JPH0137331B2 - - Google Patents

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JPH0137331B2
JPH0137331B2 JP10426680A JP10426680A JPH0137331B2 JP H0137331 B2 JPH0137331 B2 JP H0137331B2 JP 10426680 A JP10426680 A JP 10426680A JP 10426680 A JP10426680 A JP 10426680A JP H0137331 B2 JPH0137331 B2 JP H0137331B2
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magnesium
magnesium hydroxide
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Yasuo Suzuki
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01FCOMPOUNDS OF THE METALS BERYLLIUM, MAGNESIUM, ALUMINIUM, CALCIUM, STRONTIUM, BARIUM, RADIUM, THORIUM, OR OF THE RARE-EARTH METALS
    • C01F5/00Compounds of magnesium
    • C01F5/02Magnesia
    • C01F5/06Magnesia by thermal decomposition of magnesium compounds
    • C01F5/08Magnesia by thermal decomposition of magnesium compounds by calcining magnesium hydroxide

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、物性の制御された酸化マグネシウム
の製造方法に関するものであり、さらに詳しく
は、1400℃以上に焼成した酸化マグネシウムを無
機酸基あるいは有機酸基が共存する水溶液中で水
和した水酸化マグネシウムを焼成することによ
り、結晶形状、結晶の大きさ、分散性および活性
を改善した酸化マグネシウムの製造方法に関す
る。 水酸化マグネシウムおよび酸化マグネシウムの
主要な用途にマグネシアクリンカーがあり、苦土
肥料や排煙脱硫剤にもすでに大量に用いられてい
る。上記用途に比較すると少量であるが、酸化マ
グネシウムの優れた特性を利用した分野がある。
例えば、合成樹脂の充填剤、難燃剤、砥石原料と
して種々な用途に用いられる場合である。 酸化マグネシウムの原料である水酸化マグネシ
ウムの公知の製造方法は、海水、苦汁のような
Mgイオンを含む水溶液に、消石灰あるいは苛性
アルカリを反応させて水酸化マグネシウムを沈澱
させる方法が一般的である。 しかしながら、公知方法による水酸化マグネシ
ウムは、粒子を構成する最小単位の結晶が0.1μm
以下であり、反応時の温度を上げたり、反応速度
を厳密に調節しても結晶の大きさは0.2μm程度し
かならず、水酸化マグネシウムの結晶を大きくす
ることは非常に難しい。また、従来の水酸化マグ
ネシウムは結晶が不規則な比較的強く絡み合つた
凝集体を形成し、数μm〜数10μmの二次粒子とな
つており、これが水酸化マグネシウムの基本的な
粒子径として観察される。さらに公知方法の水酸
化マグネシウムは、原料に由来して各種イオン
(Na+,K+,Cl-,SO-- 4,Ca++,B2O-- 3)の包
含、吸着などによる不純物が多く、高純度な水酸
化マグネシウムを得ることが困難である。このよ
うな水酸化マグネシウムを焼成して得られる酸化
マグネシウムは、上記の凝集形を骨格として生成
し、特徴のある酸化マグネシウムの製造が困難で
あつた。 合成樹脂の充填剤等、フアイン分野で使用され
る酸化マグネシウムは、化学的に高純度であるこ
とは勿論、その最小単位である結晶の大きさ、形
状、粒度分布、分散性および活性などに特殊な物
性が要求されている。しかし、これらの性質(特
に結晶形状)を変化させ、あるいは求められる値
の中にコントロールすることが極めて難しいこ
とゝされていた。 従来知られているフアイン分野に使用される酸
化マグネシウムの原料となる水酸化マグネシウム
の製造方法としては、公知の水酸化マグネシウム
を高温高圧処理したり、アルカリ処理する方法、
あるいは水酸化マグネシウムを反応沈澱させる際
に、消石灰の一部を塩化マグネシウムで反応さ
せ、水酸化マグネシウムの生成速度をコントロー
ルする方法等が提案されている。しかし、これら
の方法は各々の目的に則した水酸化マグネシウム
を得る方法として優れているが、高価な装置と複
雑な工程を要し、一つの装置と方法で巾広い酸化
マグネシウムの用途を網羅できない欠点が有る。 本発明者らは、上記従来技術の欠点を解決する
ため鋭意研究した結果、1400℃以上の温度で焼成
した不活性な酸化マグネシウムを一定量の酸基の
存在下で水和させることによつて得た水酸化マグ
ネシウムを焼成することによつて、用途に応じた
物性を具備した酸化マグネシウムが収得できるこ
とを見出し、本発明を完成するに至つた。 すなわち、本発明は、1400℃以上で焼成した酸
化マグネシウムを、原料酸化マグネシウムの原料
中の酸化カルシウムの当量数を超える量に相当す
る酸基の量を酸またはマグネシウム塩として含む
水けん濁スラリー状態中で水和して、生成した水
酸化マグネシウムを焼成することを特徴とする酸
化マグネシウムの製造方法である。 本発明によれば、制御された水酸化マグネシウ
ムを焼成することにより、用途に則した特徴を備
えた酸化マグネシウムを製造できる。さらに同じ
形状とみられている水酸化マグネシウムを原料と
した場合でも、その焼成温度に対する活性変化は
用いる酸基の種類によつて異なることが判明し、
この事実により、本発明の方法で得られる酸化マ
グネシウムの応用範囲がさらに広くなつた。以
下、本発明について詳細に説明する。 本発明は、酸化マグネシウムの物理的、化学的
な性質が原料である水酸化マグネシウムに起因す
ることから、水酸化マグネシウムの物理的な性質
を変化させる方法として、酸化マグネシウムを酸
基の種類と温度をコントロールした状態の下で、
水和反応させることにより、同一の装置で同一の
原料から生成した水酸化マグネシウムを焼成する
ことにより、後記実施例の電子顕微鏡写真に示し
たような酸化マグネシウムの物理的な性質の基本
となる結晶形状、結晶の大きさ、分散性を制御す
る方法である。 本発明で得られる結晶は、従来の方法では生成
が極めて困難であつた「角柱状結晶」あるいは著
しく結晶の発達した「六角板状結晶」であり、単
一結晶が従来の酸化マグネシウムに比べ著しく均
一で、かつ分散性と活性に優れている。したがつ
て、本発明方法で得られる酸化マグネシウムは、
例えば合成樹脂と混合した際、樹脂の浸透が良好
で、均質な組成物が得られるもの、あるいは物質
表面に塗布した際、被膜性に富んでいるもの、重
質に焼成した酸化マグネシウムも活性を維持して
いるのでマグネシアセメントとして砥石用原料に
用いた際、硬化性に富み硬化体の密度、強度が高
いもの等の目的に応じた特徴を持つたものを自由
に製造し得る。 マグネシウム化合物を加熱分解した活性マグネ
シアは、水と反応して、MgO+H2O→Mg
(OH)2式により容易に水酸化マグネシウムを生
成するが、酸化マグネシウムは、焼成温度のわず
かな上昇によつても急激に化学反応性を失い、水
との水和反応速度が著しく遅くなることが知られ
ている。そのため酸化マグネシウムを水和して水
酸化マグネシウムを製造するに適当なマグネシア
の焼成温度は、従来の技術においては1000℃内外
とされ、この程度に焼成された活性マグネシアを
水あるいは海水またはMgCl2,MgSO4水溶液で
水和させる方法(特公昭49―40602号、フランス
特許第975099号)が既に公表されている。しか
し、これらの方法の目的は、水に可溶な不純物の
除去あるいは活性の高い水酸化マグネシウムの回
収を意図したものであつて、このような方法では
生成する水酸化マグネシウムの結晶形状を変化さ
せたり、結晶を大きくしたりすることは非常に困
難なことゝ考えられていた。 本発明者らは、従来水和反応速度が極めて遅
く、工業的に水酸化マグネシウムを製造する条件
としては不利とみられていた1400℃以上で焼成し
た酸化マグネシウムにつき検討した結果、その水
和反応を行う際に酸基を在存させると、その酸基
の種類により、例えば、NO- 3,Cl-,SO2- 4の存在
によつて水酸化マグネシウムの結晶が「角柱状」
となり、酢酸イオン等有機酸基の存在によつて
「六角板状」となるなど、結晶の形状が著しく変
化して種々の異なつた物理的性質を有する水酸化
マグネシウムが生成すること、ならびに酸基の濃
度を調整し、かつ水和反応温度を適度に調節する
ことによつて、結晶の大きさをコントロールで
き、さらに水和速度が工業的に実施可能な程度に
加速でき、その目的が達成できることを見出し
た。酸化マグネシウムの水和反応に酸基を共存さ
せると、生成する水酸化マグネシウムが酸基の種
類によつて結晶形状を異にする事実は、本発明者
らによつて初めて明らかにされたことである。 而してこのようにして得られた水酸化マグネシ
ウムを焼成した酸化マグネシウムは、水酸化マグ
ネシウムの結晶形状および結晶の大きさを骨格と
して生成し、極めて分散性よく、結晶形状と結晶
の大きさの揃つた酸化マグネシウムとなる。得ら
れる酸化マグネシウムは、水酸化マグネシウムに
比較して微粒で活性の高いもので、焼成温度1300
℃までは水酸化マグネシウムの形状(形骸)をそ
のまゝ受けつぐので、酸化マグネシウムの形状に
基づく特性もこの焼成温度までは十分に持続され
る。焼成温度が1350℃を越えると、形骸は急速に
崩壊し、酸化マグネシウムの形状に基づく特性は
失われる。しかし、さらに特筆すべきことには、
本発明方法による酸化マグネシウムの中には、高
温度の焼成によつてもなお活性を保持し続けるも
のがあり、このものは、従来の沈澱法による海水
水酸化マグネシウムがほとんど活性を失つてしま
う1200℃以上の温度で焼成した場合でもなお高い
活性を持つ。例えば、1400℃で焼成した酸化マグ
ネシウムでも活性を有するので重質な酸化マグネ
シウムの製造に適している。 本発明に用いる酸化マグネシウムは、どのよう
なマグネシウム化合物から生成したものでもよい
が、その焼成温度が1400℃以上であることが必要
であり、好ましくは1700℃以上である。焼成温度
が1400℃より低いと通常ペリクレーズと呼ばれる
マグネシアの発達が少なく、このような酸化マグ
ネシウムは水和反応速度が速すぎて微細結晶とな
り、不規則な凝集体を生成するので、本発明の方
法に用いるには不適当である。また、1400℃より
も低い温度で焼成した酸化マグネシウムを原料と
した場合には、酸基の種類および添加量を変化さ
せても、分散性のよい水酸化マグネシウムが得ら
れるように反応をコントロールすることが困難で
ある。 酸化マグネシウム中に不純物が多いと水和反応
時にこれらイオンが溶出し、結晶生長を阻害する
ので、原料中のMgO純度が96%以上であること
が好ましく、さらに97.5%以上であることがとく
に好ましい。 現在製鋼の耐火物として大量に用いられている
高純度マグネシアクリンカーは、上記要件を具備
するばかりでなく、反応に供する原料の粒度を任
意に調製できるので、本発明の原料として好適で
ある。 水和反応は、酸化マグネシウムを水酸化マグネ
シウムとするに必要な水量よりはるかに過剰の水
が共存したスラリー状態で行うことが必要で、そ
の濃度は特に制限はないが、200〜300g/で行
うのが適当である。このスラリーの水和反応は撹
拌と加熱の可能な反応器内で行い、添加する酸基
としては、硝酸、塩酸、硫酸等の無機酸あるいは
これらのマグネシウム塩、また酢酸、蟻酸、くえ
ん酸等の有機酸あるいはこれらのマグネシウム塩
が用いられる。 添加する酸基の量は、原料中の酸化カルシウム
の量によつて変化するが、好ましくは原料酸化マ
グネシウムの当量数の0.5%以上の当量数に相当
する酸基(好ましくは0.5%以上5%以下、さら
に好ましくは1%以上3%以下の当量数に相当す
る酸基)および酸化カルシウムの当量数に相当す
る酸基の合計量である。原料酸化マグネシウムに
対する酸基の量が0.5%当量より少ないと、水酸
化マグネシウムの結晶成長を制御する効果が少な
くなり、かつ水和反応速度が遅くなる。また、酸
基の量が多くなりすぎると、酸化マグネシウムの
水和反応速度が必要以上に早くなり、結晶が微細
になつたり、粒度が不揃いになる等の不都合が生
じる他、酸基の増大によるコストが上昇するので
得策ではない。 酸化マグネシウムのスラリー中にMgイオン以
外の陽イオンがMgイオン濃度と同濃度以上存在
すると、結晶形状をコントロールする作用を著し
く阻害するので、これらのイオンの存在量はでき
る限り少ないことが望ましい。特にナトリウム、
カリウム等のイオンの共存をできるかぎり少なく
する必要があるので、添加する酸基は原料の酸化
マグネシウムと反応してMgイオンを生成する無
機、有機の酸あるいはスラリー中で溶解してMg
イオンと酸基を生成するマグネシウム塩が良い。 酸化マグネシウムの粒度は、水酸化マグネシウ
ムの生成速度に大きな影響を及ぼす。粒子が大き
いと当然ながら水和反応の完結が遅くなるので、
長時間水和反応を行う必要が有り、水和反応設備
が大きくなつたり、水和した水酸化マグネシウム
スラリーから未水和の粗粒物を分離する工程が必
要となる。このような水和設備の生産性や製造工
程の簡略化のために、好ましくは250μm以下、さ
らに好ましくは100μm以下の原料酸化マグネシウ
ムを使用する。 また、水酸化マグネシウムの生成速度は、水和
反応温度によつて著しく影響される。温度は低い
方が結晶のコントロールは容易になるが、水和反
応速度が著しく遅くなるため、水和設備が大型化
し、未水和の酸化マグネシウムを生成水酸化マグ
ネシウムから分離する工程を必要とする。水和反
応速速度は特に60℃より低い温度で著しく遅くな
るので、水和反応温度を60℃以上にすることが望
ましい。 反応中は、本発明の効果を確実にし、反応を均
一にするため適度の撹拌を行うことが好ましい。 反応して生成した水酸化マグネシウムは、必要
に応じ水洗精製などを経て酸化マグネシウムの焼
成工程に送るが、この水洗から乾燥までの工程を
利用して必要な成分を吸着混合することも可能で
ある。 水酸化マグネシウムの焼成は、一般に用いられ
る焼成炉、例えばロータリーキルン、トンネルキ
ルン、ルツボ炉、流動焙焼炉などが用いられる。 以下、実施例によつて本発明の効果を説明す
る。 実施例 1 表1に示す市販マグネシアクリンカーをボール
ミルで粉破し、105μを通過する粉末となし、水
と混合してMgO200g/のスラリーとして撹拌
機と加熱装置を備えた反応器に1500供給した。
【表】 このスラリーの中に含まれる酸化カルシウム
3.1Kgと当量になる硝酸マグネシウム及び原料
MgOのモル数の1%に相当する当量数の硝酸マ
グネシウム(無水塩換算19.2Kg)を加え、十分な
撹拌の下で100℃に加熱し、24時間反応させ後、
35μmのスクリーンで分級した。35μmスクリーン
通過率は、原料MgO基準で95%であり、スクリ
ーンで篩つた篩下生成物の水和率は99.5%であつ
た。 この生成物を水洗、過、乾燥して得た水酸化
マグネシウムを、アルミナルツボを用いたプツシ
ヤー式電気炉で950℃の温度帯を1時間かけて焼
成した。得られた酸化マグネシウムの組成、物性
を表2に、走査型電子顕微鏡(5000倍)で撮影し
た結晶の形状を第1図に示す。 第1図に示すように、本方法で製造した酸化マ
グネシウムは、0.5μm〜1μmに粒径の中心を持つ
結晶粒子が均一な角柱状結晶であつた。 実施例 2 実施例1と同様な操作で調製したMgOスラリ
ーを実施例1と同じ反応器に1500供給した。 このスラリーの中に含まれる酸化カルシウム
3.1Kgと当量になる塩酸及び原料MgOのモル数の
2%に相当する当量数の塩酸(純分換算14.9Kg)
を加え、十分な撹拌の下で100℃に加熱し、24時
間反応させた後、35μmのスクリーンで分級した。
35μmスクリーン通過率は原料MgO基準で96%で
あり、スクリーンで篩つた篩下生成物の水和率は
99.9%であつた。 実施例1と同様な操作で処理した水酸化マグネ
シウムを実施例1と同様の操作で焼成して得た酸
化マグネシウムの組成、物性を表2に、走査型電
子顕微鏡(5000倍)で撮影した結晶の形状を第2
図に示す。 第2図に示すように、本方法で製造した酸化マ
グネシウムは、0.5〜1μmに粒径の中心を持つた
結晶粒子が均一な角柱状結晶であつた。 なお、実施例1、実施例2で得られた酸化マグ
ネシウムは、合成樹脂充填剤等に好適であり、実
施例1で得られた水酸化マグネシウムを1400℃に
焼成して得た重質の酸化マグネシウムは、砥石原
料として極めて好適であつた。 実施例 3 実施例1と同様な操作で調製したMgOスラリ
ーを実施例1と同じ反応器に1500供給した。 このスラリーの中に含まれる酸化カルシウム
3.1Kgと当量になる酢酸マグネシウムおよび原料
MgOのモル数の1%に相当する当量数の酢酸マ
グネシウム(無水塩換算18.4Kg)を加え、十分な
撹拌の下で100℃に加熱し、14時間反応させた後、
35μmのスクリーンで分級した。35μmスクリーン
通過率は原料MgO基準で94%であり、篩下生成
物の水和率は99.8%であつた。 実施例1と同様な操作で処理した水酸化マグネ
シウムを実施例1と同様の操作で焼成して得た酸
化マグネシウムの組成、物性を表2に、走査型電
子顕微鏡(5000倍)で撮影した結晶の形状を第3
図に示す。 第3図に示すように、本方法で製造した酸化マ
グネシウムは1μm程度に発達した六角平板結晶の
特徴的な形状を保ち、結晶の同じ軸が板面に垂直
に配向した酸化マグネシウムである。 比較例 1 実施例と同様な操作で調製したMgOスラリー
を、添加剤を加えず実施例と同じ反応器に供給し
た。このスラリーを十分な撹拌の下で100℃に加
熱して40時間反応させた後、35μmスクリーンで
分級した。35μmスクリーン通過率は原料のMgO
基準で70%であり、スクリーンで篩つた篩下生成
物の水和率は88%であつた。 水洗、過、乾燥した水酸化マグネシウムを実
施例と同様の操作で焼成して得た酸化マグネシウ
ムの組成、物性を表2に、走査型電子顕微鏡
(5000倍)で撮影した結晶の形状を第4図に示す。
第4図に示すように、添加剤を用いないで水和さ
せた水酸化マグネシウムを焼成して得た酸化マグ
ネシウムは結晶の形状が不定であり、分散性も悪
いものであつた。 以上の実施例および比較例で明らかな如く、酸
基の効果は水酸化マグネシウムの結晶成長制御作
用が著しいばかりでなく、水和反応を促進する触
媒的作用を果すことが認められ、本発明方法で生
成する水酸化マグネシウムを焼成することによ
り、特徴的な形状を保つたまま、種々の酸化マグ
ネシウムを製造することが可能となつた。
【表】 実施例 4 実施例1、実施例2で得た水酸化マグネシウム
及び比較として海水と消石灰から生成した水酸化
マグネシウムを800℃から1400℃の温度で100℃間
かくで焼成し、得られた酸化マグネシウムの活性
度をヨード吸着法によつて測定した。各試料の焼
成温度による活性変化を第5図に示す。図中、
は実施例1の酸化マグネシウム、は実施例2の
酸化マグネシウム、は海水と消石灰より生成し
た水酸化マグネシウムを焼成した酸化マグネシウ
ムを表わす。 本実施例で明らかなように、本発明方法の酸化
マグネシウムは、従来の酸化マグネシウムに比べ
高温度の焼成でも著しく活性の高い酸化マグネシ
ウムである。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1で製造した酸化マグネシウム
の走査型電子顕微鏡写真、第2図は実施例2で製
造した酸化マグネシウムの走査型電子顕微鏡写
真、第3図は実施例3で製造した酸化マグネシウ
ムの走査型電子顕微鏡写真、第4図は比較例1で
製造した酸化マグネシウムの走査型電子顕微鏡写
真、第5図は実施例4で測定した焼成温度の異な
る酸化マグネシウムの焼成温度とヨード吸着量の
関係を示すグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 1400℃以上で焼成した酸化マグネシウムを、
    原料酸化マグネシウムの原料中の酸化カルシウム
    の当量数を超える量に相当する酸基の量を酸また
    はマグネシウム塩として含む水けん濁スラリー状
    態中で水和して、生成した水酸化マグネシウムを
    焼成することを特徴とする酸化マグネシウムの製
    造方法。
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