JPH0143963B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 発明の目的 産業上の利用分野 この発明は自動車用バルブソケツト、特にライ
センスプレートランプに好適な自動車用バルブソ
ケツトに関する。

従来の技術 従来の自動車用バルブソケツトとしては、例え
ば第４図〜第７図〔ニツサンセドリツク、グロリ
ア整備要領書参照〕に示すようなものがある。

自動車の車体後部にあるライセンスプレート１
上方のランプハウジング２には、夜間時ライセン
スプレート１を照らして視認可能とするための
「バルブソケツト」としてのライセンスプレート
ランプ３〔以下、ランプ３と称す〕を取付けるた
めの取付け穴４が設けられている。この取付け穴
４は円形の穴に外側へ拡がる２つの切欠き部５を
設けた形状のものである。またランプ３はバルブ
６と樹脂性のソケツトハウジング７とよりなり、
バルブ６はソケツトハウジング７にねじこまれて
取付けられている。更にソケツトハウジング７の
形状は、バルブ６を取付ける部分に円筒形状で前
記取付け穴４へ係合する、所謂バイオネツト式の
係止部８が設けられており、他の部分は鍔９を備
えた矩形形状をしている。１０はトリムで、トラ
ンクルーム１１の内壁に相当するもので、修理点
検等でランプ３を付け替えたりするための作業用
開口１２が設けられている。

このようなランプ３をランプハウジング２に差
込み、回動・固定するには、まずトリム１０の作
業用開口１２を通して、ランプ３をトランクルー
ム１１側から取付け穴４へ差込み、且つ取付け穴
４の切欠き部５とソケツトハウジング７の係止部
８を各々対応させて鍔９がランプハウジング２に
当たるまで差込む。ソケツトハウジング７の長さ
（L1）は、ランプハウジング２とトリム１０との
距離（L2）よりも長くソケツトハウジング７の
一端は「つかみ代」としてトランクルーム１１側
へ突出するので、その突出した部分をつかんでソ
ケツトハウジング７を右側に回す。すると係止部
８が取付け穴４に係合するので、ランプ３が取付
け穴４に固定されることになる。反対にランプ３
を取外す場合には、トランクルーム１１側から手
を入れてソケツトハウジング７の突出した部分を
つかみ、それを左側に回して係止部８の取付け穴
４に対する係合を解いてから引抜けばよい。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら、このような従来の自動車用バル
ブソケツト３にあつては、ランプ３をランプハウ
ジング２の取付け穴４に差込み、回動・固定した
時に、ランプ３のソケツトハウジング７の一端が
取付け・取外し用の「つかみ代」としてトランク
ルーム１１側へ突出していたので、トランクルー
ム１１内へ荷物を出し入れしたりする場合など
に、この突出した部分に荷物が当つてランプ３が
取付け穴４から脱落したり、破損したりするおそ
れがあつた。またこのソケツトハウジング７をト
ランクルーム１１側へ突出させないとなると、ト
リム１０の作業用開口１２から手をいれてソケツ
トハウジング７をしつかりつかむことができるよ
うに作業用開口１２の直径Ｄを大きく設ける必要
があり、そうするとトランクルーム１１内に小さ
な荷物を入れた場合などにその荷物が作業用開口
１２内へ脱落するおそれがある。更にソケツトハ
ウジング７の突出した部分に荷物が当たらないよ
うに作業用開口１２に保護カバー１３を被せるこ
ともできるが〔第６図参照〕、その分コストアツ
プになつてしまう。この他ヘツドランプはクリア
ランスランプにも同様な問題点があつた。即ち、
クリアランスランプひフロントフエンダーの角部
に設けられており、他部品を組付ける際にソケツ
トハウジングへ部品や手が触れて落下するという
問題点があつた。

この発明はこのような従来技術に着目してなさ
れたもので、ランプハウジングの取付け穴へ差込
み、回動・固定した時に、ソケツトハウジングが
車体内部側へ大きく突出することなく、それでい
て脱着が容易でまたトリムの作業用開口を大きく
設定したり、作業用開口に大きな保護カバーを設
けたりする必要のない自動車用バルブソケツトを
提供することを目的としている。

(ロ) 発明の構成 問題点を解決するための手段 この発明にかかる自動車用バルブソケツトは上
記の目的を達成するために、バルブと、該バルブ
の固定手段を備えたソケツトハウジングとからな
り、車体のランプハウジングに設けた取付け穴に
車体内部側から差込んで回動・固定される自動車
用バルブソケツトにおいて、上記ソケツトハウジ
ングは、バルブの固定手段を備えランプハウジン
グの取付け穴に差込み、回動・固定されるインナ
ハウジングと、車体内部側に突出した可撓性のつ
まみ用の舌片を有し、この舌片を介して車体内部
側へ引出し自在且つインナハウジングと相対回動
不能に係合されるアウタハウジングとよりなる構
成としている。

作 用 通常、車体のランプハウジングの取付け穴にバ
ルブソケツトを差込み、回動・固定している場合
には、ソケツトハウジングのアウタハウジングは
車体内部側へは突出せず、アウタハウジングに設
けた可撓性のつまみ用の舌片のみを車体内部側へ
突出させているので荷物あるいは他部品組付け時
に部品が舌片には当たるがソケツトハウジングの
アウタハウジングに当たることはない。そしてバ
ルブソケツトをランプハウジングの取付け穴から
取外したり、又は再度取付けたりする場合には、
まず舌片をつまんで引いてソケツトハウジングの
アウタハウジングを車体内部側へ引出して突出さ
せ、次にこの突出させたアウタハウジングをつか
んでインナハウジングと一体的に回すことにより
バルブソケツトを取付け穴から取外したり、又は
取付けたりするものである。

実施例 以下この発明の詳細を図面に基づいて説明す
る。尚、以下において従来と共通する部分につい
ては同一の符号を付し、重複する説明は省略す
る。

第１図〜第３図はこの発明の一実施例を示す図
である。「バルブソケツト」としてのランプ３の
ソケツトハウジング７は樹脂性のもので、バルブ
６をねじ込んで備えているインナハウジング１４
と、このインナハウジング１４の矩形の部分を内
側に受け入れた状態でインナハウジング１４の外
面部１６に係合する同じく矩形形状をしたアウタ
ハウジング１５とからなる。インナハウジング１
４の外面部１６には抜け落ち防止用のストツパ部
１７が設られており、更に鍔９付近及びストツパ
部１７付近にはそれぞれ突条１８，１９が設けら
れている。アウタハウジング１５のインナハウジ
ング１４を受け入れる内側の反トランクルーム１
１側端部には、前記ストツパ部１７、突条１８，
１９と係合する突起部２０が設けられている。ま
たアウタハウジング１５のトランクルーム１１側
には、アウタハウジング１５と一体的に形成した
「シツポ」のような形状をした可撓性のつまみ用
の舌片２１がある。

このようなインナ、アウタ両ハウジング１４，
１５は通常、アウタハウジング１５内いつぱいに
インナハウジング１４を受け入れた状態、即ちア
ウタハウジング１５がトランクルーム１１側に非
突出の状態で係合されている。アウタハウジング
１５の突起部２０は突条１８と鍔９の間に位置し
ているので、アウタハウジング１５がインナハウ
ジング１４に対して位置ずれを起こしたりせずし
つかりと係合することになる。この時、アウタハ
ウジング１５はトランクルーム１１側へ突出する
ことなくトリム１０とランプハウジング２の間に
あり、舌片２１のみをトリム１０の作業用開口１
２からトランクルーム１１内へ突出させている。
仮に、この突出した舌片２１にトランクルーム１
１内の荷物が当たつたとしても舌片２１は容易に
撓むのでランプ３が脱落したり、または破損した
りすることもなく、もちろん荷物を傷付けること
もない。

次ぎに、修理点検などでランプ３を取付け穴４
から取外す場合には、まず舌片２１をつまんで引
つ張つて〔第１図参照〕、突起部２０と突条１８
の係合を解いてアウタハウジング１５をトランク
ルーム１１側へ突出させる。この時ストツパ部１
７によりアウタハウジング１５の抜け落ちは防止
され、更に突起部２０が突条１９とストツパ部１
７の間に位置するのでアウタハウジング１５はト
ランクルーム１１側に突出した状態で固定され
る。次にこのアウタハウジング１５の突出した部
分をつかんで〔第２図参照〕左側に回すと、アウ
タハウジング１５とインナハウジング１４とはお
互い矩形同士の一体的に回動自在な係合関係にあ
るので、アウタハウジング１５を左側へ回すとイ
ンナハウジング１４も左側に回るのでインナハウ
ジング１４の係止部８と取付け穴４の係合が解か
れる。後はそのままトランクルーム１１側へラン
プ３を引抜けば良い。また反対にランプ３を取付
ける場合には、アウタハウジング１５をインナハ
ウジング１４から引出しておき、そのアウタハウ
ジング１５をつかんで、インナハウジング１４の
係止部８と取付け穴４の切欠き部５を各々対応さ
せてインナハウジング１４を取付け穴４内に差込
み右側へまわし、係止部８を取付け穴４に係合さ
せ、後はアウタハウジング１５を指で突起部２０
が突条１８と係合するまで作業用開口１２内に押
込んでやればよい。

尚、以上の説明でインナハウジング１４とアウ
タハウジング１５をお互い矩形同士で嵌合させた
例を示したが、アウタハウジング１５がインナハ
ウジング１４に対して引出し自在且つインナハウ
ジング１４と一体的に回動自在であればその形状
は限定されない。また、舌片２１も可撓性でトラ
ンクルーム１１側からつかむことが出来るもので
あればよく、アウタハウジング１５への設け方に
しても、一体的形成の他に接着やカシメ等の方法
で設けても良い。

(ハ) 効果 この発明にかかる自動車用バルブソケツトは以
上説明してきた如き内容のものなので、トランク
ルーム内へ荷物を出し入れする場合などに、荷物
や組付け時の部品がバルブソケツトのソケツトハ
ウジングに当たつてバルブソケツトがランプハウ
ジングの取付け穴から脱落したり又は破損したり
することがない。また、特別に保護カバーを設け
たり、作業用開口を拡げたりする必要がなく、し
かもバルブソケツトの取付け・取外し作業が容易
でまたコスト的にも有利であるという効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例に係るアウタハウ
ジングを押込んだ状態を示すバルブソケツトの断
面図、第２図はアウタハウジングを引出した状態
を示す第１図相当の断面図、第３図はランプハウ
ジングとバルブソケツトとの関係を示す斜視図、
第４図はこの発明の従来例を示す自動車の全体斜
視図、第５図は第４図中の矢示Ｖ−Ｖ線に沿う断
面図、第６図は保護カバーを被せた状態を示す第
５図相当の断面図、そして第７図はこの発明の従
来例を示す第３図相当の斜視図である。 ２……ランプハウジング、３……ライセンスプ
レートランプ（バルブソケツト）、４……取付け
穴、６……バルブ、７……ソケツトハウジング、
１１……トランクルーム、１４……インナハウジ
ング、１５……アウタハウジング、２１……舌
片。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ バルブと、該バルブの固定手段を備えたソケ
   ツトハウジングとからなり、車体のランプハウジ
   ングに設けた取付け穴に車体内部側から差込んで
   回動・固定される自動車用バルブソケツトにおい
   て、 上記ソケツトハウジングは、バルブの固定手段
   を備えランプハウジングの取付け穴に差込み、回
   動・固定されるインナハウジングと、車体内部側
   に突出した可撓性のつまみ用の舌片を有し、この
   舌片を介して車体内部側へ引出し自在且つインナ
   ハウジングと相対回動不能に係合されるアウタハ
   ウジングとよりなることを特徴とする自動車用バ
   ルブソケツト。