JPH0142791B2 - - Google Patents

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JPH0142791B2
JPH0142791B2 JP25771785A JP25771785A JPH0142791B2 JP H0142791 B2 JPH0142791 B2 JP H0142791B2 JP 25771785 A JP25771785 A JP 25771785A JP 25771785 A JP25771785 A JP 25771785A JP H0142791 B2 JPH0142791 B2 JP H0142791B2
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JP
Japan
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alloy
aluminum alloy
brazing
core
coated
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JP25771785A
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JPS62120455A (ja
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Riki Hagiwara
Zenichi Tanabe
Hideo Ito
Yoshifusa Shoji
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Sumitomo Light Metal Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Light Metal Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は、フイン材に犠牲陽極効果を有するア
ルミニウム合金を用いて、このフイン材をアルミ
ニウム合金の水管材と組合わせて、真空ろう付け
により構成したアルミニウム合金製ラジエーター
のコアの製造方法に関するものである。 従来の技術 従来、犠牲陽極効果を有するアルミニウム合金
のフイン材とブレージングシートを用いた水管材
とを組合せて、真空ろう付けによつて構成したア
ルミニウム合金製のラジエーターのコアは、犠牲
陽極フイン材にAl―Zn系合金を用いるとともに、
水管材のブレージングシートの内皮材にも同系合
金を用いている。 そして、この合金のほかに犠牲陽極効果を有す
るアルミニウム合金としてAl―In系合金が知ら
れている。 発明が解決しようとする問題点 従来、ラジエーターのコアの犠牲陽フイン材に
用いられているAl―Zn系合金は、コア組立ての
ための真空ろう付け時に、Znが蒸発するので、
この系の合金の犠牲陽極作用は不十分なものとな
つている。更に真空炉が蒸発Znの付着によつて
補修の頻度の多いものになつている。 一方、Inの犠牲陽極効果は古くから知られてい
るが、Inが低融点元素であつて、アルミニウムに
添加した場合、このAl―In合金は鋳物用として
は使用できるが、展伸材としては造塊又は圧延時
に割れが発生し、フイン材としての利用は不可能
であつた。 しかしながら、このような欠点が解消できれ
ば、この系のアルミニウム合金には、Al―Zn系
合金における上記の問題点が無いので、犠牲陽極
フイン材に好適なものとなり得る。 そこで、本発明の目的とするところは、前記の
製造上の問題点が無く、かつ真空ろう付け後に優
れた犠牲陽極効果を発揮するように改良したAl
―In系合金を開発し、この合金を犠牲陽極フイン
材に適用し、このフイン材と水管材とを組合せ
て、真空ろう付けにより構成し、水管材の外面耐
食性を良好ならしめた、アルミニウム合金製ラジ
エーターコアの製造方法を提供することにある。 問題点を解決するための手段 本発明は、アルミニウム合金製のラジエーター
のコアとして、前記目的を達成させるため、下記
組成のAl―In系合金を犠牲陽極フイン材に用い
て、このフイン材を、Al―Mn系、Al―Mn―Cu
系等の耐食アルミニウム合金の心材と、Al―Si
系あるいはAl―Si―Mg系の合金ろうの外皮材
と、更にAl―Zn系、Al―Sn系等の犠牲陽極効果
を有する合金の内皮材とからなる水管材と組合せ
て、10-2Torr以下の雰囲気中でろう付けするこ
とによりコアに構成するものである。 前記の犠牲陽極フイン材は、以下に示す各組成
のアルミニウム合金である。 (1) In:0.005〜1%、Li:0.0005〜0.1%、Mn:
0.5〜1.5%、Fe:0.1〜0.7%、Si≦0.4%を含有
し、残部が実質的にAlおよび不可避不純物か
らなる合金。 (2) 上記(1)の合金にさらにZn:0.1〜0.4%、Sn:
0.01〜0.09%、Mg:0.1〜2%のいずれか1種
以上を含有したもの。 (3) 上記(1)の合金にさらにCr:0.05〜0.5%、
Zr:0.05〜0.5%、Ti:0.01〜0.5%、V:0.01〜
0.5%のいずれか1種以上を含有したもの。 (4) 上記(1)の合金にさらにZn:0.1〜0.4%、Sn:
0.01〜0.09%、Mg:0.1〜2%のいずれか1種
以上およびCr:0.05〜0.5%、Zr:0.05〜0.5%、
Ti:0.01〜0.5%、V:0.01〜0.5%のいずれか
1種以上を含有したもの。 本発明のラジエーター・コアにおいて、犠牲陽
極フイン材に使用したアルミニウム合金は、Al
―In系合金にLiを含有することによつて、In―Li
の金属間化合物を形成せしめ、これによつて、こ
の合金において、従来のAl―In系合金に起こる
ような鋳造又は圧延時の割れを防止するととも
に、この合金によるフインの真空加熱時に、蒸気
圧の低いLiを蒸発・飛散せしめることによつて、
Inを遊離させて、Al―In合金としての犠牲陽極
効果を発揮せしめるよう意図したものである。 In―Li金属間化合物の溶融点は、In―Li二元系
状態図から明らかなように、約625℃であるため、
通常のAl合金中に析出しても、通常の鋳造又は
熱間加工時に、In単独で含有する場合のような低
融点に起因する割れを発生させることがない。 次に、本合金における各添加元素の意義を説明
する。 In:フインの電位を卑にして、犠牲陽極効果を高
める。この向上効果は0.005%より低い添加量
では小さく、1%を越えるとフインの自己耐食
性が低下する。 Li:Inと金属間化合物をつくり、鋳造、圧延時に
割れを防止する。含有量がInとの比において
0.0005%より少ないと上記効果は得られず、
0.1%より多くても効果のより増大は無く、無
意味であるうえ添加の際の酸化消耗が激しく、
又自己耐食性も劣化する。 Mn,Fe,Si:いずれもフインの強度向上に有効
であり、またフインの耐高温座屈性を改良す
る。含有量がMnで0.5%、Feで0.1%よりそれ
ぞれ少なく、またSiが僅少であると、上記効果
は小さく、一方Mnで1.5%、Feで0.7%、Siで
0.4%のそれぞれの量より多いと、板材の成形
加工性の自己耐食性を劣化させる。 Zn,Sn,Mg:いずれもフインの電位を卑にして
犠牲陽極効果を高める。Mgは更に強度向上に
も有効である。含有量がZnで0.1%、Snで0.01
%、Mgで0.1%のそれぞれの量より少ないと、
上記の効果は小さく、Znで0.4%、Snで0.09%、
Mgで2%のそれぞれの量より多いと、いずれ
も自己耐食性を劣化させ、更にMgの場合に
は、板材の成形加工が困難であり、Snの場合
には、造塊、圧延の際に割れが発生し、Znの
場合フインの耐座屈性が低下する。 Cr,Zr,Ti,V:いずれもフインの耐高温座屈
性を改善する。含有量がCr,Zrでそれぞれ0.05
%より少なく、Ti,Vでそれぞれ0.01%より少
ないと上記の効果は小さく、Cr,Zr,Ti,V
がいずれも0.5%より多いと板材の加工性、耐
食性を劣化させる。 次に、本発明の実施例について述べる。 実施例 本発明によるラジエーター・コアの実施例及び
比較例のそれにおいてフイン材に使用する合金の
化学組成をフイン材別に表1に掲げる。
【表】
【表】 表1に掲げた各フイン材ごとに、これを用い、
一方、水管材として、その心材にAl―1.2Mn―
0.1Cu合金(3003合金)、内皮材にAl―1.0Zn合金
(7072合金)、外皮材にA1―1.0Si―1.3Mg合金
(4004合金)をそれぞれ用いたブレージングシー
トで製作した三重クラツド偏平管(肉厚0.4mmt)
を用いて、フイン材と水管材を組合せて、真空ろ
う付け(2×10-5Torr、600℃)によつてラジエ
ーター・コアを製作した。 ただし、フイン材は、その合金の鋳塊を540℃
×8hrのソーキング後、480℃にて熱間圧延し、冷
間圧延、中間焼鈍を施して最終板厚0.11mmtの板
材に仕上げた。ラジエーター・コアの製造に際し
ては、フイン材をフインの表面積が水管の外表面
面積の6倍になるようにし、かつフインピツチを
3mmにして水管材に組付けた。 次いで、製作されたラジエーター・コア全部に
ついて、水管の外面耐食性を調査した。耐食性の
評価は、下記3種の腐食試験を1ケ月間実施し
て、水管に生じた最大孔食深さによつた。 (1) 塩水噴霧試験:JIS―Z―2371 (2) 乾湿交互浸漬試験:3%NaCl水溶液、PH=
3(さく酸で調整)、40℃×30分浸漬50℃
×30分乾燥の繰り返し (3) CASS試験:JIS―H―8681 以上の試験の結果を表2に示す。なお、表2の
各コアは、そのNo.数と同一No.数の表1のフイン材
を使用したものである。
【表】
【表】 表2で明らかなように、本発明のラジエータ
ー・コアNo.1〜No.12は、いずれもフイン材の犠牲
陽極効果によつて、水管外面の耐食性が極めて優
れている。 これに対し、比較例のコアはいずれも水管外面
の耐食性は劣化している。特に、No.17〜No.21の各
コアでは、フイン材がNo.17でIn、No.18でMn、No.
19でZnがそれぞれ多すぎるため、フインの自己
腐食が著しい。したがつて水管の腐食が著しい。
また、No.20〜23のコアでは、各フイン材でCr,
Ti,Zr,Vのいずれかが多すぎるために、フイ
ンの犠牲陽極効果が十分でなく、水管の耐食性が
本発明によるコアに比べて低い。また、コアNo.13
〜16は、フイン材に犠牲陽極効果が無いか、又は
あつても不十分であるため、水管の腐食が著し
い。 以上に加え、本発明によりフイン材に使用した
合金は、フイン材の製造において、造塊・圧延の
工程に何らの問題点は認められなかつたが、比較
例コアで使用したフイン材には、フイン材の製造
において、鋳塊又はスラブに割れを発生して圧延
困難になつたものがあつた。 発明の効果 本発明によるアルミニウム合金製ラジエータ
ー・コアは、そのフイン材に真空加熱後において
優れた犠牲陽極効果を発揮するAl―In―Li系合
金を用いたことによつて、真空ろう付けにより製
作されたラジエーター・コアとして、その水管外
面の耐食性が優れたものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 In:0.005〜1%、Li:0.0005〜0.1%、Mn:
    0.5〜1.5%、Fe:0.1〜0.7%、Si≦0.4%を含有し、
    残部が実質的にAlおよび不可避不純物からなる
    アルミニウム合金からなるフイン材と、耐食アル
    ミニウム合金の心材に、Al―Si系、Al―Si―Mg
    系の合金ろう材を皮材として被覆し、さらに内面
    に内皮材として犠牲陽極効果を有する合金を被覆
    した水管材とを組合わせて、10-2Torr以下の雰
    囲気中でろう付けすることを特徴とするアルミニ
    ウム合金製ラジエーターのコアの製造方法。 2 In:0.005〜1%、Li:0.0005〜0.1%、Mn:
    0.5〜1.5%、Fe:0.1〜0.7%、Si≦0.4%を含有し、
    さらにZn:0.1〜0.4%、Sn:0.01〜0.09%、Mg:
    0.1〜2%のいずれか1種以上を含有し、残部が
    実質的にAlおよび不可避不純物からなるアルミ
    ニウム合金からなるフイン材と、耐食アルミニウ
    ム合金の心材に、Al―Si系、Al―Si―Mg系の合
    金ろう材を皮材として被覆し、さらに内面に内皮
    材として犠牲陽極効果を有する合金を被覆した水
    管材とを組合わせて、10-2Torr以下の雰囲気中
    でろう付けすることを特徴とするアルミニウム合
    金製ラジエーターのコアの製造方法。 3 In:0.005〜1%、Li:0.0005〜0.1%、Mn:
    0.5〜1.5%、Fe:0.1〜0.7%、Si≦0.4%を含有し、
    さらにCr:0.05〜0.5%、Zr:0.05〜0.5%、Ti:
    0.01〜0.5%、V:0.01〜0.5%のいずれか1種以
    上を含有し、残部が実質的にAlおよび不可避不
    純物からなるアルミニウム合金からなるフイン材
    と、耐食アルミニウム合金の心材に、Al―Si系、
    Al―Si―Mg系の合金ろう材を皮材として被覆
    し、さらに内面に内皮材として犠牲陽極効果を有
    する合金を被覆した水管材とを組合わせて、
    10-2Torr以下の雰囲気中でろう付けすることを
    特徴とするアルミニウム合金製ラジエーターのコ
    アの製造方法。 4 In:0.005〜1%、Li:0.0005〜0.1%、Mn:
    0.5〜1.5%、Fe:0.1〜0.7%、Si≦0.4%を含有し、
    さらにZn:0.1〜0.4%、Sn:0.01〜0.09%、Mg:
    0.1〜2%のいずれか1種以上およびCr:0.05〜
    0.5%、Zr:0.05〜0.5%、Ti:0.01〜0.5%、V:
    0.01〜0.5%のいずれか1種以上を含有し、残部
    が実質的にAlおよび不可避不純物からなるアル
    ミニウム合金からなるフイン材と、耐食アルミニ
    ウム合金の心材に、Al―Si系、Al―Si―Mg系の
    合金ろう材を皮材として被覆し、さらに内面に内
    皮材として犠牲陽極効果を有する合金を被覆した
    水管材とを組合わせて、10-2Torr以下の雰囲気
    中でろう付けすることを特徴とするアルミニウム
    合金製ラジエーターのコアの製造方法。
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