JPH0133517B2 - - Google Patents

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JPH0133517B2
JPH0133517B2 JP58169357A JP16935783A JPH0133517B2 JP H0133517 B2 JPH0133517 B2 JP H0133517B2 JP 58169357 A JP58169357 A JP 58169357A JP 16935783 A JP16935783 A JP 16935783A JP H0133517 B2 JPH0133517 B2 JP H0133517B2
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JP
Japan
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phosphor
intensifying screen
rare earth
phosphor layer
earth oxysulfide
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JP58169357A
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JPS6063273A (ja
Inventor
Jujiro Suzuki
Etsuo Shimizu
Juji Aoki
Norio Miura
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Kasei Optonix Ltd
Original Assignee
Kasei Optonix Ltd
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Publication date
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Priority to AU32751/84A priority patent/AU560994B2/en
Priority to US06/647,885 priority patent/US4595639A/en
Priority to CA000462693A priority patent/CA1256746A/en
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Publication of JPH0133517B2 publication Critical patent/JPH0133517B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は放射線増感紙(以下、「増感紙」と略
称する)に関する。さらに詳しくは希土類オキシ
サルフアイド螢光体を螢光体層として用いた、写
真画質、特に粒状性の良好な増感紙に関する。 増感紙は周知のように医療診断を目的とするX
線撮影などの医療用放射線撮影、物質の非破壊検
査を目的とする工業用放射線撮影など種々の分野
において撮影系の感度を向上させるためにX線フ
イルムに密着して使用されるものである。この増
感紙は、基本的には紙、プラスチツク等の支持体
と、この支持体の片面に設けられた螢光体層から
なるものである。螢光体層は放射線の照射を受け
た時高輝度の発光を示す螢光体を結合剤樹脂中に
分散したもので、この螢光体層表面(支持体と反
対の面)は一般にニトロセルロース膜、ポリメタ
アクリレート膜、ポリエチレンテレフタレート膜
等の薄い透明保護膜によつて保護されている場合
が多い。 増感紙用螢光体としてはCaWO4が古くから使
用されているが、近年、被検者の被曝線量低減の
要求がとみに強まり、増感紙―X線フイルム系の
感度を向上させる必要から増感紙については写真
感度を高めるため、その螢光体層に従来の
CaWO4螢光体よりもX線吸収が大で、光変換効
率の高い螢光体を使用した高感度タイプの増感紙
が開発されたが中でもテルビウムを付活剤として
含む希土類オキシサルフアイド螢光体(以下単に
「希土類オキシサルフアイド螢光体」という)を
螢光体層として用いた増感紙は高感度タイプ増感
紙として広く利用されている。 ところで増感紙においては放射線に対して感度
が高いこと(即ち、光変換効率が高く、写真感度
が高いこと)および粒状性、鮮鋭度等の写真画質
が良好であることが好ましいが、希土類オキシサ
ルフアイド螢光体を螢光体層として用いた増感紙
では、CaWO4螢光体を用いた増感紙に比べて感
度は著しく向上するものの粒状性が増加(悪化)
するという大きな欠点があり、その上、若干の残
光が認められるため、この増感紙を用いて高速連
続X線撮影を行なつた場合、写真上に増感紙の残
光による残像が現われ、診断上支障をきたす場合
があつて、その改良が望まれていた。 本発明は上記状況に鑑みてなされたものであ
り、希土類オキシサルフアイド螢光体を螢光体層
として用いた従来の増感紙の粒状性を改善すると
共に残光をより低減させた増感紙の提供を目的と
するものであり、増感紙の螢光体層として用いら
れる希土類オキシサルフアイド螢光体に添加され
る不純物と、得られる増感紙の写真画質との関連
について種々研究した結果、増感紙の螢光体層と
してテルビウム(Tb)と共にネオジム(Nd)お
よび/又はホルミウム(Ho)からなる第1の共
付活剤を共付活し、更にプラセオジム(Pr)、エ
ルビウム(Er)およびイツテルビウム(Yb)の
中の少なくとも1つからなる第2の共付活剤を共
付活した希土類オキシサルフアイド螢光体を用い
ることによつて上記目的が達成され得ることを見
出し本発明を完成させるに至つた。 本発明の増感紙は本質的に支持体と該支持体上
に設けられた螢光体層とからなる増感紙において
前記螢光体層が 組成式(Ln1-x-y-z,Tbx,Ry,Az2O2S (但し、LnはLa,Gd,YおよびLuの中の少
なくとも1つ、RはNdおよびHoの中の少なくと
も1つ、AはPr,ErおよびYbの中の少なくとも
1つであり、x,yおよびzはそれぞれ 0.001≦x≦0.02,0.0001≦y≦0.01, 0.0001≦z≦0.01およびx≧y+zなる条件を
満たす数である。以下、同様である。) で表わされる希土類オキシサルフアイド螢光体か
らなることを特徴とする。 本発明の増感紙はテルビウムのみを付活した希
土類オキシサルフアイド螢光体からなる螢光体層
を有する従来の増感紙に比べ、同一感度のものに
ついて比較した場合、著しく粒状性が改善される
上残光も低減されると共に、鮮鋭度の低下が少な
くまたCaWO4螢光体を用いた従来の増感紙より
著しく高感度である。 増感紙の螢光体層に用いられる螢光体として、
第1の共付活剤(R)のみを共付活した希土類オ
キシサルフアイドを用いても増感紙の粒状性はテ
ルビウムのみを付活した希土類オキシサルフアイ
ド螢光体を用いたものより著しく向上するが、第
1の共付活剤(R)と共に第2の共付活剤(A)
を共付活した希土類オキシサルフアイド螢光体を
使用することによつて得られる増感紙の粒状性は
一層改善される。 以下、本発明を更に詳しく説明する。 本発明の増感紙は螢光体層として組成式
(Ln1-x-y-z,Tbx,Ry,Az2O2Sで表わされる希
土類オキシサルフアイド螢光体を用いる以外は従
来の増感紙とほほ同様にして製造される。すなわ
ち、先ず(Ln1-x-y-z,Tbx,Ry,Az2O2S螢光体
と硝化綿等の結合剤樹脂とを適当量混合し、さら
にこれに溶剤を適当量加えて最適粘度の螢光体塗
布液を作成し、この螢光体塗布液をロールコータ
ー、ナイフコーター等によつて支持体上に塗布
し、乾燥して螢光体層とする。増感紙においては
螢光体層と支持体との間に白色顔料層等の光反射
層、黒色顔料層等の光吸収層もしくは金属箔層を
有する構造のものもあり、その場合は必要に応じ
て予じめ支持体上に光反射層、光吸収層もしくは
金属箔層を設けておき、その上に上記の方法で
(Ln1-x-y-z,Tbx,Ry,Az2O2S螢光体からなる
螢光体層を形成してもよい。次いで、必要に応じ
てポリ塩化ビニール、ポリエチレン、酢酸セルロ
ース、ポリアクリレート等の樹脂に溶剤を適当量
加えて最適粘度の保護膜塗布液とした後、これを
先に形成された螢光体層上に塗布し、乾燥して透
明保護膜を形成する。また、螢光体層及び透明保
護膜を別途作成しておき、後で支持体上に螢光体
層および保護膜をこの順に積層し接着してもよい
ことは言うまでもない。 なお、一般に増感紙の粒状性と鮮鋭度とは相反
する性能要因であつて粒状性を改良すると鮮鋭度
は逆に低下する傾向にあるが、本発明の増感紙を
製造するに際しては粒状性を改善すると同時に鮮
鋭度の低下を出来るだけ少なくするため、用いら
れる(Ln1-x-y-z,Tbx,Ry,Az2O2S螢光体の平
均粒子径が2〜15μm、より好ましくは3〜10μm
であり、かつ、粒子径分布の標準偏差値(四分偏
差値Q,D)が0.40以下のものを使用するのが好
ましく、また螢光体層の塗布重量としては乾燥状
態において10〜100mg/cm2とするのがよい。更に
鮮鋭度の低下をより少なくするため、支持体と螢
光体層との間には黒色顔料層からなる光吸収層を
設けるのが好ましく、螢光体層上に保護膜を設け
る場合にはその厚みは3〜15μm、より好ましく
は3〜10μmとするのがよい。 第1図A及びBは本発明の増感紙において螢光
体層として使用される希土類オキシサルフアイド
螢光体{(Ln1-x-y-z,Tbx,Ry,Az2O2S}中の
第1の共付活剤(R)の含有量(y)及び第2の
共付活剤(A)の含有量(z)の総量(y+z)
と、この螢光体を使用した増感紙の粒状性との関
係を各増感紙の写真感度を一定にして測定した結
果について例示したものであり、曲線a,b,
c,d,e及びfはそれぞれ(Gd0.99-y-z
Tb0.01,Ndy,Ybz2O2S螢光体、 (Gd0.99-y-z,Tb0.01,Ndy,Prz2O2S螢光体、 (Gd0.99-y-z,Tb0.01,Ndy,Erz2O2S螢光体、 (Gd0.99-y-z,Tb0.01,Hoy,Ybz2O2S螢光体、 (Gd0.99-y-z,Tb0.01,Hoy,Prz2O2S螢光体及
び (Gd0.99-y-z,Tb0.01,Hoy,Erz2O2S螢光体
(但し、いずれもy=zの場合)を用いた増感紙
の場合が示されている。第1図A及びBにおいて
縦軸は粒状性指数〔G〕、横軸は各増感紙に使用
される希土類オキシサルフアイド螢光体
{(Gd0.99-y-z,Tb0.01,Ry,Az2O2S}中に含まれ
る第1の共付活剤(R)及び第2の共付活剤
(A)の含有量の総量(y+z)を示す。ここで
粒状性指数〔G〕とは共付活剤(R及びA)を含
まない希土類オキシサルフアイド螢光体
{(Gd0.99,Tb0.012O2S}を用いた従来の増感紙の
RMS値を〔RMS(0)〕とし、これと同一の写真
感度でかつ共付活剤(R及びA)を含む希土類オ
キシサルフアイド螢光体{(Gd0.99-y-z,Tb0.01
Ry,Az2O2S}を用いた本発明の増感紙のRMS
値を〔RMS(yz)〕とした時(写真濃度1.0、空間
周波数0.5〜5本/mmにおけるRMS値)、 〔G〕=〔RMS(0)〕/〔RMS(yz)〕×100 で定義される値であり、RMS値が小さい程、粒
状性は良好なのであるから、ここで定義される粒
状性指数〔G〕の値が大きい程、共付活剤(R及
びA)を含まない希土類オキシサルフアイド螢光
体を用いた従来の増感紙よりも粒状性がより改良
されていることを意味する。第1図A及びBから
明らかなように、螢光体層に用いられる希土類オ
キシサルフアイド螢光体に共付活剤(R及びA)
を添加することによつて、得られる増感紙の粒状
性が改善され、しかも、第1の共付活剤(R)及
び第2の共付活剤Aの添加量の総量(y+z)が
ある一定量に達するまでは(y+z)値が増加す
ると共に得られる増感紙の粒状性が次第に良くな
ることがわかる。 第2図A及びBは本発明の増感紙に使用される
希土類オキシサルフアイド螢光体{(Ln1-x-y-z
Tbx,Ry,Az2O2S}中の第1の共付活剤(R)
の含有量(y)及び第2の共付活剤(A)の含有
量(z)の総量(y+z)とこの螢光体を使用し
た増感紙の鮮鋭度との関係を、各増感紙の写真感
度を一定にして測定した結果について例示したも
のであり、曲線a,b,c,dおよびfはそれぞ
れ(Gd0.99-y-z,Tb0.01,Ndy,Ybz2O2S螢光体、
(Gd0.99-y-z,Tb0.01,Ndy,Prz2O2S螢光体、
(Gd0.99-y-z,Tb0.01,Ndy,Erz2O2S螢光体、
(Gd0.99-y-z,Tb0.01,Hoy,Ybz2O2S螢光体、
(Gd0.99-y-z,Tb0.01,Hoy,Prz2O2S螢光体及び
(Gd0.99-y-z,Tb0.01,Hoy,Erz2O2S螢光体(但
し、いずれもy=zの場合)を用いた増感紙の場
合が示されている。第2図において縦軸は鮮鋭度
指数〔M〕、横軸は各増感紙に使用される希土類
オキシサルフアイド螢光体{(Gd0.99-y-z
Tb0.01,Ry,Az2O2S}中に含まれる第1の共付
活剤(R)及び第2の共付活剤(A)の含有量の
総量(y+z)を示す。ここで、鮮鋭度指数
〔M〕とは共付活剤(R及びA)を含まない希土
類オキシサルフアイド螢光体{(Gd0.99,Tb0.01
2O2S}を用いた従来の増感紙のMTF値を
〔MTF(0)〕とし、これと同一写真感度で、かつ
共付活剤(R及びA)を含む希土類オキシサルフ
アイド螢光体{(Gd0.99-y-z,Tb0.01,Ry,Az
2O2S}を用いた本発明の増感紙のMTF値を
〔MTF(yz)〕とした時(全て空間周波数2本/
mmにおけるMTF値)、 〔M〕=〔MTF(yz)〕/〔MTF(0)〕×100 で定義される値であり、MTF値が大きい程、鮮
鋭度は良好なのであるから、ここで定義される鮮
鋭度指数〔M〕の値が小さい程、共付活剤(R及
びA)を含まない希土類オキシサルフアイド螢光
体を用いた従来の増感紙より、鮮鋭度が悪くなる
ことを意味する。第2図A及びBから明らかなよ
うに共付活剤(R及びA)を添加した希土類オキ
シサルフアイド螢光体を用いた増感紙の鮮鋭度は
第1の共付活剤(R)の含有量(y)及び第2の
共付活剤(A)の含有量の総量(y+z)が増加
すると次第に低下するが特定の含有量範囲内では
鮮鋭度の低下はきわめて少ない。 第3図は本発明の増感紙に使用される希土類オ
キシサルフアイド螢光体{(Ln1-x-y-z,Tbx
Ry,Az2O2S}中の第1の共付活剤(R)の含有
量(y)及び第2の共付活剤(A)の含有量
(z)の総量(y+z)とこの螢光体を使用した
増感紙の残光特性との関係を、各増感紙の写真感
度を一定にして測定した結果について示したもの
で曲線a,bおよびcはそれぞれ(Gd0.99-y-z
Tb0.01,Ndy,Ybz2O2S螢光体、(Gd0.99-y-z
Tb0.01,Hoy,Prz2O2S螢光体および
(Gd0.99-y-z,Tb0.01,Hoy,Ybz2O2S螢光体を使
用した増感紙について示したものである。各増感
紙の残光の光量は各増感紙に対して同一条件でX
線照射し、1秒後に暗所でX線フイルムと密着さ
せ、30分間保持した後現像されたX線フイルムの
黒化度を測ることによつて相対的に求めた。第3
図において縦軸は残光指類〔L〕、横軸は各増感
紙に使用されている希土類オキシサルフアイド螢
光体{(Ln1-x-y-z,Tbx,Ry,Az2O2S}中の第
1の共付活剤(R)の含有量(y)および第2の
共付活剤(A)の含有量(z)の総量(y+z)
を示す。ここで残光指数〔L〕とは、共付活剤
(R及びA)を含まない希土類オキシサルフアイ
ド螢光体{(Gd0.99,Tb0.012O2S}を用いた従来の
増感紙の残光の光量を〔L(0)〕とし、これと同
一写真感度でかつ共付活剤(R及びA)を含む希
土類オキシサルフアイド螢光体{(Gd0.99-y-z
Tb0.01,Ry,Az2O2S}を用いた本発明の増感紙
の残光の光量を〔L(yz)〕とした時、 〔L〕=〔L(yz)〕/〔L(0)〕×100 で定義される値であり、従つて、ここで定義され
た〔L〕の値が小さい程、共付活剤(R及びA)
を含まない希土類オキシサルフアイド螢光体を用
いた従来の増感紙より残光が短かくなることを意
味する。第3図から明らかなように共付活剤(R
及びA)を少量添加することにより、共付活剤
(R及びA)を添加しない希土類オキシサルフア
イド螢光体を用いた従来の増感紙に比べて得られ
る増感紙の残光は著しく減少する。 なお、第1図〜第3図には本発明の増感紙の螢
光体層として用いられる希土類オキシサルフアイ
ド螢光体{(Ln1-x-y-z,Tbx,Ry,Az2O2S}の
中からLn=Gdであり、x=0.01であり、かつy
=zである螢光体を用いた場合についてのみ例示
したが、LnがGd以外であるか、xが0.01以外の
値であるか又はyとzの値が等しくない希土類オ
キシサルフアイド螢光体{(Ln1-x-y-z,Tbx
Ry,Az2O2S}を用いた本発明の増感紙において
も用いられる希土類オキシサルフアイド螢光体中
に含有される第1の共付活剤(R)の含有量
(y)及び第2の共付活剤(A)の含有量(z)
の総量(y+z)と得られた増感紙の粒状性特
性、鮮鋭度特性及び残光特性との関係はLn=
Gd,x=0.01であり、かつy=zである希土類
オキシサルフアイド螢光体を用いた場合とほぼ同
様の傾向にあることが確認された。 本発明の増感紙において、その螢光体層として
使用される希土類オキシサルフアイド螢光体
{(Ln1-x-y-z,Tbx,Ry,Az2O2S}中のTb含有
量(x)は感度の点から共付活剤(R及びA)を
含まない従来の希土類オキシサルフアイド螢光体
と同様に0.001≦x≦0.02の範囲にあるのが好ま
しく、又、第1図及び第2図から明らかなように
第1の共付活剤(R)の含有量(y)および/又
は第2の共付活剤(A)の含有量(z)を増やし
て行けば{即ち、共付活剤(R及びA)の総量
(y+z)を増やして行けば}得られる増感紙の
粒状性は改善できるものの鮮鋭度が著しく低下
し、逆に共付活剤(R及びA)の含有量の総量
(y+z)が少ないと鮮鋭度の低下は防げる反面、
粒状性がほとんど改善されないため、実用的見地
からみて0.0001≦y≦0.01及び0.0001≦z≦0.01
の範囲にあるのが好ましい。また、付活剤(Tb)
の含有量(x)にもよるが共付活剤(R及びA)
の含有量を付活剤(Tb)の含有量よりも多くす
ると、得られる増感紙の写真感度が著しく低下す
るので、第1の共付活剤(R)の含有量(y)
(及び第2の共付活剤(A)の含有量(z)の総
量(y+z))は付活剤(Tb)の含有量(x)と
同量以下(x≧y+z)とする方がより好まし
い。 以上説明したように本発明の増感紙はCaWo4
螢光体を用いた従来の増感紙よりも著しく高感度
であり、しかもテルビニウムのみを付活した希土
類オキシサルフアイド螢光体を用いた従来の高感
度システム用増感紙に比べてそれほど鮮鋭度を低
下させることなく著しく粒状性が改善されると共
に、残光も従来のものより低減するところから、
より診断能を向上させうる高感度タイプ増感紙と
してその工業的利用価値は大きい。 次に実施例により本発明を説明する。 実施例 螢光体組成、平均粒子径及びその標準偏差値
(四分偏差値Q,D)が下表の(1)〜(11)に記載され
た11種類の中のいずれか1つの希土類オキシサル
フアイド螢光体を用いる以外は全く同様にして下
記の方法により増感紙(1)〜(11)を製造した。 希土類オキシサルフアイド螢光体8重量部、硝
化綿1重量部および有機溶剤を混合し、螢光体塗
布液を調製した。この螢光体塗布液を、表面にカ
ーボンブラツク光吸収層を有するポリエチレンテ
レフタレート支持体上に下表記載の螢光体塗布重
量となるようにナイフコーターを用いて均一に塗
布し、乾燥させて螢光体層を作製した。次いでそ
の螢光体層の表面に酢酸セルロースを溶剤に溶か
して溶液化した保護膜塗布液を、乾燥後の膜厚が
およそ5μmとなるように均一に塗布し、乾燥させ
て透明保護膜を形成した。 一方、比較のために螢光体組成、平均粒子径及
びその標準偏差値(四分偏差値Q,D)が下表の
STD―1〜STD―3に記載された希土類オキシ
サルフアイド螢光体を用い、螢光体層の螢光体塗
布重量を同じく下表のSTD―1〜STD―3に記
載された螢光体塗布重量とする以外は上記の方法
と全く同様にして増感紙STD―1〜STD―3を
製造した。 上述のようにして得られた11種類の本発明の増
感紙{(1)〜(11)}および比較例として製造された3
種類の増感紙(STD―1〜STD―3)について
オルソタイプX線フイルムと組合せてその写真感
度、粒状性指数〔G〕ならびに鮮鋭度指数〔M〕
を測定したところ下表のような結果が得られ、写
真感度がほぼ同一の増感紙(1)〜(11)についてみると
従来の増感紙(STD―1)よりも粒状性がいず
れも良好であり、かつ鮮鋭度の低下も少なかつ
た。 また、増感紙STD―2と増感紙(1),(2),(3),
(4),(8)並びに(9)との比較及び増感紙STD―3と
増感紙(5),(6),(7),(10)並びに(11)との比較から明

かなように第1の共付活剤(R)が同一である希
土類オキシサルフアイド螢光体を用いた増感紙に
ついてみると写真感度がほぼ同一の増感紙の場
合、第2の共付活剤(A)を含む希土類オキシサ
ルフアイド螢光体を用いた増感紙の方が第1の共
付活剤(R)のみを含む希土類オキシサルフアイ
ド螢光体を用いた増感紙よりも粒状性がすぐれて
いた。 なお、下表において、各増感紙の写真性能はオ
ルソフイルム(富士写真フイルム社製RX―OG)
を使用し、厚さ8cmの水フアントームを通してX
線管電圧80kVpのX線で撮影した時の写真感度、
粒状性指数〔G〕および鮮鋭度指数〔M〕を示し
たもので、夫々の表示値は次の値で示されてい
る。 写真感度…(Gd0.99,Tb0.012O2S螢光体からなる
螢光体層を有する増感紙(STD)の写真感
度を100とした時の相対値を表示。 粒状性指数〔G〕…写真濃度1.0、空間周波数0.5
〜5.0本/mmにおける各増感紙のRMS値を求
め、夫々のRMS値を100とした時の
(Gd0.99,Tb0.012O2S螢光体からなる螢光体
層を有する増感紙(STD)のRMS値の相対
値で表示。 鮮鋭度指数〔M〕…空間周波数2本/mmにおける
各増感紙のMTF値を求めGd0.99,Tb0.01
2O2S螢光体からなる螢光体層を有する増感
紙(STD)のMTF値を100とした時の相対
値で表示。 【表】
【図面の簡単な説明】
第1図A及びBは本発明の増感紙の粒状性特性
を示すグラフである。第2図A及びBは本発明の
増感紙の鮮鋭度特性を示すグラフである。第3図
は本発明の増感紙の残光特性を示すグラフであ
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 本質的に支持体と該支持体上に設けられた螢
    光体層とからなる放射線増感紙において前記螢光
    体層が 組成式(Ln1-x-y-z,Tbx,Ry,Az2O2S (但し、LnはLa,Gd,YおよびLuの中の少
    なくとも1つ、 RはNdおよびHoの中の少なくとも1つ、 AはPr,ErおよびYbの中の少なくとも1つで
    あり、 x,yおよびzはそれぞれ 0.001≦x≦0.02 0.0001≦y≦0.01,0.0001≦z≦0.01 およびx≧y+zなる条件を満たす数である) で表わされる希土類オキシサルフアイド螢光体か
    らなることを特徴とする放射線増感紙。 2 前記螢光体層の螢光体平均粒子径およびその
    標準偏差値(四分偏差値)がそれぞれ2〜15μm
    および0.40以下であることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載の放射線増感紙。 3 前記螢光体層の螢光体塗布重量が10〜100
    mg/cm2であることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項又は第2項記載の放射線増感紙。 4 前記支持体と前記螢光体層との間に光吸収層
    を有することを特徴とする特許請求の範囲第1
    項、第2項又は第3項記載の放射線増感紙。
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