JPH0142748Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は台所や調理場などに設備された換気扇
取付部に装着される組立て換気扇フードに関する
ものである。

（従来技術の構成とその問題点） 従来から、換気扇による換気作用の効率化と換
気扇のフレーム上方部の汚れ防止のために、換気
扇の上部をカバーすると共に下方向に開口したフ
ードが広く使用されている。

しかしながら、従来のこの種のフードは、通常
金属板やプラスチツク板を成形して立体的に形成
されているために、取りつけ時までの取扱いに困
難をきたすばかりでなく、取りつけ後においては
油煙により汚れた場合の清拭作業が煩わしく、さ
らに、フードの開口面積が一定であるために、集
煙効率が限定され、煙が多く発生した場合には充
分な効果を奏することができない等の問題点があ
つた。

（考案の目的） 本考案は上記従来の換気扇フードの問題点を解
消するもので、店頭においては折り畳んだ状態で
販売できる安価な使い捨てタイプのフードであつ
て、換気扇には立体的なフードの形を形成して容
易に着脱することができ、清拭作業の煩雑さをな
くすると共に開口面積を自由に調節できるように
した組立て換気扇フードを提供するものである。

（考案の構成） 上記目的を達成するために本考案の組立て換気
扇フードは、アルミシート又は厚紙にアルミ層を
設けてなる矩形状ないしは台形状の天面板の両側
縁に、逆Ｖ字状の切欠きを介して側面板を連設
し、これらの側面板の内側縁を前記天面板の両側
縁に接着可能にすると共に天面板の下端縁に互い
に平行な２条の水平折目を介して折り重ね可能な
前面板を順次連設し、さらに前記両側面板の下端
縁に内端から外側方に向かつて斜め下方に傾斜し
た折目を介して扇形状のフラツプ片を前記折り重
ね可能な前面板間の両側部に挿入可能に構成した
もので、取り付け時には立体的なフードに形成
し、両側面板の下端に連設したフラツプ片を前面
板の両側部に対して左右に移動調節してフードの
開口巾を任意に設定可能にしたものである。

（実施例の説明） 本考案の実施例を図面について説明すると、１
は縦巾よりも横巾をやや大にした矩形状或いは台
形状の天面板で、その上端縁に互いに平行な水平
折目イ，ロを介して細巾な取付縁片２，３を連設
してある。４，４は天面板１の両側縁に逆Ｖ字状
の切欠き５，５を介して設けた側面板で、その上
端部は前記取付縁片２，３の左右延長部２′，
３′に一体に連設してあり、逆Ｖ字状切欠き５，
５の外側縁に相当するこの側面板４の内側傾斜縁
には折目ハを介して接着用耳片６を設けてある。

７，７は両側面板４，４の下端縁に、内端から
外側方に向かつて斜め下方に傾斜した折目ニ，ニ
を介して連設している扇形状のフラツプ片で、そ
の垂直内側縁の上端を側面板４の内側傾斜折目ハ
の下端に一致させ、さらにその延長上における側
面板４の中央部に垂直折目ホを形成してある。
又、側面板４，４の外側縁に折目ヘを介して補強
縁片８，８を連設し、この補強縁片８，８に互い
に平行な２条の垂直折目ト，チを小間隔を存して
設けてある。９はフラツプ片７の内側縁下端に折
目リを介して突設した係止突片である。

１０は前記天面板４の下端縁に水平折目ヌを介
して連設した横長長方形状の前面板で、この下端
縁に水平折目ルを介して同大、同形の前面板１１
を連設してある。

１２は前記取付縁片２，３の両側部における互
いに合致する位置に穿設した横長長方形状の取付
孔である。

１３は前面板１１の両側縁上端に折目オを介し
て突設した係合突片である。

又、前記逆Ｖ字状切欠き５，５の上端から折目
イに向かつて垂直折目カ，カを設け、この折目
カ，カの延長線上間における取付縁片２，３に前
記取付孔１２，１２が設けられているものであ
る。

なお、天面板１、側面板４，４、フラツプ片
７，７、前面板１０，１１等よりなる上記構成の
組立てフードは、アルミシート又は厚紙にアルミ
層を設けてなるシート状物を打抜き等により形成
したものである。

１４は板ばねよりなる取付用クリツプで、第４
図に示すように、一端部が互いに屈曲部１４ａを
介して連設している上下挟圧板片１４ｂ，１４ｃ
と、上部挟圧板片１４ｂの他端に上方に向かつて
屈曲延出している挿入係止片１４ｄとからなり、
この挿入係止片１４ｄは前記取付孔１２に挿通可
能な巾を有している。

（使用の態様） このように構成した組立て換気扇フードは、換
気扇Ａに装着するに際して、まず、天面板１の上
端取付縁片２，３を水平折目イ，ロを介して折り
重ねたのち、両側面板４，４を後方に向かつて折
り曲げると共にその内側耳片６，６を天面板１の
両側縁に接着する。

又、下部前面板１１を折目ルを介して折り曲げ
て上部前面板１０の裏面に重ね合わせ、この状態
で折目ヌを介して重合前面板１１を、傾斜した天
面板１の下傾端から垂直状態となるように折りま
げる。

この際、係合突片１３を折り曲げて前面板１
０，１１の端部間に介入させておく。

さらに、側面板４，４の補強縁片８，８を折目
ト，チを介して山形状に折り曲げ、その端縁を側
面板４，４の外側端縁に接着する。

次いで、両フラツプ片７，７の内側下端に突設
した係止突片９をフラツプ片７の下端隅部上に折
り重ねたのち、フラツプ片７，７を前面板１０，
１１間の両側部内に挿入してフードを構成する。

このように構成したフードは、第５図及び第６
図に示すように、換気扇Ａの上部フレームＢの両
側部に取付用クリツプ１４，１４の上下挟圧板片
１４ｂ，ｃを挟圧させて取付け、このクリツプ１
４，１４の挿入係止片１４ｄ，１４ｄにフードの
上端縁片２，３に形成した前記取付孔１２，１２
を挿通、係止させることにより取付けられる。

この際、取付孔１２を横長孔に形成しているの
で、クリツプ１４の挿入係止片１４ｄに対する取
付位置を修正しながら正確な位置に固定できるも
のであり、又、重合した前面板１０，１１間から
フラツプ片７，７の出入りを調整することにより
両側面板４，４を左右方向に拡縮させてフードの
開口を自由に調節するものである。この場合、フ
ラツプ片７，７が抜け出るのを係合突片１３と係
止突片９によつて阻止するものである。

（考案の効果） 以上のように本考案は、アルミシート又は厚紙
にアルミ層を設けてなる矩形状ないしは台形状の
天面板１の両側に、逆Ｖ字状の切欠き５，５を介
して側面板４，４を連設し、この側面板４，４の
内側縁を前記天面板１の両側縁に接着可能にする
と共に天面板１の下端縁に水平折目ヌ，ルを介し
て互いに折り重ね可能な前面板１０，１１を順次
連設し、さらに前記両側面板４，４の下端縁に内
端から外側方に向かつて斜め下方に傾斜した折目
ニ，ニを介して扇形状のフラツプ片７，７を連設
し、このフラツプ片７，７を前記折り重ね可能な
前面板１０，１１間の両側部に挿入可能に構成し
てなる組立て換気扇フードに係るものであるか
ら、材料費が安価で打抜き等によつて容易に製作
でき、多量生産に適すると共に組立式であるから
取扱いも容易で店頭においても嵩張ることなく展
示でき、さらに天面板１と側面板４，４、前面板
１０，１１及びフラツプ片７，７を折目を介して
折り曲げるだけで簡単にフードを組み立てること
ができるものである。

又、フラツプ片７，７は重合した前面板１０，
１１間に挿入してその出入りを調整することによ
り、両側面板４，４を左右方向に拡縮させてフー
ドの開口面積を自由に調節でき、能率の良い集煙
効果を奏するものであり、しかもこの開口巾は重
合した前面板１０，１１とフラツプ片７，７との
摺動により調節するので、その調節が円滑且つ容
易に行えるものである。

さらに、長期の使用によつて油分等が付着した
場合にはアルミ層であるために拭い取りが簡単に
行え、又、破損等をした場合には使い捨てが可能
であるから、経済的に使用できるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
展開状態の正面図、第２図は組立状態の斜視図、
第３図は正面図、第４図は取付用クリツプの斜視
図、第５図は取付けた状態の斜視図、第６図はそ
の簡略断面図である。 １は天面板、４，４は側面板、５，５は切欠き
部、７，７はフラツプ片、１０，１１は前面板、
ヌ，ル，ニは折り目。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. アルミシート又は厚紙にアルミ層を設けてなる
   矩形状ないしは台形状の天面板１の両側縁に、逆
   Ｖ字状の切欠き５，５を介して側面板４，４を連
   設し、この側面板４，４の内側縁を前記天面板１
   の両側に接着可能にすると共に天面板１の下端縁
   に水平折目ヌ，ルを介して互いに折り重ね可能な
   前面板１０，１１を順次連設し、さらに前記両側
   面板４，４の下端縁に内端から外側方に向かつて
   斜め下方に傾斜した折目ニ，ニを介して扇形状の
   フラツプ片７，７を連設し、このフラツプ片７，
   ７を前記折り重ね可能な前面板１０，１１間の両
   側部に挿入可能に構成してなる組立て換気扇フー
   ド。