JP2004077244A - 繊維強化コンクリートキャスク及びその成型用支持枠体、該コンクリートキャスクの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】施工が容易でかつ施工コストを低減することができるとともに、強度、耐久性及び耐熱性に優れ、クラックの発生を最小限に抑えることができる繊維強化コンクリートキャスク及びその製造方法、該コンクリートキャスク成型用支持枠体を提供する。
【解決手段】コンクリート11を打設し固化させて形成されたコンクリートキャスク10の少なくとも外周側及び内周側に、コンクリート11の熱膨張率と同値かそれ以下の熱膨張率を有する強化繊維からなるシートが存在し、外側シート21の内周面と内側シート22の外周面とが強化繊維で形成される紐体23で連結されていることを特徴とし、好適には前記強化繊維に炭素繊維を用いる。
【選択図】 図1
【解決手段】コンクリート11を打設し固化させて形成されたコンクリートキャスク10の少なくとも外周側及び内周側に、コンクリート11の熱膨張率と同値かそれ以下の熱膨張率を有する強化繊維からなるシートが存在し、外側シート21の内周面と内側シート22の外周面とが強化繊維で形成される紐体23で連結されていることを特徴とし、好適には前記強化繊維に炭素繊維を用いる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放射性物質の輸送・貯蓄用容器として用いられる繊維強化コンクリートキャスク及びその成型用支持枠体、該コンクリートキャスクの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
原子力発電所で発生した使用済燃料等のように高レベルの放射線と高い崩壊熱を有する放射性物質を輸送・貯蓄する際には、これを収納する容器が放射線遮へい機能、密封機能、冷却機能及び構造強度を十分に有していなければならない。一般にこれらの容器は鉄筋コンクリート製若しくは鉄板コンクリート製が実用化されているが、未だ問題点を包含しているのが実状である。その問題点の一つとして、コンクリートと鉄材との熱膨張率の差が挙げられる。
【0003】
コンクリートの内部若しくは外側を鉄製部材で補強することにより容器の強度は向上するが、コンクリートに比べて鉄材は熱膨張率が大きいため収納物が発熱性物質である場合にはコンクリートにクラックが発生して損傷してしまう惧れがある。又、コンクリートは金属に比べて熱伝導性が低いため、内部で発生した熱を外部へ放出し難くより一層熱膨張率の差から引起されるクラックの発生を増加させてしまうこととなる。
【0004】
そこで、特開2000−162384では、コンクリートキャスク本体容器の高温化を防止することができるコンクリートキャスクを提供している。
図4に示されるようにかかるコンクリートキャスク51は、コンクリート55により有底円筒状に形成された本体容器53の内周に沿って金属製の内筒56が配設され、その内部にキャニスタ52が挿置されるとともに上部開口部が閉止蓋54により密閉されており、キャニスタ52の外面と本体容器53との間に冷却空気流通空間57、冷却空気供給路58及び冷却空気排出路59が形成されている。
【0005】
このように、冷却空気により本体容器内の排熱を外部へ排出する構成とすることで、容器の耐久性、耐熱性を向上させることができる。
また、コンクリートキャスクの補強材として配設された内筒56に、コンクリートと略同等の熱膨張率を有するステンレス鋼等の金属を利用することも提案されており、これによれば強度を維持したまま本体容器の損傷を最小限に抑えることができる。
【0006】
また、補強材として鉄材を用いる場合に比べて施工作業を簡易化、施工コストを低減化したコンクリート構造物として、特開2000−265435には、ポリエチレン等の繊維シートを支持枠体として用いた構造物が示されている。かかる発明によれば、外側シートと内側シートとで挟持空間部を有するジャケットを形成し、該ジャケットの挟持空間部に海水を注入した状態で海中に沈めて海底に保持し、挟持空間部にコンクリートを打設しながら水を押し出すことでコンクリートを充填し、固化させて構造物を製造している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特開2000−162384のように冷却空気流通空間を設けるのみでは高温発熱体のように発熱量が大きい場合においては、熱膨張率の差を吸収できずクラックの発生を回避できない。また、前記ステンレス鋼を利用した場合には支持枠体の製造に手間がかかるとともに材料コストが嵩んでしまうという問題を有している。
一方、前記特開2000−265435のコンクリート構造物は、低温の収納物には適しているが、支持枠体としてポリエチレン等の繊維シートを用いているため強度及び耐熱性に問題が残る。
従って、本発明はかかる従来技術の問題に鑑み、施工が容易でかつ施工コストを低減することができるとともに、強度、耐久性及び耐熱性に優れ、クラックの発生を最小限に抑えることができる繊維強化コンクリートキャスク及びその製造方法、該コンクリートキャスク成型用支持枠体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明はかかる課題を解決するために、請求項1記載の発明は、
コンクリートを打設し固化させて形成されたコンクリートキャスクの少なくとも外周側に、コンクリートの熱膨張率と同値かそれ以下の熱膨張率を有する強化繊維シートが存在することを特徴とする。
また請求項2記載の発明は、前記強化繊維シートが、コンクリートキャスクの外周側及び内周側に存在し、これらが紐体で連結されていることを特徴とする。
さらに、かかる発明において、前記強化繊維が炭素繊維で形成されていることが好適である。
【0009】
かかる発明によれば、従来技術における鉄製部材を補強材若しくは型枠として利用したコンクリートキャスクのように、内部からの発熱に対して鉄製部材が膨張しコンクリートを引っ張ることによってコンクリートにクラックや剥離を発生させることがなく、耐久性、耐熱性に優れたコンクリートキャスクを提供することができる。
【0010】
また、請求項3記載の発明は、コンクリートの熱膨張率と同値かそれ以下の熱膨張率を有する強化繊維シートにより形成した円筒袋状の支持枠体内に、コンクリートを打設して固化形成したことを特徴とする。尚、前記円筒袋状とは、中空円筒形状、底付き中空円筒形状(円筒状容器)、及び底板として中実円筒形状を含む円筒形状を有する袋状構造をいう。
さらに、請求項4記載のように前記強化繊維に負の熱膨張率を有する炭素繊維を用いることにより、キャスク内部の熱に対して温度上昇に伴って炭素繊維が収縮してコンクリートに圧縮力を加え、これにより引張り力に弱く圧縮力に強いコンクリートの強度が飛躍的に向上することとなる。
尚、前記強化繊維は、コンクリートの打設に耐え得る強度を有するとともに、発熱体を収納可能なように耐熱性が高い繊維を用いる必要があり、好ましくは前記紐体も炭素繊維等の強化繊維で形成すると良い。
【0011】
また、請求項5記載の発明は、コンクリートキャスク成型用支持枠体が、コンクリートの熱膨張率と同値かそれ以下の熱膨張率を有する強化繊維シートで形成されていることを特徴とする。
さらに請求項6記載の発明は、前記支持枠体は外側シートと内側シートとが連結された二重構造をなし、該外側シートと内側シートとが紐体により連結されていることを特徴とする。
【0012】
請求項7記載の発明は、コンクリートキャスクを打設成形するための円筒袋状に縫製された支持枠体であって、該支持枠体が強化繊維シート製であることを特徴とする。
尚、前記したように円筒袋状とは、中空円筒形状、底付き中空円筒形状(円筒状容器)、及び底板として中実円筒形状を含む円筒形状を有する袋状構造をいう。
かかる発明によれば、前記請求項1乃至4に記載の作用効果を有するコンクリートキャスクの支持枠体を形成することができる。また、かかる発明において前記支持枠体の下部にコンクリート注入口を設けておくことが好ましい。
【0013】
また、請求項9記載はコンクリートキャスクを製造する方法に関する発明であって、
コンクリート打設用支持枠体を、コンクリートの熱膨張率と同値かそれ以下の熱膨張率を有する強化繊維シートで形成する工程と、
前記支持枠体にコンクリートを打設する工程と、を有することを特徴とし、請求項10記載のように、前記支持枠体の形成工程にて、該支持枠体を構成する外側シートと内側シートとを強化繊維で形成される紐体により連結させることが好ましい。
【0014】
これによれば、コンクリート打設時の圧力が支持枠体の各シートに引張り力として残るが、コンクリート養生後にコンクリートからの反発力が無くなるために、該シートが逆に収縮し、コンクリートを外側から圧縮してプレストレスを与えることとなり、コンクリートがもつ引張りに弱いが、圧縮に強い特質を効果的に生かす構造体を製造することができる。
【0015】
そして、請求項11記載のように、前記支持枠体の形成工程の後に、該形成された支持枠体内に支持枠体形状保持流体を充填させる工程を設け、前記コンクリート打設工程にてコンクリートを前記支持枠体の下部から注入して予め充填されている前記支持枠体形状保持流体と置換させることを特徴とする。
前記支持枠体形状保持流体としては、水若しくは空気等のように取扱いが容易で比重がコンクリートより小さい流体がよい。
【0016】
かかる発明のように、支持枠体形状保持流体を予め充填させておき、コンクリートと置換させることにより、鉄製型枠のように手間のかかる型枠を用意する必要がなく、正確な形状を有するコンクリートキャスクを安定して製造することができる。
即ち、これらの発明によれば、施工が容易でかつ施工コストを低減することができるとともに、強度、耐久性及び耐熱性に優れ、クラックの発生を最小限に抑えることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は本発明の実施形態にかかる繊維強化コンクリートキャスクの斜視図、図2は図1のA−A線断面図(a)、及び(a)のB−B線断面図、図3は本発明の実施形態にかかる繊維強化コンクリートキャスクの製造工程を示す概略図である。
【0018】
本実施形態にかかる繊維強化コンクリートキャスクは、原子力発電所にて発生する使用済燃料、リサイクル燃料等の放射性物質を貯蔵、輸送するための収納容器として用いられる。
図1及び図2(a)、(b)において、本実施形態にかかる繊維強化コンクリートキャスク10は、有底円筒形状の外側シート21と、これより小径の内側シート22とが袋状に縫製されて形成された支持枠体20と、該支持枠体20内に充填されたコンクリート11とからなり、不図示の放射性物質収納キャニスクを格納可能に構成されている。また、前記支持枠体20は、所定形状を保持するために前記外側シート21の内周側と内側シート22の外周側を複数の紐体23で連結されている。
【0019】
かかる構成において、前記外側シート21、内側シート22及び紐体23は、強化繊維で形成されており、該強化繊維のうち少なくとも外側シート21には、コンクリートの熱膨張率と同値かそれ以下の熱膨張率を有する繊維を用いる。即ち、例えば熱膨張率が約0.5〜1.5×10−5/℃のコンクリートを支持枠体20内に充填する場合、該支持枠体20には、約1.5×10−5/℃以下の熱膨張率である強化繊維を用いなければならない。このとき、該強化繊維には炭素繊維のように負の熱膨張率を有し、強度、耐熱性が高い繊維が好適である。勿論、前記内側シート22及び紐体23にも上記した性質を有する強化繊維を用いることが好ましい。
【0020】
さらに、前記支持枠体20の下部には注入口12が具備されるとともに、該支持枠体20の上部には流体排出口13が設けられている。前記注入口12は、支持枠体に打設するコンクリートの供給ホースと連結可能に構成され、コンクリート注入時には供給ホースと注入口12をホースクランプでシールするようになっている。
一方、前記流体排出口13は、コック等の開閉弁を具備していることが好ましく、後述する支持枠体形状保持流体を排出可能な構成を有し、前記開閉弁で支持枠体内を密閉状態に保持可能であることが好ましい。
【0021】
また、前記支持枠体20の形状を保持するための紐体23は、該支持枠体20の円周方向及び高さ方向に複数本配設され、枠体内にコンクリートが充填された場合においてもその形状を維持できる数だけ存在する。
さらに、前記コンクリートキャスク10の上部内周側にはフランジ15が設けられ、蓋部14を嵌め込み可能に構成されている。該フランジ15は、前記内側シート22の内周側に形成された凸部にコンクリート11が充填さて形成されており、また蓋部14は前記支持枠対20と同様に、強化繊維で形成された袋状蓋部内にコンクリート11を充填して形成することが好ましい。
【0022】
また、本実施形態では、コンクリートキャスク10を一体の中空有底円筒部で構成しているが、中空円筒状の胴部と、円板状の底部及び蓋部の3ブロック、若しくはそれ以上の複数のブロックに分割して夫々を別個に製造し、これらを組み合わせて一体のコンクリートキャスクを形成しても良い。
また、コンクリートキャスク10内に格納されるキャニスタ表面と該コンクリートキャスク10の内周面との間の空気が外部へ排出されるように、コンクリートキャスク10側部に給気口及び排気口を設けることが好適である。
【0023】
かかる構成によれば、前記キャニスタ内で発生した熱によりコンクリート11が膨張しても、該コンクリート11より小さい熱膨張率を有する支持枠体20によりコンクリート11を保護し、コンクリートのもつ引張りに弱いが圧縮に強い特質を効果的に生かせる。
さらに、前記強化繊維として炭素繊維を用いることにより、強度及び耐熱性に優れたコンクリートキャスタ10を提供することができる。
【0024】
次に、図3を用いて本実施形態にかかる繊維強化コンクリートキャスクの製造方法を説明する。
まず、図3(a)に示されるように、炭素繊維等の強化繊維にて外側シート及び内側シートを縫製する。強化繊維には、前記したように、コンクリートの熱膨張率と同値かそれ以下の熱膨張率を有し、かつ強度及び耐熱性に優れた繊維を用いる。各シートは、強化繊維からなる所定大きさに織られたシート、若しくは矩形状に織られたシートブロックを所定大きさになるまで縫合したシートの一端を繋ぎ合わせて筒状のシートを製造する。
【0025】
内側シートは外側シートより、キャスクの肉厚長だけ小径にする。尚、強化繊維を繋ぎ合わせる際には接着、溶接による手段を利用してもよい。また、内側シート22の外周面と外側シート21の内周面を、強化繊維にて生成された複数の紐体23で連結するとともに、該連結した各シートの下部には夫々円形状シートを縫合して底部を形成し、さらに上部を円環状シートにより連結して袋状の支持枠体を製造する。
【0026】
さらに、図3(b)のように、前記支持枠体20の下部に設けた注入口12から支持枠体形状保持流体16を注入する。該流体16は、空気若しくは水等の取扱いが容易でコンクリートより比重が小さく、かつコンクリートとの分離性が高い流体を用いる。そして、図3(c)に示されるように該流体16が充填された支持枠体20は、転倒防止用のステー26で固定されてその形状を保持される。
【0027】
次に、図3(d)のように、前記注入口12にコンクリート供給ポンプを連結してコンクリート11を注入するとともに、支持枠体20の上部に具備された流体排出口13の開閉弁を開き、押し出された流体16を排出する。このように、下部からコンクリート11を打設することにより、比重の小さい流体は上部から押し出され、支持枠体20内は図3(e)に示されるようにコンクリート11で置換される。
【0028】
そして、該支持枠体20内へのコンクリートの打設作業が完了すると、コンクリートの注入を停止し、所定期間放置してコンクリートを固化させる。このようにして、支持枠体20内でコンクリート11が固化した円筒形所のコンクリートキャスクが製造される。
かかる方法によれば、施工を簡単化でき、かつ施工費用を低減することができるとともに、耐熱性及び強度の優れたコンクリートキャスクを製造することができる。
尚、前記支持枠体形状保持流体16として水を用いた場合、前記コンクリート11には、材料分離が極めて小さい水中分離型コンクリートを用いることが好ましい。
【0029】
【発明の効果】
以上記載のごとく本発明によれば、従来技術における鉄製部材を補強材若しくは型枠として利用したコンクリートキャスクのように、内部からの発熱に対して鉄製部材が膨張しコンクリートを引っ張ることによってコンクリートにクラックや剥離を発生させることがなく、耐久性、耐熱性に優れている。
また、前記強化繊維に負の熱膨張率を有する炭素繊維を用いることにより、キャスク内部の熱に対して温度上昇に伴って炭素繊維が収縮し、これにより引張り力に弱く圧縮力に強いコンクリートの強度が飛躍的に向上することとなる。
【0030】
また、かかる発明によれば、コンクリート打設時の圧力が支持枠体の各シートに引張り力として残るが、コンクリート養生後にコンクリートからの反発力が無くなるために、該シートが逆に収縮し、コンクリートを外側から圧縮してプレストレスを与えることとなり、コンクリートがもつ引張りに弱いが、圧縮に強い特質を効果的に生かす構造体を形成することができる。
即ち、これらの発明によれば、施工が容易でかつ施工コストを低減することができるとともに、強度、耐久性及び耐熱性に優れ、クラックの発生を最小限に抑えることができるコンクリートキャスクを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる繊維強化コンクリートキャスクの斜視図である。
【図2】図1のA−A線断面図(a)、及び(a)のB−B線断面図である。
【図3】本発明の実施形態にかかる繊維強化コンクリートキャスクの製造工程を示す概略図である。
【図4】従来技術におけるコンクリートキャスクの外観斜視図である。
【符号の説明】
10 コンクリートキャスク
11 コンクリート
12 注入口
13 流体排出口
14 蓋部
16 流体
20 支持枠体
21 外側シート
22 内側シート
23 紐体
【発明の属する技術分野】
本発明は、放射性物質の輸送・貯蓄用容器として用いられる繊維強化コンクリートキャスク及びその成型用支持枠体、該コンクリートキャスクの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
原子力発電所で発生した使用済燃料等のように高レベルの放射線と高い崩壊熱を有する放射性物質を輸送・貯蓄する際には、これを収納する容器が放射線遮へい機能、密封機能、冷却機能及び構造強度を十分に有していなければならない。一般にこれらの容器は鉄筋コンクリート製若しくは鉄板コンクリート製が実用化されているが、未だ問題点を包含しているのが実状である。その問題点の一つとして、コンクリートと鉄材との熱膨張率の差が挙げられる。
【0003】
コンクリートの内部若しくは外側を鉄製部材で補強することにより容器の強度は向上するが、コンクリートに比べて鉄材は熱膨張率が大きいため収納物が発熱性物質である場合にはコンクリートにクラックが発生して損傷してしまう惧れがある。又、コンクリートは金属に比べて熱伝導性が低いため、内部で発生した熱を外部へ放出し難くより一層熱膨張率の差から引起されるクラックの発生を増加させてしまうこととなる。
【0004】
そこで、特開2000−162384では、コンクリートキャスク本体容器の高温化を防止することができるコンクリートキャスクを提供している。
図4に示されるようにかかるコンクリートキャスク51は、コンクリート55により有底円筒状に形成された本体容器53の内周に沿って金属製の内筒56が配設され、その内部にキャニスタ52が挿置されるとともに上部開口部が閉止蓋54により密閉されており、キャニスタ52の外面と本体容器53との間に冷却空気流通空間57、冷却空気供給路58及び冷却空気排出路59が形成されている。
【0005】
このように、冷却空気により本体容器内の排熱を外部へ排出する構成とすることで、容器の耐久性、耐熱性を向上させることができる。
また、コンクリートキャスクの補強材として配設された内筒56に、コンクリートと略同等の熱膨張率を有するステンレス鋼等の金属を利用することも提案されており、これによれば強度を維持したまま本体容器の損傷を最小限に抑えることができる。
【0006】
また、補強材として鉄材を用いる場合に比べて施工作業を簡易化、施工コストを低減化したコンクリート構造物として、特開2000−265435には、ポリエチレン等の繊維シートを支持枠体として用いた構造物が示されている。かかる発明によれば、外側シートと内側シートとで挟持空間部を有するジャケットを形成し、該ジャケットの挟持空間部に海水を注入した状態で海中に沈めて海底に保持し、挟持空間部にコンクリートを打設しながら水を押し出すことでコンクリートを充填し、固化させて構造物を製造している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特開2000−162384のように冷却空気流通空間を設けるのみでは高温発熱体のように発熱量が大きい場合においては、熱膨張率の差を吸収できずクラックの発生を回避できない。また、前記ステンレス鋼を利用した場合には支持枠体の製造に手間がかかるとともに材料コストが嵩んでしまうという問題を有している。
一方、前記特開2000−265435のコンクリート構造物は、低温の収納物には適しているが、支持枠体としてポリエチレン等の繊維シートを用いているため強度及び耐熱性に問題が残る。
従って、本発明はかかる従来技術の問題に鑑み、施工が容易でかつ施工コストを低減することができるとともに、強度、耐久性及び耐熱性に優れ、クラックの発生を最小限に抑えることができる繊維強化コンクリートキャスク及びその製造方法、該コンクリートキャスク成型用支持枠体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明はかかる課題を解決するために、請求項1記載の発明は、
コンクリートを打設し固化させて形成されたコンクリートキャスクの少なくとも外周側に、コンクリートの熱膨張率と同値かそれ以下の熱膨張率を有する強化繊維シートが存在することを特徴とする。
また請求項2記載の発明は、前記強化繊維シートが、コンクリートキャスクの外周側及び内周側に存在し、これらが紐体で連結されていることを特徴とする。
さらに、かかる発明において、前記強化繊維が炭素繊維で形成されていることが好適である。
【0009】
かかる発明によれば、従来技術における鉄製部材を補強材若しくは型枠として利用したコンクリートキャスクのように、内部からの発熱に対して鉄製部材が膨張しコンクリートを引っ張ることによってコンクリートにクラックや剥離を発生させることがなく、耐久性、耐熱性に優れたコンクリートキャスクを提供することができる。
【0010】
また、請求項3記載の発明は、コンクリートの熱膨張率と同値かそれ以下の熱膨張率を有する強化繊維シートにより形成した円筒袋状の支持枠体内に、コンクリートを打設して固化形成したことを特徴とする。尚、前記円筒袋状とは、中空円筒形状、底付き中空円筒形状(円筒状容器)、及び底板として中実円筒形状を含む円筒形状を有する袋状構造をいう。
さらに、請求項4記載のように前記強化繊維に負の熱膨張率を有する炭素繊維を用いることにより、キャスク内部の熱に対して温度上昇に伴って炭素繊維が収縮してコンクリートに圧縮力を加え、これにより引張り力に弱く圧縮力に強いコンクリートの強度が飛躍的に向上することとなる。
尚、前記強化繊維は、コンクリートの打設に耐え得る強度を有するとともに、発熱体を収納可能なように耐熱性が高い繊維を用いる必要があり、好ましくは前記紐体も炭素繊維等の強化繊維で形成すると良い。
【0011】
また、請求項5記載の発明は、コンクリートキャスク成型用支持枠体が、コンクリートの熱膨張率と同値かそれ以下の熱膨張率を有する強化繊維シートで形成されていることを特徴とする。
さらに請求項6記載の発明は、前記支持枠体は外側シートと内側シートとが連結された二重構造をなし、該外側シートと内側シートとが紐体により連結されていることを特徴とする。
【0012】
請求項7記載の発明は、コンクリートキャスクを打設成形するための円筒袋状に縫製された支持枠体であって、該支持枠体が強化繊維シート製であることを特徴とする。
尚、前記したように円筒袋状とは、中空円筒形状、底付き中空円筒形状(円筒状容器)、及び底板として中実円筒形状を含む円筒形状を有する袋状構造をいう。
かかる発明によれば、前記請求項1乃至4に記載の作用効果を有するコンクリートキャスクの支持枠体を形成することができる。また、かかる発明において前記支持枠体の下部にコンクリート注入口を設けておくことが好ましい。
【0013】
また、請求項9記載はコンクリートキャスクを製造する方法に関する発明であって、
コンクリート打設用支持枠体を、コンクリートの熱膨張率と同値かそれ以下の熱膨張率を有する強化繊維シートで形成する工程と、
前記支持枠体にコンクリートを打設する工程と、を有することを特徴とし、請求項10記載のように、前記支持枠体の形成工程にて、該支持枠体を構成する外側シートと内側シートとを強化繊維で形成される紐体により連結させることが好ましい。
【0014】
これによれば、コンクリート打設時の圧力が支持枠体の各シートに引張り力として残るが、コンクリート養生後にコンクリートからの反発力が無くなるために、該シートが逆に収縮し、コンクリートを外側から圧縮してプレストレスを与えることとなり、コンクリートがもつ引張りに弱いが、圧縮に強い特質を効果的に生かす構造体を製造することができる。
【0015】
そして、請求項11記載のように、前記支持枠体の形成工程の後に、該形成された支持枠体内に支持枠体形状保持流体を充填させる工程を設け、前記コンクリート打設工程にてコンクリートを前記支持枠体の下部から注入して予め充填されている前記支持枠体形状保持流体と置換させることを特徴とする。
前記支持枠体形状保持流体としては、水若しくは空気等のように取扱いが容易で比重がコンクリートより小さい流体がよい。
【0016】
かかる発明のように、支持枠体形状保持流体を予め充填させておき、コンクリートと置換させることにより、鉄製型枠のように手間のかかる型枠を用意する必要がなく、正確な形状を有するコンクリートキャスクを安定して製造することができる。
即ち、これらの発明によれば、施工が容易でかつ施工コストを低減することができるとともに、強度、耐久性及び耐熱性に優れ、クラックの発生を最小限に抑えることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は本発明の実施形態にかかる繊維強化コンクリートキャスクの斜視図、図2は図1のA−A線断面図(a)、及び(a)のB−B線断面図、図3は本発明の実施形態にかかる繊維強化コンクリートキャスクの製造工程を示す概略図である。
【0018】
本実施形態にかかる繊維強化コンクリートキャスクは、原子力発電所にて発生する使用済燃料、リサイクル燃料等の放射性物質を貯蔵、輸送するための収納容器として用いられる。
図1及び図2(a)、(b)において、本実施形態にかかる繊維強化コンクリートキャスク10は、有底円筒形状の外側シート21と、これより小径の内側シート22とが袋状に縫製されて形成された支持枠体20と、該支持枠体20内に充填されたコンクリート11とからなり、不図示の放射性物質収納キャニスクを格納可能に構成されている。また、前記支持枠体20は、所定形状を保持するために前記外側シート21の内周側と内側シート22の外周側を複数の紐体23で連結されている。
【0019】
かかる構成において、前記外側シート21、内側シート22及び紐体23は、強化繊維で形成されており、該強化繊維のうち少なくとも外側シート21には、コンクリートの熱膨張率と同値かそれ以下の熱膨張率を有する繊維を用いる。即ち、例えば熱膨張率が約0.5〜1.5×10−5/℃のコンクリートを支持枠体20内に充填する場合、該支持枠体20には、約1.5×10−5/℃以下の熱膨張率である強化繊維を用いなければならない。このとき、該強化繊維には炭素繊維のように負の熱膨張率を有し、強度、耐熱性が高い繊維が好適である。勿論、前記内側シート22及び紐体23にも上記した性質を有する強化繊維を用いることが好ましい。
【0020】
さらに、前記支持枠体20の下部には注入口12が具備されるとともに、該支持枠体20の上部には流体排出口13が設けられている。前記注入口12は、支持枠体に打設するコンクリートの供給ホースと連結可能に構成され、コンクリート注入時には供給ホースと注入口12をホースクランプでシールするようになっている。
一方、前記流体排出口13は、コック等の開閉弁を具備していることが好ましく、後述する支持枠体形状保持流体を排出可能な構成を有し、前記開閉弁で支持枠体内を密閉状態に保持可能であることが好ましい。
【0021】
また、前記支持枠体20の形状を保持するための紐体23は、該支持枠体20の円周方向及び高さ方向に複数本配設され、枠体内にコンクリートが充填された場合においてもその形状を維持できる数だけ存在する。
さらに、前記コンクリートキャスク10の上部内周側にはフランジ15が設けられ、蓋部14を嵌め込み可能に構成されている。該フランジ15は、前記内側シート22の内周側に形成された凸部にコンクリート11が充填さて形成されており、また蓋部14は前記支持枠対20と同様に、強化繊維で形成された袋状蓋部内にコンクリート11を充填して形成することが好ましい。
【0022】
また、本実施形態では、コンクリートキャスク10を一体の中空有底円筒部で構成しているが、中空円筒状の胴部と、円板状の底部及び蓋部の3ブロック、若しくはそれ以上の複数のブロックに分割して夫々を別個に製造し、これらを組み合わせて一体のコンクリートキャスクを形成しても良い。
また、コンクリートキャスク10内に格納されるキャニスタ表面と該コンクリートキャスク10の内周面との間の空気が外部へ排出されるように、コンクリートキャスク10側部に給気口及び排気口を設けることが好適である。
【0023】
かかる構成によれば、前記キャニスタ内で発生した熱によりコンクリート11が膨張しても、該コンクリート11より小さい熱膨張率を有する支持枠体20によりコンクリート11を保護し、コンクリートのもつ引張りに弱いが圧縮に強い特質を効果的に生かせる。
さらに、前記強化繊維として炭素繊維を用いることにより、強度及び耐熱性に優れたコンクリートキャスタ10を提供することができる。
【0024】
次に、図3を用いて本実施形態にかかる繊維強化コンクリートキャスクの製造方法を説明する。
まず、図3(a)に示されるように、炭素繊維等の強化繊維にて外側シート及び内側シートを縫製する。強化繊維には、前記したように、コンクリートの熱膨張率と同値かそれ以下の熱膨張率を有し、かつ強度及び耐熱性に優れた繊維を用いる。各シートは、強化繊維からなる所定大きさに織られたシート、若しくは矩形状に織られたシートブロックを所定大きさになるまで縫合したシートの一端を繋ぎ合わせて筒状のシートを製造する。
【0025】
内側シートは外側シートより、キャスクの肉厚長だけ小径にする。尚、強化繊維を繋ぎ合わせる際には接着、溶接による手段を利用してもよい。また、内側シート22の外周面と外側シート21の内周面を、強化繊維にて生成された複数の紐体23で連結するとともに、該連結した各シートの下部には夫々円形状シートを縫合して底部を形成し、さらに上部を円環状シートにより連結して袋状の支持枠体を製造する。
【0026】
さらに、図3(b)のように、前記支持枠体20の下部に設けた注入口12から支持枠体形状保持流体16を注入する。該流体16は、空気若しくは水等の取扱いが容易でコンクリートより比重が小さく、かつコンクリートとの分離性が高い流体を用いる。そして、図3(c)に示されるように該流体16が充填された支持枠体20は、転倒防止用のステー26で固定されてその形状を保持される。
【0027】
次に、図3(d)のように、前記注入口12にコンクリート供給ポンプを連結してコンクリート11を注入するとともに、支持枠体20の上部に具備された流体排出口13の開閉弁を開き、押し出された流体16を排出する。このように、下部からコンクリート11を打設することにより、比重の小さい流体は上部から押し出され、支持枠体20内は図3(e)に示されるようにコンクリート11で置換される。
【0028】
そして、該支持枠体20内へのコンクリートの打設作業が完了すると、コンクリートの注入を停止し、所定期間放置してコンクリートを固化させる。このようにして、支持枠体20内でコンクリート11が固化した円筒形所のコンクリートキャスクが製造される。
かかる方法によれば、施工を簡単化でき、かつ施工費用を低減することができるとともに、耐熱性及び強度の優れたコンクリートキャスクを製造することができる。
尚、前記支持枠体形状保持流体16として水を用いた場合、前記コンクリート11には、材料分離が極めて小さい水中分離型コンクリートを用いることが好ましい。
【0029】
【発明の効果】
以上記載のごとく本発明によれば、従来技術における鉄製部材を補強材若しくは型枠として利用したコンクリートキャスクのように、内部からの発熱に対して鉄製部材が膨張しコンクリートを引っ張ることによってコンクリートにクラックや剥離を発生させることがなく、耐久性、耐熱性に優れている。
また、前記強化繊維に負の熱膨張率を有する炭素繊維を用いることにより、キャスク内部の熱に対して温度上昇に伴って炭素繊維が収縮し、これにより引張り力に弱く圧縮力に強いコンクリートの強度が飛躍的に向上することとなる。
【0030】
また、かかる発明によれば、コンクリート打設時の圧力が支持枠体の各シートに引張り力として残るが、コンクリート養生後にコンクリートからの反発力が無くなるために、該シートが逆に収縮し、コンクリートを外側から圧縮してプレストレスを与えることとなり、コンクリートがもつ引張りに弱いが、圧縮に強い特質を効果的に生かす構造体を形成することができる。
即ち、これらの発明によれば、施工が容易でかつ施工コストを低減することができるとともに、強度、耐久性及び耐熱性に優れ、クラックの発生を最小限に抑えることができるコンクリートキャスクを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる繊維強化コンクリートキャスクの斜視図である。
【図2】図1のA−A線断面図(a)、及び(a)のB−B線断面図である。
【図3】本発明の実施形態にかかる繊維強化コンクリートキャスクの製造工程を示す概略図である。
【図4】従来技術におけるコンクリートキャスクの外観斜視図である。
【符号の説明】
10 コンクリートキャスク
11 コンクリート
12 注入口
13 流体排出口
14 蓋部
16 流体
20 支持枠体
21 外側シート
22 内側シート
23 紐体
Claims (11)
- コンクリートを打設し固化させて形成されたコンクリートキャスクの少なくとも外周側に、コンクリートの熱膨張率と同値かそれ以下の熱膨張率を有する強化繊維シートが存在することを特徴とする繊維強化コンクリートキャスク。
- 前記強化繊維シートが、コンクリートキャスクの外周側及び内周側に存在し、これらが紐体で連結されていることを特徴とする請求項1記載の繊維強化コンクリートキャスク。
- コンクリートの熱膨張率と同値かそれ以下の熱膨張率を有する強化繊維シートにより形成した円筒袋状の支持枠体内に、コンクリートを打設して固化形成したことを特徴とする繊維強化コンクリートキャスク。
- 前記強化繊維シートが炭素繊維で形成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の繊維強化コンクリートキャスク。
- コンクリートキャスク成型用支持枠体が、コンクリートの熱膨張率と同値かそれ以下の熱膨張率を有する強化繊維シートで形成されていることを特徴とするコンクリートキャスク成型用支持枠体。
- 前記支持枠体は外側シートと内側シートとが連結された二重構造をなし、該外側シートと内側シートとが紐体により連結されていることを特徴とする請求項5記載のコンクリートキャスク成型用支持枠体。
- コンクリートキャスクを打設成形するための円筒袋状に縫製された支持枠体であって、該支持枠体が強化繊維シート製であることを特徴とするコンクリートキャスク成型用支持枠体。
- 前記支持枠体の下部にコンクリート注入口を設けたことを特徴とする請求項5乃至7の何れかに記載のコンクリートキャスク成型用支持枠体。
- コンクリート打設用支持枠体を、コンクリートの熱膨張率と同値かそれ以下の熱膨張率を有する強化繊維シートで形成する工程と、
前記支持枠体にコンクリートを打設する工程と、を有することを特徴とする繊維強化コンクリートキャスクの製造方法。 - 前記支持枠体の形成工程にて、該支持枠体を構成する外側シートと内側シートとを強化繊維で形成される紐体により連結させることを特徴とする請求項9記載の繊維強化コンクリートキャスクの製造方法。
- 前記支持枠体の形成工程の後に、該形成された支持枠体内に支持枠体形状保持流体を充填させる工程を設け、前記コンクリート打設工程にてコンクリートを前記支持枠体の下部から注入して予め充填されている前記支持枠体形状保持流体と置換させることを特徴とする請求項9記載の繊維強化コンクリートキャスクの製造方法。
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