JPS63249778A - 防黴性アラミド繊維 - Google Patents

防黴性アラミド繊維

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JPS63249778A
JPS63249778A JP62077475A JP7747587A JPS63249778A JP S63249778 A JPS63249778 A JP S63249778A JP 62077475 A JP62077475 A JP 62077475A JP 7747587 A JP7747587 A JP 7747587A JP S63249778 A JPS63249778 A JP S63249778A
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JP
Japan
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fiber
fibers
yarn
dope
para
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JP62077475A
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English (en)
Inventor
五郎 古本
哲雄 加藤
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、高性能且つ防黴性のバラ配向型アラミド繊維
に関する。更に詳しくは、長期に渡って持続する高い防
菌および防黴性と、優れた強度及びモジュラスを兼備す
るバラ配向型アラミド繊維に関する。
〔従来の技術〕
従来、パラ配向型アラミドはその高い比強度、比弾性率
、優れた耐熱性を有する有機高分子材料であることから
、防護作業衣、ローブ、ケーブル、コード、各種樹脂の
補強材等への利用が検討されている。これらの利用分野
において、上記性能に加えて、さらに染色性、耐候性、
難燃性等の機能の付与が求められている。また、付与す
べき諸機能の中で、近年幅広い分野で指摘されている性
質として、防菌および防黴性がある。菌類或いは黴類に
よる弊害は、微生物の付着が起り易い漁M4類や、裏側
が黴の巣となり易い作業用手袋、靴下等ばかりでなく、
電線ケーブルの介在物や被覆体、電子機器のプリント配
線基板や絶縁材料、或いは、航空機、自動車、建築物の
内装品として用いられるプラスチック製品等においても
、菌類や黴類の発育による絶縁不良、誤動作や、腐食に
よる劣化など、重要な問題であることが指摘されている
従来、繊維製品に防菌、防黴性を付与するに当っては、
加工用油剤の中に防黴剤を添加し、製品に塗布する、或
いは防黴剤を樹脂と併用して塗布するなどの方法が行な
われていたが、このような表面加工の場合は、防黴剤を
繊維に対して比較的多量に使用する必要があり、また使
用中の脱落や経時的な劣化が早いなど、多くの欠点があ
る。従って、菌類や黴類の発育を防ぐ薬剤を繊維製品中
に混入することが考えられる。しかしながら、パラ配向
型アラミドは、溶融困難かつ難溶性であるため硫酸等の
特殊な溶媒を用いて溶解したうえ、紡糸する必要がある
ため、一般の溶融可能な重合体と異なり、添加剤を紡糸
原液中に添加することによって種々の機能性を付与する
方法では硫酸系溶媒中での安定性という見地から使用で
きる添加剤の種類が限られる。また、物性面からも、添
加剤の混入により高性能発現に必要な微細構造の形成を
阻害する等の好ましくない結果を引き起こす。
一方、繊維に成形された後では高い結晶性、高い分子鎖
開力によって、これら添加剤を添加することは非常に困
難である。
これまで、アラミド繊維に耐候性や難燃性等の機能を付
与する方法として、特開昭49−75824号公報、特
開昭50−12322号公報、特公昭54−2295号
公報等に、水で膨潤した乾燥していない繊維に添加剤を
含浸することが開示されている。しかしながら、パラ配
向型アラミド繊維については、ポリマー濃度の低い紡糸
原液を使用し、高温の凝固浴中へ湿式紡糸する技術につ
いて開示されているだけで、その方法によって得られる
糸条はボイドが多く、密度が小さく、著しく強度が小さ
い。すなわち、パラ配向型アラミド繊維の最大の特徴で
ある高強度という特性が損われる。これはこれらの技術
はそもそも含浸処理のし易い密度約1.35g/ad以
下の、ボイドが多く多孔質の繊維をつくることが前提に
なっていることによる。従って、このようにボイドの多
い多孔質の繊維に薬剤が含浸されているため、堅牢性に
欠けるという大きな欠点がある。パラ配向型繊維に対し
て、積極的に防菌、防黴性を付与する技術は見出されて
いないのが現状である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記の通り、パラ配向型アラミド繊維の最大の特徴であ
る高強度、高弾性率という特性と、長期にわたって効力
が持続する防黴性との両立は未だ実現されていない。従
って、本発明の目的は、優れた機械的物性(高強度、高
弾性率)と、耐洗濯や耐光の堅牢性に優れた高い防黴性
の両方を兼備するパラ配向型アラミド繊維を提供するこ
とにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは上記問題を解決するため鋭意研究の結果、
特定の含水量のパラ配向型アラミド繊維に防黴剤を含浸
させる方法において、ドープをオリフィスから一旦空気
中に押し出す成形法を採用し、しかも凝固時及び/又は
特定の残酸状態におてい張力を緩和した工程を設け、該
工程において糸条を防黴剤含有液と接触させることによ
り、直強度、高弾性率を有する、ボイドのない緻密な繊
維であって、且つ、意外にも防黴性に優れ、しかも防黴
性の堅牢度に優れた繊維が得られることを見出し、更に
研究を行った結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明のパラ配向型アラミド繊維は、3.5
以上の固有粘度(ηinh)を持つパラ配向型アラミド
からなる繊維において、下記の構造式で表わされるフェ
ノールエーテル誘導体 O (式中、A r 1 = A r 4はフェニレン基も
しくはナフチレン基あるいはそれらの水素原子の一部又
は全部がハロゲン及び/又は水酸基及び/又はアルキル
基で置換されたフェニレン基もしくはナフチレン基であ
る)を繊維の全重量を基準にして少な(とも0.03重
量%、繊維内部に均一に含有し、かつ密度が1.41g
/cn以上であることを特徴とするパラ配向型アラミド
繊維である。
本発明でいう「パラ配向型アラミド」とは、1種または
2種以上の2価の芳香族基が直接アミド基により結合さ
れているポリマーであって、該芳香族基の2価の結合基
同志が1.4−フェニレン(バラフェニレン)、4.4
’−ビフェニレン、1.4−ナフチレンの如く、芳香族
環より同軸的に反対方向に、または1.5−ナフチレン
、2゜6−ナフチレンの如く平行軸的に反対方向に配置
されているような芳香族ボリア・ミドをいう。芳香族基
としては、上記の如き単環または多環の炭素環芳香族基
の他に、2.5−ビリリレン3.4′−ジフエニレンエ
ーテルや、 を表わす) 等のへテロ環芳香族であってもよい。
これらの2価の芳香族基には、メチル基やエチル基等の
低級アルキル基、メトキシ基、クロル基等のハロゲン基
等が1個または2個以上含まれることも許される。
これらのバラ配向型アラミドの典型的な例としては、ポ
リバラベンズアミド、ポリバラフェニレンテレフタルア
ミド、ポリ−4,4′−ジアミノベンズアニリドテレフ
タルアミド、ポリーN、N’−p−フェニレンビス(p
−ベンズアミド)テレフタルアミド、ポリバラフェニレ
ン−2,6−ナツタリンクアミド、コポリバラフェニレ
ン/4゜4’−(3,3’−ジメチルビフェニレン)−
テレフタルアミド、コポリパラフェニレン/2,5−ビ
リジレンーテレフタルアミド、コポリバラフェニレンテ
レフタルアミド/ピロメリットイミド、コポリパラフェ
ニレン−イソシンコメロンアミド/テレフタルアミド等
が挙げられる。
本発明で使用するパラ配向型アラミドは、その分子を構
成する芳香族基の5モル%までを、上記の特別な芳香族
基以外の2価の芳香族基、たとえば、メタフェニレン基
、3,3′−ビフェニレン等や、2価の脂肪族基、たと
えば、エチレン、ブチレン等で置き換えることも、また
、アミド結合の5モル%以下をエステル結合、尿素結合
、ウレタン結合等により置き換えることも許される。
これらのパラ配向型アラミドの製造法は、本発明を実施
する上で制限されるものではなく、たとえば、該当する
ジアミンおよびジ酸クロライドから、特公昭35−14
399号公報等で知られる低温溶液重合法により容易に
製造できる。
本発明のパラ配向型アラミド繊維は、下記の構造式で表
わされるフェノールエーテル誘導体(式中、Ar+〜A
r4はフェニレン基もしくはナフチレン基あるいはそれ
らの水素原子の一部又は全部がハロゲン及び/又は水酸
基及び/又はアルキル基で置換されたフェニレン基もし
くはナフチレン基である。)を含有する。これらの化合
物の代表側は、下式で表わされる10 、10 ’−オ
キシビスフェノキシアルシン(以下、rOBPAJと略
す)である。
畷 上記フェノールエーテル誘導体類は、少量でも優れた防
菌、防黴性を示す反面、使用上安全で環境に悪影響を及
ぼさない。また、耐熱性が高く、添加による繊維の不透
明化、着色がなく、機械的物性を撰うこともない。更に
は、耐候、耐洗濯堅牢性にも優れるため、バラ配向型ア
ラミド繊維本来の機械的物性、耐熱性を犠牲にすること
なく堅牢性の高い防黴性を付与することができる。
本発明の繊維が含有する上記化合物類(以下、「有機ヒ
素化合物」と記す)の含有量は、堅牢性の高い防黴性を
付与するために、少なくとも対繊維重量0.03%であ
り、好ましくは0.1%以上である。また、それらは繊
維内部まで均一に含有されていることが必要である。
本発明の繊維は、少くとも引張り強度が20g/d以上
、伸度が2%以上で且つ250 g / d以上の初期
モジュラスを有するが如き高強度、高弾性率の繊維を対
象とするべきものである。従って、使用されるパラ配向
型アラミドの重合度が一定の値以上のものでなければな
らず、少くとも固有粘度(ηinh)で表わして3.5
以上であるべきで、望ましくは4.5以上である。
また、本発明のパラ配向型アラミド繊維の密度は1.4
1g/cff1以上でなければならず、これは前述の如
き高い機械的性能を有することの基礎要件である。密度
は好ましくは1.43g/ant以上である。
更に、本発明の繊維は単糸デニールが0.1〜5デニー
ルの太さであることが好ましい。アラミド繊維において
デニールが太いと一般に密度は小さくなり、ボイドの多
い繊維となり、機械的性能の点で不充分である。本発明
の繊維は0.5〜4デニールの太さのマルチフィラメン
ト、チョツプドストランド、スフであることが、より好
ましい。
次に、本発明の繊維を製造する方法について述べる。
本発明の繊維は、パラ配向型アラミドと硫酸系溶媒から
光学異方性ドープをつくり、該ドープをオリフィスを通
して一旦、空気中に押し出した後、凝固させ、かつ凝固
時または/および残存する硫酸系溶媒が対乾燥繊維比5
重量%以上の洗浄初期に凝固糸条から実質的に張力を解
放し、該溶媒を実質的に除去して得た水分量が80重量
%以上の繊維と接着性向上剤を含有する溶液とを張力の
実質的解放下に接触させて接着性向上剤を繊維中に拡散
させ、次いで120℃以上で乾燥させることによって製
造される。
本発明に用いる光学異方性ドープは、これらのバラ配向
型アラミドを、硫酸系溶剤に溶解することにより調製さ
れる。好適に用いられる溶剤は、95重量%以上の濃硫
酸または発煙硫酸であり、他の硫酸系溶媒としては、ク
ロル硫酸、フルオロ硫酸等が知られる。
本発明に用いる光学異方性ドープは、ポリマーおよび溶
剤および溶液の温度により定まる一定のポリマー濃度以
上で得られるものであり、具体的には、個々の組合わせ
につき、光学異方性を観察することで確認されるべきで
ある。一般に、濃硫酸等では10重量%内外以上で光学
異方性を示す。
光学異方性の確認は、スライドグラス上にドープを薄く
伸ばしたプレパラートを、偏光顕微鏡の直交ニコルの間
に入れると、直交ニコルの暗視野が明視野に変化するこ
とにより行なわれるが、ドープを溶解する際に剪断力下
で配向して光を乱反射し、金属様または真珠様の光沢が
見られることによっても確められる。
かかるバラ配向型アラミドポリマーの紡糸用ドープは、
公知の方法によって調製される。その際、溶剤としては
、工業的には濃硫酸が有利に用いられる。濃硫酸の濃度
は、95重量%以上が好ましく、特に高い固有粘度を有
するポリマーを高強度に濃度に溶解する場合には97.
5重量%、さらに好ましくは99重量%以上のものが用
いられる。
紡糸用ドープのポリマー濃度は、一般に高いほうが高性
能繊維が得られ易いことから濃厚であることが望ましい
。通常、少くとも13重量%以上、好ましくは15重量
%以上とすべきである。濃度が低過ぎると少くとも1.
41g/cJの密度を有する高性能繊維が得られない。
しかしながら、高すぎる4度、例えば22重量%以上で
は、ドープの粘度が高くなりすぎるため、ドープ温度を
高く設定する必要があり、紡糸操作上困難を伴いやすい
従って、高過ぎないよう選ばれるべきである。紡糸用ド
ープのポリマー濃度は最も好ましくは16〜20重量%
である。
ドープの調製および使用に当っては、上記ポリマー濃度
範囲においては、ドープは室温付近では固化する場合が
あるため、室温から80℃程度の温度で取扱えばよい。
しかしながら、ポリマーの分解を可及的に回避する観点
から、固化しない限りなるべく低い温度を選ぶべきであ
る。
このようにして調製された紡糸用ドープは、上記のポリ
マー濃度、ドープ温度範囲で光学的異方性を有すること
が認められる。かかるドープは、紡糸口金を通して一旦
空気中に押し出され、ついで凝固浴中に導びかれる。
凝固浴中の凝固しつつある、または凝固した糸条はほと
んど引き伸ばしが行なわれないため、吐出されたドープ
は口金直下の空気中に磨いて、引き取りのドラフト(引
き伸ばし)がかかり、引き伸ばされる。この引き伸ばし
において、引き伸ばし率が低いと充分に繊維の物性、例
えば、強度、初期モジュラスを高めることが出来ず、ま
た、高すぎるとこの間でドープ流が切断されるため、通
常は、引き伸ばし率は4〜15倍、好ましくは5〜12
倍の間に設定される。ドープの引き伸ばしが行なわれる
空気中の長さ、即ちドープの吐出される紡糸用口金の面
から凝固浴液表面までの距離は、通常約1〜50m、好
適には3〜2011嘗の範囲に設定されるが、これに限
定されるものではない。具体的には、紡糸用口金からの
ドープの吐出速度、上記のドラフト率、フ、イラメント
の融合機会を少くすること等を考慮して決定されるべき
である。
ドープの吐出に際して用いられる紡糸用口金の孔径は、
製造しようとする繊維の太さ、及び上記のドラフト率の
設定により選定されるべきであって、通常は0.05〜
0.1011の範囲のものが選択されるが、これに限ら
れるものではない。更に紡糸用口金に設けられる孔数は
、製造しようとする繊維の構成によって決定されるべき
ものであり、特に本発明法を実施するに当って格別限定
されるものではない。
本発明の繊維の製造において、紡糸用口金と凝固浴が分
離されていることが、密度が大きく (つまりボイドの
少なく)、機械的性質のすぐれた繊維を得るうえで重要
である。
本発明の実施に当って、凝固液としては、通常水または
濃度70%までの硫酸水溶液が有利に用いられる。しか
しながら、例えば、塩化アンモニウム、塩化カルシウム
、炭酸カルシウム、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム等
の如き塩、もしくはそれらの混合物の水溶液、アンモニ
ア水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、または、メタノー
ル、エタノール、エチレングリコールの如き有機溶媒も
しくはこれらの水溶液等であってもよく、特に限定され
るものではない。
凝固液の温度は、一般には15℃以下、より好ましくは
10℃以下に保持されることがよい。何故なら、凝固浴
温度の低い方が、内部に生成するボイドの量が少なくな
り、密度が大きくなって、強度などの機械的性能も向上
するからである。なお、凝固浴温度の下限は特に限定さ
れず、該凝固浴の組成によって決まる融点(凝固点)ま
でである。
凝固浴より引出された繊維は、従来の方法と同様の方法
により、水や水性アルカリにて溶剤や凝固浴液が実質的
に中和、洗浄除去される。
本発明の繊維の製造においては、凝固時または/および
残酸量の多い洗浄工程で繊維に作用している張力を解放
する。このことは、密度が大きく ・従って緻密な構造
をとっているにもかかわらず、有機ヒ素化合物の含浸の
効果を大きくする上で大切である。その理由は、未だ詳
しくは解明されていないが、水で膨潤されているゲル状
の繊維の分子鎖の配向性、結晶の生成などと微妙な関係
を有しているものと推定される。
繊維の製造において、凝固時に、その糸条から張力を実
質的に解放することは、工業的な生産方法・条件下では
困難であるため凝固浴出の糸条の洗浄工程で、糸条を実
質的に無緊張下に水洗するのが幸便である。このような
方法としては工業的には凝固浴の残存溶媒含有糸条をネ
ットコンベヤー上に振り込んで、ここで無緊張下に洗浄
するのが好都合である。凝固糸条物から張力を解放する
時期は、該糸条物中の残存溶媒量が対乾燥繊維比5重量
%以上、より好ましくは10重量%以上であるときであ
ることが、緻密繊維に有機ヒ素化合物の含浸を有効とな
らしめるため肝要である。逆に、5重量%より少ない残
存溶媒になるまで凝固、洗浄を進めてからはじめて張力
を解放したのでは、含浸が十分に行きわたらない。
凝固した繊維糸条は、前記凝固状態のときに適当な引取
りロール等の装置を介して、紡浴中より取出され、振込
み装置により処理のためコンベヤー上に振落される。
凝固浴より引出された繊維糸条が処理コンベヤー上に振
込まれるまでの工程で、該繊維糸条に伸長が加えられる
ことは極力避けられるべきである。
従来の再生繊維や合成繊維を製造する上で強度を高める
ために好んで用いられる未水洗の凝固糸条の伸長処理は
、該ゲル状凝固糸条の構造がより緻密化するためか、有
機ヒ素化合物の含浸が困難となり、含浸に多大の時間を
要するので好ましくない。しかしながら、実際には凝固
浴中よりの繊維の引出しに必要な張力や、ガイドや振込
み装置等での摩擦力により、張力が糸条に加わることは
避けられないことであるが、通常、これらによる張力は
約0.5g/d以下、特に好適に設計された装置では約
0.2g/d以下であり、積極的に伸長を加える場合に
比べて低いため無視できる場合が多い。
本発明の繊維の製造に用いられる振込み装置としては、
単独または一対の籠ロールや、単独または一対の歯車状
のロール等が、糸条とほり等線速度またはそれ以上の周
速度となるように回転されて用いられ、また、水等の流
体流と共に流し落すことや、流体流のエジェクターやエ
ヤーサッカーにより吸引して送ること等が用いられる。
振込み装置により振落された糸条は、場合によっては、
直接処理コンベヤー上に堆積されてもよいが、一旦他の
無端コンベヤーまたはローラー上に振落して光重を形成
した後、該光重を処理コンベヤー上に光重の上面と下面
を反転して乗せ替えることが好ましい。処理後の光重よ
り再び糸条を取上げるときに、糸条が反転操作のないと
きには光重の下より染出されるため、糸条のもつれや毛
羽立ち等の不都合が生じるのとは対照的に、上記のよう
な反転処理を行なうときには、そのような問題を生じな
いからである。
このような反転操作を行なう上で、反転コンベヤーまた
はローラーははソ゛処理コンベヤーと等しい線速度で移
動または回転するが、光重の厚みや反転コンベヤーまた
はローラーの材質や形状によっては、適宜異なる速度に
設定することが好ましい。
処理コンベヤーの構造は、水洗水またはその他の処理液
が該ベルトを貫通して流れ、または浸透する構造である
必要があり、通常、綱状、編織物状、多孔板状等の構造
が好ましく用いられ、特別なものとしては多孔板を継ぎ
合わせた構造であってもよい。
また処理コンベヤーの材質は、糸条に付着して持込まれ
る凝固液や処理工程で付与される薬品に耐え、また乾燥
工程および熱処理工程での加熱に耐えるものであること
が必要であり、さらに好ましくは使用中の寸法変化が少
ないことが望まれる。
たとえば、ステンレススチール製の金網や多孔板、ガラ
ス繊維の編織物、フッ素樹脂コーティングしたガラス繊
維網、フッ素樹脂繊維編織物、フ・ソ素樹脂の多孔板ま
たは多孔シートが用いられる。
処理コンベヤーの移動速度は、糸条の供給速度、すなわ
ち、紡浴からの引取り速度よりも遅く設定されることが
必要で、通常振込率(糸条速度/処理コンベヤー速度の
比をいう。以下同じ)として約1.2倍以上、特に好ま
しくは約10倍以上に設定されるべきであり、それ以下
の場合には、処理コンベヤー上で振込まれた糸条が少な
くとも部分的に伸長された状態となり、水洗または/お
よび含浸処理工程において糸条に部分的な緊張力を生じ
るため、本発明の目的とする実質的に無緊張状態での処
理が完全に行えないため避けるべきである。
処理コンベヤー上における糸山の糸密度は、振込み率お
よび振込み幅により調節され、通常、乾燥系基準で0.
005〜0.2g/cA、特に好ましくは0.005〜
0.1g/cn!の範囲に選ばれる。また、振込み率と
しては、前述の如<1.2倍以上で、上限は10000
倍までの間に、特に好ましくは10倍〜2000倍の間
に選ばれる。糸山の振込み幅は、具体的には、振込み装
置から反転装置または処理コンベヤーまでの落下距離を
変えたり、振込み装置の前または後に綾振り装置(トラ
バーサ−)を設けたり、振込み装置の後に首振り式のシ
ュートを設けたりすることによって調整でき、繊維糸条
の総デニールや剛性率によっても変わるが、一般に数n
から数十印の間に、特別な場合には1m前後に設定する
ことも可能である。
また、一つの処理コンベヤー上に振込まれる糸条は、1
本に限定されるものではなく、同時に多数本の糸条を適
当な間隔で振込み、処理コンベヤー上で適当な間隔、た
とえば、約1朋〜数10園璽の間隔を置いて多数本の帯
状の糸山として堆積し、同時に水洗および含浸処理する
ことも、生産性の点より工業的に好ましい実施形態であ
る。
処理コンベヤー上に堆積された糸山は、コンベヤーと共
に移動し、先ず、水洗工程に導びかれ、溶媒を糸条から
除いた後、次いで含浸処理工程でを機ヒ素化合物を含浸
させる。
好ましくは、水洗水は、孔明き板よりシャワー状に、ま
たは噴霧ノズルより霧状に、またはブラシ状の多数本の
繊維に沿って、茶巾上に供給され、糸山中に含まれる凝
固液を洗浄し、処理コンベヤーを貫流して該コンベヤー
下に排出される。ここで、水洗水の供給方法は、本発明
を実施する上で制限されるものではな(、上記の例に限
定されるものではない。
水洗工程に先立って凝固を完全にするためや、凝固液を
回収するため等を目的として、凝固液組成または凝固液
と水の混合物または中和剤その他の処理液を、水洗と同
様の手段で糸山に供給して処理することも行なわれてよ
い。水洗によって完全に糸条より溶剤等を除くことが望
ましいのであるが、実質的には、11000pp以下で
あればその影響が無視できることが多い。
水洗の効果を高めるために、水洗に先立って、または/
および水洗工程中で、または水洗工程の後に、任意の数
の絞りロール等で処理することも好ましい。また同様の
目的で、処理コンベヤー下より吸引することにより、糸
山および処理コンベヤーを貫流する水洗水の流速を高め
ることも好ましい。水温を高めることも行なわれてよく
、特に本発明の繊維を製造する上で制限されるものでは
ない。
水洗された糸山は、実質的に無緊張状態で乾燥させるこ
となく、少なくとも80重量%以上の水分量を含有させ
たまま保持し、有機ヒ素化合物を含有する液と接触させ
なければならない。水分量が80重量%未満ではいわゆ
る生乾きの状態であり、有機ヒ素化合物を含有する液か
らの繊維内部への拡散速度が著しく低下し、実用的な量
を含浸させることができない。
含浸の方法は水洗と同様の手段によって処理コンベヤー
上で糸山に有機ヒ素化合物を含む液を噴霧、シャワーリ
ング等により供給するか、コンベヤーごと処理液に浸漬
することにより行なわれる。
含浸条件は、繊維に必要とされる含浸量に応じて設定さ
れるべきであり、用いられたポリマーの種類、含浸する
有機ヒ素化合物の種類、溶媒の種類、繊維の単糸デニー
ル、系内密度、処理コンベヤーの構造等、多くの要因に
より異なり、各々の条件で実験的に求めて決定すること
が望ましい。
処理液の温度は、室温から用いた溶媒の沸点の間で任意
に設定できるが、繊維内部への拡散速度を大きくするた
めに高温の方が好ましい。処理液中の有機ヒ素化合物の
濃度は通常0.1〜20重量%である。
本明細書中に−おいて「防黴剤を含有する液」とは、0
BPAのような有機ヒ素化合物が分子状に分散している
溶液(溶媒としては水と相溶性を有する有機溶剤、例え
ば、エチルアルコール、メチルアルコール等が用いられ
る)ばかりではなく、防黴剤の分子集合体の大きさが0
.1ミクロン以下のエマルジョン、分散液、コロイド溶
液をも包含する。
一方、含浸に供する未乾燥繊維の単糸デニールも重要な
因子の1つである。単糸デニールは大きいほど含浸量は
大きくなる。一般にデニールが大きくなると密度は低下
するが、乾燥後の繊維の密度のわずかな差からは予想も
できないほど拡散速度には差があり、含浸量は大きくな
る。従って、好ましい単糸デニールは乾燥状態で0.5
デニ一ル以上であり、特に好ましくは1.5デニ一ル以
上である。このことは未乾燥糸のわずかな密度の違いが
含浸剤の拡散速度に大きく影響することを意味している
かかる繊維を乾燥するにあたり、乾燥温度は少なくとも
120℃以上、好ましくは150℃〜300℃で乾燥す
ることが必要である。これは高温で乾燥することによっ
て繊維の構造が緻密化し、一旦含浸された有機ヒ素化合
物が、繊維内部に強固に保持されるため、繊維からの該
化合物の溶出を低く抑えることができるからである。し
たがって、本発明の繊維は有機ヒ素化合物を重合体と結
合させる等、特別な処理をすることなく、優れた耐洗濯
性を有し、耐久性の高い防黴効果を示す。もちろん、防
黴効果の持続性を更に高くするために有機ヒ素化合物の
含浸時、あるいは含浸後に樹脂加工等施すことも可能で
ある。
必要であれば、さらに高温で熱処理を行ない機械的強度
を大にすることもできる。さらに、含浸後乾燥に先だっ
てまたは乾燥と同時に延伸することもでき、乾燥時に1
.01〜1.05倍程度延伸することで特に高い弾性率
にすることができる。また、低張力下または無緊張下で
乾燥させて高伸度にすることもできる。
また、本発明繊維の製造において、硫酸系の溶媒に溶解
し成形するに当り、条件によってはポリマー鎖中の芳香
核が一部スルホン化されることがある。これは得られた
繊維の機械的物性の低下を伴なわない範囲においては、
有機ヒ素化合物の吸尽力の向上が結果として見られるた
め、積極的にスルホン化を進行させるのも好ましい実施
態様の一つである。このようなスルホン化はドープの溶
解から凝固開始までの間に、ドープを約90℃以上の高
温に保つこと、例えば溶解時の熱や攪拌熱を利用するこ
とによって幸便に達成できる。
〔実施例〕
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、
これらの実施例は何ら本発明を限定するものではない。
実施例中、特にことわりのない限り「%」および「部」
はそれぞれ重量パーセントおよび重量部を表わす。また
、本発明法において用いられる種々のパラメーターの主
なものは以下の様にして測定されたものである。
〈固有粘度の測定法〉 固有粘度(ηinh)は、98.5重量%の濃硫酸に濃
度(C) =0.5 g/dlでポリマーまたは繊維を
溶かした溶液を30℃にて常法により測定する。
く繊維の強伸度特性の測定法〉 繊維糸条の強度、伸度および初期モジュラスの測定はJ
IS規格に準じ、測定に先立って10cn+当り8回の
撚りを加えた糸条について、定速伸長型強伸度試験機に
より、把握長20cm、引張り速度50%/分にて、荷
重−伸長率曲線を描き、それより読み取り、または算出
したもので、測定数20個の平均値で表わす。
くドープ粘度〉 ドープ粘度はB型粘度計を用いl r、p、mの回転速
度で測定したものである。
く繊維の密度〉 密度の値は四塩化炭素−トルエンを使用した密度勾配管
法により30℃で測定されたものである。
〈繊維中の0BPA含有量〉 精秤したパラ配向型アラミド繊維を濃硫酸に溶解した後
、ホットプレート上で加熱分解し、分解物の溶液を得る
。該溶液を発光プラズマ分析装置(日本ジャーレルアソ
シュ社製575型Mkn)に供し、ヒ素の含有量も測定
する。得られたヒ素含有量から、0BPAとしての重量
分率として換算し、0BPA含有量を求めた。
〈防黴性の評価〉 ブドウ糖、硝酸アンモニウム、リン酸カリウム、硫酸マ
グネシウム及び塩化カリウムの無機塩類を含む、シャー
レに入れた無菌状態の寒天培地の中央に、薄いガラス板
に巻いた繊維試料を置き、アスペルギルスニゲルATC
C6275の胞子懸85 M ヲシャーレ並びに試料表
面に均一に散布し、28℃で2週間培養して黴の発育状
態を観察し、以下の基準で判定した。
参考例(ポリ−パラ−フェニレンテレフタルアミドの製
造方法) 低温溶液重合法により、次の如くポリ−バラ−フェニレ
ンテレフタルアミド(以下、rPPTAJ ト略す)を
得た。特公昭53−43986号公報に示された重合装
置中でN−メチルピロリドン1000部に無水塩化リチ
ウム70部を溶解し、次いでバラフェニレンジアミン4
8.6部を溶解した。8℃に冷却した後、テレフタル酸
ジクロライド91.4部を粉末状で一度に加えた。数分
後に重合反応物はチーズ状に固化したので、特公昭53
−43986号公報記載の方法に従って重合装置より重
合反応物を排出し、直ちに2軸の密閉型ニーグーに移し
、同ニーグー中で重合反応物を微粉砕した。次に微粉砕
物をヘンシェルミキサー中に移し、はぼ等量の水を加え
さらに粉砕した後、濾過し数回温水中で洗浄して、11
0℃の熱風中で乾燥した。ηinhが5.0の淡黄色の
PPTA95部を得た。
なお、異なったηinhのポリマーは、N−メチルピロ
リドンとモノマー(パラ−フェニレンジアミンおよびテ
レフタル酸ジクロライド)の比、または/およびモノマ
ー間の比等を変えることによって容易に得ることができ
る。
実施例1 固有粘度(ηinh)が7.05のPPTAを、ポリマ
ー濃度が18.7%となるように99.7%の濃硫酸に
、温度を80℃に保ちながら溶解し、紡糸用のポリマー
溶液(以下、「ドープ」と略称する)を調製した。
このドープは光学的異方性を示すことが直交ニコル下の
偏光顕微鏡観察で確認された。
このドープを真空下2時間静置脱泡後、紡糸に用いた。
ドープをギアポンプを通して300メツシユステンレス
金網を8重に巻いたキャンドルフィルターを用いて濾過
後、0.07mφの孔径、100個の孔数を有する紡糸
用口金から5mIIの空気中を通して凝固浴中に押出し
た。凝固液としては1.5°Cに冷却された10%硫酸
水溶液を用いた。ついで、凝固浴中に導かれた糸条を変
向ロールにて変向し、ネルソンロールへ導いた。このと
き繊維中の残存硫酸量は乾燥繊維重量比16.2%であ
った。ネルソンロールにより引き取られた糸条は、次い
で、特公昭55−9088号公報に示さる装置により、
即ち、糸条を一対のギヤーニップロール(互に浅く噛み
合い、その間で糸条を送り出すように構成された歯車状
のロール)により反転ネット上に振り込み、次いで処理
ネットコンベヤー上に反転させて乗せた。処理コンベヤ
ー上に乗せられた茶巾を、シャワ一方式による水洗水に
より洗浄したのち、約220重量%の含水状態のまま同
じくシャワ一方式で、2%の0BPAを活性源体として
含むエマルジョン(米国モートンチオコール社製デュロ
ラックス07603)を用い、30℃で60分間、ネッ
トコンベヤー上で含浸処理した。次いで、糸条の表面に
付着した余分の0BPAを水洗除去した後120℃で乾
燥し、ワイングーに糸条を巻き取った。
実施例2 実施例1と同様に凝固、洗浄した糸条にネットコンベヤ
ー上で0BPA 3%エチルアルコール溶液(40℃)
をシャワ一方式で60分間接触させた後、エチルアルコ
ールで糸条の表面を洗浄し、その後120℃で乾燥して
ワイングーで捲き取った。
比較例1 実施例1において、0BPAの含浸処理を行わずに糸条
を洗浄乾燥しワイングーで捲取った。
比較例2 ?7inhが2.65のPPTAをポリマー?農度が1
8.7%となるように99.7%の濃硫酸に室温で溶解
しドープを調製した。該ドープを実施例1と同じ方法で
紡糸し、同じように0BPAを含浸処理した。
比較例3 実施例1において、0BPAを含有する液との接触時間
を5分間とし、他は全て同様の条件で糸条を得た。
比較例4 比較例1の糸条を再びネルソンロールにより引きとり、
ネットコンベヤー上に振り込み、その後は実施例1と同
じ条件で0BPAの含浸処理を行った。
比較例5 実施例1と同様に紡糸された糸条を、実施例1で用いた
ネットコンベヤーの代わりに、水洗水が糸条と向流に流
れる水洗槽中に走行させて水洗した。この際、水洗槽入
口および水洗槽の出口には、各々送りローラーを設け、
水流の抵抗および糸条を支えるガイド類の抵抗以外の不
必要な張力ができる限り加わらないように、各々の速度
を調整した。洗浄後の糸条は乾燥に先立って、2%の0
BPAエマルジヨンに部分的に浸したキスロールを通し
、糸条に0BPAを施与した。この状態で50℃で30
分間放置した後、水洗し乾燥した。
実施例1.2及び比較例1〜5の繊維性能を第1表に示
した。
実施例1.2から明らかなように、0BPAを含有する
本発明の繊維は極めて優れた機械的物性と高い防黴性を
有している。これに対し、比較例2かられかるように、
ηinhが小さい糸条においては、充分な防黴性は得ら
れるものの、強度、弾性率が実施例1,2の繊維と比べ
て低いものでしかない。
また、比較例3の繊維は0BPAの含浸が不十分で、高
い防黴性が得られていない。
更に、比較例4.5から明らかなように、乾燥した糸条
に対しては0BPAが浸透せず、また未乾燥糸でも、張
力のかかった状態で処理したのでは実施例のような高い
防黴性は得られない。
実施例3 実施例1で得られた繊維について以下の方法で防黴性の
耐洗濯堅牢性、耐光堅牢性を評価した。
1)糸条を0.1%の液体洗剤を含む水溶液を用い、6
0℃で30分間洗濯し、次いで40℃の水で5分すすぐ
。水を入れかえてさらに40℃で10分水洗し、風乾す
る。この操作を10回繰り返した後、防黴性を評価した
2)トリクレンを用い、30℃で30分間洗濯した後凰
乾する。この操作を5回繰り返した後、防黴性を評価し
た。
3)糸条を紫外線ロングライフフェードメーター(スガ
試験機(株)社製)を用い、63℃72時間の紫外線照
射を行なった後、防黴性を評価した。
比較例6 比較例4で得た糸条を用い、実施例3と同様の方法で防
黴性の堅牢性を評価した。
比較例7 比較例5で得た糸条について、実施例3と同様の評価を
行なった。
実施例3及び比較例6,7の結果を第2表に示した。本
発明の繊維は洗濯後及び紫外線照射後も高い防黴効果を
保持しており、高い耐洗濯堅牢性、耐光堅牢性を有して
いる。これに対し、比較例6.7の繊維においては、洗
濯後は防黴性が失われており、0BPAは繊維の表面層
に付着しているのみであることによるものと考えられる
〔発明の効果〕 本発明のパラ配向型芳香族アラミド繊維は、従来の方法
によるものと較べて、特に高強度、高弾性率を発現する
領域において、それら原糸の機械的性能を損うことなく
、堅牢性に優れた高い防黴性を兼備している。
従って、本発明の繊維は、アラミドの応用用途を更に拡
大し、フィラメント、スフ、トウ、チョツプドストラン
ド、パルプ等から織布、編物、コンポジット等の形に加
工され、種々の用途、例えば、特に、防護被服、飛行機
や建築物の内装材、海底電線ケーブルの絶縁材や補強材
など広汎な分野で好ましく利用される。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 3.5以上の固有粘度(ηinh)を持つパラ配向型ア
    ラミドからなる繊維において、下記の構造式で表わされ
    るフェノールエーテル誘導体 ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、Ar_1〜Ar_4はフェニレン基もしくはナ
    フチレン基あるいはそれらの水素原子の一部又は全部が
    ハロゲン及び/又は水酸基及び/又はアルキル基で置換
    されたフェニレン基もしくはナフチレン基である。)を
    繊維の全重量を基準にして少なくとも0.03重量%、
    繊維内部に均一に含有し、かつ密度が1.41g/cm
    ^2以上であることを特徴とするパラ配向型アラミド繊
    維。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007303017A (ja) * 2006-05-10 2007-11-22 Teijin Techno Products Ltd 難燃抗菌性繊維製品
JP2014055394A (ja) * 2005-12-12 2014-03-27 Southern Mills Inc 抗菌剤を有する耐炎性布帛およびそれらを製造する方法

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