JPH0129440B2 - - Google Patents

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JPH0129440B2
JPH0129440B2 JP57195758A JP19575882A JPH0129440B2 JP H0129440 B2 JPH0129440 B2 JP H0129440B2 JP 57195758 A JP57195758 A JP 57195758A JP 19575882 A JP19575882 A JP 19575882A JP H0129440 B2 JPH0129440 B2 JP H0129440B2
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concrete
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metal container
outer shell
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JP57195758A
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Osamu Suzuki
Kanjiro Ishizaki
Seiichi Ozawa
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Chichibu Semento Kk
OZAWA KONKURIITO KOGYO KK
Original Assignee
Chichibu Semento Kk
OZAWA KONKURIITO KOGYO KK
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21FPROTECTION AGAINST X-RADIATION, GAMMA RADIATION, CORPUSCULAR RADIATION OR PARTICLE BOMBARDMENT; TREATING RADIOACTIVELY CONTAMINATED MATERIAL; DECONTAMINATION ARRANGEMENTS THEREFOR
    • G21F5/00Transportable or portable shielded containers
    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21FPROTECTION AGAINST X-RADIATION, GAMMA RADIATION, CORPUSCULAR RADIATION OR PARTICLE BOMBARDMENT; TREATING RADIOACTIVELY CONTAMINATED MATERIAL; DECONTAMINATION ARRANGEMENTS THEREFOR
    • G21F5/00Transportable or portable shielded containers
    • G21F5/005Containers for solid radioactive wastes, e.g. for ultimate disposal

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • High Energy & Nuclear Physics (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Aftertreatments Of Artificial And Natural Stones (AREA)
  • Moulds, Cores, Or Mandrels (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は多重型容器およびその製造方法に関す
る。
本発明で使用する用語“多重型容器”とは外殼
としての金属製容器、該金属製容器の内面に形成
した内殼としての高強度コンクリートライニン
グ、該コンクリートライニングは鋼繊維補強材で
補強されかつ含浸材で強化されており、そして外
殼と内殼との間に形成された連続層としての硬化
した含浸材層の三重構造から成り、連続的な中間
殼として含浸材層およびコンクリートライニング
中の硬化した含浸材が一体的に構成されている容
器をいう。
近年原子力発電所、原子力事業所等の原子力施
設から排出される各種放射性廃棄物、化学工場か
ら排出される有害な重金属スラツジ等の廃棄物は
増加する一方で、関係者はその処理処分に苦慮し
ている。
低レベルの放射性廃棄物の発生量は、1990年度
にはドラム缶にして7万本に達し、累積では110
万本に達すると予想されている。この廃棄物を全
て保管すると広大な敷地と莫大な資金が必要とな
る。国土がせまく、人口密度の高い我が国や欧州
各国では、海洋投棄等により処分しなければなら
ない情勢にせまられているが、我国では南方諸国
の説得に時間がかかる見込みである。このため政
府は陸地処分計画の実施を行うべく検討を急いで
いる。
放射性物質は重金属と異つて個々の核種が固有
の半減期で崩壊減衰していくので我々の環境から
隔離しておからければならない期間が有限であ
る。現在の核分裂を利用する系で長い寿命をもつ
廃棄物は主に核燃料再処理工場から発生する。そ
の寿命は90Sr、137Csのようなβ−γ放射性能に
着目すれば数100年原子番号93以上の超ウラン元
素のα放射能に着目すると数10万年と計算され
る。これらは高レベル廃棄物の代表的なもので当
初は液体のまま暫定貯蔵し次いで適当な方法で固
定し、工学的貯蔵後処分する方法が考えられてい
る。しかし、現在排出量が最も多く問題とされて
いるのは濃度の低い中低レベル廃棄物で、これは
100年程度以下と考えてよいといわれている。い
いかえれば、陸地保管容器としては100年程度も
つものが理想的である。
ところで現在、中低レベル放射性廃棄物に関す
る処理処分用容器の主体は軟鋼製ドラム缶(以下
“ドラム缶”と略記する)を基本にしている。例
えば、ドラム缶中にセメントまたはアスフアル
ト、プラスチツク等で均一固化したものである。
ドラム缶容器は簡便且つ比較的安価で使用実積も
高いが7年程度で腐食され長期の保管には不向き
である。屋内貯蔵した場合には、腐食後の取扱い
作業が困難となるばかりでなく作業者の被爆、ひ
いては環境汚染の原因となる。しかしステンレス
スチール製にすると高価となるばかりでなく長期
的には塩素イオン等により徐々に劣化するので実
用的でない。また、OECD−NEA(Nuclear Ene
−rgy Agency)の放射性廃棄物の海洋投棄用処
分パツケージのガイドラインには、ドラム缶の内
側にコンクリートを5〜10cmライニングした多重
構造(Multi−stage design)容器の使用も記載
されている。しかし、この容器もドラム缶の内容
積が35〜65%減少して、固化体としての発生量が
増加する上に、ドラム缶の腐食後のRIの拡散に
問題があり、理想的な容器とはいえない。
最近、各原子力事業所の保管施設が手狭になつ
たため、減容固化に有効なアスフアルト、プラス
チツク固化法が脚光をあびている。しかし、アス
フアルトやプラスチツク固化体は火災時に容易に
燃焼し、好ましくなく、ドラム缶が腐食した場合
には一層危険である。さらに、国土の狭い我が国
では、放射性廃棄物を永久に保存することは不可
能である。このような長期保管して放射能の減衰
した廃棄物に関しては、海洋投棄ないしは、地中
埋棄等により処分して保管場を有効利用できるよ
うにすることが理想的である。したがつて従来の
ドラム缶容器を基本とした長期陸地保管ないしは
陸地処理・処分用容器としての利用は好ましくな
く、内容積の減少をできるだけ少なくして長期間
安定な容器の開発が要望されていた。また、あら
かじめ成形したコンクリート容器にメタクリル酸
メチル(MMA)等モノマーを含浸重合させたポ
リマー含浸コンクリート(以下PICということが
ある)容器は、高強度で長期耐久性に富み、放射
性物質の浸出を防止できるより優れた容器であ
る。しかし、普通コンクリートと比較してあまり
耐衝撃性が改善されず且つ耐火性が低下する。こ
のため、移送中における落下等の衝撃事故、地震
等の災害や火災に不安が残り、PICのみでは安全
を確保するため80mm程度の厚い壁厚が必要とな
り、ために内容積が著しく減少するという短所が
ある。このような理由からPICも理想的な容器と
はいえない。
所で、あらかじめ成形した鋼繊維補強コンクリ
ート(以下“SFRC”ということがある。)容器
に重合性モノマーを含浸させた後コンクリート内
で重合硬化させた、いわゆる鋼繊維強化ポリマー
含浸コンクリート(以下“SFRPIC”と略す場合
がある)容器がすでに提案されている。この
SFRPIC容器は強度、耐衝撃性、耐食性、耐薬品
性、耐火性、の点でSFRPIC以前の容器にくらべ
て格段にすぐれているが、火災や落下、ハンドリ
ング等を考慮すると50mm程度の壁厚とする必要が
あり、陸地処分や均圧型海洋投棄用容器としては
内容積が減少するという短所がある。
従つて、上述した従来の放射性廃棄物および産
業廃棄物処理処分用容器のもつ短所を改良した新
規な放射性廃棄物および産業廃棄物の処理処分用
容器が斯界で強く望まれていた。
本発明者等は鋭意研究した結果、金属製容器内
面の鋼繊維や金網等補強材により強化したコンク
リートをポリマーや無機物質の含浸剤を含浸して
一体化することによつて長期耐久性とハンドリン
グ性を改良し、かつ内容積の減少を小さくするこ
とによつて所期の目的を達成することが出来るこ
とを発見して本発明を完成した。
従つて、本発明の目的は金属製容器内面に補強
材で補強したコンクリートを打設した後含浸剤を
含浸し重合・硬化させて成る強度、耐衝撃性、耐
薬品性、耐火性、耐食性等にすぐれた多重型容器
およびその製造方法を提供することである。
本発明の多重型容器は主として放射性廃棄物お
よび産業廃棄物の処理処分用容器として使用され
る。
本発明の多重型容器の構造およびその製造方法
を詳細に説明するに当り本発明で使用する用語を
定義し且つ解説する。
本発明の多重型容器の内面に打設される“コン
クリート”とはセメントおよび水を混練したセメ
ントペーストおよびセメント、砂および水を混練
したモルタルをも包含するものであるが、便宜上
“コンクリート”で総括する。
本発明の多重型容器の外殼としての“金属製容
器”の材質としては鋼、ステンレススチール、ア
ルミニウム等種々の金属が又形状としてはドラ
ム、四角、六角形状等種々の形状が考えられる
が、それらは容器に収納される内容物および容器
が管理される環境、条件等により適宜選択される
べきである。本発明で好ましく使用されるのは金
属製ドラム缶であつて、就中好ましい態様として
は例えばJIS Z 1600の厚さ1.2〜1.6mm、容量
200の鋼製オープンドラムが使用されるが、要
するに一枚の金属板を円筒形に成形したのち、シ
ーム溶接又は突合せ溶接によつて接合された胴
体、該胴体に巻き締められている地板および該胴
体に締め付けられている天ぶたから構成されてい
て、溶接及び締付けが良好で、内外面にきず、し
わ、さびなど使用上有害な欠点がなく、気密が保
持されるドラム缶であれば、その材質、大きさ等
にかかわらず如何なるものでも使用され得る。
本発明の多重型容器の内殼コンクリートを補強
するために使用される“補強剤”は鋼繊維、ガラ
ス繊維、炭素繊維あるいはラス、鉄筋等が包含さ
れるが、就中鋼繊維が好ましい。鋼繊維の場合
0.5〜2.0容量%配合される。これら補強材を使用
することによつてコンクリートのじん性が著しく
改善され、耐衝撃性、疲労性状および耐火性等が
向上する。本発明では補強材の使用によつて得ら
れる効果をコンクリートの“補強”と総括する。
本発明の多重型容器の内殼コンクリートを強化
するために含浸される“含浸剤”はメタクリル酸
メチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル等
の不飽和ポリエステル、スチレン、α−メチルス
チレン、アクリロントリル、エポキシ樹脂等のラ
ジカル重合性モノマーの一種あるいは二種以上の
混合物または架橋型樹脂およびエチルシリケー
ト、メチルシリケート、水ガラス、硫黄等の無機
物質が包含される。ラジカル重合性モノマーを使
用する場合通常使用されているジビニルベンゼ
ン、トリメチロールプロパントリメタクリレー
ト、ポリエチレングリコールジメタクリレート等
の架橋剤を使用してもよく又、これらのモノマー
や樹脂に他のポリマーを添加使用してもよい。本
発明では鋼繊維等で補強したコンクリートに上述
した含浸剤を含浸させることによつて強度を高め
且つ不透水性、耐薬品性、耐海水性、耐酸性、耐
食性および密実性等を改善する。本発明では含浸
剤によつて得られるこれらの効果をコンクリート
の“強化”と総括する。
本発明の好ましい態様の一つは外殼の金属製容
器として鋼製ドラム缶を、補強材として鋼繊維を
含浸剤として重合性モノマーを使用する場合であ
る。従つて、以下、その好ましい態様を以つて本
発明の多重型容器の構造および製造方法を説明す
る。
本発明の多重型容器の外殼の内面にライニング
されるコンクリートは鋼繊維補強ポリマー含浸コ
ンクリート(SFRPIC)である。即ち、普通コン
クリートを鋼繊維で補強することによつてじん性
の著しい改善を図つて、耐衝撃性、疲労性状およ
び耐火性等を改善すると共に、さらにポリマーを
含浸することによつて高強度で高い不透水性、耐
薬品性、耐海水性、耐酸性および処理廃液とセメ
ント組織との反応に対する耐食性および密実性を
改善して放射性物質の浸出を防止すると同時に製
品の均一化を図つたものである。本発明の容器の
内殼、即ちSFRPICの厚さは好ましくは胴部で15
〜35mm、底部で20〜45mm、そして蓋部で15〜35mm
の範囲で、収納される廃棄物の種類、形状および
遮蔽性能等の諸条件に応じて適宜決定される。こ
の様に内殼コンクリートの肉厚を薄く出来、従つ
て内容積が大きくとれるということも本発明の多
重型容器の構造上の特徴の一つである。ドラム缶
を外殼として用いた前記NEAの多重構造容器は、
ライニングしたコンクリートが50〜100mmと厚い
ため内容積が小さいものであつた。例えば、壁厚
50mmでは内容積が約114であり、壁厚100mmの容
器では内容積が約71で有効内容積がそれぞれ57
%と35%に低減する。本発明の多重型容器の様に
内殼コンクリートの肉厚を薄くして内容積を大き
くすることによつて、一度により大量の放射性廃
棄物および産業廃棄物を収納出来、作業の効率、
迅速化が図られる。本発明では内殼の鋼繊維補強
コンクリートに含浸させた重合性モノマーを適当
な手段により重合・硬化させることによつて多重
型容器の内殼構造自体の耐薬品性、耐食性、不透
水性、耐久性、密実性等を向上させて長期にわた
るRIの浸出防止を行うと同時に、多重型容器の
外殼ドラム缶と内殼コンクリートの間隙に充填さ
れた含浸剤が同時に重合され、ポリマーフイルム
が形成されるので外殼ドラム缶と内殼コンクリー
トが確実に付着結合し多重型容器としての一体性
が確保されると同時にドラム缶の腐食後もコンク
リートの耐久性や水密性の向上に寄与する。本発
明の多重型容器は外殼としての金属製容器、該金
属製容器の内面にライニングされ補強材で補強さ
れ更に含浸剤にて強化されたコンクリートおよび
該外殼金属製容器と該内殼コンクリートの間隙に
形成された中間殼の含浸材層の3重構造を有する
ものである。
本発明の多重型容器の製造方法を添付した本発
明の製造方法の一態様を示す第1図に基いて説明
する。本発明に従つて、主としてセメント、水、
骨材および鋼繊維から成原材料を適当な比率で配
合し混練し、ドラム缶自体を外型枠として用いそ
の中に適当な素材の中型枠を配置して成る型枠中
に流し込み打設する。尚、原材料の配合に当つて
はコンクリートのクラツク発生防止のため膨張材
を適当量使用してもよい。コンクリートの打設終
了後60℃で3時間蒸気養生する。養生終了後中型
枠を除去し、110〜150℃で8〜24時間乾燥する。
乾燥工程後、天ぶたを閉じて真空ポンプにより減
圧して容器内部を真空にする。この真空工程は天
ぶたをおさえるだけで特別な装置を必要としな
い。又、内殼コンクリートが強度を有しているの
で、ドラム缶が変形する恐れはない。真空工程終
了後減圧手段を利用してそのまま重合性モノマー
を注入する。含浸工程終了後、余剰の重合性モノ
マーを適当な手段により除去し、加熱重合法ある
いは放射線重合法により重合性モノマーを重合さ
せ製品検査を経て製品と成る。内殼コンクリート
に含浸させた含浸剤が有機モノマーの場合、重合
に当つては従来から使用されている重合開始剤例
えば、アゾビソイソブチロニトリル等の有機窒素
化合物、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチル
ヒドロパ−オキサイド等有機過酸化物等が使用さ
れる。重合工程が密閉系で行われるために容器表
面のモノマーの気化が少なく、特に外殼ドラム缶
と内殼コンクリートの間隙ではポリマーフイルム
が形成されて最終容器としての耐久性の向上が図
れる。従つて本発明の方法は特別な含浸装置を必
要としないため安価な容器の製造が可能となる上
に、従来ドラム缶を使用していた原子力施設の設
備を何ら変更することなく、長期の耐久性、RI
の浸出防止性などに優れた多重型容器が製造でき
るメリツトがある。又、含浸剤がエチルシリケー
ト、メチルシリケート、水ガラス、硫黄等の無機
物質の場合は重合時の特別な触媒を必要としない
程度で基本的な工程に相違はない。
本発明の多重型容器は従来より用いられている
鋼製ドラム缶の長所を十分に生かすと共に、短所
を補う容器である。前述したOECD−NEAのガ
イドラインに記載されている如き従来の多重構造
容器がドラム缶の内側に単に50〜100mmの普通コ
ンクリートを遠心成形法や、流し込み法により打
設しただけであるが、本発明者等はドラム缶の内
側に繊維補強コンクリートを薄肉に打設して緻密
でピンホールのない構造とするため、混練方法と
成形方法に工夫をこらし、さらに含浸工程の前処
理として行う乾燥時のクラツク発生を防止すると
同時にドラム缶を含浸用容器として有効利用する
など種々の工夫をこらすことによつて本発明を完
成したものである。
以下参考例および実施例により本発明の構成お
よび効果を具体的に説明するが、本発明はこれら
実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲
内で種々の変形ないし修飾が考えられる事は当業
者のよく理解する所である。例えば、使用する金
属製容器の材質および形状、補強材および含浸剤
あるいは原材料の配合比率等に関しては実施例以
外に種々の態様が考えられる。
参考例 1 鋼板の厚さ1.2mmのドラム缶の底部にコンクリ
ートを流し込まないように工夫した中型枠を設置
する。セメント450Kg/m3、水187Kg/m3、砂865
Kg/m3、砂利770Kg/m3、鋼繊維80Kg/m3、減水
剤3Kg/m3の配合で、ミキサーにより混練し、型
枠中に流し込み後、振動成形を行い、2時間前置
後、60℃で3時間蒸気養生を施こした。3日放置
後ドラム缶を切除して、円筒型コンクリートを取
出した。コンクリートの平均肉厚は25mmであつ
た。この供試体についての外圧試験を行つたとこ
ろ、ひびわれ荷重は905Kg/mであつた。
実施例 1 参考例1と同一の配合と方法で成形養生した供
試体を翌日150℃−12時間乾燥し、冷却した。ド
ラム缶に真空弁と注入弁を取付けた蓋をした後、
1mmHg以下で1時間脱気した。熱触媒としてア
ゾビソイソブチロニトリルを1%溶解したメタク
リル酸メチルモノマーを注入し、大気圧にもどし
て1.5時間含浸した。余剰のモノマーを排出後、
90℃のスチームにより1時間加熱重合した。翌日
ドラム缶を切除して、円筒型SFRPIC供試体を取
出した。平均肉厚は参考例1と等しい25mmであつ
た。この供試体について外圧試験を行つたところ
2680Kg/mであつた。なお、ドラム缶はコンクリ
ート面とよく付着しており、注意深くはがさない
とコンクリート材の一部がはくりすることもあつ
た。
参考例 2 参考例1と同一の方法で底部に30mmの底を有す
るように打設養生した供試体を、3日放置した。
この供試体からドラム缶を切除し、円筒状の底つ
き容器を取出した。胴部の平均肉厚は26mmで、底
部の平均肉厚は30mmであつた。この容器に内面よ
り水圧をかけた漏水試験を行つたところ、常水圧
では漏水がなかつたが、1Kgf/cm2の水圧で数ケ
所においてわずかににじむような漏水が認められ
た。さらに破壊まで内水圧をあげていつたところ
1.9Kgf/cm2で破壊した。
実施例 2 参考例2を同一供試体を実施例1と同一条件で
含浸した。この供試体からドラム缶を切除し、円
筒状の底つき容器を取出した。各部の肉厚は参考
例2と同一で、ドラム缶とコンクリートとの付着
状況は実施例1と同様であつた。参考例2と同一
方法で漏水試験を行つたところ1Kgf/cm2の内水
圧で1時間保持しても漏水は全く認められなかつ
た。さらに水圧を上げたところ、4.0Kgf/cm2
破壊した。
以上の実施例によつて、本発明による多重型容
器はドラム缶の腐食後も高強度で緻密な構造の内
殼容器を保持し、長期の耐久性を有することが明
らかで、放射性廃棄物や産業廃棄物の処理処分用
容器として適していることが確認された。
【図面の簡単な説明】
図は本発明の方法の一態様を示す工程図であ
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 外殼としての金属製容器、該金属製容器の内
    面に形成された内殼としての高強度コンクリート
    ライニング、該コンクリートライニングは補強材
    として鋼繊維をコンクリートの全容量基準の0.5
    〜2.0容量%の量で補強されかつ含浸材で強化さ
    れており、そして金属製容器とコンクリートライ
    ニングの間に形成された連続層としての硬化した
    含浸材の三重構造から成り、連続的な中間殼とし
    ての含浸材層および硬化した含浸材が一体的に構
    成され、これにより製造された容器が経時的に外
    殼金属が腐食しても、外部応力に対する自力支持
    性、長期寿命および密実性を有する多重型容器。 2 コンクリートライニングがセメントおよび水
    の混合物、および必要に応じて砂、骨材および添
    加材から成るセメントペーストから形成される特
    許請求の範囲第1項に記載の容器。 3 含浸材がメタクリル酸メチル、アクリル酸メ
    チル、アクリル酸エチル、スチレン、α−メチル
    スチレン、アクリロニトリルのラジカル重合性モ
    ノマーの一種あるいは二種以上の混合物、または
    熱硬化性ポリエステル、エポキシ樹脂の熱硬化性
    樹脂を形成しうる重合性材料の一種または二種以
    上の混合物である特許請求の範囲第1項に記載の
    容器。 4 含浸材がエチルシリケート、メチルシリケー
    ト、水ガラスおよび硫黄から成る群から選択され
    る無機材料である特許請求の範囲第1項に記載の
    容器。 5 外殼として金属製容器が鋼製ドラム缶である
    特許請求の範囲第1項に記載の容器。 6 (a) セメント、水および補強材から主として
    成る原材料を配合、混練して、補強コンクリー
    トを生成する、該補強材としての鋼繊維はコン
    クリートの全容量基準の0.5〜2.0容量%の量で
    コンクリートライニング中に存在する; (b) 外型枠としての金属製容器内に中型枠を設置
    して形成された型枠に前記補強コンクリートを
    打設、養生する; (c) 養生終了後中型枠を脱型し、加熱乾燥し、次
    いで冷却する; (d) 金属製容器内に中子を挿入し、天ぶたで閉じ
    て真空ポンプにより容器内部を減圧する; (e) 減圧下の容器内に含浸材を内殼コンクリート
    の上限を越えて注入し、次いで大気圧にもどす
    かもしくはさらに加圧して内殼コンクリートに
    含浸させると同時に外殼容器と内殼コンクリー
    トとの間隙に充填させる; (f) 次いで中子を取出し、余剰含浸材を除去す
    る; (g) 含浸材を硬化させて、外殼の金属製容器、内
    殼の補強された含浸コンクリートおよびそれら
    の間の中間殼の硬化含浸材層を一体的に付着結
    合させる; ことから成る多重型容器の製造方法。 7 原材料がセメント、水、砂、砂利、添加材お
    よび補強材料からなる特許請求の範囲第6項に記
    載の製造方法。 8 含浸材がメタクリル酸メチル、アクリル酸メ
    チル、アクリル酸エチル、スチレン、α−メチル
    スチレン、アクリロニトリルのラジカル重合性モ
    ノマーの一種あるいは二種以上の混合物、または
    熱硬化性ポリエステル、エポキシ樹脂の熱硬化性
    樹脂を形成しうる重合性材料の一種または二種以
    上の混合物である特許請求の範囲第6項に記載の
    製造方法。 9 含浸材がエチルシリケート、メチルシリケー
    ト、水ガラスおよび硫黄から成る群から選択され
    る無機材料である特許請求の範囲第6項に記載の
    製造方法。 10 外殼としての金属製容器が鋼製ドラム缶で
    ある特許請求の範囲第6項に記載の製造方法。
JP57195758A 1982-11-08 1982-11-08 多重型容器およびその製造方法 Granted JPS5985999A (ja)

Priority Applications (10)

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