JPS6130874Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はアルバムに備えられた接着片の接着力
を利用して写真をアルバム台紙に貼着し、その上
からフイルムに帯電した静電気の吸着力を利用し
て更に写真を覆うようにしたアルバムに関するも
のである。

従来、アルバム台紙表面にポリ塩化ビニル製等
の透明フイルムを被着したフリーアルバム台紙と
しては、台紙上に糊を塗布し、写真をその上に接
着し、その上からポリ塩化ビニル製等の透明シー
トを被着するいわゆるフリーアルバムが知られて
いる。

しかし、このようなアルバムは台紙全面に糊が
塗布してあるため台紙自体がその分嵩ばると共
に、台紙上に撮影日時や場所等のメモを書き込む
ことができないし、アルバムを長年何冊も積み重
ねておくと写真が台紙に貼り付いてしまつて写真
の交換が容易にできず写真の交換時に写真を破つ
たり、写真側縁を剥してしまうばりか、写真を挿
着していない場合にはシートそのものが台紙に貼
り付き、最早使用不可能となつてしまうことも多
かつた。しかも、シートを被着する際に台紙とシ
ートの間に空気が入り込むと空気を容易に抜くこ
とができず、シートが波打つてしまうと言う欠点
があつた。

本考案は従来の透明フイルムを使用したフリー
アルバムが有するこのような欠点を解消し、しか
も接着片を種々の形状、模様、色彩にすることに
よつて楽しみながら写真の整理をすることのでき
るアルバムを提供することを目的とする。

即ち、本考案の要旨は 静電吸着可能な静電気が帯電し、持続するフイ
ルムを台紙表面に設けたアルバムにおいて、 台紙及び写真双方に接着可能な接着片を予めア
ルバムに備え、 該接着可能は写真貼着前においては、片面部分
がアルバムに剥離自在に貼着され、 写真貼着時に台紙及び写真双方に接着させるこ
とによつて写真を台紙に貼着し、その上から前記
フイルムによつて該写真を覆うように構成したこ
とを特徴とする接着片付フリーアルバムに存す
る。

以下図面に記載した一実施例と共に詳細に説明
する。

図面において第１図乃至第３図は、本考案の第
１実施例を示し、第１図はその斜視図、第２図は
第１図におけるアルバム台紙１側における写真貼
着時の断面図、第３図は裏表紙３側の拡大断面図
であり、アルバム台紙１表面に静電気が帯電し、
その静電気が持続するフイルム２が設けられてい
る。このフイルム２は写真をフイルム２と台紙１
との間に長期間挿着させるため静電気が多量に発
生し静電気付着力が強く、かつ発生した静電気が
時間と共に減少せず長時間持続することが必要で
ある。例えばこのようなフイルムはそれ自体摩擦
帯電し、静電気を発生するポリ塩化ビニル製等の
透明フイルムの製造において帯電防止効果のある
可塑剤、界面活性剤等の材料を全く排除したり、
更に帯電防止剤を排除したフイルムに静電気付着
力が強くなるよう電荷が多量に発生する電荷捕獲
材（例えば酸化珪素、金属酸化物等）を配合して
製造したフイルムが使用されるが、静電気によつ
て吸着可能でその静電気が持続するフイルムであ
ればよく、その材質素材の如何は問わない。一
方、アルバムの裏表紙３には両面がアルバム台紙
１及び写真４双方に接着可能な接着片５が備えら
れている。この接着片５は両面に接着剤１０が塗
布されて写真４及びアルバム台紙１に接着可能に
構成されているが、写真貼着前においては、片面
がアルバムの裏表紙３に貼着され、他の面が剥離
紙６によつて覆われている。剥離紙６としては一
般に市販されている剥離紙を用いることができる
が、アルバムの裏表紙３に貼着した部分が剥離自
在なようにアルバムの裏表紙も剥離紙６と同様な
成分であるこが好ましい。勿論裏表紙３の代りに
表の表紙又は中表紙に接着片５を備えても良いこ
とは当然である。

次に第４図及び第５図は本考案の第２実施例を
示し、第４図は裏表紙３側の写真貼付前の拡大断
面図、第５図は台紙１側の写真貼着時の拡大断面
図であり、第１実施例と異なり、接着剤１０を接
着片５の片面にのみ塗布している。従つて本実施
例では、第５図に示すように接着片５を折り曲げ
て使用するので剥離紙６が不要になる。

第６図及び第７図は本考案の第３実施例を示
し、第６図はその斜視図、第７図は第６図におけ
る裏表紙３側の拡大断面図であり、第１、第２実
施例と異なり、接着片５の片面の一部分７のみが
アルバムの裏表紙３に貼着され、他の部分は、全
て剥離紙６によつて覆われている。

本実施例の接着片５を使用するに際しては接着
片５を裏表紙３及び両面の剥離紙６から剥がし、
その後に台紙１と写真４を貼着するようにすれば
良い。従つて、本実施例では接着片５と裏表紙３
の接着面積が狭いため、接着片５が裏表紙３から
剥がし易く、しかも接着片５が剥離紙で覆われて
いる部分が多いので、接着力の低下を防ぐことも
できる。

第８図及び第９図は第４実施例及び第５実施例
を示す斜視図であり、接着片５を星及び花の形状
にして設けている。そのため写真の整理を楽しみ
ながら行うことができる。尚、第８図及び第９図
はあくまで本考案の一実施例を示したものであ
り、本考案の要旨を逸脱しない限り種々の形状、
色彩、模様を取り得ることは勿論である。

第１０図は第６実施例を示す斜視図であり、接
着片５の片面が予め台紙１に貼着されている。従
つて本実施例では片面の剥離紙６を剥すのみで写
真が貼着できわざわざ裏表紙３から接着片５を剥
す手間が省けると共に、写真４を貼着していない
ページの見栄えも良くなると言う効果がある。

第１１図乃至第１５図は第７実施例をそれぞれ
示し、第１１図、第１２図はその斜視図、第１３
図は一部破断の拡大正面図、第１４図は台紙１側
の写真貼着面中央部分の拡大断面図、第１５図は
裏表紙３側の拡大断面図である。図において第１
１図及び第１５図は写真貼着前の状態を示し、第
１２図乃至第１４図は写真を貼着した状態を示し
ている。本実施例では、接着片５が４枚で１組と
なり写真の四辺をそれぞれ接着片５で囲んだ時に
額縁のようになるように構成されている。具体的
には、１枚の接着片５は写真周縁が載置される内
周部分に接着剤１０が塗布され写真貼着前は、そ
の上部は剥離紙６によつて覆われると共に、フイ
ルム２によつて覆われる外周部分９には接着剤１
０を塗布することなく、種々の模様、色彩、形状
に構成している。従つて写真の四辺を接着片５に
よつて囲むことにより写真が額縁に入つたような
高級な感じを与えることができ写真の見栄えが非
常に良くなる。

第１６図は第８実施例を示す斜視図であり、接
着片５を前述の実施例と異なり中表紙１１に設け
ている。この場合の接着片５は前述の実施例で説
明した形状や構造のものすべて使用することが可
能である。

尚、接着片５を裏表紙３又は中表紙１１に設け
る以外に表紙１２に設けたものも勿論本考案の範
囲に含まれる。

以上のような本考案、接着片付フリーアルバム
を使用するに際しては、接着片５を裏表紙３ある
いは中表紙１１、表紙１２と剥離紙６より剥がし
更にフイルム２を台紙１より剥がし、接着片５の
両面を台紙１と写真４に貼着することによつて写
真を台紙上に貼着し、更にその上からフイルム２
で写真４を覆うようにすれば良い。

このようにして構成された本考案、接着片付フ
リーアルバムを使用すれば従来のフリーアルバム
のように糊が台紙全面に塗布されていないため台
紙自体が嵩ばることがなく、台紙上に撮影日時や
場所等のメモを書き込むことも可能である。又、
アルバムを長年何冊も積み重ねておくような場合
写真が糊によつて糊付け辺３に貼り付いてしまう
こともないため交換が容易であり、写真を挿着し
ていない場合にもシートが台紙に貼りついてしま
うこともないと共に、静電気によつてフイルムを
吸着させるためフイルムと台紙との間に空気が入
り込みフイルムが波打つようなこともない。更
に、接着片を種々の形状、模様、色彩にすること
ができるので楽しみながら写真の整理をすること
ができる。

本考案、接着片付フリーアルバムは以上説明し
たように簡単な構造であるにもかかわらず、前述
のような優れた効果を発揮するものであり、フリ
ーアルバムとして極めて有用である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示したもので、第１
図乃至第３図は本考案の第１実施例をそれぞれ示
す斜視図及び拡大断面図、第４図及び第５図は第
２実施例をそれぞれ示す拡大断面図、第６図及び
第７図は第３実施例を示す斜視図及び拡大断面
図、第８図乃至第１０図は第４実施例乃至第６実
施例を示す斜視図、第１１図乃至第１５図は第７
実施例をそれぞれ示す斜視図、一部破断の拡大正
面図及び拡大断面図、第１６図は第８実施例を示
す斜視図である。 ２……フイルム、５……接着片、６……剥離
紙、１０……接着剤、１１……中表紙、１２……
表紙。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 静電吸着可能な静電気が帯電し、持続するフイ
   ルムを台紙表面に設けたアルバムにおいて、 台紙及び写真双方に接着可能な接着片を予めア
   ルバムに備え、 該接着片は写真貼着前においては、片面部分が
   アルバムに剥離自在に貼着され、 写真貼着時に台紙及び写真双方に接着させるこ
   とによつて写真を台紙に貼着し、その上から前記
   フイルムによつて該写真を覆うように構成したこ
   とを特徴とする接着片付フリーアルバム。