JPH0134913Y2 - - Google Patents

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JPH0134913Y2
JPH0134913Y2 JP1984162771U JP16277184U JPH0134913Y2 JP H0134913 Y2 JPH0134913 Y2 JP H0134913Y2 JP 1984162771 U JP1984162771 U JP 1984162771U JP 16277184 U JP16277184 U JP 16277184U JP H0134913 Y2 JPH0134913 Y2 JP H0134913Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案はワイパーブレードゴムの改良に関す
る。
［従来の技術］ 従来、自動車の窓ガラス等の雨滴を拭いさるも
のとして、例えば第１図に示すようなワイパーが
使用されている。このワイパーは第４図及び第５
図に示すように、ワイパーブレードゴム１ａと、
ワイパーブレードゴム１ａの背面を固定するバツ
キングプレート７と、両端でバツキングプレート
を一定間隔ごとに保持する２個の小継片８と、こ
の小継片８の中央部を回動自在に保持する大継片
９と、この大継片９の中央部を保持し、電動機か
らの揺動運動を伝えるアーム１０とから構成され
ている。
そして従来の該ワイパーブレードゴム１ａは、
第５図に示すように、バツキングプレート７のス
リツトに挿入される頭部２１ａと、該スリツトに
挿入されない胴部２３ａと、該頭部２１ａと該胴
部２３ａとの間に介在するネツク状連結部２２ａ
とから成る厚肉の基部２ａと、断面略三角形の揺
動部３ａと、該基部２ａと該揺動部３ａとの間に
介在するネツク部４ａと、該揺動部３ａの先端に
設けられた薄い板状のリツプ部５ａとから成る長
尺状のものである。
ワイパーブレードゴムは屋外で使用されるの
で、従来のワイパーブレードゴムは実車使用２年
から３年で通常基部のうちのネツク状連結部やネ
ツク部がオゾン劣化し、このオゾン劣化が進むと
ネツク状連結部やネツク部がちぎれて、拭きが悪
くなるおそれがあつた。
［考案が解決しようとする問題点］ 本考案は上記の欠点を克服するものであり、ネ
ツク状連結部又はネツク部の耐オゾン性を向上さ
せオゾン劣化によるちぎれをなくし、拭きを悪く
することを防止するワイパーブレードゴムを提供
することを目的とする。
［問題点を解決するための手段］ 本考案のワイパーブレードゴムは、第１図に示
す代表例をもつて説明すれば、バツキングプレー
トのスリツトに挿入される頭部２１と、該スリツ
トに挿入されない胴部２３と、該頭部２１と該同
部２３との間に介在するネツク状連結部２２とか
ら成る厚肉の基部２と、 断面略三角形の揺動部３と、該基部２と該揺動
部３との間に介在するネツク部４と、該揺動部３
の先端に設けられた薄い板状のリツプ部５とから
成る長尺状のワイパーブレードゴムにおいて、 該ネツク状連結部２２及びネツク部４のうちの
少なくとも１つの少なくとも表面層６は、耐オゾ
ン性に優れたゴム材料から構成されることを特徴
とする。
「ネツク状連結部」とは、上述のように基部の
うちの頭部と胴部との間に介在するものであり、
バツキングプレートが係合される部分である。一
方「ネツク部」とは基部と揺動部との間に介在
し、断面略三角形の底辺の中央部に設けられてい
る。そして該ネツク部が右又は左に曲ることによ
り基部に対して揺動部が右又は左に揺動するもの
である。
「該ネツク状連結部及びネツク部のうちの少な
くとも１つの少なくとも表面層は、耐オゾン性に
優れたゴム材料から構成され」る。
「耐オゾン性に優れたゴム材料」とは、主とし
て基部及び揺動部に従来用いられているジエン系
の天然ゴム、SBR等のゴムと比べて耐オゾン性
に優れたものをいう。該ゴム材料には例えばエチ
レン−プロピレンゴム等がある。該エチレン−プ
ロピレンゴムにはエチレンとプロピレンの共重合
体であるEPM及びエチレンとプロピレンにジエ
ノモノマーの第３成分を含むEPDMがある。
上記ゴム材料が構成される場所は「該ネツク状
連結部及びネツク部のうちの少なくとも１つの少
なくとも表面層」である。ここに「少なくとも１
つ」とは該ネツク状連結部又はネツク部の１つで
あつてもよいし、第１図及び第２図に示すように
両部の両方であつてもよいという意味である。
「１つの少なくとも表面層」とは、それらの両部
のうちの少なくとも１つの表面層のみであつても
よいし、それらの部分の全部を含む場合でもよ
い。
例えば第１図に示すようにネツク状連結部２２
及びネツク部４の両部の各表面層６のみが耐オゾ
ン性に優れたゴム材料から構成することができ
る。この場合は、該ゴム材料の使用量が少なく、
EPDM等の耐オゾン性に優れたゴム材料は高価
なため極めて経済的である。この表面層の厚さ
は、通常0.2mm程度である。即ち該厚さは従来行
なわれているジエン系ゴム材料に塩素化処理をし
て形成された被膜の厚さよりも厚い。
又第２図に示すようにネツク状連結部２２及び
ネツク部４の両部の全体が耐オゾン性に優れたゴ
ム材料から構成することができる。この場合は耐
オゾン性に優れたゴム材料からなる部分が厚肉の
ため極めて耐オゾン性に優れたものとなる。
又第３図に示すようにネツク状連結部２２及び
ネツク部４の両部を含む、ワイパーブレードゴム
の中心部であつて、基部２の上端部からリツプ部
５の下端部までを構成する部分は耐オゾン性に優
れたゴム材料から構成することができる。この場
合も耐オゾン性に極めて優れる。
本考案のワイパーブレードゴムの外観形状は、
従来のワイパーブレードゴムの外観形状と基本的
に同一である。即ち本考案のワイパーブレードゴ
ムは基部と揺動部とネツク部とリツプ部とから構
成されている。基部とはワイパーブレードゴムの
長手方向の剛性を得るため、主としてバツキング
プレートおよび該バツキングプレートを保持する
小継片の端部が取付けられる部分をいう。この基
部は棒状をなし、その両側面に該小継片の端部と
係合するための溝あるいは突状を有する。揺動部
は断面略三角形状で、上記基部とは薄肉のネツク
部を介して連続している。ネツク部は断面略三角
形の底辺の中央に設けられている。この揺動部は
ガラス面を左右に往復摺動する際に揺動する部分
で、ネツク部で右あるいは左に曲り基部に対して
揺動部が左右に揺動する。リツプ部は揺動部の断
面略三角形の先端部に設けられている薄い板状の
突出した部分をいう。
上記の基部及び揺動部は主として天然ゴムを主
とする柔軟性ゴムで形成されている。この柔軟性
ゴムとしては、天然ゴム、天然ゴムとクロロプレ
ンゴム又は天然ゴムとSBR等の混合ゴムが最適
である。ゴム硬度としては、JISK6301規格で50
〜70度程度のものである。柔軟性ゴムにはゴム成
分以外にカーボンブラツク、加硫剤、充填剤等の
成分を配合することができる。
本考案のワイパーブレードゴムは例えば押出成
形で製造することができる。この製造方法は、柔
軟性ゴム、及び耐オゾン性に優れたゴムが所定位
置に形成されるようにそれぞれの未加硫状態のゴ
ムを多色（２色）押出成形し、断面一定の長い成
形素材を作る。この成形素材は２個のワイパーブ
レードゴムがリツプ部先端で一体的に接合した断
面一定の薄板状の長尺体である。この押出された
成形素材を加硫温度に加熱し、その後リツプ部を
形成する中央に刃物を入れて切り開き、２個のワ
イパーブレードゴムとするものである。押出成形
そのものは、通常のゴムの多色押出成形方法をそ
のまま採用することができる。
［実施例］ 以下、実施例により本考案を説明する。
本実施例に係るワイパーブレードの断面を第１
図に示す。該ワイパーブレードゴム１は、バツキ
ングプレートのスリツトに挿入される頭部２１
と、該スリツトに挿入されない胴部２３と、該頭
部２１と該胴部２３の間に介在するネツク状連結
部２２とから成る厚肉の基部２と、断面略三角形
の揺動部３と、該基部２と該揺動部３との間に介
在するネツク部４と、該揺動部３の先端に設けら
れた薄い板状のリツプ部５とからなる長尺状のも
のである。尚該ネツク状連結部及びネツク部の両
部の各表面層のみがEPDMから構成されている。
該表面層の厚さは0.2mmである。尚該ワイパーブ
レードゴムの基部２、ネツク部４、揺動部３及び
リツプ部５は硬度60度の柔軟性ゴムで構成され、
ている。該ワイパーブレードゴムの高さは約11.5
mm、幅は約７mm、リツプ部５の厚さは0.75mm、高
さは1.9mmである。
このワイパーブレードゴムは次の方法で製造し
たものである。
天然ゴム100重量部（以下、部は重量部を意味
する）、FEFカーボン30部、粉末イオウ3.5部、加
工助剤２部、亜鉛華５部、老化防止剤3.2部、加
硫促進剤0.7部である未加硫ゴム配合物をバンバ
リ−ミキサーで混合し、柔軟性ゴム素材を調整し
た。また、ネツク状連結部及びネツク部の両部の
各表面層を構成するEPDMはJSR EP35EPDM
（日本合成ゴム(株)製）100部、HAFカーボン50部、
酸化亜鉛５部、ステアリン酸カルシウム１部、
CML＃31（酸化カルシウム、近江化学(株)製）５
部、ジクミルパーオキサイド／SiO2＝40／60 10
部をバンバリミキサーを用いて十分混練し、調整
した。次に上記した２種類のゴム素材を所定のゴ
ム素材が所定部分に形成されるようにスクリユー
径35mmの押出機とリツプ部を成形するためのスク
リユー径20mmの押出機を用いてヘツド温度70℃の
押出条件で２色押出成形して第１図に示す断面形
状の押出成形素材を得た。この押出成形素材は２
個のワイパーブレードを溶融塩加硫槽を用い180
℃５分間の条件で加硫し、加硫ゴムとした。その
後鋭い刃物で加硫ゴムの中央に沿つて切断し、第
１図にその断面を示すワイパーブレードゴムを製
造した。
本実施例のワイパーブレードゴムにおいては、
ネツク状連結部及びネツク部の両部の各表面層の
みがEPDMゴムから構成されている。従つて該
ワイパーブレードゴムのネツク状連結部及びネツ
ク部の双方は耐オゾン性にすぐれているためオゾ
ン劣化によりちぎれることがない。又EPDMゴ
ム等の低温特性はジエン系ゴムに対してやや劣る
が、表面膜を作ることによつて即ち内部の大部分
はジエン系ゴムにより構成されているので本ワイ
パーブレードゴムは低温時の性能は従来のものと
同等である。
［考案の効果］ 本考案のワイパーブレードゴムは、バツキング
プレートのスリツトに挿入される頭部と、該スリ
ツトに挿入されない胴部と、該頭部と該胴部との
間に介在するネツク状連結部とからなる厚肉の基
部と、断面略三角形の揺動部と、該基部と該揺動
部との間に介在するネツク部と、該揺動部の先端
に設けられた薄い板状のリツプ部とから成る長尺
状のワイパーブレードゴムにおいて、 該ネツク状連結部及びネツク部のうちの少なく
とも１つの少なくとも表面層は、耐オゾン性に優
れたゴム材料から構成されていることを特徴とす
る。
従つて本ワイパーブレードゴムにおいては、ネ
ツク状連結部及びネツク部の両部または一方がオ
ゾン劣化によりちぎれることもない。故に本ワイ
パーブレードゴムにおいてはちぎれることによる
拭きが悪くなることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第１図は本実施例に係わるワイパーブレードゴ
ムの断面図である。第２図はネツク状連結部及び
ネツク部の両部の全体が耐オゾン性に優れたゴム
材料から構成されているワイパーブレードゴムの
断面図である。第３図はネツク状連結部及びネツ
ク部の両部を含む、ワイパーブレードゴムの中心
部であつて、基部の上端部からリツプ部の下端部
までを構成する部分が耐オゾン性に優れたゴム材
料からなるワイパーブレードゴムの断面図であ
る。第４図は従来用いられている代表的なワイパ
ーの正面図である。第５図は第４図に示したワイ
パーのＡ−Ａ矢視方向の断面図である。 １……ワイパーブレードゴム、２……基部、２
１……頭部、２２……ネツク状連結部、２３……
胴部、３……揺動部、４……ネツク部、５……リ
ツプ部、６……耐オゾン性に優れたゴム材料部、
７……バツキングプレート、８……バツキングプ
レート保持用小継片、９……小継片を保持する大
継片、１０……アーム。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) バツキングプレートのスリツトに挿入される
    頭部と、該スリツトに挿入されない胴部と、該
    頭部と該胴部との間に介在するネツク状連結部
    とから成る厚肉の基部と、 断面略三角形の揺動部と、該基部と該揺動部
    との間に介在するネツク部と、該揺動部の先端
    に設けられた薄い板状のリツプ部と、から成る
    長尺状のワイパーブレードゴムにおいて、 該ネツク状連結部およびネツク部のうちの少
    なくとも一つの少なくとも表面層は、耐オゾン
    性に優れたゴム材料から構成されていることを
    特徴とするワイパーブレードゴム。 (2) 耐オゾン性に優れたゴム材料はエチレン−プ
    ロピレンゴムである実用新案登録請求の範囲第
    １項記載のワイパーブレードゴム。 (3) ネツク状連結部およびネツク部の両部の各表
    面層のみが耐オゾン性に優れたゴム材料から構
    成されている実用新案登録請求の範囲第１項記
    載のワイパーブレードゴム。 (4) ネツク状連結部およびネツク部の両部の全体
    が耐オゾン性に優れたゴム材料から構成されて
    いる実用新案登録請求の範囲第１項記載のワイ
    パーブレードゴム。 (5) ネツク状連結部およびネツク部の両部を含
    む、ワイパーブレードゴムの中心部であつて、
    基部の上端部からリツプ部の下端部までを構成
    する部分は、耐オゾン性に優れたゴム材料から
    成る実用新案登録請求の範囲第１項記載のワイ
    パーブレードゴム。
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