JPH01306610A - アラミド繊維の製造方法 - Google Patents

アラミド繊維の製造方法

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JPH01306610A
JPH01306610A JP12946288A JP12946288A JPH01306610A JP H01306610 A JPH01306610 A JP H01306610A JP 12946288 A JP12946288 A JP 12946288A JP 12946288 A JP12946288 A JP 12946288A JP H01306610 A JPH01306610 A JP H01306610A
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JP
Japan
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fibers
fiber
dope
tension
sulfuric acid
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Application number
JP12946288A
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English (en)
Inventor
Katsuhiko Seki
世喜 克彦
Kuniko Okumura
奥村 邦子
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野 本発明は、難染性であるパラ配向型アラミド繊維を染色
可能にする方法に関する。
〔従来の技術〕
従来、パラ配向型アラミドはその高い比強度、比弾性率
、優れた耐熱性を有する有機高分子材料であることから
、防護作業衣、ロープ、ケーブル、コード等の分野で利
用されている。
これまで、アラミド繊維を染色する方法として特開昭6
0 − 173187号公報、同60 − 21588
4号公報、同61−6147883号公報および同52
−37882号公報には、乾燥糸を硫酸あるいは極性有
機溶媒中で、再膨潤させたうえ染色する方法が開示され
ている。これらの方法では、染色に高温もしくは長時間
を要し、かつ、物性の低下も著しい。また、特開昭54
−59476号公報には、フィラメントにクリンプをか
けてフィラメントを座屈させ、座屈した部位から染色す
る方法が開示されているが、この方法では座屈した部位
が濃染されるため、織編等によって布帛とした際に、均
染性が良好ではない。
一方、特開昭50−12322号公報、同49ー758
24号公作および特開昭53−35020号公報には水
で膨潤した乾燥していない繊維に緊張状態で紫外線吸収
剤、難燃剤等の添加剤を含浸せしめることによってアラ
ミド繊維の耐光性、難燃性等を向上させる方法が一般的
に開示されている。しかしながら、実際にパラ配向型ア
ラミド繊維についてこの方法を適用すると、紡糸原液の
ポリマー濃度がメタ系アラミド繊維の場合より低く、高
温の凝固浴中へ湿式紡糸されているため、ボイドが多く
、密度が小さく、強度が著しく小さい繊維となる。すな
わち、上記含浸法によると、パラ配向型アラミド繊維の
最大の特徴である高強度という特性が損われる。
これは、そもそも含浸処理のし易い密度約1.357’
−以下の、ボイドが多く多孔質の繊維をつくることが前
提になっている方法だからである。
〔発明が解決しようとする課題〕
これまで、パラ配向型アラミド繊維の特徴である高強度
および高弾性率という特性を維持したまま、染色性を付
与することは実現されていないのが現状である。従って
、本発明の目的は、高強度および高弾性率であって、染
色性に優れたパラ配向型アラミド繊維を製造する方法を
提供するにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、上記従来技術の問題点を解決するため鋭
意研究の結果、ドープをオリフィスから一旦空気中に押
し出す成形法を採用し、しかも凝固時及び/又は特定の
残酸状態において張力を緩和した工程を設け、該工程に
おいて特定の含水量の繊維に含浸剤を含浸させることに
より、意外にも、高強度および高弾性率を有するボイド
のない緻密な繊維であるにもかかわらず染色性に優れた
パラ配向型アラミド繊維が得られることを見い出し、本
発明に到達した。
すなわち、本発明のパラ配向型アラミド繊維の製造法は
、3.5以上のηinhを有するパラ配向型アラミドと
硫酸系溶媒から光学異方性ドープをつくり、該ドープを
オリフィスを通して一旦、空気中に押し出した後、凝固
させ、かつ凝固時または/および残存する硫酸系溶媒が
対乾燥繊維比5重量%以上の洗浄初期に凝固糸条から実
質的に張力を解放し、該溶媒を実質的に除去力で得た水
分量が80重景%以上の繊維と、尿素および/または塩
を含有する水溶液とを張力の実質的解放下に接触させる
ことを特徴とするパラ配向型アラミド繊維の製造方法で
ある。
本発明でいう「パラ配向型アラミド」とは、1種または
2種以上の2価の芳香族基が直接アミド基により結合さ
れているポリマーであって、該芳香族基の2価の結合基
同志が1,4−フェニレン(パラフェニレン)、4.4
’−ビフェニレン、■、4−ナフチレンの如く、芳香族
環より同軸的に反対方向に、または1,5−ナフチレン
、2゜6−ナフチレンの如く平行軸的に反対方向に配置
されているような芳香族ポリアミドをいう。芳香族基と
しては、上記の如き単環または多環の炭素環芳香族基の
他に、2.5−ビリジレンや、等のへテロ環芳香族であ
ってもよい。
これらの2価の芳香族基には、メチル基やエチル基等の
低級アルキル基、メトキシ基、クロル基等のハロゲン基
等が1個または2個以上含まれることも許される。
これらのパラ配向型アラミドの典型的な例としては、ポ
リパラベンズアミド、ポリパラフェニレンテレフタルア
ミド、ポリ−4,4′−ジアミノベンズアニリドテレフ
タルアミド、ポリ−N。
N’−p−フェニレンビス(p−ベンズアミド)テレフ
タルアミド、ポリパラフェニレン−2,6−ナツタリン
クアミド、コポリパラフェニレン/4.4’−(3,3
’−ジメチルビフェニレン)−テレフタルアミド、コポ
リパラフェニレン/2゜5−ピリジレンーテレフタルア
ミド、コポリパラフェニレンテレフタルアミド/ピロメ
リットイミド、コポリパラフェニレン−イソシンコメロ
ンアミド/テレフタルアミド等が挙げられる。
本発明で使用するパラ配向型アラミドは、その分子を構
成する芳香族基の5モル%までを、上記の特別な芳香族
基以外の2価の芳香族基、たとえば、メタフェニレン基
、3.3’−ビフェニレン等や、2価の脂肪族基、たと
えば、エチレン、ブチレン等で置き換えることも、また
、アミド結合の5モル%以下をエステル結合、尿素結合
、ウレタン結合等により置き換えることも許される。
これらのバラ配向型アラミドの製造法は、本発明を実施
する上で制限されるものではなく、たとえば、該当する
ジアミンおよびジ酸クロライドから、特公昭35−14
399号公報等で知られる低温溶液重合法により容易に
製造できる。
本発明に用いる光学異方性ドープは、これらのバラ配向
型アラミドを、硫酸系溶剤に溶解することにより調整さ
れる。好適に用いられる溶剤は、95重量%以上の濃硫
酸または発煙硫酸であり、他の硫酸系溶媒としては、ク
ロル硫酸、フルオロ硫酸等が知られる。
本発明に用いる光学異方性ドープは、ポリマーおよび溶
剤および溶液の温度により決まる一定のポリマー濃度以
上で得られるものであり、具体的には、個々の組合わせ
につき、光学異方性を観察することで確認されるべきで
ある。一般に、濃硫酸等では10重量%内外以上で光学
異方性を示す。
光学異方性の確認は、スライドグラス上にドープを薄く
伸ばしたプレパラートを、偏光顕微鏡の直交ニコルの間
に入れると、直交ニコルの暗視野が明視野に変化するこ
とにより行なわれるが、下−ブを溶解する際に剪断力下
で配向して光を乱反射し、金属様または真珠様の光沢が
見られることによっても確められる。
本発明の製造方法によって得られる繊維の機械的物性と
しては、好ましくは、少くとも引張り強度が20 g/
d以上、伸度が2%以上、かつ初期モジュラスが250
 g / d以上を示すが如き高性能繊維が対象とされ
るべきである。従って、使用されるパラ配向型アラミド
ポリマーの重合度が一定の値以上のものが使用され、少
くとも固有粘度(ηinh)で表わして3.5以上、望
ましくは4.5以上のものが使用される。
また、本発明方法により得られる繊維の密度は1.41
g/cd以上であることが好ましく、この密度は前述の
如き高い機械的性能を有することの基礎要件である。密
度はより望ましくは1.43g/−以上である。更に、
本発明は好ましくは単糸デニールがO11〜5デニール
の太さの繊維に適用できる。
アラミド繊維においてデニールが太いと、一般に密度が
小さくなり、ボイドの多い繊維となり、このような繊維
は尿素または塩を含む水溶液の含浸が容易であるが、機
械的性能の点で不充分である。
本発明の方法は、最も好ましくは0.5〜4デニールの
太さのマルチフィラメントに適用される。
かかるパラ配向型アラミドポリマーの紡糸用ドープは、
公知の方法によって調製される。その際、溶剤としては
、工業的には濃硫酸が有利に用いられる。濃硫酸の濃度
は、95重景%以上が好ましく、特に高い固有粘度を有
するポリマーを高濃度に溶解する場合には97.5重量
%、さらに好ましくは99重量%以上のものが用いられ
る。
紡糸用ドープのポリマー濃度は、−iに高いほうが高性
能繊維が得られ易いことから濃厚であることが望ましい
。通常、少くとも13重量%以上、好ましくは15重量
%以上とする。濃度が低過ぎると少くとも1.41 g
 /cdの密度を有する高性能繊維が得られない。しか
しながら、高すぎる濃度、例えば22重量%以上では、
ドープの粘度が高(なりすぎるため、ドープ温度を高く
設定する必要があり、紡糸操作上困難を伴いやすい。従
って、高過ぎないよう選ばれるべきである。紡糸用ドー
プのポリマー濃度は最も好ましくは16〜20重量%で
ある。
ドープの調製および使用に当っては、上記ポリマー濃度
範囲においては、ドープは室温付近では固化する場合が
あるため、室温から80℃程度の温度で取扱えばよい。
しかしながら、ポリマーの分解を可及的に回避する観点
から、固化しない限りなるべく低い温度を選ぶべきであ
る。
このようにして調製された紡糸用ドープは、上記のポリ
マー濃度、ドープ温度範囲で光学的異方性を有すること
が認められる。かかるドープは、紡糸口金を通して一旦
空気中に押し出され、ついで凝固浴中に導びかれる。
凝固浴中の凝固しつつある、または凝固した糸条はほと
んど引き伸ばしが行なわれないため、吐出されたドープ
は口金直下の空気中において、引き取りのドラフト(引
き伸ばし)がかかり、引き伸ばされる。この引き伸ばし
において、引き伸ばし率が低いと充分に繊維の物性例え
ば強度、初期モジュラスを高めることが出来ず、また、
高すぎるとこの間でドープ流が切断されるため、通常は
、引き伸ばし率は4〜15倍、好ましくは5〜12倍の
間に設定される。ドープの引き伸ばしが行なわれる空気
中の長さ、即ちドープの吐出される紡糸用口金の面から
凝固浴液表面までの距離は、通常約1〜50璽1、好適
には3〜201mの範囲に設定されるが、これに限定さ
れるものではない。具体的には、紡糸用口金からのドー
プの吐出速度、上記のドラフト率、フィラメントの融合
機会を少くすること等を考慮して決定されるべきである
ドープの吐出に際して用いられる紡糸用口金の孔径は、
製造しようとする繊維の太さ、及び上記のドラフト率の
設定により選定されるべきであって、通常は0.05〜
0.10■1の範囲のものが選択されるが、これに限ら
れるものではない。更に紡糸用口金に設けられる孔数は
、製造しようとする繊維の構成によって決定されるべき
ものであり、特に本発明方法を実施するに当って格別限
定されるものではない。
本発明において、紡糸用口金と凝固浴が分解されている
ことが、密度が大きく (つまりボイドの少なく)、機
械的性質のすぐれた繊維を得るうえで重要である。
本発明の実施に当って、凝固液としては、通常水または
濃度70%までの硫酸水溶液が有利に用いられる。しか
しながら、例えば、塩化アンモニウム、塩化カルシウム
、炭酸カルシウム、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム等
の如き塩、もしくはそれらの混合物の水溶液、アンモニ
ア水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、または、メタノー
ル、エタノール、エチレングリコールの如き有機溶媒も
しくはこれらの水溶液等であってもよく、特に限定され
るものではない。
凝固液の温度は、一般には15℃以下、より好ましくは
10℃以下に保持されることがよい。何故なら、凝固浴
温度の低い方が、内部に生成するボイドの量が少なくな
り、密度が大きくなって、強度などの機械的性能も向上
するからである。なお、凝固浴温度の下限は特に限定さ
れず、凝固浴の組成によって決まる融点(凝固点)まで
である。
凝固浴より引出された繊維は、従来の方法と同様の方法
により、水や水性アルカリにて溶剤や凝固浴液が実質的
に中和、洗浄除去される。
本発明の方法においては、凝固時または/および残酸量
の多い洗浄工程で繊維に作用している張力を開放する。
このことは、密度が大きく従って緻密な構造をとってい
るにもかかわらず、尿素および/または塩を含む水溶液
による含浸の効果を大きくするうえで大切である。その
理由は、未だ詳しくは解明されていないが、水で膨潤さ
れているゲル状の繊維の分子鎖の配向性、結晶の生成な
どと微妙な関係を有しているものと推定される。
繊維の製造において、凝固時に、その糸条から張力を実
質的に解放することは、工業的な生産方法・条件下では
困難であるため凝固浴出の糸条の洗浄工程で、糸条を実
質的に無緊張下に水洗するのが幸便である。このような
方法としては工業的には凝固浴の残存溶媒含有糸条をネ
ットコンヘヤー上に振り込んで、ここで無緊張下に洗浄
するのが好都合である。凝固糸条物から張力を解放する
時期は、該糸条物中の残存溶媒量が対乾燥繊維比5型景
%以上、より好ましくは10重量%以上であるときであ
ることが、緻密繊維に尿素または塩含有処理側の含浸を
有効とならしめるため肝要である。
逆に、5重量%より少ない残存溶媒になるまで凝固、洗
浄を進めてからはじめて張力を解放したのでは、含浸が
十分に行きわたらない。
凝固した繊維糸条は、前記凝固状態のときに適当な引取
りロール等の装置を介して、紡浴中より取出され、振込
み装置により処理のためコンベヤー上に振落される。
凝固浴より引出された繊維糸条が処理コンベヤー上に振
込まれるまでの工程で、該繊維糸条に伸長が加えられる
ことは極力避けるべきである。従来の再生繊維や合成繊
維を製造するうえで強度を高めるために好んで用いられ
る未水洗の凝固糸条の伸長処理は、該ゲル状凝固糸条の
構造がより緻密化するためか、尿素または塩を含む水溶
液の含浸が困難となり、含浸に多大の時間を要するので
好ましくない。しかしながら、実際には凝固浴中よりの
繊維の引出しに必要な張力や、ガイドや振込み装置等で
の摩擦力により、張力が糸条に加わることは避けられな
いことであるが、通常、これらによる張力は約0.5g
/d以下、特に好適に設計された装置では約0.2g/
d以下であり、積極的に伸長を加える場合に比べて低い
ため無視できる場合が多い。
本発明で用いられる振込み装置としては、単独または一
対の籠ロールや、単独または一対の歯車状のロール等が
、糸条とほり等線速度またはそれ以上の周速度となるよ
うに回転されて用いられ、また、水等の流体流と共に流
し落すことや、流体流のエジェクターやエヤーサッカー
により吸引して送ること等が用いられる。
振込み装置により振落された糸条は、場合によっては、
直接処理コンベヤー上に堆積されてもよいが、−旦他の
無端コンベヤーまたはローラー上に振落して先山を形成
した後、該先山を処理コンベヤー上に先山の上面と下面
を反転して乗せ替えることが好ましい。処理後の先山よ
り再び糸条を取上げるときに、糸条が反転操作のないと
きには先山の下より乗出されるため、糸条のもつれや毛
羽立ち等の不都合が生じるのとは対照的に、上記のよう
な反転処理を行なうときには、そのような問題を生じな
いからである。
このような反転操作を行なううえで、反転コンベヤーま
たはローラーははソ′処理コンベヤーと等しい線速度で
移動または回転するが、先山の厚みや反転コンベヤーま
たはローラーの材質や形状によっては、適宜異なる速度
に設定することが好ましい。
処理コンベヤーの構造は、水洗水またはその他の処理液
が該ベルトを貫通して流れ、または浸透する構造である
必要があり、通常、網状、編織物状、多孔板状等の構造
が好ましく用いられ、特別なものとしては多孔板を継ぎ
合わせた構造であってもよい。
また、処理コンベヤーの材質は、糸条に付着して持込ま
れる凝固液や処理工程で付与される薬品に耐え、また乾
燥工程および熱処置工程での加熱に耐えるものであるこ
とが必要であり、さらに好ましくは、使用中の寸法変化
が少ないことが望まれる。たとえば、ステンレススチー
ル製の金網や多孔板、ガラス繊維の編織物、フッ素樹脂
コーティングしたガラス繊維網、フッ素樹脂繊維編織物
、フッ素樹脂の多孔板または多孔シートが用いられる。
処理コンベヤーの移動速度は、糸条の供給速度、すなわ
ち、紡浴からの引取り速度よりも遅く設定  。
されることが必要で、通常振込率(糸条速度/処理コン
ベヤー速度をいう。以下同じ)として約1.2倍以上、
特に好ましくは約10倍以上に設定されるべきであり、
それ以下の場合には、処理コンベヤー上で振込まれた糸
条が少なくとも部分的に伸長された状態となり、水洗ま
たは/および上記処理剤による含浸処理工程において糸
条に部分的な緊張力を生じるため、本発明の目的とする
実質的に無緊張状態での処理が完全に行えないため避け
るべきである。
処理コンベヤー上における先山の糸密度は、振込み率お
よび振込み幅により調節され、通常、乾燥系基準で0.
005〜0.2 g /csA、特に好ましくは0.0
05〜0.1g/cJの範囲に選ばれる。また、振込み
率としては、前述の如り1.2倍以上で、上限は100
00倍までの間に、特に好ましくは10倍〜2000倍
の間に選ばれる。糸山の振込み幅は、具体的には、振込
み装置から反転装置または処理コンベヤーまでの落下距
離を変えたり、振込み装置の前または後に絞振り装置(
トラバーサ−)を設けたり、振込み装置の後に首振り式
のシュートを設けたりすることによって調整でき、繊維
糸条の総デニールや剛性率によっても変わるが、一般に
数Uから数十〇の間に、特別な場合には1m前後に設定
することも可能である。
また、一つの処理コンヘヤー上に振込まれる糸条は、1
本に限定されるものではなく、同時に多数本の糸条を適
当な間隔で振込み、処理コンベヤー上で適当は間隔、た
とえば、約11■〜数lo■嘗の間隔を置いて多数本の
帯状の糸山として堆積し、同時に水洗および含浸処理す
ることも、生産性の点より工業的に好ましい実施形態で
ある。
処理コンベヤー上に堆積された糸山は、コンベヤーと共
に移動し、先ず、水洗工程に導びがれ、溶媒を糸条から
除いた後、次いで含浸処理工程で尿素および/または塩
を含む水溶液を含浸させる。
好ましくは、水洗水は、孔明き板よりシャワー状に、ま
たは噴霧ノズルより霧状に、またはブラシ状の多数本お
繊維に沿って、先山上に供給され、糸山中に含まれる凝
固液を洗浄し、処理コンベヤーを貫通して該コンベヤー
下に排出される。ここで、水洗水の供給方法は、本発明
を実施する上で制限されるものではなく、上記の例に限
定されるものではない。
水洗工程に先立って凝固を完全にするためや、凝固液を
回収するため等を目的として、凝固液組成または凝固液
と水の混合物または中和剤その他の処理液を、水洗と同
様の手段で糸山に供給して処理することも行なわれてよ
い。水洗によって完全に糸条より溶剤等を除くことが望
ましいが、実質的には、11000pp以下であればそ
の影響が無視できることが多い。
水洗の効果を高めるために、水洗に先立って、または/
および水洗工程中で、または水洗工程の後に、任意の数
の絞りロール等で処理することも好ましい。また同様の
目的で、処理コンベヤー下より吸引することにより、糸
山および処理コンベヤーを貫流する水洗水の流速を高め
ることも好ましい。水温を高めることも行なわれてよく
、特に、本発明を実施するうえで制限されるものではな
い。
水洗された糸山は、実質的に無緊張状態で乾燥させるこ
となく、少なくとも80重量%以上の水分量を含有させ
たまま保持し、尿素および/または塩を含有する水溶液
と接触させなければならない。水分量が80重量%未満
ではいわゆる生乾きの状態であり、処理剤を含有する溶
液からの繊維内部への拡散速度が著しく低、下し、実質
的な量を含浸させることができない。
含浸の方法は水洗と同様の手段によって処理コンヘヤー
上で糸山に含浸剤を含む溶液を噴霧、シャワーリング等
により供給するか、コンベヤーごと処理液に浸漬するこ
とにより行なわれる。
含浸条件は、繊維に必要とされる含浸量に応じて設定さ
れるべきであり、用いられたポリマーの種類、含浸剤の
種類、溶媒の種類、繊維の単糸デニール、糸山密度、処
理コンベヤーの構造等、多(の要因により異なり、各々
の条件で実験的に求めて決定することが望ましい。
処理液の温度は、室温から用いた溶媒の沸点の間で任意
に設定できるが、繊維内部への拡散速度を大きくするた
めに高温の方が好ましい。処理液中の尿素または塩の濃
度は通常0.1〜50重量%である。溶媒としては通常
、水が用いられるが、好ましくは水混和性の有機溶媒を
3重量%以上、更に好ましくは10重量%以上含む水溶
液が用いられる。このような有機溶媒としては、例えば
、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメ
チルスルホキシド、N−メチルピロリドン、2−ピロリ
ドン、アセトニトリル、アセトン、メタノール、エタノ
ール、プロパツール、エチレングリコール等を用いるこ
とができ、これら溶媒を水に3重量%以上になるように
混合することが好ましい。特に、非プロトン性極性溶媒
が含浸時のキャリヤーとして働くため、細デニール繊維
の含浸に効果的である。
一方、含浸に供する未乾燥繊維の単糸デニールも重要な
因子の1つである。単糸デニールは大きいほど含浸量は
大きくなる。一般にデニールが大きくなると密度は低下
するが、乾燥後の繊維の密度のわずかな差からは予想も
できないほど拡散速度には差かあり、含浸量は大きくな
る。従って、好ましい単糸デニールは乾燥状態で0.5
デニ一ル以上であり、特に好ましくは1.5デニ一ル以
上である。このことは未乾燥糸のわずかな密度の違いが
含浸剤の拡散速度に大きく影響することを意味している
。特に、20g/d以上の引張り強度を有するような繊
維、すなわち、繊維の密度が少なくとも1.41g/−
以上、最も好ましくは1.43g/−以上であるような
密度を有する繊維の製造において、繊維の構造形成の初
期において張力を解放する工程を設け、且ついわゆるキ
ャリヤー液で含浸処理する本発明の製造方法が非常に有
効に活用される。
本発明で処理剤として用いる塩としては、アルカリ金属
の硫酸塩、塩酸塩、硝酸塩の中から任意に選択すること
ができる。もちろん、同時に2種以上費選択し、混合使
用することも可能である。
含浸処理に用いる水溶液中の塩または尿素の濃度は、塩
等の種類にもよるが、0.5〜30重量%程度である。
尿素および/または塩を含む水溶液で含浸処理した繊維
は300℃以下の任意の温度で乾燥することができる。
緻密化した構造を有する繊維を得るには乾燥温度は12
0℃以上が好ましい。
また、本発明において、硫酸系の溶媒に溶解し形成する
に当り、条件によってはポリマー鎖中のベンゼン環が一
部スルホン化されることがある。
得られた繊維の機械的物性の低下を伴わない範囲におい
ては、染色する際、カチオン染料等の吸尽力の向上が結
果として見られるため、積極的にスルホン化を進行させ
るのも好ましい実施t4ffiの一つである。このよう
なスルホン化は、ドープの?容解から凝固開始までの間
に、ドープを約90℃以上の高温に保つこと、例えば溶
解時の熱や撹拌熱を利用することによって達成すること
もできる。
本発明によって得られたアラミド繊維は、カチオン染料
または/および分散染料を用いて染色することが可能で
ある。染色温度としては、溶媒として水を選択した場合
、染色濃度にもよるが、90°C以上、好ましくは12
0℃以上が必要である。
染色に有機系の溶媒として、例えば、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、
N−メチルピロリドン等を用いることができる。これら
の溶媒を用いる場合は室温以上の温度で充分であるが、
好ましくは30℃以上で染色する。また、染色するに先
立って該アラミド乾燥系をエアー加工、エンボス加工、
ニソトデニット加工等の物理加工を施すと、本発明によ
らないアラミド繊維を、物理加工した場合と比較して、
非常に濃染できるという効果が得られるので好ましい。
本発明で得られたアラミド繊維を染色するには、その形
態によっても異なるが、バンド染色機、ウィンス染色機
、液流染色機、タンブラ−染色機、チーズ染色機、噴射
式紹染機、オーバーマイヤー型染色機、パドル染色機な
どの通常の染色機を使用することが可能である。
〔実施例〕
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明  ′す
るが、こららの実施例は何ら本発明を限定するものでは
ない。
実施例中、特にことわりのない限り「%」および「部」
はそれぞれ重量パーセントおよび重量部を表わす。また
、本発明法において用いられる種々のパラメーターの主
なものは以下の様にして測定されたものである。
く固有粘度の測定法〉 固有粘度(ηinh)は、98.5重量%の濃硫酸に濃
度(C)=0.5g/dlでポリマーまたは繊維を溶か
した溶液を30℃にて常法により測定する。
く繊維の強伸度特性の測定法〉 繊維糸条の強度、伸度および初期モジュラスの測定はJ
IS規格に準じ、測定に先立ってlQcm当り8回の撚
りを加えた糸条について、定速伸長型強伸度試験機によ
り、把握長20cm、引張り速度50%/分にて、荷重
−伸長率曲線を描き、それより読み取り、または算出し
たもので、測定数20個の平均値で表わす。
〈繊維の密度〉 密度の値は四塩化炭素−トルエンを使用した密度勾配管
法により、30℃で測定した値である。
〈染色性〉 カラーペット染色機を用い、染色温度130℃にて60
分間染色した。使用した染料はアイゼン力チロンブル−
BRLI+ (保土谷化学製)で、5%owfの4度で
使用した。浴比は1;50である。得られた染色布を乾
燥後、測色機を用いて主波長である600nmのに/S
値を測定し、染色性を評価した。
く洗濯堅牢度〉 0.1重量%の液体洗剤スコアロール0FC250(花
王製)を含む水溶液で60℃にて30分間洗濯し、次い
で40℃の水で5分、さらに水を入れ替えて40°Cの
水で10分間すすぐ一連の操作を10回繰り返した後、
風乾した。その後600nmのに/S値を測定した。
参考例(ポリ−p−フェニレンテレフタルアミドの製造
方法) 低温重合法により、次の如くポリ−p−フェニレンテレ
フタルアミド(以下、rPPTAJと略す)を得た。特
公昭53−43986号公報に示された重合装置中でN
−メチルピロリドン1000部に無水塩化リチウム70
部を溶解し、次いでパラフェニレンジアミン48.6部
を溶解した。8℃に冷却した後、テレフタル酸ジクロラ
イド91.4部を粉末状で一度に加えた。数分後に重合
反応物はチーズ状に固化したので、特公昭53−.43
986号公報記載の方法に従って重合装置より重合反応
物を排出し、直ちに2軸の密閉型ニーグーを移し、同ニ
ーグー中で重合反応物を微粉砕した。次に、微粉砕物を
ヘンシェルミキサー中に移し、はぼ等量の水を加えさら
に粉砕した後、濾過し数回温水中で洗浄して、110°
Cの熱風中で乾燥した。ηinhが5.0の淡黄色のP
PT八9へ部を得た。
なお、異なったηinhのPPTAは、N−メチルピロ
リドンとモノマー(パラフェニレンジアミンおよびテレ
フタル酸ジクロライド)の比、または/およびモノマー
間の比等を変えることによって容易に得ることができる
実施例1〜3及び比較例1 固有粘度(ηinh)が7.05のPPTAを、ポリマ
ー濃度が18.7%となるように99.7%の濃硫酸に
、温度を80°Cに保ちながら溶解し、紡糸用のポリマ
ー溶液(以下、「ドープ」と略称する)を調整した。
このポリマー溶液は光学的異方性を示すことが直交ニコ
ル下の偏光顕微鏡観察で確認された。
このドープを真空下2時間静置脱泡後、紡糸に用いた。
ドープをギアポンプを通して300メツシユステンレス
金網を8重に巻いたキャンドルフィルターを用いて濾過
後、0.07mΦの孔径、100個の孔数を有する紡糸
用口金から5龍の空気中を通して凝固浴中に押出した。
凝固液としては1.5°Cに冷却された10%硫酸水溶
液を用いた。ついで、凝固浴中に導かれた糸条を変向ロ
ールにて変向し、ネルソンロールへ導いた。このとき繊
維中の残存硫酸量は乾燥繊維重量比16.2%であった
。ネルソンロールに引き取られた糸条は、次いで、特公
昭55−9088号公報に示さる装置により、すなわち
、糸条を一対のギヤーニップロール(歯車状のロールが
浅く噛み合い、その間で糸状を送り出すロール)により
反転ネット上に振り込み、次いで処理ネットコンヘヤー
上に反転させて乗せた。処理ネットコンヘヤー上に乗せ
られた先山は、シャワー方式による水洗水により洗浄し
、約220重量%の含水状態のまま塩水溶液処理工程で
、同じくシャワ一方式にて表−1の条件下にシャワーリ
ングし、水洗し、乾燥させた後、ワイングーにて糸条を
巻き取った。
処理条件および得られた繊維の性能を表−1に示す。
比較例2 実施例1と同様に紡糸された糸条を、実施例1で用いた
ネットコンベヤーの代わりに、水洗水が糸条と向流に流
れる水洗槽中に走行させて水洗した。この際、水洗槽入
口および水洗槽の出口には、各々送りローラーを設け、
水流の抵抗および糸条を支えるガイド類の抵抗以外の不
必要な張力ができる限り加わらないように、各々の速度
を調整した。洗浄後の糸条は乾燥に先立って、表−1に
示す塩または尿素を含む水溶液に部分的に浸したキスロ
ールアングルを通し、糸条に塩または尿素水溶液を賦与
した。この状態で60℃で5分間放置した後、水洗し、
乾燥した。
比較例3 ポリマー濃度を12.0%とした他は実施例1と同様の
操作で塩水溶液処理を行なった。
比較例4 実施例1と同様に紡糸し、約25重量%の含水状態で、
実施例1と同様の塩水溶液処理を行なった。
表−1に示すように張力のかかった状態で洗浄された比
較例2の繊維の染色後のに/S値は低い。
また、密度の低い比較例3では強度が著しく低く、洗濯
堅牢度が低い。本発明の方法により、堅牢度が高く充分
染色された糸条を得ることができる。
以下余白 実施例4 実施例1と同様に紡糸された糸条を、ネットコンベヤー
上で水洗および表2に示す条件で塩の水溶液をシャワー
リングし、引続きシャワーリング水洗し、乾燥した後、
ワイングーにて糸条を巻き取った。得られた繊維をラス
ラン0加工機を用いて、圧縮空気圧3 kg / c4
 、オーバーフィード率25%でエアー加工した。得ら
れた糸条をチーズ状に巻き取りチーズ染色機で染色した
。用いた染料は保土谷化学製アイゼン力チロンプル−B
RLll 5%owfであり、130℃で60分間、加
熱した。得られた染色糸は、乾燥後、K/S値の測定を
行なった。その結果を表2に示す。
実施例5 実施例4で得られた糸県を筒編機を用いて編地とした。
該布帛を実施例4と同じ条件でパドル染色機を用いて、
染色した。乾燥後に/S値を測定した。
比較例5 比較例1で得られたアラミド繊維を170°C112分
で乾燥させた後、ワイングーで巻き取った。
これを実施例5と同じ条件で編成し、染色した。
これにより得られた染色布の乾燥後のに/S値を測定し
た。この結果を表2に示す。
比較例6 比較例1で得られたアラミド繊維を170℃、12分で
乾燥させた後、ワイングーで巻き取った。
これを実施例4と同じ条件でエアー加工した。得られた
アラミド繊維をチーズに巻き取り実施例4と同じ条件で
染色した。
比較例7 比較例6で得られたアラミド繊維を実施例5と同じ条件
で編成し、染色した。これにより得られた染色布の乾燥
後のに/S値を測定した。この結果を表2に示す。
辺、下余白 表−2 表2から塩水溶液処理を行なった後、エアー加工すると
、塩水溶液処理せずにエアー加工した場合より濃染化さ
れることがわかる。
実施例6 比較例1で得られたアラミド繊維を乾燥させる前にチー
ズに巻き取った。これをチーズ染色機を用いて、尿素2
0%水溶液で60℃、5分間処理した。これを乾燥後、
チーズ染色機を用いて日本化薬製分散染料カヤロンポリ
エステルブルーEBLE5%owfを用いて染色した。
乾燥後のに/S値を測色したところ10.3と実用上充
分な染色濃度が得られた。
なお、実施例1〜6の繊維の薄い切片をダイヤモンド製
ミクロトームを用いて作り、顕微鏡観察したところ、内
部まで染色されていた。一方、比較例1,2.4ではリ
ング状に染色されており、中心部は未染色のままであっ
た。
〔発明の効果〕
本発明方法の要式は、生糸状態、すなわち、紡糸された
直後の凝固浴から出た後の、例えば、脱溶媒工程中およ
び、水洗工程中のように、成形後−度も水分量が80重
量%未満となったことがない繊維の状態(未乾燥のまま
巻き取られた状態をも含む)で尿素および/または塩を
含有する水溶液とを張力の実質的解放下に接触させるこ
とにある。かくして、得られるバラ配向型アラミド繊維
は、従来の方法によるものと比べて、特に高強度および
高弾性率を発現する領域、即ち密度の大きい領域におい
て、原糸の物性を損なうことなく優れた染色性を有する
ものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1、3.5以上の固有粘度(ηinh)を有するパラ配
    向型アラミドと硫酸系溶媒から光学異方性ドープをつく
    り、該ドープをオリフィスを通して一旦、空気中に押し
    出した後、凝固させ、かつ、凝固時または/および残存
    する硫酸系溶媒が対乾燥繊維比5重量%以上の洗浄初期
    に凝固糸条から実質的に張力を解放し、該溶媒を実質的
    に除去して得た水分量が80重量%以上の繊維と、尿素
    および/または塩を含有する水溶液とを張力の実質的解
    放下に接触させることを特徴とするパラ配向型アラミド
    繊維の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000065135A1 (fr) * 1998-10-22 2000-11-02 Du Pont-Toray Co., Ltd. Fibres de polyparaphenylene terephthalamide et leur procede d'obtention

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000065135A1 (fr) * 1998-10-22 2000-11-02 Du Pont-Toray Co., Ltd. Fibres de polyparaphenylene terephthalamide et leur procede d'obtention

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