JPH0135544Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車等に搭載せる蓄電池を充電する
為及び自動車等のエンジンを始動する為に用いる
自動車等蓄電池充電兼エンジン始動用装置に関す
る。

斯種蓄電池充電兼エンジン始動用装置として従
来、第１図を伴つて以下述べる構成のものが提案
されている。

即ち、商用交流電源に接続される電源接続端１
ａ及び１ｂと、蓄電池に接続される電池接続端２
ａ及び２ｂと、充電用固定接点３とエンジン始動
用固定接点４とこれ等固定接点３及び４に対する
可動接点５とを有する切換スイツチＳ１と、１次
巻線６とこの１次巻線６に結合せる２次巻線７と
を有する降圧用変圧器Ｔと、入力側を変圧器Ｔの
２次巻線７に、出力側を電池接続端２ａ及び２ｂ
に夫々接続せる整流回路８とを有する。

この場合、変圧器Ｔの１次巻線６は、その一端
６ａ及び他端６ｂ間に中間端６ｃを有し、一端６
ａは一方の電源接続端１ａに接続され、他端６ｂ
は切換スイツチＳ１の充電用固定接点３及び可動
接点５を介して他方の電源接続端１ｂに、中間端
６ｃは切換スイツチＳ１のエンジン始動用固定接
点４及び可動接点５を介して他方の電源接続端１
ｂに夫々接続される様になされている。而して１
次巻線６の他端６ｂと切換スイツチＳ１の充電用
固定接点３との間にはフユーズ９が介挿され、又
１次巻線６の中間端６ｃと切換スイツチＳ１のエ
ンジン始動用固定接点４との間には、エンジン始
動時に変圧器Ｔに流れる大電流により変圧器Ｔの
温度が異常に上昇した場合に回路を遮断して変圧
器Ｔを保護する為の感熱スイツチ１０が介挿され
ている。

変圧器Ｔの２次巻線７はその一端７ａ及び他端
７ｂ間に中央端７ｃを有し、整流回路８は例えば
２個の整流器１１ａ及び１１ｂを含んで両波整流
回路を構成し、整流器１１ａのアノードが２次巻
線７の一端７ａに、整流器１１ｂのアノードが２
次巻線７の他端７ｂに夫々接続され、整流器１１
ａ及び１１ｂのカソードの接続中点が直流電流計
Ｍを含む充電電流監視用メータ回路１２を介して
正側の電池接続端２ａに接続され、２次巻線７の
中央端７Ｃが負側の電池接続端２ｂに接続されて
いる。更にメータ回路１２と並列にメータ回路短
絡用スイツチＳ２が接続されている。

以上が従来提案されている自動車等蓄電池充電
兼エンジン始動用装置であるが、斯る構成によれ
ば、電池接続端２ａ及び２ｂを自動車等の蓄電池
に接続し、切換スイツチＳ１の可動接点５を充電
用固定接点３側に切換え、且メータ回路短絡用ス
イツチＳ２を開にした状態で電源接続端１ａ及び
１ｂを商用交流電源に接続すれば、商用交流電圧
（100V）が変圧器Ｔにて降圧され、次いで整流回
路８にて整流されて、蓄電池の電圧に対応した電
圧を有する４〜5A程度の直流が充電電流として
蓄電池に供給され、充電装置としての動作がなさ
れるものである。而してこの充電電流の値は直流
電流計Ｍにて表示される。

次にこの装置を、自動車等に搭載せる蓄電池の
蓄電量が減少していてこの蓄電池によるエンジン
始動が不可能の際のエンジン始動用装置として使
用する場合には、メータ回路短絡用スイツチＳ２
を閉にした後、切換スイツチＳ１の可動接点５を
エンジン始動用固定接点４側に切換えれば、商用
交流電源が変圧器Ｔの１次巻線６の一端６ａと中
間端６ｃとの間に接続されることとなるので、変
圧器Ｔに於ける降圧比が小となり、出力直流電圧
が上昇するから電池接続端２ａ及び２ｂより30A
程度の直流大電流を取出してこれにてエンジンを
始動するとが出来るものである。

然し乍ら、第１図にて上述せる従来の装置の場
合、充電電流監視用メータ回路１２が整流回路８
と電池接続端２ａとの間に介挿されているので、
比較的大容量（10A程度）の直流電流計Ｍが必要
とされ、しかもエンジン始動時に整流回路８より
30A程度の大電流が流出する為、エンジン始動時
に大なる電流容量を有するスイツチＳ２にてメー
タ回路１２を短絡するを余儀なくされ、この大な
る電流容量を有するスイツチＳ２を設けることに
より、装置全体が高価となると共に、スイツチＳ
２を操作する手間を要するという欠点を有するも
のであつた。

又稍々もするとエンジン始動時にこのスイツチ
Ｓ２の操作を怠つてメータ回路１２を破壊すると
いう懼れを有するものであつた。

依つて本考案は斯る従来の装置の有する欠点乃
至懼れを有効に回避せる新規な自動車等蓄電池充
電兼エンジン始動用装置を提案せんとするもの
で、以下詳述する所より明らかとなるであろう。

第２図は本考案による自動車等蓄電池充電兼エ
ンジン始動用装置を示し、第１図との対応部分に
は同一符号を附して詳細説明はこれを省略する
も、第２図に於ては、整流回路８と電池接続端２
ａとの間に介挿せるメータ回路短絡用スイツチＳ
２が省略され、代りに変圧器Ｔの１次巻線６の他
端６ｂと切換スイツチＳ１の充電用固定接点３と
の間にメータ回路１３が介挿されてなることを除
いては第１図と同様の構成を有する。

この場合のメータ回路１３の一例は、１次巻線
６の他端６ｂと切換スイツチＳ１の充電用固定接
点３との間に介挿された２Ω程度の低抵抗１４
と、この抵抗１４と並列に接続された直流電流計
M′、半固定抵抗１５及び整流器１６による直列
回路と、直流電流計M′及び半固定抵抗１５によ
る直列回路と並列に接続されたコンデンサ１７と
よりなる。従つて抵抗１４の両端間に発生した交
流電圧が整流器１６にて整流されて直流電圧とな
り、この直流電圧に基き直流電流計M′が動作す
る様になされている。而してこの直流電流計
M′の目盛りは、切換スイツチＳ１の可動接点５
が充電用固定接点３側にあるときに電池接続端２
ａより流出する充電電流値に応じて較正されてい
るものである。

以上が本考案よる自動車等蓄電池充電兼エンジ
ン始動用装置の一例構成であるが、斯る構成によ
れば第１図にて上述せる従来の装置と同様に蓄電
池充電兼エンジン始動用装置としての機能を有す
ること明らかであるが、本考案による装置の場
合、充電電流監視用メータ回路１３が、変圧器Ｔ
の１次巻線６の他端６ｂと切換スイツチＳ１の充
電用固定接点３との間に介挿されているので、そ
の直流電流計M′は従来の直流電流計Ｍに比し遥
かに安価な小容量のもので良く、又従来の装置に
必要な高価な大容量のメータ回路短絡用スイツチ
Ｓ２を省略することが出来るから装置全体を安価
に製作出来るという特徴を有するものである。

又本考案による装置の場合、これをエンジン始
動用装置として使用するときにメータ回路短絡用
スイツチを操作する手間が省け、又このスイツチ
の誤操作に起因してメータ回路を破壊する懼れも
ないものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の自動車等蓄電池充電兼エンジン
始動用装置の接続図、第２図は本考案による自動
車等蓄電池充電兼エンジン始動用装置の接続図で
ある。 図中、１ａ及び１ｂは電源接続端、２ａ及び２
ｂは電池接続端、３は充電用固定接点、４はエン
ジン始動用固定接点、５は可動接点、６は１次巻
線、７は２次巻線、８は整流回路、１１ａ，１１
ｂ及び１５は整流器、１３はメータ回路を夫々示
す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 商用交流電源に接続される第１及び第２の電源
   接続端と、 自動車等蓄電池に接続される電池接続端と、 充電用固定接点とエンジン始動用固定接点と上
   記充電用固定接点及びエンジン始動用固定接点に
   対する可動接点とを有する切換スイツチと、 一端を上記第１の電源接続端に、他端を上記切
   換スイツチの充電用固定接点及び上記可動接点を
   介して上記第２の電源接続端に、中間端を上記切
   換スイツチのエンジン始動用固定接点及び可動接
   点を介して上記第２の電源接続端に夫々接続せる
   １次巻線と、該１次巻線に結合せる２次巻線とを
   有する変圧器と、 入力側を上記変圧器の２次巻線に、出力側を上
   記電池接続端に接続せる整流回路とを有する自動
   車等蓄電池充電兼エンジン始動用装置に於て、 上記変圧器の１次巻線の他端と上記切換スイツ
   チの充電用固定接点との間に充電電流監視用メー
   タ回路が介挿されてなる自動車等蓄電池充電兼エ
   ンジン始動用装置。