JPH0141329Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は車両用ベツドに関し、より詳しくは上
段ベツドに取付けられている脱落防止ネツトに改
良に係るものである。

（従来の技術） 従来、この種の車両用ベツドは、運転室の後部
床面に下段ベツドが設けられ、この下段ベツドの
上方に上段ベツドが回動可能に設けられて２段ベ
ツドを形成している。そして、上段ベツドにはそ
の側面に脱落防止ネツトが取付けられ、上段ベツ
ドから乗客が脱落するのを防止している。この脱
落防止ネツトは上段ベツドの長手方向の側面にそ
の下端縁が取付けられ、他方、運転室天井の吊し
金具に着脱可能に取付けることができるように、
その上端部に掛止金具が取付けられている。そし
て、上段ベツドを使用する際には、上段ベツドを
水平状態にし、ベツド側面のネツト上端部の掛止
金具を運転室天井の吊し金具に掛止する。上段ベ
ツドを収納するには、ネツト上端部の掛止金具を
吊し金具から取除し、上段ベツドを折り畳んでい
た。

（考案が解決しようとする問題点） 上記のような従来の車両用ベツドでは、上段ベ
ツドを折り畳んだ際、上段ベツドの側面の脱落防
止ネツトは収納場所がないため、下段ベツド上に
表われて乗客のさまたげとなつていた。

本考案は、かかる問題点を解決するためになさ
れたもので、上段ベツドを折り畳んで脱落防止ネ
ツトを使用しない際にはネツトが乗客の阻げとな
ることなく収納することができる車両用ベツドを
得ることを目的としている。

（問題点を解決するための手段） 本考案に係る車両用ベツドは、上段ベツドを使
用しない際に、脱落防止ネツトを上段ベツドの上
面に沿つて保持することができる保持部を設けた
ものである。

（作用） この考案においては、ネツトを上段ベツドの上
面に沿つて保持することができる保持部を、上段
ベツドに設けたため、上段ベツドを使用しない
際、ネツトが下段ベツド上の乗客の阻げとならな
い。

（実施例） 以下、本考案に係る一実施例を図面に基づいて
説明する。１はトラツクの運転室で、運転席１ａ
の後部床面に下段ベツド２が設けられる。この下
段ベツド２の上方には上段ベツド３が設けられて
おり、上段ベツド３はその後側の側面部３ａが運
転席１ａの後部壁面に回動可能に取付けられ、運
転席１ａ壁面に沿つて収納することができる。こ
の上段ベツド３には脱落防止用ネツト４が設けら
れており、ネツト４は２本のベルト４ａ，４ａ間
に網４ｂが張設される。ネツト４はその下部が上
段ベツド３の前側の側面部３ｂに固定して取付け
られ、上部がベルト４ａ上端のフツク４ｃにより
運転席１ａ天井の掛止金具１ｂに着脱可能に取付
けられる。そして、上段ベツド３の後側の側面部
３ａにはスプリングコイル５が取付けられてお
り、このスプリングコイル５は上段ベツド３前側
のネツト４の幅よりも長く設けられている（第３
図参照）。

上記構成に係る車両用ベツドにおいて、上段ベ
ツド３を使用する際には、上段ベツド３を水平状
態とし、このベツド３のネツト４上端のフツク４
ｃを運転席１ａ天井の掛止金具１ｂに掛止して乗
客の脱落を防止する。そして、上段ベツド３を収
納する際には、ネツト４上端のフツク４ｂを運転
席１ａ天井の掛止金具１ｂからはずし、上段ベツ
ド３を運転席１ａ壁面に沿つて収納する。このと
き、ネツト４が下段ベツド２上に広がるから、こ
のネツト４を上段ベツド３に沿わせ、スプリング
コイル５を下方へ引張り、ネツト４の両フツク４
ｂ，４ｂをスプリングコイル５に掛止する（第４
図参照）。ネツト４は上段ベツド３に沿つて保持
することができ、下段ベツド２を使用する乗客の
阻げとならず、見栄えが良好となる。

なお、前記実施例ではスプリングコイル５を上
段ベツド３に取付けたが、これに限られるもので
はなく、スプリングコイル５の代わりにゴム等の
弾性体を用いることができる。

次に、他の実施例について第５図〜第７図を用
いて説明する。本実施例はスプリングコイル等を
用いた前記実施例とは異なり、ネツト４を保持す
るために巻取り装置６を上段ベツドに設けたもの
である。この巻取り装置６は上段ベツド７の後側
の側面部７ａに収納され、ネツト４のフツク４ｃ
を巻取る。

巻取り装置６はコイルバネ８により一方向に付
勢されている芯棒９にネツト４のフツク４ｃを引
掛けるためのベルト１０が巻回される（第７図参
照）。

このベルト１０はベルト１０を引張ると巻取り
装置６から伸び、ベルト１０を放つと、芯棒９が
コイルバネ８により回動してベルト１０を巻取
る。

この車両用ベツドによれば、ネツト４のフツク
４ｃをベルト１０先端に引掛けると、第６図に示
すようにネツト４は上段ベツド７上に沿つてたる
むことなく保持することができ、一層見栄えが良
好となる。

（考案の効果） 本考案は以上説明したとおり、脱落防止ネツト
を上段ベツドに沿わせて保持することができる保
持部を設けたことにより、上段ベツドを使用しな
い際には、前記ネツトが乗客の阻げとならない車
両用ベツドが得られるという効果を生じる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る一実施例を示す車両用ベ
ツドの側面図、第２図は第１図に示すベツドの斜
視図、第３図は上段ベツドを収納した際のベツド
の斜視図、第４図はネツトを保持部に保持した際
のベツドの斜視図、第５図ないし第７図は他の実
施例を示し、第５図は第３図相当図、第６図は第
４図相当図、第７図は第５図に示す巻取り装置の
斜視図である。 図中、３，７は上段ベツド、４は脱落防止用ネ
ツト、５はスプリングコイル（保持部）、６は巻
取り装置（保持部）である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 折り畳み可能な上段ベツドに脱落防止ネツトが
   設けられ、前記ネツトの上部は前記ベツドの上方
   に着脱可能に取付けられるとともに下部は前記ベ
   ツドの側面に固定して設けられた車両用ベツドに
   おいて、前記ベツドに、前記ネツトをベツド面に
   沿つて保持する保持部を設けたことを特徴とする
   車両用ベツド。