JPH0139169B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、電気器具の電源を時限装置や温度制
御装置等と組み合わせ、そこから発せられる信号
に応答して自動的に遮断し、前記電気器具の機能
を停止するための自動スイツチに関するものであ
る。

従来例の構成とその問題点 従来の自動スイツチは、第１図および第２図に
示すような構成となつていた。すなわち、図にお
いて、１は自動スイツチの入ツマミ、２は前記入
ツマミ１を手動で解除する切ツマミである。前記
入ツマミ１には、接点３を閉成するための突起４
と、前記接点３を閉成保持するためのフツク５を
備えており、かつ摺動金具６と一体となつてコ字
形金具７に上下動自在に支持されている。また前
記摺動金具６は、上端に一体成形した折曲片８を
備えており、前記入ツマミ１を押し下げた時、こ
の折曲片８が電磁石支持フレーム９に突き当つて
入ツマミ１の下降移動を制限している。電磁石は
コイル１０、鉄芯１１、支持フレーム９、可動片
１２およびこの可動片１２を鉄芯１１と離反させ
る方向に常時付勢するコイルばね１３より成つて
いる。また前記切ツマミ２には、押し下げると前
記可動片１２をコイルばね１３の付勢方向と反対
の方向へ押しつけるような突起１４を備えてお
り、かつ摺動金具６′と一体となつてコ字形金具
７に上下動自在に支持されている。また摺動金具
６′の先端には入ツマミ１と同じ機能をもつ折曲
片８′を備えている。１５は板ばねで、この板バ
ネ１５はコ字形金具７に形成されたフツク１６に
保持されており、前記入ツマミ１、切ツマミ２を
常時上方へ付勢している。１７は所定の機能が終
了した事を告げる報知音用レバーで、この報知音
用レバー１７はコ字形金具７に回動自在に保持さ
れ、前記入ツマミ１が上方へ移動した時、入ツマ
ミ１に設けられた突起４と、このレバー１７の折
曲部先端とが当り、入ツマミ２から上方へレバー
１７がはね上がる事により、タイムスイツチ１８
に設けた報知ベル１９を打つて音を発する。２０
はスイツチで、このスイツチ２０はタイムスイツ
チ１８、サーモスタツト２１と並列接続してお
り、タイムスイツチ１８が作動していない場合、
ヒーター２２への通電を入ツマミ１と関連して制
御するものである。２３はトーストの焼色を検知
し、所定の焼色になれば電磁石の回路を閉成する
制御装置である。

上記従来の構成において、入ツマミ１を押し下
げると接点３は閉成され、ヒーター２２に通電が
開始される。これと同時にフツク５と可動片１２
が係合するので、入ツマミ１は前記位置に係止さ
れる。やがてトーストが進行し、所定の焼色にな
ると、制御装置２３により電磁石回路が閉成さ
れ、可動片１２を吸着し、入ツマミ１の係止を解
除する。これにより、入ツマミ１は上方へ移動す
るため、接点３は開成され、かつ報知音を発して
オーブントースターの全ての機能を終了する。

しかしながら、上記従来の自動スイツチでは、
入ツマミ１と切ツマミ２で制御しているために、
部品点数が多く、組立作業が困難であると共に高
価となり、しかも入ツマミ１に設けたフツク５と
可動片１２の係合を手動で解除するためには、切
ツマミ２の突起１４が可動片１２を充分に押圧し
ないと解除できない。この押圧する距離は、切ツ
マミ２が単に上下動するだけであるので、可動片
１２の傾きによつて決定される。この可動片１２
の傾きを大きくすると手動解除時の余裕は充分に
とれるが、自動的に切る際の電磁石と可動片１２
の距離が大きくなり、従つて、電磁石の吸引力を
強くしなければならなくなる。逆に可動片１２の
傾きを小さくすると、入ツマミ１をセツトした
時、可動片１２と切ツマミ２の突起４の余裕を小
さくしないと、前記手動解除時に突起４が可動片
１２を押圧しなくなる。しかし、この間隔が少な
くなると、入ツマミ１のフツク５が可動片１２と
充分に係合せず、セツト不能となる。このように
従来の構成においては、個々の部品精度をあげる
必要があり、組立時に大きな支障を有するもので
あつた。

発明の目的 本発明は上記従来の問題点に鑑み、簡単な部品
構成で、組立性の優れた安価な自動スイツチを提
供することを目的とするものである。

発明の構成 上記目的を達成するために本発明の自動スイツ
チは、支持枠に回動自在に取付けられるとともに
常時一方向に付勢されたレバーと、このレバーに
回動自在に支持されたツマミと、吸着方向とは反
対方向に常時付勢された可動片を有し、かつ前記
ツマミと対向させた電磁石とを備え、前記ツマミ
に、スイツチを開閉する第１の突起と、移動途中
で前記可動片と係合するフツクと、回動により前
記可動片を反付勢方向へ押圧する第２の突起を設
けたもので、この構成とすることにより、部品点
数の削減がはかれるため、安価で、かつ組立性の
優れた自動スイツチを得ることができるものであ
る。

実施例の説明 以下、本発明の一実施例を添付図面にもとづい
て説明する。

第３図〜第８図において、３１はオーブントー
スター本体、３２は自動スイツチのツマミ、３３
はトーストの焼色を調整する焼色調整ツマミ、３
４は長時間料理の際に使用するタイムスイツチツ
マミ、３５は庫内温度制御を行うサーモスタツト
の温度調整ツマミである。そして前記自動スイツ
チのツマミ３２には、第５図に示すように、接点
３６を閉成するための第１の突起３７と、前記接
点３６を閉成保持するためのフツク３８と、ツマ
ミ３２を回動させた時に接点３６を開成するため
の第２の突起３９を備え、レバー４０の一端部４
０ａにピン４１で回動自在に軸支されている。４
２は接点３６を有するスイツチで、支持枠４３に
固着されている。また前記レバー４０の他端部４
０ｂは第４図に示すように支持枠４３に回動自在
に保持されている。４４はフレームで、このフレ
ーム４４はコ字状に折曲した前面部に角穴４５を
設け、かつこの角穴４５に前記ツマミ３２を嵌合
させている。電磁石はコイル４６、鉄芯４７、支
持板４８、可動片４９およびこの可動片４９を鉄
芯４７と離反させる方向に常時付勢するコイルば
ねＡ５０より成つている。また前記ツマミ３２に
おける第２の突起３９は前記可動片４９をコイル
ばねＡ５０の付勢方向と反対の方向へ押しつける
ように形成している。

５１はコイルばねＢで、このコイルばねＢ５１
は一端がフレーム４４に、かつ他端がレバー４０
に保持され、レバー４０を常時上方向へ付勢して
いる。５２は所定の機能が終了した事を告げる報
知音用レバーで、この報知音用レバー５２はレバ
ー４０に設けた角穴４０Ｃと嵌合し、その嵌合部
を支点として回動自在となつており、ツマミ３２
が上方へ移動した時、慣性により、フレーム４４
に固着したベル５３に当接し、音を発する。

前記スイツチ４２はタイムスイツチ５４、サー
モスタツト５５と並列に接続しており、タイムス
イツチ５４が作動していない場合、ヒーター５６
への通電をツマミ３２と関連して制御するもので
ある。５７はトーストの焼色を検知し、所定の焼
色になれば電磁石の回路を閉成する制御装置であ
る。

上記構成において、組立はレバー４０を支持枠
４３と嵌合させた後、ツマミ３２をフレーム４４
の角穴４５に挿入し、そして支持枠４３をフレー
ム４４に固着し、その後電磁石をフレーム４４に
固着し、さらにコイルばねＡ５０をフレーム４４
とレバー４０に装着することにより完了する。

次に上記構成における動作を説明する。第６図
の状態からツマミ３２を押し下げると、接点３６
が第１の突起３７により閉成され、ヒーター５６
に通電が開始される。それと同時にフツク３８と
可動片４９が係合するので、ツマミ３２は前記位
置に係止され、第７図に示す状態になる。やがて
トーストが進行し、所定の焼色になると、制御装
置５７により電磁石回路が閉成され、そして可動
片４９を吸着し、ツマミ３２のフツク３８と可動
片４９との係止を解除する。それと同時にツマミ
３２は上方へ移動するため、接点３６が開成さ
れ、かつ報知音を発し、オーブントースターの全
ての機能を終了する。

また制御装置５７が動作する前にヒーター５６
への通電を解除したい場合は、第８図に示すよう
に、ツマミ３２を矢印方向に回動させると、ツマ
ミ３２に備えた第２の突起３９が可動片４９と当
接し、かつ可動片４９を鉄芯４７の方向へ押圧す
るので、ツマミ３２のフツク３８と可動片４９と
の係合が解除され、これによりツマミ３２は上方
へ移動して接点３６が開成される。

このように本発明の一実施例によれば、ツマミ
３２に可動片４９と係合するフツク３８と、可動
片４９を押圧して、可動片４９とフツク３８との
係合を解除する第２の突起３９を設け、従来にお
ける手動の切ツマミを兼用させているため、部品
点数の削減がはかれ、しかも、ツマミ３２をセツ
トする時は、ツマミ３２はレバー４０を介して支
持枠４３の穴を中心に回動し、またツマミ３２の
フツク３８と可動片４９との係合を解除する時に
は、ツマミ３２はレバー４０と係合したピン４１
を中心として回動するので、回転半径が異なり、
従つて可動片４９を押圧する第２の突起３９と可
動片４９の間隙を充分にとつた場合でも、手動解
除時にはツマミ３２を上方へわずかに回動するだ
けで、第２の突起３９が可動片４９を充分に押圧
できるので、動作が確実に行えるものである。

発明の効果 以上の説明から明らかなように、本発明の自動
スイツチは、支持枠に回動自在に取付けられると
ともに常時一方向に付勢されたレバーと、このレ
バーに回動自在に支持されたツマミに、電磁石の
可動片と係合するフツクと、可動片を押圧してフ
ツクとの係合を解除する第２の突起を設け、この
ツマミが従来における手動の切ツマミを兼用する
ようにしているため、部品点数の削減がはかれ、
しかも動作状態は確実となるため、個々の部品精
度を必要とせず、従つて組立時のバラツキがあつ
ても動作が確実であるため、組立性に優れ、かつ
安価に供給することができる等すぐれた特長を有
するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の自動スイツチを内蔵したオーブ
ントースターの側面図、第２図は同要部の分解斜
視図、第３図は本発明の一実施例における自動ス
イツチを内蔵したオーブントースターの斜視図、
第４図は同自動スイツチの斜視図、第５図は同要
部の分解斜視図、第６図〜第８図は同自動スイツ
チの動作を示す側面図である。 ３２……ツマミ、３６……接点、３７……第１
の突起、３８……フツク、３９……第２の突起、
４０……レバー、４３……支持枠、４９……可動
片。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 支持枠に回動自在に取付けられるとともに常
   時一方向に付勢されたレバーと、このレバーに回
   動自在に支持されたツマミと、吸着方向とは反対
   方向に常時付勢された可動片を有し、かつ前記ツ
   マミと対向させた電磁石とを備え、前記ツマミ
   に、接点を開閉する第１の突起と、移動途中で前
   記可動片と係合するフツクと、回動により前記可
   動片を反付勢方向へ押圧する第２の突起を設けた
   自動スイツチ。