JPH0135114Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、孔の端部にねじ込まれてこの端部
をふさぐ盲栓であり、例えばポンプなどにおける
吸排水弁の固定に用いられるような盲栓のシール
装置に関する。

〔従来の技術〕

従来、このようなシール装置では、盲栓の首
下、すなわちフランジ寄りのねじ部の位置に環状
溝が形成され、その環状溝にＯリングを収容して
そこでシールを行なう構造となつている。しかし
ながらシール部としてのＯリングがねじ部の上に
あるため、高圧液体が盲栓のねじ部と孔端部のね
じ穴の間へ侵入して加圧するので、ねじ溝が変形
し、緩みの原因となつている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

この考案の目的は、緩みの原因となるねじ部へ
の高圧液体の侵入を阻止するとともに盲栓の容易
な取り外しを確保しつつ回り止めを保持すること
ができる盲栓のシール装置を提供することであ
る。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案にかかわる盲栓のシール装置では、第
１及び第２の穴が盲栓のねじ部の先端部の外周に
形成され、例えば四弗化エチレン（商品名 テフ
ロン）、ナイロン、軟質ポリエチレンのような展
延性材料から成る球が第１の穴から外部へ突出し
て第１の穴にはめ込まれ、盲栓の回り止めのため
の接着剤が第２の穴に注入されている。

〔考案の効果〕

盲栓のねじ部を孔端部のねじ穴内へ締め付ける
過程において、球は押しつぶされてねじ溝に沿つ
て展延され、孔端部のねじ穴と盲栓のねじ部との
間の隙間を埋め、これはねじ部にシールテープを
巻いたのと同様な効果を生じる。こうして、高圧
液体がねじ部へ侵入してねじ溝を加圧変形するの
が回避され、高圧液体によるねじ溝の変形に起因
する盲栓の緩みを防止することができる。

この考案ではまた、回り止め用の接着剤が第２
の穴の個所においてねじ部をねじ穴に接着するの
で、良好な回り止め機能をうることができる。

またこの考案においては、接着剤がねじ部全体
に亘つてねじ穴に接着しないで、第２の穴の個所
及びその近傍においてのみ接着するので、盲栓を
容易に取り外すことも可能となる。

〔実施例〕

この考案を図示の実施例について説明する。

第１図において盲栓１０は、面とりされ締め回
し時に工具としてのスパナに係合可能な六角形横
断面の頭部１２と、この頭部１２の下に続きねじ
穴側の端壁に当てられるフランジ１４と、このフ
ランジ１４の下に続きねじ溝を形成されているね
じ部１６とを有している。ねじ部１６の上端、す
なわち首下としてのフランジ１４の下には環状溝
１８が形成され、Ｏリング２０がこの環状溝１８
内に配置される。ねじ部１６の下端部、すなわち
先端部の同一横断面においては半径方向内方へ所
定深さの第１及び第２の穴２２，２４が、周方向
へ90゜間隔に交互に、各計２個、形成される。第
１の穴２２には、例えば四弗化エチレン（商品名
テフロン）のような展延性材料から成る球２６
が第１の穴２２にはめ込まれ、第１の穴２２の内
径、深さ、及び球２６の直径は球２６が第１の穴
２２から外方へ適当に突出するように選択されて
いる。第２の穴２４には盲栓１０の回り止め用の
接着剤２８が注入される。

盲栓１０を例えばポンプなどにおける吸排水弁
の固定などのためにマニフオールドなどの孔端部
のねじ穴に締め付ける過程において、球２６は押
しつぶされ、ねじ溝に沿つて展延し、孔端部のね
じ穴とねじ部１６との間の隙間を埋める。こうし
て展延されて隙間を埋めた材料は、ねじ部１６に
シールテープを巻き付けたのと同様なシール機能
を発揮する。これにより、ねじ部１６への高圧液
体の侵入が阻止され、高圧液体が孔端部のねじ穴
及びねじ部１６におけるねじ溝を変形させるのが
回避され、盲栓の緩みが防止される。

第２の穴２４に収容されている接着剤２８は、
第２の穴２４及びその近傍においてねじ部１６を
孔端部のねじ穴に接着する。この結果、ねじ穴に
対するねじ部１６の相対回転が阻止され、回り止
めが行なわれる。また、接着の個所はねじ部１６
の全体ではなく、第２の穴２４及びその近傍であ
るので、盲栓１０の取り外しの際は接着が容易に
解除され、盲栓１０を容易に取り外すことができ
る。

以上この考案の好ましい実施例について説明し
たが、この実施例についてこの考案の範囲内で
種々の変更修正が可能であつて、すなわち例えば
第３図に示す実施例にあつては、球２６がはめ込
まれる２個の第１の穴２２の位置をねじ部１６に
関して上下にずらして設けるようにしたものであ
り、第４図及び第５図に示す実施例にあつては第
１の穴２２を２個とし、接着剤２８が注入される
第２の穴２４が１個としたものであつて、その他
の部分の構成及びその作用については第１図及び
第２図に示したものと違いはないので同一又は同
等の部分に同じ符号を付するにとどめ、その説明
は省略する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例の構造図で、第２図
は第１図の−線に沿う断面図で、第３図は他
の実施例の構造図、第４図は更に他の実施例の構
造図で、第５図は第４図の−線に沿う断面図
である。 図において、１０……盲栓、１６……ねじ部、
２２……第１の穴、２４……第２の穴、２６……
球、２８……接着剤、である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 孔の端部にねじ込まれてこの端部をふさぐ盲
   栓のシール装置において、前記盲栓のねじ部の
   先端部の外周に第１及び第２の穴が形成され、
   この第１の穴には展延性材料の球が前記第１の
   穴から外部へ突出してはめ込まれ、前記第２の
   穴には前記盲栓の回り止め用の接着剤が注入さ
   れていることを特徴とする盲栓のシール装置。 (2) 前記球の材料が四弗化エチレン（商品名テフ
   ロン）、ナイロン、軟質ポリエチレン又はその
   等効物であることを特徴とする実用新案登録請
   求の範囲第１項記載の盲栓のシール装置。 (3) 前記第１及び第２の穴は、各々、計２個ずつ
   設けられ、前記ねじ部の同一横断面の周方向に
   関して90゜間隔に交互に配置されていることを
   特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項又は
   第２項記載の盲栓のシール装置。