JPH0217268Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は配管用の継手装置に関するものであ
る。

従来の技術 従来から例えば家屋等の建物の外壁に沿つて配
設されたガス管からガス流路を分岐させるのに前
記ガス管にフレキシブル管を継手装置を用いて接
続させる方法が採られている。

従来の継手装置は例えば特開昭60−62692号公
報や特開昭60−73193号公報等で知られている。
これら各公報において、継手本体内に螺旋状或い
は蛇腹状のフレキシブル管の一端を連結させるた
めに、フレキシブル管の一端近傍を抱着する正面
形状円形の止め輪（スリーブ）が使用され、この
止め輪でフレキシブル管の一端近傍を抱着した状
態でこれを継手本体内に嵌入させ、継手本体に螺
合する袋ナツトの締め付けによつて前記止め輪を
継手本体内側に押すことにより継手本体に対する
フレキシブル管の接続が行なわれるようになつて
いる。

考案が解決しようとする問題点 上記従来の構成の継手装置では、止め輪と継手
本体内面との接当面は円であるため、袋ナツトの
締め付け時に袋ナツトと止め輪の接当摩擦力によ
り止め輪が回転し、これによつてフレキシブル管
も回り、フレキシブル管が捩れてその後の工事に
影響を与えるという問題があつた。

本考案はこのような問題点を解決するもので、
袋ナツトの締め付け時における止め輪の回転を防
止し、その結果フレキシブル管の捩れを防止でき
るようにすることを目的とするものである。

問題点を解決するための手段 この問題点を解決するために本考案は、内部に
軸芯方向に貫通する孔部を有し、この孔部の途中
部に段部を備えてなるフレキシブル管接続孔部を
形成した継手本体と、前記フレキシブル管の先端
を抱着係合し前記フレキシブル管接続孔部内面に
対し回動不能に係止する外面形状を持つ止め輪
と、前記継手本体外面の雄ねじ部に螺合して前記
止め輪を前記フレキシブル管接続孔部内方に押し
付ける袋ナツトとから成り、前記止め輪は内面形
状及び外面形状において前後何れに向けても前記
フレキシブル管接続孔部内面に挿入可能に構成し
たものである。

作 用 この構成により、袋ナツトの締め付け時におけ
る止め輪の回転を防止し、その結果フレキシブル
管の捩れを防止できる。

実施例 以下、本考案の実施例について、図面に基づい
て説明する。

先ず第１実施例について、第１図〜第４図に基
づいて説明する。図において、１は外面に設けた
鍔部２を境にして両側外面に雄ねじ部３，４が形
成され、内部に軸芯方向に貫通する孔部５が形成
された継手本体で、前記孔部５は一方の雄ねじ部
３側の小径の孔部５ａと他方の雄ねじ部４側の大
径の孔部５ｂとから成り、両方の孔部５ａと５ｂ
との境目の段部には孔部５ｂ側に突出するシール
用の環状の凸部６が形成され、更にこの凸部６の
外周にはＯリング７〔角リングでも可〕を嵌入さ
せる環状の溝部８が形成されている。９は前記孔
部５ｂ内で継手本体１に接続される蛇腹状の金属
製フレキシブル管、１０は継手本体１との接続の
ためにフレキシブル管９の一端を抱着する１つ割
りリング状の止め輪で、内面に軸芯方向にフレキ
シブル管９の外面凹凸部に合致係合する凹凸部１
１が形成されている。又、この止め輪１０はフレ
キシブル管９に対する抱着前は第３図に示すよう
に正面形状が略正六角形を呈し、且つ左右のリン
グ部１０ａ，１０ｂは薄肉部１２で継がれてお
り、フレキシブル管９に対して抱着するときは薄
肉部１２を切つて左右のリング部１０ａ，１０ｂ
を互いに分割させるものである。又、この止め輪
１０は前後どちらに向いても使用できるように軸
芯方向の中心を境に内面形状、外面形状共に左右
が対称となつている。１３は前記他方の雄ねじ部
４に螺合される袋ナツトで、フレキシブル管９を
継手本体１に接続するときにこの袋ナツト１３の
締め付けにより袋ナツト１３の後端内面で止め輪
１０を孔部５ｂ内側に押すようになつている。と
ころで前記止め輪１０は正面形状が略正六角形を
呈しているため、この止め輪１０を嵌入させる前
記孔部５ｂの内面形状も略正六角形を呈してい
る。

次に以上述べた継手装置とフレキシブル管９と
の接続順序について説明する。先ずフレキシブル
管９の一端にフレキシブル管９の凹凸の山２つ程
度残して互いに切り離された止め輪１０〔左右の
リング部１０ａ，１０ｂ〕を当てがう。その状態
でフレキシブル管９の一端側を止め輪１０と一体
的に継手本体１の孔部５ｂ内に嵌入させる。前記
Ｏリング７の内径はフレキシブル管９の凹凸の山
の外径より若干小さく形成されており、フレキシ
ブル管９の先端がＯリング７に接当する。その状
態で予じめフレキシブル管９に遊嵌させておいた
袋ナツト１３を前記他方の雄ねじ部４に螺合させ
て締め付けていくと、袋ナツト１３の後端内面で
止め輪１０が押され同時にフレキシブル管９も押
されて止め輪１０の前端から突出するフレキシブ
ル管９の凹凸の２つの山が押しつぶされ、その変
形部９ａがＯリング７を強制的に拡げて前記凸部
６に圧接する。同時に止め輪１０の前端面でＯリ
ング７が押圧されて前記変形部９ａに外側より圧
着する。これにより継手本体１とフレキシブル管
９との接続が行なわれるが、袋ナツト１３の回転
締め付け時において止め輪１０は六角の面で継手
本体１の孔部５ｂ内面に接当しているので共回り
することがなく、従つてフレキシブル管９の捩れ
も生じない。

尚、図面では示されていないが、前記継手本体
１の一方の雄ねじ部３には継手本体１を介してフ
レキシブル管９に連通する別のパイプが螺合接続
されるものである。

以上第１実施例について述べたが、袋ナツト１
３の回転締め付け時における止め輪１０の共回り
を防止するために、第５図に示すように止め輪１
０を正面形状星形に形成し、この止め輪１０の形
状に合わせて第６図に示すように継手本体１の孔
部５ｂの内面を正面形状星形に形成するようにし
ても良く、或いは第７図に示すように止め輪１０
を正面形状円形で外周面に等角度おきに凸部１４
を持つ形状とし、この止め輪１０の形状に合わせ
て第８図に示すように継手本体１の孔部５ｂの内
面を形成するようにしても良い。

考案の効果 以上のように本考案によれば、袋ナツトの回転
締め付け時において止め輪が共回りすることがな
く、その結果フレキシブル管の捩れを防止でき
る。又、止め輪は前後どちらを向けても使用で
き、方向性がなく、作業性が良い。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図〜
第４図は第１実施例を示し、第１図は継手本体に
対するフレキシブル管の接続前の状態を示す斜視
図、第２図は継手本体の正面図、第３図は止め輪
の正面図、第４図は継手本体に対するフレキシブ
ル管の接続状態を示す断面図、第５図及び第６図
は第２実施例における継手本体の正面図及び止め
輪の正面図、第７図及び第８図は第３実施例にお
ける継手本体の正面図及び止め輪の正面図であ
る。 １……継手本体、３，４……雄ねじ部、５，５
ａ，５ｂ……孔部、６……凸部、７……Ｏリン
グ、９……フレキシブル管、１０……止め輪、１
０ａ，１０ｂ……リング部、１１……凹凸部、１
３……袋ナツト、１４……凸部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内部に軸芯方向に貫通する孔部を有し、この孔
   部の途中部に段部を備えてなるフレキシブル管接
   続孔部を形成した継手本体と、前記フレキシブル
   管の先端を抱着係合し前記フレキシブル管接続孔
   部内面に対し回動不能に係止する外面形状を持つ
   止め輪と、前記継手本体外面の雄ねじ部に螺合し
   て前記止め輪を前記フレキシブル管接続孔部内方
   に押し付ける袋ナツトとから成り、前記止め輪は
   内面形状及び外面形状において前後何れに向けて
   も前記フレキシブル管接続孔部内面に挿入可能に
   構成した配管用の継手装置。