JPS6018962Y2 - ホイ−ルキヤツプ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、本体が合成樹脂で形成されたホイールキャッ
プに関する。

近年、自動車業界では、自動車の軽量化や自動車部品の
装飾化が頓に追求されている。

ホイールに取り付けるためのホイールキャップもこれら
の要請に応えるべく、従来の金属製に代えて、合成樹脂
で製作することが最近提案されている。

ところが、合成樹脂製のホイールキャップでは、従来の
金属製のものに比較して剛性あるいは弾発性に欠けるき
らいがあり、これを金属製ホイールに確実な固着力で取
り付けるための合理的な構造の設計が困難であるという
問題があった。

本考案は、合成樹脂製のホイールキャップの上記問題点
を解消するためになされたものであって、一般にホイー
ルキャップに対して、自動車の車輪に固定された取付用
フランジに対してホイールを固定するために複数個の締
付ナツトが存在することに着目し、該ナツトに所定の止
め金具を介して合成樹脂製ホイールキャップ本体を確実
に取り付けるようにしたものである。

すなわち、本考案に係るホイールキャップは、大略丸皿
状をなす皿状部の裏面において、自動車の車軸に固定さ
れた取付用フランジに対してホイールを固定するための
複数個の締付ナツト夫々に対応する位置に、ナツト囲繞
枠を立設するとともに、上記ナツト囲繞枠に、バネ力を
有しうる板金を曲げ加工してなる止め金具を固定してな
る。

そして、上記ナツト囲繞枠は、相対する一対の壁に、内
面に凹んだ係止凹部又は該壁を貫通する切欠き窓を備え
るとともに、上記止め金具は、彎曲部と、該彎曲部の相
対向する各縁部において彎曲部に対して立ち上がったナ
ンド保持用爪と、該各ナツト保持用爪に対して外側にＶ
字状に折り返されかつナツト囲繞枠の上記各型の係止凹
部又は切欠き窓に係止片を入り込ませて係止させて止め
金具をナツト囲繞枠に係止固定する係止部とよりなり、
ホイールに対する取付時に、上記め金具の一対のナツト
保持用爪がバネ力により、ナツトの外周面に接触してこ
れを挾持するように構成した。

上記構成によれば、ナツト囲繞枠内の止め金具の一対の
ナツト保持用爪間にナツトを挿入すると、各ナツト保持
用爪がナツト外周面にバネ力で圧接し、ナツト保持用爪
をナツト外周面との間に強い摩擦力が働き、ホイールキ
ャップがナツトから容易に外れることがないので、簡単
な構造でもって軽量のホイールキャップ本体をナツトに
確実かつ簡単に取付けできる。

また、各ナツト囲繞枠内に止め金具を押し込めは、各係
止片が各係止凹部又は切欠き窓内に入り込み、かつ彎曲
部のバネ力により係止固定されて、止め金具が上記枠よ
り抜出し不自在となるので、止め金具の取付作業が極め
て簡単になる。

また、各枠に係止凹部又は切欠き窓のいずれを備えても
止め金具の係片片を確実に係止固定できるが、切欠き窓
にすれば、止め金具を枠内より取り出すときに、外側よ
り切欠き窓内の係止片を内向きに押込むと係止片が比較
的簡単に切欠き窓より抜き出すことができる。

また、ホイールキャップ本体の外周はホイールに対する
取り付けに何ら関与しないので自由なデザインを施こす
ことができるのみならず、何ら特別堅固な構成とする必
要もない。

また、ナツトは通常ホイール中心回りに対称的に配置さ
れており、このナツトにホイールキャップを止め付ける
ので、円周方向にバランス良く保持できる。

このホイールキャップは、ホイールに対する固着力の点
で十分実用に耐えることができ、合成樹脂製ホイールキ
ャップの実用化を大巾に前進させるものである。

以下に、本考案を図示の実施例に基づいて具体的に説明
する。

第１、第２図に示す如く、このホイールキャップ２の本
体２ａは合成樹脂で一体的に形成され、大略丸皿状をな
す皿状部２ｂの裏面に４つのナツト囲繞枠３を円周方向
かつ等間隔に備えている（上記皿状部２ｂは皿状という
よりはむしろカップ状の場合もあるが、このような形状
も皿状部の概念に含めて考える。

）。この各枠３は、自動車の車軸に固定された取付用フ
ランジ（図示しない）に対してホイール１を固定するた
めの４つの締付ナツト４．・・・、４夫々に対応してお
り、ホイールキャップ２をホイール１に取り付けたとき
、各駒３が各ナツト４の周囲を囲繞する関係になってい
る。

各枠３は、第３図に良く示されるように、大略短形状で
、長手方向の両端壁３ａ、３ｂはその略中央部に切り欠
き窓３ｃを有している。

上記各枠３からは夫々皿状部２ｂの中心方向に向けて延
びるリブ５を備えている。

このリブ５は、第２図に良く示されるように、ホイール
キャップ２がホイール１に取り付けられたとき、ホイー
ル１の中央部に形成されたバブ６の外端部６ａに接触し
て、ホイールキャップ２のホイール１に対する位置決め
がなされるようになっている。

上記各枠３には第４，５図に示した如き止め金具２０７
が固定され、ホイールキャップ本体２ａはこの止め金具
２０７を介して上記各ナツト４に固定されるようになっ
ている。

上記止め金具２０７は、バネ力を有する板金を曲げ加工
して形成されるもので、彎曲部２０７にと、該彎曲部２
０７にの彎曲方向の両側すなわち相対向する各縁部にお
いて彎曲部２０７にの彎曲面に対して立ち上がりかつ途
中で内側にくの字状に屈曲した一対のナツト保持用爪部
２０７ｊと、該ナツト保持用爪２０７ｊに対して外側に
Ｖ字丈に折り返される係止部２０７ｇとよりなる。

一対のナツト保持用爪２０７ｊの各くの字状屈曲部２０
７ｉは夫々最も内側に突出している。

とともに、各爪部２０７ｊと２０７ｊの間の離隔寸法は
ナツト４の外周面の直径寸法より十分中さい寸法となっ
ている。

また、一対の係止部２０７ｇは夫々その下端に外側に彎
曲する断面半球状の係止片２０７ｈを有し、該各係止片
２０７ｈは、第５図に示す如く、止め金具２０７を枠３
の内側に固定する際、枠３の両側壁３ ａｔ ３ ｂの
基部中央に設けた切り欠き窓３ｃに内側から外側方向に
向けて入り込んで係止するものであって、止め金具２０
７の枠３よりの脱却の防止すなわち係止・保持を図って
いる。

この止め金具２０７は、その彎曲部２０７にのバネ力の
作用によってナツト４を保持する。

すなわち、第５図に示す如く、第４図の状態の止め金具
２０７が枠３の内部に固定され、かつ該止め金具２０７
の一対のナット保持用爪２０７ｊ間にナツト４が挿入さ
れると、一対のナツト保持用爪２０７ｊはナツト４によ
って両側方向に押される。

しかし、この一対のナツト保持用爪２０７ｊには、彎曲
部２０７にの元の姿勢すなわち彎曲状態に戻ろうとする
復帰力が与えられて、各ナツト４の外周面と止め金具２
０７の一対のナツト保持用爪２０７ｊとの間には強い摩
擦力が働くので、ホイールキャップ２が各ナツト４より
容易に外れるといったことがない。

また、各止め金具２０７を各枠３内に押し込むだけで、
各係止片２０７ ｈを切欠き窓３ｃ内に入り込ませて抜
出し不自在に係止できるので、取付が極めて簡単である
。

この止め金具２０７によれば、枠３に対する反力が余り
かからないので、止め金具２０７のナツト４に対する保
持力を大きくしても枠３が変形するなどの事態は完全に
回避される利点がある。

なお、本考案は上記実施例に限定されるものではなく、
その他種々の態様で実施できる。

例えば、上記切欠き窓の代わりに、枠３の両側壁３ａ、
３ｂに各内面より凹んだ係止凹部を設けて、該各係止凹
部に上記各係止片２０７ｈを入り込ませて係止・保持す
るようにしてもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図はホイールキャップをホイールに取り付けた状態
の正面図、第２図は第１図■−■線屈曲断面図、第３図
は第１図のホイールキャップに形成された枠を示す斜視
図、第４図は本考案の一実施例に係る止め金具の斜視図
、第５図は第４図の止め金具を用いてホイールキャップ
本体ヲホイールディスクに固定した状態の１つの締付ナ
ツト周辺を示す断面図である。 １・・・・・・ホイール、２・・・・・・ホイールキャ
ップ、２ａ・・・・・・ホイールキャップ本体、２ｂ・
・・・・・皿状部、３・・・・・・ナツト囲繞枠、３ａ
、３ｂ・・・・・・側壁、３ｃ・・・・・・切り欠き窓
、４・・・・・・締付ナツト、５・・・・・・リブ、６
・・・・・・バブ、６ａ・・・・・・外端部、２０７・
・・・・・止め金具、２０７ｇ・・・・・・係止部、２
０７ｈ・・・・・・係止片、２０７１・・・・・・くの
字状屈曲部、２０７ｋ・・・・・・彎曲部、２０７ｊ・
・・・・・ナツト保持用爪。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 大略丸皿状をなす皿状部２ｂの裏面において、自動車の
   車軸に固定された取付用フランジに対してホイール１を
   固定するための複数個の締付ナツト４夫々に対応する位
   置に、ナツト囲繞枠３を立設するとともに、 上記各ナツト囲繞枠３に、バネ力を有しうる板金を曲げ
   加工してなる止ま金具２０７を固定してなる合成樹脂製
   ホイールキャップにして、上記ナツト囲繞枠３は、相対
   する一対の壁に、内面に凹んだ係止凹部又は該壁を貫通
   する切欠き窓３ｃを備えるとともに、上記止め金具２０
   ７は、彎曲部２０７にと、該彎曲部の相対向する各縁部
   において彎曲部に対して立ち上がったナツト保持用爪２
   ０７ｊと、該各ナツト保持用爪に対して外側にｖ字状に
   折り返されかつナツト囲繞枠の上記各車の係止凹部又は
   切欠き窓３Ｃに係止片２０７ｈを入り込ませて上記彎曲
   部のバネ力で係止させて止め金具２０７をナツト囲繞枠
   に係止固定する係止部２０７ｇとよりなり、ホイールに
   対する取付時に、上記止め金具の一対のナツト保持用爪
   ２０７ｊがバネ力により、ナツトの外周面に接触してこ
   れを挾持することを特徴とするホイールキャップ。