JPH0136625Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （技術分野） この考案は、例えば私製はがきのようなカード
において、主部となる台紙に写真のような薄形の
他物品を透明フイルムで覆つて貼着し、他物品の
表面を保護できるようにした他物品を貼着できる
カードに関する。

（背景技術） 例えば、私製はがきの裏面（宛名記入の反対
面）に写真を貼着して郵送できるようにすること
は、実公昭57−45187号公報その他に見られるよ
うに公知である。しかしながら、これらの私製は
がきは、はがきに貼着された写真が露出状態であ
るため、汚損され易く、雨天時に配達されて写真
の表面に水滴が付着すると写真が傷んだり破れた
りする不都合がある。

そこで本考案者は、感圧接着剤によりはがきで
ある台紙に貼着される透明フイルムを備えて、台
紙と透明フイルムとの間に写真を挾み固定できる
ようにした私製はがきを考案した（実願昭58−
51590号）。

この先考案の私製はがきは、第１〜２図に示す
ように、透明なカバーフイルム１の内面に感圧接
着剤２を塗布し、カバーフイルム１の一つの側縁
（第１図では左側縁）を残して剥離紙３を貼着し、
カバーフイルム１をこの露出した接着剤により、
必要な印刷を施した台紙４の一つの側縁に貼着し
たものである。写真５を取り付けるには、台紙４
の上に写真５を載せ、剥離紙３を除いたカバーフ
イルム１を写真５の上から台紙４に重ね、押圧し
てカバーフイルムを台紙４に貼着すれば、カバー
フイルム１が写真より大きい台紙４の側方部分お
よび写真５に貼着され、写真５は台紙４の上に確
実に保持され、カバーフイルム１を通して写真を
見ることができる状態となり、この私製はがきに
より写真を郵送することができるのである。

ところがこの先考案の私製はがきは、写真保護
の目的は十分達成できたが、感圧接着剤を塗布し
たはがき大の透明フイルムを写真と台紙とを重ね
た上に貼着するため、透明フイルムにしわがよつ
たり、気泡を生じたりする不都合を生じ易い。

そこで不慣れな者が操作しても綺麗に写真を貼
着できる私製はがきが要望されていた。

この考案は、上記に例示した私製はがきのみな
らず名刺やメニユー等のカードに、写真、別のカ
ード、布地見本等の薄形の他物品を不動に添着す
ることのできるカードに関する。

（本考案の目的） この考案は、カードの台紙に重ねた薄形の他物
品を、透明フイルムで覆い、このフイルムを台紙
に貼着して他物品を台紙に添着する操作が、しわ
や気泡を発生する心配なく行なえるカードを得る
ことを目的とした考案である。

（本考案の構成） この考案は、感圧接着剤を塗布した透明な第一
のカバーフイルムに、その一つの側縁を残して透
明な剥離フイルムを貼着し、この一つの側縁に露
出する感圧接着剤により第一のカバーフイルムを
台紙に貼着し、第一のカバーフイルムと剥離フイ
ルムとに添着しようとする他物品の輪郭に対応す
る閉線状の切込みを入れ、第一のカバーフイルム
の外面に透明な第二のカバーフイルムを貼着し
て、他物品を添着できるカードを構成するもので
ある。

（本考案の実施例） 第３図以下は、本考案の実施例として、写真を
添着できる私製はがきの構造を製作工程順に示し
たものである。第１〜２図の先考案のものと同等
部分には同一符号を付して以下これを説明する。

第３図のように、透明で台紙４と同大のカバー
フイルム１（これは第一のカバーフイルムとな
る）に、一つの側縁を残して感圧接着剤２により
透明な剥離フイルム７を貼着する。このようにし
て両フイルム１，７を貼着するには、剥離フイル
ム７を感圧接着剤２によりカバーフイルム１の全
面に貼着した後、一つの側縁部にロールカツタ等
で剥離フイルム７だけを切断する切込みを入れ、
この側縁部にある剥離フイルムを取去つてその下
にある感圧接着剤を露出させ、次に第一のカバー
フイルム１を台紙４に重ねて、剥離フイルム７か
ら外れて露出する感圧接着剤２によりカバーフイ
ルム１の一つの側縁を台紙４の一つの側縁に貼着
する。この方法は、特願昭57−132162号の方法に
準じたものである。

次に第４〜５図のように、カバーフイルム１の
上から写真５の輪郭に対応する閉線状の薄いカツ
タ８を台紙４の表面に達するまで圧下して、カバ
ーフイルム１と剥離フイルム７とに写真の輪郭に
対応する閉じた切込み９を入れる。これにより剥
離フイルム７は、写真の大きさにほぼ等しい内方
部７ａとこれを囲む側縁部７ｂとに分割される。

次に第６〜７図のようにカバーフイルム１の上
に透明な第二のカバーフイルム１０を接着剤１１
により貼着して私製はがきを完成する。

各フイルムや台紙には、必要な印刷を予め施し
ておくものとする。

このようにして出来た私製はがきに写真５を貼
着するには、第８図のように接着された側縁を支
え部として台紙４に対してカバーフイルム１，１
０、剥離フイルム７を開き、写真５を挿入する。
写真の挿入位置は、台紙４の上に予め印刷により
表示しておき、写真５をこの表示に従つて台紙上
に置くようにするのが便利である。

剥離フイルム７は、切込み９により内方部７ａ
と側縁部７ｂとに分割されているから、側縁部７
ｂを取除き、台紙に対して開いていたカバーフイ
ルム１，１０を閉じてカバーフイルム１を第９図
のように台紙４に貼着する。カバーフイルム１
は、写真５を囲む側縁部７ｂで台紙４に貼着さ
れ、カバーフイルムの写真５に重なる部分には剥
離フイルムの内方部７ａが残つているから写真５
は第一のカバーフイルム１に貼着されない。

カバーフイルムの内方部７ａは、第一のカバー
フイルム１に貼着されて１枚の透明フイルムと同
様になつているから、結局、写真５は透明な薄い
３枚のフイルム１，７，１０および接着剤２，１
１を通して明瞭に見ることができる。

以上は私製はがきの例を説明したものである
が、その他に絵、布地見本等の薄形の他物品を私
製はがきに添着して郵送したり、名刺、メニユー
に人物、料理等の写真や絵を貼着する等、カード
に薄形の他物品を貼着して利用することができ
る。

（本考案の効果） (1) 第一のカバーフイルム１は写真５等の他物品
に貼着されないか、他物品が大きいときはその
縁の小部分に貼着されるに過ぎないから、写真
等の上でカバーフイルムにしわや気泡を生じさ
せる心配がない。

(2) 従つて不慣れな者が操作してもカバーフイル
ムを奇麗に貼ることができる。

(3) 写真等の他物品の表面は３枚の透明なフイル
ム１，７，１０により覆われるから、傷つけら
れたり汚損することを防止できる。

(4) ３枚のフイルム１，７，１０は３枚合せて75
〜80μmの極めて薄いものでよいから、軽くで
き、透明度も害なわれない。

(5) 操作に慣れたならば、剥離フイルム７を全部
剥して、第１図の先考案のもののように使用す
ることもできる。

【図面の簡単な説明】

図面は先考案および本考案について私製はがき
の場合の実施例の構造を、厚さを誇張して示した
もので、第１図は先考案の私製はがきの平面図、
第２図は第１図のＡ−Ａ断面図、第３図以下は本
考案の実施例を示し、第３図は第二のカバーフイ
ルムを貼着しない時の構造を示す第２図同様の断
面図、第４図はこれに切込みを入れたときの断面
図、第５図はこれの平面図、第６図は第二のカバ
ーフイルムを貼着して完成した私製はがきの平面
図、第７図はこれのＢ−Ｂ断面図、第８図は写真
を挿入する状態を示す同様の断面図、第９図は写
真を保持したときの同様断面図である。 １……カバーフイルム、２……感圧接着剤、３
……剥離紙、４……台紙、５……写真、７……剥
離フイルム、７ａ……内方部、７ｂ……側縁部、
８……カツタ、９……切込み、１０……第二のカ
バーフイルム、１１……接着剤。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 感圧接着剤２を塗布した透明な第一のカバーフ
   イルム１に、その一つの側縁を残して透明な剥離
   フイルム７を貼着し、この一つの側縁に露出する
   感圧接着剤２により第一のカバーフイルム１を台
   紙４に貼着し、第一のカバーフイルム１と剥離フ
   イルム７とに添着しようとする薄形の他物の輪郭
   に対応する閉線状の切込９を入れ、第一のカバー
   フイルム１の外面に透明な第二のカバーフイルム
   １０を貼着して構成した他物品を添着できるカー
   ド。