JPH0142912Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、電磁スイツチに固定され、例えば
電磁スイツチの接点部と共動する負荷回路用とし
て接続されるヒユーズユニツトに関するものであ
り、特にその防水対策に関するものである。

（従来の技術とその問題点） 従来より、この種のヒユーズユニツトとして
は、例えば本願出願人による特開昭61−91820号
公報に記載されているようなものが知られてい
る。これによると、電磁スイツチの上部に固定さ
れ、所定の負荷回路に接続されるブレードヒユー
ズを保持枠に備え、その保持枠はその側方に形成
された係止孔を電磁スイツチの蓋体の側方に形成
された突子に係合させ、また、保持枠を覆い負荷
回路接続用ケーブルのカプラを付設しているカバ
ーは保持枠の側方に形成された突子に係止片を係
合する構成となつている。

しかしながら、かかる従来の構成によると、ヒ
ユーズユニツトはそれ自体、すなわち保持枠を覆
うカバーについても、さらには、電磁スイツチに
対しても、突子と係止孔あるいは係止片による単
なる係合関係により行われているに過ぎないの
で、防水対策という面では十分ではないという問
題点がある。

（問題点を解決するための手段） この考案はかかる従来技術の問題点を解決すべ
くなされたものであり、電磁スイツチに固定さ
れ、所定の負荷回路に接続されるブレードヒユー
ズを備えて成るヒユーズユニツトにおいて、前記
ブレードヒユーズが装着され前記電磁スイツチ側
に取付けられる保持枠と、該保持枠を覆う着脱自
在なカバーとから成り、前記保持枠の下面と前記
電磁スイツチの筐体の上部との間に防水剤を充填
すると共に、前記カバーの内面と前記保持枠の周
囲との間にシール部材を介在させたことを特徴と
し、容易かつ有効な防水を図つた電磁スイツチ用
ヒユーズユニツトを提供することを目的とする。

（作用） ヒユーズユニツトの保持枠と電磁スイツチの筐
体の上部との間には樹脂が充填されるので、ヒユ
ーズユニツトの下部側はヒユーズユニツトそれ自
体は勿論、電磁スイツチの防水を図り得る一方、
ヒユーズユニツトとこれを覆うカバーとの間には
シール部材が介在しているので、ヒユーズユニツ
トの上部側の防水も図ることができる。

（実施例） 以下この考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。

第１図乃至第３図に示すように、電磁スイツチ
１は上方が開口された四角升状の角型ケース（筐
体）２を有し、この角型ケース１の底部にはヨー
ク３が装着されており、このヨーク３はコイルボ
ビン４を囲繞している。そして、このコイルボビ
ン４の軸部外周には励磁コイル５が巻装されてお
り、この軸部内部にはリターンスプリング６によ
り付勢されたプランジヤ７が上下動自在に配設さ
れている。

プランジヤ６の上面には逆ハツト状の可動コン
タクト８が上蓋（蓋体）９との間にスプリング１
０を介して設けられ、この可動コンタクト（可動
接点部）９は、前記上蓋８と係合して取付けられ
る二つの固定コンタクト１１ａ，１１ｂと接離す
る。ここで一方の固定コンタクト１１ａには電源
端子が端子板１２と共にボルト（図示省略）とナ
ツト１３により螺合締結され、他方の固定コンタ
クト１１ｂには第１の負荷回路（例えばスタータ
モータ回路）の端子が接続される。なお、コイル
ボビン４の上部と上蓋９との間には平板状のヨー
ク１４が介在し、このヨーク１４にはプランジヤ
６が貫挿されている。

前記励磁コイル４の両端末４ａ（一方のみ図示）
は、外部端子１５（同様に一方のみ図示）に接続
されており、この外部端子１５は上蓋９の上方に
突出している。そして、この部端子１５には接続
コード１６の素線１６ａに半田を介して接続され
ている。なお、この接続コード１６は筐体２の側
方に形成された挿通部１７内に挿通固定されたコ
ードクランパ１８により抱持される。

一方、電磁スイツチ１の上部にはヒユーズユニ
ツト２０が装着され、このヒユーズユニツト２０
はブレードヒユーズ２１を脱着自在に装着するヒ
ユーズ装着部２２が形成された保持枠２３とこの
保持枠２３を覆うカバー２４とから大略構成され
ている。ここで、ブレードヒユーズ２１の一方の
ブレード２１Ａは装着時にコネクタ２５を介して
前記端子板１２に接続される。なお、ブレードヒ
ユーズ２１の他方のブレード（図示省略）はもう
一つのコネクタ（図示省略）を介して装着時に端
子板（同じく図示を省略されているが、この端子
板には第２の負荷回路（例えば車両電装負荷）を
接続すべく前記接続コード１６の素線が接続され
る）。

そして、保持枠２３の下方には係止突起２３ａ
が形成されており、この係止突起２３ａは筐体２
の上端から若干下方位置に形成された凹所２ａに
係合され、その係合後、保持枠２３の周囲と筐体
２の上端との間の空間部に例えばエポキシ樹脂等
の防水剤２６を注入する。

また、保持枠２３の上端部周囲にはシール溝２
３ａが形成されており、このシール溝２３ａには
角型Ｏリング（シール部材）２７が装着され、こ
のＯリング２７は前記カバー２４の内面と当接す
る。なお、このカバー２４の天側内方のボス部２
４Ｂに前記ブレードヒユーズ２１のスペアヒユー
ズ２８が装着されるようになつており、また、こ
のカバー２４の側方には先端に係止爪を有する脚
片２４Ａ，２４Ａが垂下して形成されており、両
脚片２４Ａ，２４Ａの係止爪は保持枠２３の両側
方に形成された係止孔２３Ａ，２３Ａにそれぞれ
挿通固定される。

したがつて、ヒユーズユニツト２０の保持枠２
３と電磁スイツチ１の筐体２の上端との間には防
水剤２６が充填されるので、外部から浸水し易い
電磁スイツチの筐体の開口側、すなわちヒユーズ
ユニツト２０の下方が封止され、一方、ヒユーズ
ユニツト２０の上方はＯリング２７を介在させて
カバー２４にて覆われるので、ヒユーズユニツト
２０の上方も封止される。

（考案の効果） 以上のようにこの考案によれば、電磁スイツチ
に固定され、所定の負荷回路に接続されるブレー
ドヒユーズを備えて成るヒユーズユニツトにおい
て、前記ブレードヒユーズが装着され前記電磁ス
イツチ側に取付けられる保持枠と、該保持枠を覆
う着脱自在なカバーとから成り、前記保持枠の下
面と前記電磁スイツチの筐体の上部との間に樹脂
を充填すると共に、前記カバーの内面と前記保持
枠の周囲との間にシール部材を介在させる構成し
たので、ヒユーズユニツト自体は勿論電磁スイツ
チに対する防水を容易かつ有効に行える。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示すものであ
り、電磁スイツチ用ヒユーズユニツトの一部縦断
面図、第２図は第１図の−に沿う一部破断縦
断面図、第３図は第１図の−に沿う一部破断
縦断面図である。 １……電磁スイツチ、２……ケース（筐体）、
２０……ヒユーズユニツト、２３……保持枠、２
６……防水剤、２７……Ｏリング（シール部材）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電磁スイツチに固定され、所定の負荷回路に接
   続されるブレードヒユーズを備えて成るヒユーズ
   ユニツトにおいて、前記ブレードヒユーズが装着
   され前記電磁スイツチ側に取付けられる保持枠
   と、該保持枠を覆う着脱自在なカバーとから成
   り、前記保持枠の下面と前記電磁スイツチの筐体
   の上部との間に防水剤を充填すると共に、前記カ
   バーの内面と前記保持枠の周囲との間にシール部
   材を介在させたことを特徴とする電磁スイツチ用
   ヒユーズユニツトの防水構造。