JPH0134822Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 この考案は、発光ダイオードにより複数個のキ
ーボタンを裏面より照明するキーボタンのバツク
ライテイング構造に関するものである。

〔従来技術〕 従来、この種の構造として第１図、第２図に示
すものがあつた。第１図において１はトツプパネ
ル、２はキーボタン、３は照光形スイツチ、４は
発光ダイオードで、スイツチ３の内部に各々備え
られている。５はプリント基板、６はトツプパネ
ル１とプリント基板５とを一体にするためのフレ
ームである。

第２図において、７はラバーコンタクト、８は
接点であり、第１図のスイツチ３に相当する部分
である。４′は発光ダイオードであり４個のキー
ボタンに囲まれた部分に各々設けられている。

６′はフレームで極力発光ダイオードからの光
をトツプパネル１の不要部分に逃がさない様、天
井付のフレームとなつている。

次の動作について説明する。

第１図において、スイツチ３は照光形スイツチ
のため他に設けられた電源スイツチを、“接”と
すると各々のスイツチに備えられた発光ダイオー
ド４が一斉に点灯する。発光ダイオードの光はス
イツチ３の内部で乱反射しながら上側に取付けら
れたキーボタン２に描かれた数字又は文字をバツ
クライトする。

第２図の場合、他に設けられた電源スイツチを
“接”とすると各々４個のボタンから囲まれた発
光ダイオード４（例えばチツプLED）が一斉に
点灯する。この場合、キーボタン２およびラバー
コンタクト７は光を通過させるため透明タイプと
しており、発光ダイオード４′からの光はラバー
コンタクト７を通してキーボタン２′の表面に達
する。しかしこの場合、ラバーコンタクト７は透
明タイプとなつているがその透過率は良いもので
80％程度しかなく、また光の反射板的なものが備
えられていないため、光はかなり減衰させられる
とともに輝度のムラを生ずる。

実際には、フレーム内部を照らしている発光ダ
イオード４′の光のもれ分をキーボタン２′の表面
から見ていることとなる。このため接点（カーボ
ン）の下側にまわり込んだ光によりキーボタン
２′の表面に接点の影が現われることとなる。

従来の装置は、以上のように構成されており、
第１図の場合照光形スイツチ３を使用しているた
め部品コストが高くつくとともに、スイツチの構
造上、キーボタン２を薄形にできないという欠点
があつた。これを改善するためになされたのが第
２図のものであるが、この場合においても発光ダ
イオード４′の数が減り薄形にできるという長所
が出てきた反面、発光ダイオード４′からの光が
第１図と違つて間接光となり、光が効率良くキー
ボタン２′の表面へ導かれない。このため、光が
弱くムラが非常に大きいとともに光がコンタクト
ラバー７の下側から廻わるものもあるため、キー
ボタン２′の表面に接点部（カーボン）の影が映
つり、製品価値が低下するという欠点があつた。

〔考案の概要〕

この考案は、上記のような従来のものの欠点を
除去するためになされたもので、フレームに設け
た複数個の開口部にキーボタンを配設し、これら
キーボタンの対向する間に発光ダイオードを設
け、この発光ダイオードからの光を反射して上記
対向するキーボタンの方向に光を導出する錐体状
の第１の反射面を上記発光ダイオードの上方に設
け、かつ上記対向する各キーボタンの内部にそれ
ぞれ設けられ、上記対向するキーボタンの間の発
光ダイオードに対してその離隔方向に沿つて上り
階段状となるように傾斜を設け、上記第１の反射
面からの光を上方に反射させる第２の反射面を設
けたことにより、キーボタンを薄くし、かつ各キ
ーボタンに導入される光を均一とした効率の良い
キーボタンのバツクライテイング構造を提供する
ものである。

〔考案の実施例〕

以下、この考案の一実施例を図について説明す
る。

第３図、第４図、第５図、第６図および第７図
において、１′はトツプパネル、２′はキーボタン
であり、ラバーコンタクト７′にてトツプパネル
１′の内面に押し当てられている。４″は発光ダイ
オードでプリント基板５″に半田付けにて取付け
られている。８は接点（例えばカーボン）、９は
錐体状の反射面でフレーム６″の天井内面に設け
られている。１０は発光ダイオード４″に対して
対向配置され、第４図に示すように発光ダイオー
ド４″から離れる方向に上り階段状となるように
傾斜した反射面であり、キーボタン２″の内部に
設けられている。１１は上カバー（例えばハンド
セツトカバー）でトツプパネル１′と高周波ウエ
ルダ等により一体化されている。１２は表示ユニ
ツト等の電子部品、１３，１４はキーボタン２″
の挿入穴、１５は発光ダイオード４″の挿入穴、
１６はフレーム６″に設けられたつめ、１７はつ
め１６をひつかけるための切り欠きである。１８
は固定ねじでプリント基板５″に設けられた穴１
９およびラバーコンタクト７′に設けられた穴２
０を介してフレーム６″の下側に設けられた穴
（タツピングネジ用下穴）に取付けられる。２１
はつめ、２２は穴、２３は取付ねじであつて上カ
バー１１にプリント基板５″を固定保持するため
に使用するものである。

次に動作について説明する。

第５図においてθ₁は光の全反射角を、θ₂はキー
ボタン２″（材質：アクリル透明）に発光ダイオ
ード４″からの光が入射するときの屈折角および
入射したのちの光の全反射角を考慮した角度に設
定されている。

また反射面９の表面は、全反射効率を上げるた
め鏡状（例えば金属インサートもしくは銀箔押
し）としている。反射面１０の表面も全反射効率
を上げるため白色樹脂が充填されている。

この状態で他に設けられた電源スイツチを
“接”とすると発光ダイオード４″が一斉に点灯す
る。第５図において発光ダイオード４″から出た
光は、まず反射面９の鏡面に当たり全反射してキ
ーボタン２″の反射面１０に導かれる。反射面１
０は、入射してきた光を全反射させできるだけキ
ーボタン２″表面の広い範囲に均一な輝度がとれ
る様、階段状の反射面としている。理論的にいけ
ば、この階段は、発光ダイオード４″の光源を中
心とした半径で円弧状に形成するのが望ましい。
今回の場合は、円弧のカーブが近似的に直線でお
きかえれる範囲であつたため直線とし加工コスト
を低減した。またキーボタン２″表面の文字部
（ヌキ文字）の透明部分にノングレア処理（ツヤ
消し処理）を施し、かつ反射面１０の白色充填材
は小さなシボ状のものを使用することによりキー
ボタン２″の内部および表面で光の拡散をおこさ
せ、より均一な輝度がとれる様配慮している。

第６図は、平面的にみた光の反射である。

発光ダイオード４″からでた光をできるだけ多
く、平行にキーボタン２″の反射面１０に導ける
様、反射面９に面したキーボタン２″のコーナー
には“Ｒ”を設けている。これは、キーボタン
２″（材質：アクリル）に入射するときの光の屈
折角を利用したものである。

この構造のものを第３図、第４図に示す如く配
列する。

今回の実施例は12キーを対象としたので、４個
の発光ダイオードで12キーがカバーできる構造と
したD¹で□１，□２，□４、D²で□３，□５，□６、D³
で□７，
□８，□＊、D⁴で□９，□○，□＃を照明している。こ
の
構造は、16キーであつても同様に４個の発光ダイ
オードでカバーすることができる。従つて、１つ
の発光ダイオードに対してその周囲に配設された
４キー内にそれぞれ設けた反射面は、第４図にも
示したように発光ダイオードから離れる方向にそ
れぞれ上り階段状となるように傾斜を設ける。ま
たフレーム６″は、キーボタン２″に対し筒状と
し、かつ白色フレームとすることによりキーボタ
ン２″に入つた光をできるだけ逃がさず、キーボ
タン２″の上側へ導く構造としている。

第７図は、今回の実施例の全体構成図である。
１２は表示ユニツト等の電子部品（例えばLCD）
である。

キーボタン２″はトツプパネル１′を裏がえしに
した状態で配列される。ラバーコンタクト７′、
フレーム６″はつめ１６および固定ねじ１８によ
りプリント基板５″と一体化される。

この状態のものを先に配列したキーボタン２″
の上側からかぶせつめ２１、取付けねじ２３にて
上カバー１１に固定される。

上記実施例では、キーボタンの文字をヌキ・・文字
として説明したが文字の周囲をヌキ・・にしたもので
あつてもよく、上記実施例と同様の効果を奏す
る。

〔考案の効果〕

以上のようにこの考案によれば、複数の発光ダ
イオードと各々の上方に錐体状の第１の反射面を
設け、かつ対向するキーボタンの内部にそれぞれ
設けられ、上記対向するキーボタンの間の発光ダ
イオードに対してその離隔方向に沿つて上り階段
状となるように傾斜を設けた第２の反射面を設
け、上記第１反射面からの光を上方に反射させる
ので、キーボタンを薄くでき、発光ダイオードの
光を効率良く、かつ均一にキーボタン表面に導く
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は、従来の構造を示す正面図と
断面側面図、第３図は本考案の一実施例の正面図
と断面側面図、第４図は第３図における断面
AA、第５図、第６図は、光の反射経路を示した
部分拡大図、第７図は、全体の構成を示した斜視
図である。 １はトツプパネル、２はボタン、３はスイツ
チ、４は発光ダイオード、５はプリント基板、６
はフレーム、７はラバーコンタクト、８は接点、
９は反射面、１０は反射面、１１は上カバー、１
２は表示ユニツト、１３，１４，１５は穴、１６
はつめ、１７は切り欠き、１８は固定ねじ、１
９，２０は穴、２１はつめ、２２は穴、２３は取
付ねじである。なお、図中、同一符号は同一、又
は相当部分を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. フレームに複数個の開口部を設け、各開口部に
   配設された複数個のキーボタンと、これらキーボ
   タンのうち対向するキーボタンの間でプリント基
   板に設けられた複数の発光ダイオードと、これら
   発光ダイオードの上方の上記フレーム内面に設け
   られ、上記発光ダイオードからの光を反射して上
   記対向するキーボタンの方向にそれぞれ光を導出
   する錐体状の第１の反射面と、上記対向する各キ
   ーボタンの内部にそれぞれ設けられ、上記対向す
   るキーボタンの間の発光ダイオードに対してその
   離隔方向に沿つて上り階段状となるように傾斜を
   設け、上記第１の反射面からの光を上方に反射さ
   せる第２の反射面とを備えたことを特徴とするキ
   ーボタンのバツクライテイング構造。