JPS6142460Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 写真・アート紙に描かれた絵画等を装飾陳列す
るためのマグネツト額縁に関する。

従来の技術 写真・絵画等を展示する場合に額縁を利用する
と、全体としての装飾的効果は高まるが、額縁が
かさ高く、持ち運びに不便があると共に、額縁自
体の価格が高く、手軽に採用することができなか
つた。又、薄板や厚紙等からなる額縁もあるが、
この場合、写真あるいは絵画等は糊等で額縁に直
接貼着していたので取換えることができず、製作
にも手間がかかつた。

さらに、額縁を壁面に飾るには釘等で固定する
必要があつたので壁面に傷がついてしまうという
問題があつた。

これらの問題を解決し、壁面を傷つけずに磁性
体壁面に容易に取付けることができる額縁とし
て、実公昭50−22955号公報や実公昭51−18957号
公報が知られている。

考案が解決しようとする問題点 実公昭50−22955号公報ではガラス板と裏板は
枠体と一体になつておらず、書画を装着してスチ
ール当板に吸着している場合はよいが、吸着を解
くと同時にガラス板と裏板とが枠体から離脱して
しまうので取外しに注意がいると共に、危険であ
る。

又、実公昭51−18957号公報では家具等と枠体
との間に永久磁石片を介して書画を挾むもので、
枠体を外せば書画は挟着を解かれて脱落してしま
うので、いちいち書画を手で押えなければなら
ず、不便であると共に書画の位置決めに手間がか
かる。

本考案は上記従来の問題点を解消するもので、
一体的に構成され、写真・絵画等の装填・離脱が
簡単で、壁面が磁性体でありさえすれば釘等の固
定具を必要とせず、不要時には折りたたんで小さ
くして持ち運ぶこともできる安価なマグネツト額
縁を提供することを目的とする。

問題点を解消するための手段 本考案のマグネツト額縁では上記問題点を解決
するために、２分割もしくはそれ以上に分割した
平板状のゴム磁石から成る額縁の帯状枠体と、こ
れらの帯状枠体の裏面外周縁を接着し、内周縁を
浮かし状にして一体的に形成し、かつ前記帯状枠
体の磁力が通過して磁性体壁面等に吸着可能な柔
軟な合成樹脂製の裏板とから成り、前記帯状枠体
表側から前記帯状枠体の内周縁と前記裏板との間
に写真・絵画等を装填挾着するという手段を用い
た。

作 用 帯状枠体はゴム磁石から成り、それぞれの外周
縁を裏板の外周縁と接着している。帯状枠体の内
周縁は浮かし状にしており、手等によつてめくり
上げることができ、裏板との間に写真等を装填す
る。裏板は帯状枠体の磁力が容易に通過できる程
度に構成しているので写真を装填した状態で磁性
体壁面等に額縁全体が吸着固定可能である。

実施例 第１図，第２図中、１は額縁の外枠を構成する
帯状枠体で、ゴムにフエライト粉末を混入して着
磁したマグネツトの帯状の平板を切断して成形し
ている。帯状枠体１の裏面には磁極NSが交互に
細い帯状に設けられており、磁性体に吸着できる
ようになつている。本実施例では帯状枠体１は分
割縁２によつて４つの部分に分割してある。４は
帯状枠体１の表面に設けた化粧面で、プリント模
様等からなる。帯状枠体１はそれぞれ外周縁３で
柔軟な合成樹脂製の裏板５と接着されて一体にさ
れ、本考案のマグネツト額縁を構成している。６
は帯状枠体１と裏板５との中間に装着される写
真、７は磁性体の壁面等である。

写真６の装填方法としては、先ずマグネツト額
縁の帯状枠体１をそれぞれはね上げて外方に開
き、裏板５上に写真６を装填し、帯状枠体１を再
び元の位置に折りたたみ、全体を磁性体の壁面７
に吸着固定する。帯状枠体１の磁力は、裏板５を
通過して写真６を磁性体の壁面との間に挾持する
に十分な強さをもつているので、吸着固定時にも
写真６がずれたりすることがない。

尚、マグネツト額縁は全体的に柔軟体で構成さ
れているから不要時には折りたたむことができ、
持ち運び、保管にも便利である。

第３図，第４図及び第５図は本考案のマグネツ
ト額縁のそれぞれ他実施例で、帯状枠体１の形状
は好みに応じた形状を採用することができる。
又、裏板５は裏面全体に設けず、帯状に形成して
帯状枠体１の周縁に接着している。接着位置は、
分割されている全ての帯状枠体１を一体的につな
ぐ位置であればよく、第３図に示すように対向す
る位置等に接着することができる。尚、裏板５の
形状は帯状に限らず、帯状枠体１の数だけの放射
状に形成することもある。

化粧面４としては通常合成樹脂製のプリント薄
膜を用いるが、マグネツトの吸着力に大きく影響
を与えない範囲の重量の材質であればよく、薄い
木製あるいは紙製にすることもできる。

考案の効果 本考案は上記構成により、次の効果を生じる。

写真あるいは絵画等の装填・離脱が簡単で、
乗等の接着剤を必要とせず、装填は帯状枠体の
内周縁をめくり上げて表面からすることができ
るので、中味の取替えが容易である。

壁面から離脱して磁力による吸着を解いた場
合でも写真等は装填された状態のままでばらば
らになることがないで取扱い易く、壁面への位
置決めも容易である。

壁面が磁性体でありさえすれば固定具を必要
とせず、容易に吸着できるので、壁面に傷をつ
けることがない。

不要時には折りたたむことができ、裏板によ
つて一体にしているので持ち運びや保管時に便
利である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す正面図、第２
図は同一部断面図、第３図〜第５図はそれぞれ他
実施例を示す正面図である。 １……帯状枠体、２……切断線、３……周縁、
４……化粧面、５……裏板。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ２分割もしくはそれ以上に分割した平板状の
   ゴム磁石から成る額縁の帯状枠体と、これらの
   帯状枠体の表面外周縁を接着し、内周縁を浮か
   し状にして一体的に形成し、かつ前記帯状枠体
   の磁力が通過して磁性体壁面等に吸着可能な柔
   軟な合成樹脂製の裏板とから成り、前記帯状枠
   体表側から前記帯状枠体の内周縁と前記裏板と
   の間に写真・絵画等を装填挾着可能としたマグ
   ネツト額縁。 (2) 帯状枠体の表面側に化粧面で模様を形成した
   実用新案登録請求の範囲第１項記載のマグネツ
   ト額縁。