JPH01317888A - 自動二輪車の後輪支持装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、自動二輪車の後輪支持装置、特に後輪をチ
ェーンによって駆動する形式の後輪支持装置に関する。

従来の技術 後輪をチェーンで駆動する形式の自動二輪車や自動三輪
車では、使用に伴うチェーンの伸びを補償する必要があ
る。そのため、車体フレームの後部にリヤアームが揺動
自在に支持された自動二輪車や自動三輪車の後輪支持装
置においては、後車軸をリヤアームの後部にリヤアーム
の長手方向に移動可能に取付け、リヤアームに対する後
車軸の位置を調節することにより、チェーンの伸びに対
応している。

前記後輪支持装置には、リヤアームの後端に直径を多少
変化させ得る支持孔を形成し、偏心位置に車軸孔を備え
たカム部材を前記支持孔に嵌合し、支持孔の周りのリヤ
アームの部分を押し縮めることによりリヤアームの後端
にカム部材を締緩自在に取付け、カム部材を回動させる
ことにより後車軸の位置の調節をするもの（たとえば、
実開昭５８−１８１６８９号公報参照）がある。

発明が解決しようとする課題 従来の後輪支持装置では、カム部材の回動を案内し、か
つ支持孔からカム部材が外れるのを防止する手段が設け
られていないため、チェーンの張り具合を調整する作業
、すなわち、リヤアームに対する後車軸の位置を調節す
る作業を行なう際に、細心の注意をはらってカム部材を
回す必要があり、その作業の能率が低下する欠点があっ
た。

この発明の解決しようとする課題は、上記のような欠点
のない自動二輪車の後輪支持装置を提供すること、換言
すると、チェーンの張り具合を調整する際のカム部材の
回動を容易し、支持孔からカム部材が外れる恐れの全く
ない自動二輪車の後輪支持装置を提供することにある。

課題を解決するための手段 この発明の構成は、車体フレームの後部にリヤアームが
揺動自在に支持され、リヤアームの後端に直径を多少変
化させ得る支持孔が形成され、後輪を支持する後車軸を
通す車軸孔を偏心位置に備えたカム部材が前記支持孔に
嵌合され、支持孔の周りのリヤアームの部分を押し縮め
ることによりリヤアームの後端にカム部材が締緩自在に
取付けられ、リヤアームに対する後車軸の位置が変更で
きるようになっている自動二輪車の後輪支持装置におい
て、カム部材の周面に周方向の案内溝が形成され、支持
孔の周りの部分から支持孔内に突出するように案内部材
が設けられ、支持孔内に突出する案内部材の部分が前記
案内溝内に嵌入されている自動二輪車の後輪支持装置に
ある。

前記案内溝は、支持孔の内周面に面するカム部材の周面
に形成され、カム部材の周方向に延びて、少なくとも、
カム部材の回動範囲にわたって形成される。

前記案内部材は、支持孔の周りのリヤアームの部分で支
持され、その支持孔内に突出する部分が案内溝に嵌入さ
れ、チェーンの張り具合を調整する作業の際に、カム部
材と支持孔との所定の位置関係を維持しながら、カム部
材の回動を案内し、支持孔からカム部材が外れるのを阻
止する。案内部材としては、たとえば、ピンやボルトを
使うことができる。

実施例 実施例は、第１図ないし第４図に示され、リヤアームを
１本の腕で構成してその端部の一側に車輪を支持する所
謂片持ち式にしたものにこの出願の発明を適用したもの
である０図中１は自動二輪車であり、２はその車体フレ
ームである。車体フレーム２の前部に支持した前フオー
ク３には前輪４が左右転向自在に設けられ、車体フレー
ム２の後部に揺動自在に支持したリヤアーム５の後端に
は後輪６が支持されている。７は緩衝ばねであり、リヤ
アーム５の後部と車体フレーム２との間に張設されてい
る。８は自動二輪車のエンジンで変速機を内蔵している
。８ａはその出力軸であり、出力軸８ａと後車軸に設け
たスプロケット９との間に巻回した駆動チェーン１１に
よって後輪６を駆動する。

リヤアーム５はアルミニウムの鋳造品であり。

リヤアーム５の前端はピボット軸１２とボルト１３によ
り軸受１４を介して車体フレーム２のブラケット２ａに
揺動自在に支持されている。

リヤアーム５の後端は、第３図に示すように、外形が上
下に膨大し、そこに大径の支持孔５ａが形成され、この
支持孔５ａに中空円筒形状のカム部材１５が嵌合されて
いる。カム部材１５には周方向に延びる案内溝１６が形
成され、支持孔５ａの周囲のリヤアーム５の部分５Ｃに
ねじ孔５ｄが形成され、案内溝１６に通したボルト形の
ピン１７が前記ねじ孔５ｄにねじ込まれて固定され、カ
ム部材１５が支持孔５ａ内に回動可能に、かつ支持孔５
ａから外れないように（すなやち、軸方向には不動に）
支持されている。

カム部材１５の両端はリヤアーム５より外方へ突出し、
その突出部１５ａ内には、カム部材１５の中心軸線Ｃｉ
に対してＥだけ偏心した軸線Ｃ２上に車軸孔を形成する
ように、２個の球軸受１８．１８が嵌合されている０両
球軸受１８．１８内には、後輪６をフランジで支持する
筒形軸６ａと、スプロケット９をフランジで支持する筒
形軸９ａとが嵌合され、各筒形軸６ａ、９ａの内周のス
プライン溝に車軸１９の外周のスプラインのある部分が
嵌合され、車軸１９の一端にナツト２０をねじ込んで両
筒形軸６ａ、９ａと車軸１９とが結合され、後車軸が構
成されている。

リヤアーム５の後端の支持孔５ａの内面にスリット５ｂ
が形成され、スリット５ｂのあるリヤアーム５の部分に
ボルト孔５ｅが形成され、そのスリット５ｂを押し縮め
ることができるように、ボルト孔５ｅにボルト２１がね
じ込まれている。

なお、支持孔５ａのスリット５ｂは、第３図に示すよう
な後方に向かって開放するものに限らず、第４図に示す
ような外端が閉じたものにしてもよい、外端が閉じたス
リット５ｂは、加工は複雑となるがリヤアーム５の剛性
が増し、弾力が大きくなるので、ボルト２１を緩めたと
きに支持孔５ａが容易に原形に復帰し、カム部材５ａを
回す作業が容易になる。

２個の球軸受１８．１８がリヤアーム５から外方へ突出
した位置に配置されているので、ボルト２１を締めたと
き、その締め付は力を直接受けることがないから、変形
がないか変形してもその変形は軽微である。２２は筒形
軸６ａのフランジで支持したブレーキディスク、２３は
それに制動力を与えるブレーキキャリパである。

この実施例によれば、＃ｉ動チェーン１１の張り具合（
すなわち、張り過ぎや緩み過ぎ）を調節するには、ボル
ト２１を弛めた後、第２図に示すように、筒形軸９ａの
フランジに設けた孔９ｂや、スプロケット９に設けた孔
９ｃヘトライバーなどの棒体Ｂを突っ込み、棒体Ｂの先
端をカム部材１５の側面に設けた横長の窪み１５ｂに係
合させて、スプロケット９とカム部材１５とを相対的に
回動させることによって、カム部材１５を支持孔５ａ内
で回動させ、カム部材１５の偏心位置にある球軸受１８
．１８等で支持されている車軸１９を前後方向に移動さ
せ、駆動チェーン１１の張り具合を調節する。

カム部材１５の周方向に延びる案内溝１６に、支持孔５
ａの周囲のリヤアーム５の部分５Ｃに支持されたピン１
７が嵌合されているから、支持孔５ａ内でカム部材１５
を回動させる際に、カム部材１５の回動が、案内溝１６
とピン１７とにより案内され、カム部材１５と支持孔５
ａとの所定の位置関係を維持しながら、カム部材１５を
円滑に回動させることができ、回動時にカム部材１５が
支持孔５ａから外れることは全くない。

調節が済んでからボルト２１を締めてカム部材１５を固
定すれば、以後、カム部材１５はリヤアーム５に対して
回動不能となり、その調節が狂うことがない０以上の調
節において、車軸１９は直接にリヤアーム５に支持させ
るものでないので、何等車軸１９を弛める必要がない。

なお、この出願の発明は、片持ち式以外のリヤアームを
使うものにも適用できる。

発明の作用効果 この発明は、カム部材の周面に周方向の案内溝を形成し
、支持孔の周りの部分から支持孔内に突出するように案
内部材を設け、案内部材の支持孔内に突出する部分を前
記案内溝内に嵌入したちのであるから、カム部材の回動
を案内溝と案内部材とにより案内でき、カム部材と支持
孔との所定の位置関係を維持しながら、カム部材を円滑
にかつ容易に回動させることができる。また、回動時に
カム部材が支持孔から外れるようなことは全くない。

【図面の簡単な説明】

図面はこの出願の発明の実施例を示すもので、第１図は
自動二輪車の側面図、第２図は第１図の■−■線で断面
したリヤアーム等の平面図、第３図は第２図の■−■で
断面したリヤアーム、カム部材等の側面図、第４図は第
３図と同じ線で断面した他の変形例の一部の側面図であ
る。 図中、５はリヤアーム、５ａは支持孔、５ｂはスリット
、９はスプロケット、１５はカム部材。 １６は案内溝、１７はピンである。 出　願　人　ヤマハ発動機株式会社

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、車体フレームの後部にリヤアームが揺動自在に支持
   され、リヤアームの後端に直径を多少変化させ得る支持
   孔が形成され、後輪を支持する後車軸を通す車軸孔を偏
   心位置に備えたカム部材が前記支持孔に嵌合され、支持
   孔の周りのリヤアームの部分を押し縮めることによりリ
   ヤアームの後端にカム部材が締緩自在に取付けられ、リ
   ヤアームに対する後車軸の位置が変更できるようになっ
   ている自動二輪車の後輪支持装置において、カム部材の
   周面に周方向の案内溝が形成され、支持孔の周りの部分
   から支持孔内に突出するように案内部材が設けられ、支
   持孔内に突出する案内部材の部分が前記案内溝内に嵌入
   されていることを特徴とする自動二輪車の後輪支持装置
   。