JPH0138317B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、表示部内の複数個のドツトの点灯組
合わせによつて情報を表示するマトリクス表示回
路の改良に関し、特に連続的に画像情報を表示す
るための入力操作の簡単なマトリクス表示回路の
入力装置を提供するものである。

（従来技術） 近年になつて、いくつかの所望の形に形成され
たセグメントを点灯あるいは消灯させていくセグ
メント表示回路にかわつて、複数個の細かなドツ
トの点灯組合せによつて情報を表示するマトリク
ス表示回路が台頭しつつある。これはセグメント
表示回路とちがつていかなる形の画像情報でも多
種多彩に表示できるためであり、大画像情報を表
示する大形の表示板にも用いられつつある。

しかしながら画像情報を入力するためには、使
用者がキーボード等の操作によりマトリクス表示
部内のどのドツトを表示するかをいちいち指定し
てやらねばならず、特に画像情報の入力において
は非常に複雑で熟練した思考と操作を必要として
いた。またこのような入力方法は入力ミスが多
く、こうした入力ミスは非常に見つけにくい上
に、特定の熟練した使用者以外訂正ができなかつ
た。

そこで本願出願人は先の特願昭59−11355号に
て、静止画像情報を１枚の入力カードに抵抗性塗
料を塗布するだけで該静止画像をマトリクス表示
部に表示可能とするマトリクス表示回路の入力装
置を提案した。

（発明の目的） 本発明は上記マトリクス表示回路の入力装置を
さらに改良したものであり、その目的は、簡単な
操作で誰にでも連続的に画像情報の入力ができる
マトリクス表示回路の入力装置を提供することに
ある。

（発明の構成） 本発明は上記目的を達成するために、複数個の
走査電極と信号電極と、を有し、各走査電極と信
号電極との交差点に構成されるドツトの選択組合
せによつて情報を表示するマトリクス表示回路に
おいて、前記走査電極数以上のＸ方向に一定間隔
で配列されたＸ電極と該Ｘ電極の反対面でかつＸ
電極とほぼ直交するＹ方向に配列された前記信号
電極と同一数のＹ電極と前記Ｘ電極あるいはＹ電
極のいずれか一方に導通され両電極の交差点近傍
かつ他方の電極面に設けられた記入部とを有し該
記入部に外部より抵抗性塗料を塗布することによ
り１対のＸ電極及びＹ電極を導通させる入力カー
ドと、該入力カードを前記Ｘ方向にＸ電極の配列
間隔と等しい距離だけ移動する搬送装置と、該搬
送装置を駆動させる搬送信号を出力する搬送信号
発生回路と、前記Ｘ電極の１つが抵抗性塗料によ
つてどのＹ電極と導通しているか否かを検出する
データ検出回路と、前記搬送装置の移動動作終了
毎に前記検出されたデータ信号を順次記憶し記憶
されたデータ数が前記走査電極数を超えた時には
最先のデータ信号を消去するデータ記憶回路と、
前記マトリクス表示回路を走査させる走査信号を
出力する走査信号発生回路と、該走査信号に同期
して前記データ記憶回路に記憶されたデータ信号
を順次新しい順に前記マトリクス表示回路の信号
電極に供給する表示データ選択回路と、を有する
ことを特徴とする。

（実施例） 以下図面に基づいて本発明の好適な実施例を説
明する。

第１図は本発明に係るマトリクス表示回路の入
力装置の１実施例を示す構成図である。

マトリクス表示回路２はｍ本の走査電極X₁〜
X_nとｎ本の信号電極Y₁〜Y_oとを有するマトリク
ス表示部４と、走査ドライバ６と、信号ドライバ
８とから構成される。走査電極X₁〜X_nには後述
する駆動信号発生回路１０から比較的高周波の走
査信号S₁〜S_nが走査ドライバ６を介して順次対
応する電極に供給され、また信号電極Y₁〜Y_oに
は後述する表示データ選択回路５６から走査信号
S₁〜S_nに対応した画像表示用のデータ信号D′₁〜
D′_oがドライバ８を介して各電極に供給される。
従つてマトリクス表示部２では走査信号S₁〜S_n
とこれに対応したデータ信号との組合せによつて
点灯表示が行なわれ、またこの点灯表示が走査電
極X₁〜X_nの間で繰り返し走査されることによつ
て画像表示が行なわれる。

駆動信号発生回路１０は第２図に示した様に、
後述する搬送装置を駆動するための搬送信号を出
力する搬送信号発生回路１２と、前記走査信号S₁
〜S_nを出力する走査信号発生回路１４と、を含
む。搬送信号発生回路１２は高周波信号を発生す
る基準信号発生器１６と、該高周波信号を適宜分
周する分周回路１８と、マトリクス表示部２での
画像表示を静止させる静止スイツチ２０と、該ス
イツチ２０の開閉操作に対応して分周回路１８か
らの搬送信号（低周波信号）φ₁の出力を制御す
るアンドゲート２２と、から構成され、アンドゲ
ート２２の出力Ａをモータドライバ２４に供給す
る。一方走査信号発生回路１４は出力S₁〜S_nを
有し分周回路１８からの比較的高周波である一定
周期信号φ₂をクロツクとして順次走査信号を発
生するリングカウンタ２６と、電源投入時に単パ
ルスを発生する初期リセツト回路２８と、を有
し、初期リセツト回路２８の出力Ｂをリングカウ
ンタ２６の出力S₁のみセツトするセツト端子Ｓに
供給している。

第１図において、モータドライバ２４は前記搬
送信号に同期してパルスモータ３０を回転駆動さ
せる回路であり、パルスモータ３０の回転はシヤ
フト３２によつてローラ３４，３６に伝達され
る。本実施例では上記モータドライバ２４と、パ
ルスモータ３０と、シヤフト３２と、ローラー３
４及び３６と、から入力カード３８を移動させる
搬送装置３７を構成する。

第３図は第１図に示す入力カード３８の構成を
示す構成図である。入力カード３８の表面にはＹ
電極Y′₁，Y′₂…，Y′_oが同一間隔で配設され、裏
面にはＹ電極と直交する方向にＸ電極X′₁，X′₂
…，X_M（Ｍ≧ｍ）がやはり同一間隔で配設されて
いる。そして裏面にある各Ｘ電極のＹ電極と重な
り合わない部分には基板４０に穴をあけＸ電極の
電極部材を表面側に延長したスルーホール構造と
なつており、この電極部材は基板４０の両面共に
Ｘ電極もＹ電極も配設されていない領域それぞれ
伸長され、抵抗性塗料の塗布されるＭ×ｎ個の記
入電極Z_o〜Z_Moを構成する。

第４図は、入力カード３４に抵抗性塗料を塗布
した時の説明図である。

抵抗性塗料４２は、例えば鉛筆の芯に用いられ
ている黒鉛などでよく、したがつて鉛筆で入力カ
ード３８のＹ電極面側に必要な図形、あるいは文
字を描くと、Ｙ電極面側に黒鉛が付着する。第４
図に示すように抵抗性塗料４２としての黒鉛が記
入電極Z₁₂，Z₁₃およびZ₂₃付近に付着すると、Ｙ
電極Y′₂と記入電極Z₁₂，Z₂₂が、Y′₃とZ₁₃，Z₂₃が
電気的に導通するようになる。

第５図は、第４図のＡ―Ａ線断面図である。前
に述べたように、基板４０の穴にＸ電極X′₁の電
極部材がＹ電極のある面に延長してそれぞれ記入
電極Z₁₁，Z₁₂を形成するスルーホール構造となつ
ている。したがつてＹ電極Y′₂と記入電極Z₁₂，
Z₂₂が導通すればＹ電極Y′₂とＸ電極X′₁，X′₂が導
通し、電極Y′₃と記入電極Z₁₃，Z₂₃が導通すれば、
Ｙ電極Y′₃とＸ電極X′₁とX′₂が導通したことにな
る。

データ検出回路４４は入力カード３８のＸ電極
の１つが抵抗性塗料４２によつてどのＹ電極と電
気的に導通しているか否かを検出する回路であ
り、１つのＸ電極のみに接触して「Ｈ」のサンプ
ル信号を印加する信号供給ピン４６と、全てのＹ
電極Y′₁〜Y′_oに接触して上記サンプル信号を検出
するデータ検出ピン４８と、を有する。そしてデ
ータ検出ピン４８はデータ検出回路４４の出力
D′₁〜D′_oに接続されており、サンプル信号を供給
したＸ電極と導通したＹ電極に対応したデータ検
出回路４４の出力のみ「Ｈ」となる。

なお前記搬送装置３７の駆動は搬送信号のパル
ス幅に対応しており、駆動時間は入力カード３８
のＸ電極の配列間隔に等しい距離だけ入力カード
３８を図中の矢印方向に移動させるのに必要な時
間に設定している。従つて搬送装置３７によつて
入力カード３８が移動される毎に信号供給ピン４
６は矢印とは逆方向のＸ電極と接触するため、デ
ータ検出回路４４は全てのＸ電極X′₁〜X_Mと全て
のＹ電極Y′₁〜Y′_oとの導通状態、すなわち入力カ
ード３８に塗布された画像情報を検出できる。

データ記憶回路５０は搬送装置３７の移動動作
終了毎に上記画像情報としてデータ検出回路４４
の出力D₁〜D_oに出力されたｎビツトのデータ信
号を順次記憶する回路である。このデータ記憶回
路５０は第６図に示す様に、ｎ個のシフトレジス
タ群５２と、前記搬送装置３７の１回の駆動時間
だけ搬送信号を遅らせて前記シフトレジスタのク
ロツク入力端子φに供給する遅延回路５４と、か
ら構成される。そして各データ入力端子Ｄにはデ
ータ検出回路４４の出力D₁〜D_oがそれぞれ供給
されている。従つて搬送信号によつて搬送装置３
７の移動動作が終了した時に各シフトレジスタは
データ検出回路４４のデータ信号を順次シフトし
て記憶する様に構成してあり、これは信号供給ピ
ンが確実にＸ電極に接触した後にデータ信号を記
憶するためである。また各シフトレジスタはｍビ
ツトすなわちマトリクス表示部４の走査電極X₁
〜X_nの本数と同一数のデータ信号を記憶可能で
あり、これを超えた時には最先のデータ信号（各
出力Q_nの信号）は消去されることになる。さら
に各シフトレジスタのリセツト入力端子Ｒには切
期リセツト回路２８の出力Ｂが供給され、電源投
入時には全てのデータ信号が消去される。

表示データ選択回路５６は前述の様に走査信号
発生回路１４から走査信号に同期してデータ記憶
回路５０に記憶されたデータ信号を順次新しい順
にマトリクス表示回路２の信号電極に供給する回
路である。この表示データ選択回路５６は第６図
に示す様に、ｎ個のマルチプレクサ群５８から構
成され、各マルチプレクサはｍチヤンネルで構成
されている。そして各マルチプレクサの入力端子
X₁〜X_nにはデータ記憶回路５０内の各シフトレ
ジスタの出力Q₁〜Q_nがそれぞれ対応して供給さ
れ、制御端子A₁〜A_nには走査信号が供給され
る。このため走査信号が順次A₁からA_nにシフト
されて行くと、各マルチプレクサの出力端子X₀
には各シフトレジスタからの出力が出力Q₁から
出力Q_nに向つて順次選択出力される。すなわち、
走査信号に同期して順次新しい順にデータ信号が
選択されるのである。さらに各マルチプレクサの
出力D′₁〜D′_oはマトリクス表示部４の信号電極
Y₁〜Y_oに対応して供給されている。

以上の様に本実施例は構成されており、以上本
実施例の作用を説明する。

電源を投入すると走査信号が順次出力されると
共にデータ記憶回路５０内のデータ信号が全て消
去され、この時マトリクス表示部４の各ドツトは
全て消灯している。そして静止スイツチ２０を閉
操作すると入力カード３８の移動動作が搬送装置
３７によつて行なわれ、画像情報としてのデータ
信号がデータ検出回路４４で検出され、さらに検
出されたデータ信号がデータ記憶回路５０に順次
記憶されて行く。従つて表示データ選択回路５６
からは走査信号と同期してデータ信号が新しい順
に出力される。すなわち走査信号がマトリクス表
示部４の走査電極X₁からX_nまで順次供給される
毎にデータ信号も順次新しい順に切換つて信号電
極に供給されるものであり、これは入力カード３
８の画像情報を検出した分だけをマトリクス表示
部４に表示するものである。そしてデータ信号を
マトリクス表示部４の走査電極数ｍより多く検出
した場合にはマトリクス表示部４での表示は走査
電極X₁からX_n方向に１つシフトされ、シフト以
前の走査電極X_n上の表示が消去されると共にシ
フト後の走査電極X₁上の表示は最新のデータ信
号に対応したものになる。以下新しいデータ信号
が検出される毎にマトリクス表示部４での表示は
切換更新されていくことになる。

そして所望の表示にて静止スイツチ２０を開状
態とすれば、搬送装置３７による入力カード３８
の移動動作が行なわれなくなるため新しいデータ
信号が検出されなくなり、よつてマトリクス表示
部４での表示は静止した状態となる。

このように本実施例によれば、マトリクス表示
部４に表示を行う場合、使用者は予め必要な文
字、図形を入力カード３８に描き、この入力カー
ド３８を搬送装置３７によつて順次移動させれば
よい。このため、従来のようにキーボードをたた
いて表示すべきデータを入力する熟練を要する操
作が必要でなくなり、誰でも簡単に必要な大きさ
の必要な図形、文字を連続的に表示させることが
できるようになる。また従来多発していたデータ
の入力ミスはほとんど生じなくなり、たとえミス
が生じたとしても、付着した黒鉛を取り去つて新
たに鉛筆で描き直せばよく、非常に簡単にデータ
訂正ができる。さらに本実施例においては、１枚
の入力カード３８に必要な画像情報全てを描くこ
とにより、使用者は静止スイツチ２０の開閉操作
のみで所望の画像を連続的に表示したり、あるい
は静止表示したりできる。

（発明の効果） 以上の説明の様に本発明によれば、今まで困難
とされていた画像情報の表示、特に連続的に画像
情報の表示を必要な絵や文字等の画像をカードに
直接描くという、誰にでもできる極めて容易な作
業によつてマトリクス表示部に表示することがで
きる。しかも本発明では画像の連続表示も自動的
に行なうことができ、表示装置の操作も容易であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るマトリクス表示回路の入
力装置の１実施例を示す構成図。第２図は第１図
における駆動信号発生回路の構成を示すブロツク
回路図。第３図は第１図における入力カードの構
成を示す構成図。第４図は第１図における入力カ
ードに抵抗性塗料を塗布した構成を示す構成図。
第５図は第４図のＡ―Ａ線断面図。第６図は第１
図におけるデータ記憶回路及び表示データ選択回
路の構成を示すブロツク回路図。 ２…マトリクス表示回路、１２…搬送信号発生
回路、１４…走査信号発生回路、３７…搬送装
置、３８…入力カード、４４…データ検出回路、
５０…データ記憶回路、５６…表示データ選択回
路。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 複数個の走査電極と信号電極と、を有し、各
   走査電極と信号電極との交差点に構成されるドツ
   トの選択組合せによつて情報を表示するマトリク
   ス表示回路において、前記走査電極数以上のＸ方
   向に一定間隔で配列されたＸ電極と該Ｘ電極の反
   対面でかつＸ電極とほぼ直交するＹ方向に配列さ
   れた前記信号電極と同一数のＹ電極と前記Ｘ電極
   あるいはＹ電極のいずれか一方に導通され両電極
   の交差点近傍かつ他方の電極面に設けられた記入
   部とを有し該記入部に外部より抵抗性塗料を塗布
   することにより１対のＸ電極及びＹ電極を導通さ
   せる入力カードと、該入力カードを前記Ｘ方向に
   Ｘ電極の配列間隔と等しい距離だけ移動する搬送
   装置と、該搬送装置を駆動させる搬送信号を出力
   する搬送信号発生回路と、前記Ｘ電極の１つが抵
   抗性塗料によつてどのＹ電極と導通しているか否
   かを検出するデータ検出回路と、前記搬送装置の
   移動動作終了毎に前記検出されたデータ信号を順
   次記憶し、記憶されたデータ数が前記走査電極数
   を超えた時には最先のデータ信号が消去するデー
   タ記憶回路と、前記マトリクス表示回路を走査さ
   せる走査信号を出力する走査信号発生回路と、該
   走査信号に同期して前記データ記憶回路に記憶さ
   れたデータ信号を順次新しい順に前記マトリクス
   表示回路の信号電極に供給する表示データ選択回
   路と、を有することを特徴とするマトリクス表示
   回路の入力装置。