JPH0144188Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、加工機に対して板材をＸ，Ｙ軸方
向へ移動位置決めする装置において板材をクラン
プするクランパーの位置を調節する装置に係り、
さらに詳細には加工機に対して接近離反するＹ軸
方向へ移動自在に設けたキヤリツジベースに、Ｙ
軸に直交するＸ軸方向へ往復動自在のキヤツリツ
ジを支承して設けると共に、キヤリツジをＸ軸方
向に移動するためのモータを装着して設け、前記
加工機によつて加工される板材を把持する複数の
クランパーをキヤリツジにＸ軸方向へ位置調節自
在に設けると共に、各クランパーに、クランパー
をキヤリツジに固定するための自動緊締装置を備
えてなる板材クランパーの位置自動調整装置に関
する。

従来、板材の幅等に対応して、キヤリツジに対
して各クランパーの装着間隔を調整する場合は、
一般的には手動で行なわれている。そこで、自動
化を図るために、キヤリツジの移動を利用して各
クランパーの位置を調節する技術が開発されてい
るが、クランパーに大幅な改良を施すなど、満足
できるものではなかつた。

この考案は、上述のごとき従来の問題に鑑みて
なされたもので、以下図面を用いて実施例につい
て詳細に説明する。

数値制御の板材移動位置決め装置１は、第１図
に例示した小形プレス３と大形プレス５の前方に
設けた固定テーブル７，９，１１，１３の前端に
設けてある。

板材移動位置決め装置１のキヤレツジベース１
５はテーブルの基台１７に設けた２本のＹ軸方向
ガイドレール１９に案内され、更にパルスモータ
などのＹ軸駆動電動機２１に連結されたリードス
クリユー２３に駆動されてＹ軸方向に移動位置決
め自在である。

前記キヤレツジベース１５には加工機（本例で
は小形プレス３と大形プレス５を指す）側にＸ軸
方向ガイドレール２５とパルスモータなどの駆動
電動機２７に駆動されるリードスクリユー２９が
設けてある。

前記Ｘ軸方向ガイドレール２５に案内され、リ
ードスクリユー２９と係合するナツト部材（図示
省略）によつてＸ軸方向に移動位置決め自在なキ
ヤレツジ３１が設けてある。

前記キヤレツジ３１の更に加工機側には、鳩尾
形などのレール３３が水平に設けてあつて、該レ
ール３３に係合するあり溝３５を備えたクランパ
ー本体３７が本実施例では２組取りつけてあり、
各クランパー本体３７には楔部材３９をレール３
３に押圧及び解放する自動緊締装置４１が設けて
ある。

クランパー本体３７には加工機側にクランパー
４３が板材を把持・解放自在に設けてある。

第１図の最左端に示したのは、板材を搬入する
固定テーブル４５であり、小形プレス３の左側に
も固定テーブル４７が設けてある。

前記２つの固定テーブル４５と47の間に示した
テーブルはキヤレツジベース１５に連結され、図
示を省略した支承機構に支承されてＹ軸方向に移
動する可動テーブル４９である。

上記した可動テーブル４９上には、数値制御の
板材移動位置決め装置１の数値制御原点５１を示
すＸ軸原点ゲージ５３とＹ軸原点ゲージ５５とが
設けてある。

上記のような板材移動位置決め装置１で、板材
を数値制御原点５１に配置して加工機に向けて移
動位置決めして加工する場合、第１図に示した小
形プレス３の金型位置５７及び大形プレス５の金
型位置５９の範囲には、クランパー４３が入り込
むことが許されない。

したがつて穴を打抜くなどの加工位置が特に板
材の把持端に近い場合には、２つのクランパー４
３の距離を変更して前記した金型位置５７，５９
に侵入しないように調整する必要があるのであ
る。

本考案の装置は第２図で既に説明したように、
板材を把持するクランパー４３がクランパー本体
３７を介して、レール３３上を位置調整自在に設
けてあり、かつクランパー本体３７には、例えば
流体圧シリンダなどの簡単な機構の緊締装置４１
が設けてある。

この緊締装置４１によつて楔部材３９をレール
３３に押圧或いは離反して、人手を使わずに緊締
と解放を行なつている。

更に第１図に示したようにキヤレツジベース１
５の中央部付近に、少くとも１つのストツパー６
１が板材のパスライン６３（第３図参照）に対し
て例えば流体圧シリンダ６５によつて出没自在に
設けてある。

第４図の左側には前記したストツパー６１を可
動テーブル７に設けた例が示してあり、第４図の
中程と第２図にはキヤレツジベース１５からスト
ツパー６１が流体圧シリンダ６５によつて昇降す
る状態に設けた例が示してある。

上記した３つの実施例は何れもクランパー４３
を保持するクランパー本体３７のＸ軸方向移動経
路に、出没自在な干渉体（ストツパー６１）を設
けたものである。

なお前記した３つの実施例の中で２つのストツ
パー６１を設けた場合は、両者の離隔空間がクラ
ンパー本体３７のＸ軸方向巾より幾分大きく設け
てあるものである。

本考案の装置を使用するには、前記した２つの
ストツパー６１の間にクランパー本体３７を数値
制御により位置決めし、次にストツパー６１を干
渉位置に突出し、続いてクランパー本体３７をレ
ール３３に対して移動したい方向と逆方向に移動
して干渉接触を完成する。

次に緊締装置４１をゆるめて前記した逆方向の
移動を再起動すれば、数値表示器にはクランパー
４３及びクランパー本体３７のずれ寸法が表示さ
れて１方のクランパー４３の位置調整量が読みと
れるのである。

第４図の左側に示した実施例のように干渉体
（ストツパー４３）が１つしかない場合は、干渉
体のどちら側で停止するかを判断しなければなら
ないが、その他は２つの場合と同様にクランパー
４３の位置を自動的に調整できることは明らかで
ある。

以上のごとき実施例の説明より理解されるよう
に、要するに本考案の要旨は実用新案登録請求の
範囲に記載のとおりであるから、その記載より明
らかなように、本考案において、クランパー４３
のＸ軸方向への移動を規制自在のストツパー６１
は加工機のテーブルに出没自在に設けてあるもの
であり、かつクランパー４３の側面に当接するこ
とによつてＸ軸方向への移動を規制しているもの
である。

したがつて本考案によれば、クランパー４３に
加工を施すことなしに、簡単な構成でもつて容易
に実施し得るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置の平面図、第２図は第１図
の−断面矢視図に第２実施例の説明図を取り
つけた図、第３図はストツパーの立面図、第４図
は第２、第３の実施例の説明図である。 図面の主要部を表わす符号の説明、１……板材
移動位置決め装置、３１……キヤレツジ、３７…
…クランパー本体、３９……楔部材、４１……緊
締装置、４３……クランパー、６１……ストツパ
ー、６５……流体圧シリンダー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 加工機に対して接近離反するＹ軸方向へ移動自
   在に設けたキヤリツジベース１５に、Ｙ軸に直交
   するＸ軸方向へ往復動自在のキヤツリツジ３１を
   支承して設けると共に、キヤリツジ３１をＸ軸方
   向に移動するためのモータを装着して設け、前記
   加工機によつて加工される板材を把持する複数の
   クランパー４３をキヤリツジ３１にＸ軸方向へ位
   置調節自在に設けると共に、各クランパー４３
   に、クランパー４３をキヤリツジ３１に固定する
   ための自動緊締装置４１を備えてなる板材クラン
   パーの位置自動調整装置にして、前記キヤリツジ
   ベース１５がＹ軸方向の原点位置に位置するとき
   に各クランパー４３の側面に当接して、前記キヤ
   リツジ３１の移動による各クランパー４３のＸ軸
   方向への移動を規制自在のストツパー６１を、加
   工機におけるテーブルに、テーブル面に対して出
   没自在に設けてなることを特徴とする板材クラン
   パーの位置自動調整装置。