JPH0130994Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は刈払機における長尺柄管の取付構造に
関するものである。

従来より、クラツチハウジングの外側に防振ゴ
ム体を嵌合したものは知られるが（例えば出願人
会社所有の実公昭56−1133号公報＝登録第
1400174号）、これ等従来のものの何れにおいて
も、防振ゴム体が長尺柄管保持用のクランプ金具
で保持されていたものであつた。そしてこのよう
な従来式のものでも、ある程度の防振効果、換言
すれば長尺柄管に設けられたグリツプ部への振動
伝達は軽減し得られるが、未だ充分なる満足は得
られ難いものであつた。

即ち、クラツチハウジングに対し防振ゴム体が
強く圧接されると（クランプ金具同志の締付けに
より）防振機能が低下し、弱きにすぎれば長尺柄
管の保持が不充分となり、この中間においての適
切なる嵌合度合は得られ難いものであつた。

本考案は叙上の点に着目して成されたもので、
即ち本考案の目的は、クラツチハウジング体の本
体部の外側に防振ゴム体を嵌合すると共にこの防
振ゴム体を本体部に圧接度調整可能にねじ止めし
たことにより、クランプ金具による長尺柄管の保
持と関係ない状態において、適切なる嵌合度合
（例えば微細間隙を在しての嵌合度合）を得られ、
従つてクラツチハウジングより長尺柄管に対する
振動の伝達を軽減又は防止し得る刈払機における
長尺柄管の取付構造を提供するにある。

次に、上記の目的を達成し得る本考案の実施例
を、添付図面について詳細に説明する。

第１，２図において、１はクラツチハウジング
体、２は防振ゴム体、３は２つの割れ状のクラン
プ金具、４は長尺柄管を示し、クラツチハウジン
グ体１は第３，４図に示す如く、本体部１１と防
振体装着部１２及び連結管部１３より構成されて
いる。本体部１１にはエンジンへの取付板１１ａ
と、螺孔１１b₁を有する４本の突杆１１ｂが連結
管部１３方向に突出して形成され、防振体装着部
１２は外周が凹弧をなすテーパー状をなし、突杆
１１ｂと同じく連結管部１３方向に突出形成され
ている。又連結管部１３には複数の環状溝１３ａ
が形成され、この環状溝１３ａのうちの一溝或は
複数溝に、第７，８図に示す如き、内周の両端に
環状縁５１を有するゴムブツシユ５が嵌合されて
いる。

防振ゴム体２は第９〜１３図の如く成形されて
いる。即ち防振ゴム体２の先端部には通口２１ａ
を有する凹陥部２１が形成されていると共に該凹
陥部２１の外側の４ケ所に円状凹段部２２が形成
されている。防振ゴム体２の外周側２２は後記す
る２個のクランプ金具３の本体部の内面形状と略
均等に成形され、内周側２４はクラツチハウジン
グ体１の本体部１１の円弧状部１１ｃ（第４図参
照）及び４本の突杆１１ｂと合致する柱状溝２４
ａとにより成形されている。又外周側２３の４ケ
所には横溝２３ａが形成されると共にこれ等４溝
の横溝２３ａのうちの相対する２溝と連通して縦
溝２３ｂが形成されている。

６は４ケ所にねじ用孔６１を有する環状鉄板を
示し、この環状鉄板６のねじ用孔６１が環状凹段
部２２と柱状溝２４ａと合致する個所において防
振ゴム体２内にインサートされている。

クランプ金具３は第１４〜１７図に示す如く、
大径半円管部３１、連結板部３２ａを有する小径
半円管部３２、小径半円管部３２及び連結板部３
２ａと大径半円管部３１と連らなる固定板部３３
より成り、連結板部３２ａにはねじ孔３２a₁が設
けられ、固定板部３３にはねじ用孔３３ａが設け
られている。又大径半円管部３１の内側には複数
の横突片３１ａと単一の横突片３１ｂが設けられ
ている。

そして、前記の如き部材が次の如く組立てられ
ている。即ち第１図に示す如く、クラツチハウジ
ング体１の防振体装着部１２から突杆１１ｂ、本
体部１１の円弧状部１１ａに亘つて防振ゴム体２
を嵌合する（注、突杆１１ｂには柱状溝２４ａが
嵌合される）。次いで、環状鉄板６のねじ用孔６
１から螺孔１１b₁（第４図参照）にワツシヤー７
を介してねじ８を螺合して所望強度の下に防振ゴ
ム体２の弾性を調整しながら固定する。即ち、本
体部１１、防振体装着部１２、突杆１１ｂと防振
ゴム体２との間に微細間隙を存し得るように固定
する。

次に防振ゴム体２の横溝２３ａと縦溝２３ｂに
クランプ金具３の横突片３１ａと縦突片３１ｂを
嵌合すると共に長尺柄管４の基部を凹陥部２１の
内側に嵌合した状態において、２個のクランプ金
具３のねじ孔３２a₁にボルトを螺合且つナツトで
固定したものである。又この長尺柄管４の内側が
ゴムブツシユ５の外側に当接されている。

上記構成によれば、次の如き効果が得られる。

(a) クラツチハウジング体１の本体部１１よりす
る長尺柄管４への振動の伝達を軽減又は防止し
得る（長尺柄管４を保持するクランプ金具３と
関係なく、本体部１１に対する防振ゴム体２の
圧接度合をねじ８で調整し得ることにより）。

(b) 本体部１１に防振ゴム体２が、防振ゴム体２
にインサートされた環状鉄板６を介してねじ８
で不回動に固定されたことと、防振ゴム体２の
横溝２３ａ及び縦溝２３ｂとクランプ金具３の
横突片３１ａ及び縦突片３１ｂとの関連構成よ
りしてクランプ金具３を介しての長尺柄管４の
回動が防止される。

(c) クラツチハウジング体１の連結管部１３に形
成した環状溝１３ａに、内周の両端に環状縁５
１を有するゴムブツシユ５が嵌合され、このゴ
ムブツシユ５の外側と、防振ゴム体２の凹陥部
２１に長尺柄管４が嵌合されていることによ
り、環状縁５１の存しないゴムブツシユに比
し、連結管部１３よりする長尺柄管４に対する
振動の伝達を格段と低減し得る。

(d) 環状溝１３ａにゴムブツシユ５が嵌合されて
いることにより、該ゴムブツシユ５の移動を防
止し得る。

以上、本考案の一実施例と、これにより得られ
る効果について説明したが、ゴムブツシユ５の環
状縁５１は、これを外側に形成することもあり、
又数多の隆条が凹条を介して連接されたものを用
いることもある。

而して、本考案はクラツチハウジング体の本体
部の外側に防振ゴム体を嵌合すると共にこの防振
ゴム体を本体部に圧接度調整可能にねじ止めした
ことにより、クランプ金具による長尺柄管の保持
と関係ない状態において、適切なる嵌合度合（例
えば微細間隙を存しての嵌合度合）を得られ、従
つてクラツチハウジングより長尺柄管に対する振
動の伝達を軽減又は防止し得る効果を有するもの
である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る刈払機における長尺柄管の
取付構造の一実施例を示し、第１図は第２図の
−線断面図、第２図は第１図を右方より見た正
面図、第３図はクラツチハウジング体の正面図、
第４図は同上−線の断面図、第５図は環状鉄
板の正面図、第６図は同上−線の断面図、第
７図はゴムブツシユの正面図、第８図は同上−
線の断面図、第９図は防振ゴム体の正面図、第
１０図は同上の背面図、第１１図は第９図のXI−
XI線の断面図、第１２図は第１１をXII−XII線より
見た側面図、第１３図は第１２図の−線
の断面図、第１４図はクランプ金具の表側側面
図、第１５図は同上の裏側側面図、第１６図は正
面図、第１７図は背面図である。 １……クラツチハウジング体、１１……本体
部、１１ｂ……突杆、１２……防振体装着部、２
……防振ゴム体、２４ａ……柱状溝、３……クラ
ンプ金具、４……長尺柄管。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) クラツチハウジング体の本体部の外側に、防
   振ゴム体を嵌合すると共に該防振ゴム体を本体
   部に圧接度調整可能にねじ止めし、更に防振ゴ
   ム体と、この外側に設けたクランプ金具とによ
   り長尺柄管の基部を保持して成ることを特徴と
   する刈払機における長尺柄管の取付構造。 (2) 本体部に形成した複数の突杆に、防振ゴム体
   に形成した柱状溝を嵌合すると共に防振ゴム体
   にインサートした環状鉄板を介して突杆にねじ
   止めして成る実用新案登録請求の範囲第１項記
   載の刈払機における長尺柄管の取付構造。