JP2659757B2 - 管の接続構造 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は管の接続構造、例えば水栓の脚と給水管等の
接続構造に関する。

（従来の技術） 従来、管の接続構造として第６図に示す実開昭59−18
1389号公報のものが知られている。

第６図のものについて説明すると第１管体（１）と、
第１管体に螺着されるナット（２）と、ナット（２）を
貫通して第１管体（１）に挿入される第２管体（３）
と、夫々ナット（２）に収容されるパッキン（５）と保
持リング（６）とからナリ、ナット（2'）の締付けによ
りパッキン（５）を介してナット（２）の掛止爪部82
2）と第１管体81）とで保持リング（６）の内周に設け
た爪片（61）のバネ力で第２管体（３）を保持して第２
管体（３）の脱落を防止している。

（発明が解決しようとする課題） 上記従来の管の接続構造にあっては、保持リング内周
に設けた爪片のバネ力で第２管体を保持するでけである
ため第２管体の脱落防止が完全ではなく、またナットを
締め過ぎるとパッキンが完全に押し潰されていまい、パ
ッキンとしての機能を果さなくなり、勿論再使用も不可
能になるという問題があった。

また、第１管体（１）の接続口端面に対するシールと
第２管体（３）外周面に対するシールとを同一のパッキ
ン（５）によって賄っているので、朗報のシール面のシ
イール性を安定して確保するのが比較的難しく、シール
の確実性に欠けていた。

本発明は第２管体の脱落防止とシール性が確実である
管の接続構造を得ることを課題とする。

（課題を解決するための手段） 上記課題を達成するために本発明の管の接続装置は、
第１管体と、第１管体の接続端部の外周に螺着されるナ
ットと、ナットを貫通して第１管体内部に挿入される第
２管体と、夫々ノズルに内嵌されて第２管体に緊着する
ブッシュと第１パッキン及び第２パッキンと筒状のパッ
キンガイドとを備え、上記ナットの内周面にはテーパー
状に形成した締付部を設け、ブッシュには軸方向に一側
に上記ナットの締付部に対応するテーパー面を形成する
と共に、軸方向にスリットを設け、且つ、第１管体の端
面に第１パッキンを装着し、この第１パッキンと上記ブ
ッシュとの間にパッキンガイドを介在させ、該パッキン
ガイドの内周面に第２パッキンを圧縮状態で嵌入したも
のである。

また、第１パッキンにはアスベスト製パッキンを用い
るのが望ましい。

（作 用） 以上の手段によれば、ナットを締込むと締付部がブッ
シュのテーパー面に乗り上げながら第１管体側に移動す
る。

これに伴なって、ブッシュは第１管体側へスライドす
ると共に、スリットを挟めながら変形して内径を縮小
し、第２管体の外周面を衝え込み状に締付けて保持す
る。

また、上記の如くブッシュが第１管体が側へ移動する
と、パッキンガイドを介して第１パッキンが第１管体の
接続端面に圧着され、この面のシール性を確保する。

そして、パッキンガイドの内周面に圧縮させた状態で
嵌入した第２パッキンは第２管体の外周面に圧着してこ
の面のシール性を保持する。

また、アスベスト製の第１パッキンはナットの締付力
によっても変形せずにシール性を保持する。

（発明の効果） 本発明は以上の様に、ナットの締込みによりブッシュ
の内径を縮小させ、このブッシュによって第２管体の外
周面を締付保持するものであるから、締付を強固に行な
うことが可能であり、第２管体の離脱を確実に防止する
ことができる。

また、第１管体の接続端面と第２管体の外周面とのシ
ールを第１パッキンと第２パッキンとによりそれぞれ別
々に行なっているので、上記第１及び第２パッキンを第
１管体接続端部と第２管体外周のシール面に対して安定
した状態で圧着させることができ、これによってシール
の確実性を高めることができる。

（実施例） 実施例について図面を参照して説明すると、第１図に
おいて第１管体（１）は湯水混合栓（Ａ）の脚部からな
り、外周面に雄螺子（1a）を設けてナット（２）を螺着
し、内部には銅製の給水管からなる第２管体（３）を上
記ナット（２）を貫通して挿入する ナット（２）は軸方向一端に掛止爪部（2a）を備える
袋ナット状に形成し、上記掛止爪部（2a）の内側開口縁
に、該口縁部を内方に拡開するテーパー面に形成して締
付部（５）を設ける。

上記ナット（２）内には夫々リング状のブッシュ
（４）と第１パッキン（６），第２パッキン（７）及び
パッキンガイド（９）を吸容配備する。

ブッシュ（４）は外周面をナット（２）の締付部
（５）に対応するテーパー面（4a）を形成して外形を円
錐台形状に成し、そして、外周には先端から軸方向に延
びるスリット（10）を形成すると共に、先端部内周に沿
って管状に突出する小突起（11）を設ける。

上記した様に小突起（11）を設けることにより、第２
管体（３）をより強固に衝え込むことができる様にな
る。

期るブッシュ（４）は小径側を先にしてナット（２）
内に嵌入し、締付部（５）に嵌合せしめる。

また、上記ブッシュ（４）の大径側に嵌装するパッキ
ンガイド（９）は、第２図にて示す様に断面Ｌ形の部材
（9a）と円板状の部材（9b）とから構成され、両部材
（9a）（9b）を組合わせると内周面に第２パッキン
（８）を収容する凹溝（9c）が形成される様になってい
る。

第２パッキンは第２管体（３）より幾分小径で且つ断
面円形なゴム製の輪状パッキンである、上記パッキンガ
イド（９）の両部材（9a）（9b）を組合わせる時に凹溝
（9c）内に嵌入しておくものであり、装着状態において
凹溝（9c）は内周面によって圧縮され、第２管体あ
（３）の外周面に対して密着される。

第１パッキン（７）はアスベスト製の平形パッキンで
あり、パッキンガイドの端部と第１管体（１）の接続側
部面との間に介在する。

而して、ナット（２）を締込むことにより、該ナット
（２）の締付部（５）内にブッシュ（４）のテーパー面
（4a）が楔状に入り込む。これによりブッシュ（４）は
縮径状に絞られ、先端部内周の小突起（11）でもって第
２管体（３）を強固に衝え得込んで保持する。

また、締付部（５）からの押圧力により、ブッシュ
（４）は第１管体（１）側へ押圧され、この押圧力はパ
ッキンガイド（９）を介して第１パッキン（７）を圧縮
させ、体１管体（１）の接続部端面に対して圧着させ
る。

第１パッキン（７）は圧縮に強いアスベストを用いて
形成してあるので、ノズル（２）を強く締めても大きく
変形せずに良好なシール性を確保することができる。

以上の様な管の接続部端面の接続構造にやれば、第１
管体（１）の接続部端面とパッキンガイド（９）端面と
の間のシール面、及び第２管体（３）外周面とパッキン
ガイド（９）内周面との間のシール面のシールを、第１
パッキン（７）と第２パッキン（８）とによってそれぞ
れ別々に行なっているので、両パッキン（７）（８）を
これらのシール面に対して安定した状態で圧着させるこ
とができ、これによって確実性の高いシールを実現する
ことができる。

第４図は本考慮の第２実施例を示している。

この管の接続構造は、第２パッキンを二重にして用い
たものであり、第５図に示す如きパッキンガイド（9'）
の内周面に形成した２本の凹溝（9c1）（9c₂）の中に第
２パッキン（8a）（8b）を嵌入して装着せしめてある。

上記した様に第２パッキンを複数のパッキンから構成
し、これを多重に装着することにより第２管体（３）外
周面とパッキンガイド（9'）との間のシール性をより高
めることが可能である。

尚、第１パッキンには通常のゴム製パッキンを用いて
も良い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を湯水混合栓に実施した状態を示す一部
切欠正面図、第２図は管接続部の断面図、第３図はブッ
シュ，第２図パッキン，パッキンガイドを示す分解斜視
図、第４図は第２実施例を適用した管の接続部を示す断
面図、第５図は同接続部に使用されるパッキンガイドを
示す一部切欠斜視図、第６図は従来の管の接続構造を示
す縦断面図である。 図中、1:第１管体、2:ナット 3:第２管体、4:ブッシュ 4a:テーパー面、5:締付部 7:第１パッキン 8,8a,8b:第２パッキン 9:パッキンガイド、10:スリット 11:小突起

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭62−62090（ＪＰ，Ｕ) 実公 昭59−13424（ＪＰ，Ｙ２)

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】第１管体と、第１缶体の接続端部の外周に
   螺着されるナットと、ナットを貫通して第１管体内部に
   挿入される第２管体と、夫々ナットに内嵌されて第２管
   体に緊着するブッシュと第１パッキン及び第２パッキン
   と筒状のパッキンガイドとを備え、上記ナットの内周面
   にはテーパー状に形成した締付部を設け、ブッシュには
   軸方向一側に上記ナットの締付部に対応するテーパー面
   を形成すると供に、軸方向にスリットを設け、且つ、第
   １管体の端面に第１パッキンを装着し、この第１パッキ
   ンと上記ブッシュとの間にパッキンガイドを介在させ、
   該ぱガイドの内周面に第２パッキンを圧縮状態で嵌入し
   たことを特徴とする管の接続構造。
2. 【請求項２】第１パッキンとしてアスベスト製パッキン
   を用いた請求項第１項記載の管の接続構造。