塩化ビニルを主体とす
るものが好ましい。重合体はシートの被貼着部分
の重量の50%以上、好ましくは、70〜150%の量
で付着される。被覆は上記の重合体溶液にシート
の被貼着部分を浸漬乾燥させることにより達成す
るが、その他の公知の方法により付着させること
も可能である。また、上記の重合体には防炎性、
汚れ防止性その他の特性を付与するため適宜の薬
剤を添加することも差支えない。
次に文字・字布は、予め所望の文字、図形に応
じて切抜かれた布、又は、シートに貼着後、その
上に所望の文字、図形を書き入れうるもの例えば
白色の切り抜かれた布等を総称するものである
が、その貼着面に重合体を塗布しないものと、重
合体を塗布したものとがある。この場合の重合体
は高周波又は熱融着性を有するものであるが、上
述のポリ塩化ビニル、ポリウレタン、低融点ポリ
エステル等が使用される。また、文字・字布とし
て特別に基布を使用せず、フイルム状の重合体シ
ートをそのまま使用することもできる。この場合
文字・字布は所望の文字又は図形に予め切抜かれ
てあり、必要に応じ、着色又は夜光塗料等を含有
するもの等が選択される。
以下図面を参照し、実施例に基づいてさらに詳
細に説明する。
第1図A〜Cは本考案が適用される粗目シート
の平面図である。粗目シートには第1図Aに示す
如く、概ね正方形の網目を有して経緯方向に配列
される糸条1,2により平織物に構成されるもの
が最も一般的である。また、第1図Bに示す如
く、同じ平織物でも部分的に糸条の密度が大とな
つている部分を含むものであるが、このものは、
その密度の大きな部分が隣接シートの、同様に密
度の大きな部分との接合により接合強度の極めて
大なる連接物が得られる利点を有する。また、本
考案に係る文字・字布の貼着にあつても、当該密
度の大きな部分に対してこれを実施すれば、貼着
強度が増大することは勿論である。さらに、第1
図Cの場合は、経又は緯いずれかの糸条に対しや
や弧形をなして緯又は経の糸条を配置して形成さ
れるもので、この場合にあつてもシートを連接す
るとき、その交接点を増して接合部位の強度を増
強することのできるものであるが、この接合部に
本考案に係る文字・字布を貼着しても効果的であ
る。しかし、いずれにしても本考案が適用される
のは、粗目シートであるので、通常の方法では文
字・字布等の接着が著しく困難なものである。
次に第2図A〜Cは、本考案を説明する断面図
である。
まず、第2図Aは、被貼着部分が、重合体によ
り各糸条をくるむように被覆して形成された粗目
シート10に対し文字・字布11が貼着されたも
のである。この場合の文字・字布の貼着表面に
は、特に重合体は塗布されていなくてもよい。高
周波又は熱により粗目シート10の被貼着部分の
各糸条を被覆している重合体が融け、これが文
字・字布とシートとを融着する。この接着剤的効
果に基づき文字・字布を粗目シートに貼着し所望
のパターンを描出しうるものである。
次に、第2図Bの場合は、重合体を被覆せしめ
た粗目シート20の被貼着部分の糸条と、重合体
21aを粗目シート20の貼着面に付着せしめて
得られる文字・字布21とを重ね合わせ、これ
に、高周波又は熱処理を施すと両重合体層は共に
融けて該糸条に該文字・字布が貼着せしめられる
ものである。この場合文字・字布21は基布又は
基材に重合体を付着せしめたものを使用してもよ
いし、全体が重合体のフイルムからなつてるもの
を用いても差支えない。ただし、前者は文字・字
布の形態安定性が良好なる利点があるのに対し、
後者は融着時フイルムに歪みが生じる不利もあつ
て、一般に前者を使用するのが好適である。しか
し、いずれの場合であつても、第2図Aの場合と
は異なり、文字・字布の貼着面に重合体が付着さ
れているので、糸条の重合体との間に強い接合状
態が発生し貼着強度が一段と優れたものとなる。
最後に第2図Cの場合は、粗目シート30の両
側に、該シートを挾んでほぼ形状及び大きさの同
一な2枚の文字・字布31,32を対向して貼り
合せたものである。この場合文字・字布の貼着面
を高周波又は熱融着性の重合体で形成し高周波又
は熱を対向して重ね合わされた文字・字布の上下
から印加すると、両文字・字布は対向して糸条に
貼着される。このとき文字・字布の貼着面31
a,32aの少なくとも1つを高周波又は熱によ
り接着できる重合体で形成していると、糸条及び
両文字・字布の3者が相互に融着することとなる
ので、糸条に対する字布の貼着は極めて強固なも
のとなる。この場合文字・字布の重合体が被貼着
部分の糸条をくるむようになる。しかし、文字・
字布31,32の両方又は片方に重合体31a,
32aが付着していない態様もとりうる。
以上の実施例〔第2図A〜C〕において、使用
された糸条はポリエステルマルチフイラメントで
次の如き組織のものであつた。
500デニール/2×1000デニール/1/7×7(本/
吋) また、使用した重合体は、糸条及び文字・字布
において共通であり次の組成のものであつた。
PVC 100重量部 DOP(可塑剤) 80 〃 安定剤 1 〃 酸化アンチモン(防炎剤) 30 〃 顔料(グリーン) 2 〃 トリクレン 25 〃 (注:トリクレンは加工後揮発する。) 本考案は以上の如き構成に基づくもので、文
字・字布が貼着される被貼着部分の各糸条が高周
波又は熱融着性を有する重合体で被覆される粗目
シートであつて、この被貼着部分に対し、対向面
に重合体を形成せしめた文字・字布或いは付着せ
しめない文字・字布を粗目シートの片側に又は対
向して両側に貼着することにより考案所期の目的
を達成しうるものである。
この場合貼着強度面から云えば、前記のA→C
の順に強力であるが、一方、Cの場合は、既存の
不対称性を有する切抜き文字からなる文字・字布
等には応用しがたく、対称的な文字又は図形或い
は貼着後に文字又は図形を記入する類のものに都
合がよい。ただ、この場合一対の文字・字布と一
体的に切抜き又は切り取れば特に問題はない。
しかしながら、本考案のいずれの方法にあつて
も、従来の糊材、接着剤等の利用による貼着や、
直接粗目シートに対し色材を使用して、文字・図
形を形成せしめる等の場合と比較し、格段に強固
に貼着され、また耐久性を有し、さらに、美麗な
る字布を形成せしめうるもので、極めて有用であ
る。また、被貼着部分に対する貼着には高周波、
ライスター、熱板(アイロン)その他任意の加熱
手段が使用できて好都合である。
【図面の簡単な説明】
第1図A〜Cは本考案が適用される粗目シート
の各種態様を示す説明図、第2図A〜Cは本考案
に係る粗目シートに対し文字・字布を貼着する各
種実施例を示す説明図である。 1,2……糸条、10,20,30……粗目シ
ート、11,21,31,32……文字・字布、
21a,31a,32a……文字・字布の重合体
層。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 経緯方向に配列した糸条を編織成してなり比
    較的粗目の網状構造を有する粗目シートにおい
    て、所望の形状及び大きさを有する文字・字布
    の貼着予定部分の各糸条が、その表面を高周波
    又は熱融着性を有する重合体により被覆されて
    おり、前記糸条が、前記重合体の高周波又は熱
    融着条件で安定であり高周波又は熱融着により
    前記文字・字布を前記部分に前記重合体を介し
    て貼着可能であることを特徴とする文字・字布
    の被貼着部分を有する粗目シート。 2 前記文字・字布の被貼着部分に対向する貼着
    面が高周波又は熱融着性を有する重合体により
    形成されている実用新案登録請求の範囲第1項
    記載の文字・字布の被貼着部分を有する粗目シ
    ート。 3 前記文字・字布が、粗目シートの被貼着部分
    の両側に対向しその形状及び大きさがほぼ同一
    な2枚の文字・字布である実用新案登録請求の
    範囲第1項記載の文字・字布の被貼着部分を有
    する粗目シート。
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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5369000A (en) * 1976-12-02 1978-06-19 Akio Nagayoshi Method of attaching film segment to net made of synthetic resin

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JPS5652077Y2 (ja) * 1979-03-08 1981-12-04

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