JPH0136312Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この考案は車輌用灯具のソケツト装置に関す
る。さらに詳細には、ソケツト内への防水性を向
上したソケツト装置に関するものである。

〈従来の技術〉 一般に車輌用灯具のうち、自動車に取付けられ
ているフロントコンビネーシヨンランプやリヤー
コンビネーシヨンランプ又はサイドマーカーラン
プなどのような、車体の外回りに装着されている
ランプのソケツト装置には防水性が要求される。
即ち、ソケツト装置内に水が浸入した場合には、
シヨートによるバルブの断線は勿論のこと、ソケ
ツトやバルブ口金の錆によるバルブの不点灯を招
くと共に、灯室内に浸入した水がバルブ点灯時に
水蒸気となり、レンズ内面に水滴として付着して
配光性能を極端に低下せしめる等の支障を来たす
からである。

そこで、従来のソケツト装置としては、例えば
実開昭56−41903に示す装置が提案されている。
これは、ハウジングのソケツトホルダー部にソケ
ツトを嵌着すると共に、アースコードの芯線を挟
着し、このアースコードとプラスコードを通すソ
ケツトホルダー部の引出し口付近にシール剤を塗
布して、各コードとソケツトホルダー部との間を
シールするようになつている。

〈考案が解決しようとする問題点〉 ところで、前述のようなシール剤を塗布して、
各コードとソケツトホルダー部との間をシールす
る構造によれば、シール剤を塗布して後に固化す
るまでかなり時間を要するため作業能率が悪く、
またシール剤が固化する前にコードを動かした場
合には、シール剤とコードとの間に隙間が生じ、
この隙間から水がソケツトホルダー部内に浸入し
てしまう等の問題点が有つた。さらに、アースコ
ードの芯線をソケツトホルダー部にソケツトと共
に嵌着することにより、芯線切れが生じて、バル
ブが不点灯となる等の問題点も有つた。

〈問題点を解決するための手段〉 そこで、前述の問題点を解決するために、この
考案は、ソケツトホルダーと、該ソケツトホルダ
ー中に嵌着する略々円筒形のソケツトと、インシ
ユレータをバルブ側に付勢するコイルスプリング
と、グロメツトと、該グロメツトと前記コイルス
プリングとの間に圧接されると共に、前記ソケツ
トに内接するターミナルとを備え、該ターミナル
には接続片を突設すると共に、該接続片を前記グ
ロメツトに嵌挿してアースコードの端子に接続し
たことを特徴とする車輌用灯具のソケツト装置と
したものである。

〈作用〉 以上の構成によれば、接続片を突設したターミ
ナルをソケツトに内接し、かつグロメツトとコイ
ルスプリングとで圧接挟持し、さらに接続片をグ
ロメツトに嵌挿してアースコードの端子に接続し
たことにより、アース接続が確実に行なうことが
できると共に、ソケツト装置内への防水性が一段
と向上する。

〈実施例の説明〉 次にこの考案の１実施例について第１図乃至第
３図を説明する。ソケツトホルダー３は、ハウジ
ング２の開口部周縁を挟持する上下のフランジ３
２，３３と、ソケツト４を圧入する前面開口３１
と、グロメツト８を嵌める後部開口３４とが形成
される。このソケツトホルダー３に圧入嵌着され
るソケツト４は、略々円筒形で、バルブ１の口金
に突設したピン１１を係止するスロツト４１が形
成される。このソケツト４の中に、第２図で示す
ように、プラスコード９ａの端子９１ａを保持す
るインシユレータ５と、このインシユレータ５を
バルブ１側に付勢するコイルスプリング６と、ソ
ケツト４の内壁に接触する円板７１と接続片７２
とを設けたターミナル７と、ゴム等の弾性材で成
形されたグロメツト８とが組付けられる。このグ
ロメツト８は、第３図にも示すように、プラスコ
ード９ａを挿通する孔８２と、ターミナル７の接
続片７２を嵌挿する孔８１とを設け、さらに本例
では、孔８１，８２の中に環状の突出部８４を設
けて、プラスコード９ａとターミナル７とにこの
突出部８４が圧接して、外部からの水の浸入を防
止している。また、グロメツト８の外周にも同様
に環状の突出部８３を設けて、ソケツト４の内壁
に圧接して、グロメツト８とソケツト４との隙間
をなくして、ソケツト４内への水の浸入を防止す
る。なお、接続片７２は、アースコード９ｂの端
子９１ｂに係合して接続される。

上記の如く構成されるものであるから、アース
接続においては、ターミナル７の円板７１がコイ
ルスプリング６とグロメツト８とにより圧接状態
で挟まれるので、円板７１がガタつくことなく確
りとソケツト４の内壁に接触でき、しかも接続片
７２をグロメツト８の孔８１に嵌挿するので、接
続片７２を伝つて外部からの水の浸入を防止でき
る。

〈考案の効果〉 以上詳述したように、この考案の車輌用灯具の
ソケツト装置は、接続片を突設したターミナルを
ソケツトに内接し、かつグロメツトとコイルスプ
リングとで圧接挟持し、さらに接続片をグロメツ
トに嵌挿してアースコードの端子に接続したこと
により、アース接続が確実に行なうことができる
と共に、ソケツト装置内への防水性が向上する。
また、ソケツト装置の組付けも容易で、組付け作
業の効率化に寄与する等の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本考案の１実施例を示し、
第１図は側断面図、第２図は分解斜視図、第３図
は第２図のグロメツトの−線断面図である。 ３……ソケツトホルダー、４……ソケツト、５
……インシユレータ、６……コイルスプリング、
７……ターミナル、７２……接続片、８……グロ
メツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ソケツトホルダーと、該ソケツトホルダー中に
   嵌着する略々円筒形のソケツトと、インシユレー
   タをバルブ側に付勢するコイルスプリングと、グ
   ロメツトと、該グロメツトと前記コイルスプリン
   グとの間に圧接されると共に、前記ソケツトに内
   接するターミナルとを備え、該ターミナルには接
   続片を突設すると共に、該接続片を前記グロメツ
   トに嵌挿してアースコードの端子に接続したこと
   を特徴とする車輌用灯具のソケツト装置。