JPH0129263Y2 - - Google Patents
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- JPH0129263Y2 JPH0129263Y2 JP1985035748U JP3574885U JPH0129263Y2 JP H0129263 Y2 JPH0129263 Y2 JP H0129263Y2 JP 1985035748 U JP1985035748 U JP 1985035748U JP 3574885 U JP3574885 U JP 3574885U JP H0129263 Y2 JPH0129263 Y2 JP H0129263Y2
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Landscapes
- Nonwoven Fabrics (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
利用分野
本考案は、補強用基布とくに複合成型体強化用
基布に関する。 従来技術 FRP(繊維強化プラスチツク)、セメント、コ
ンクリート、ターポリンなどの複合成型体には、
補強用基布が使用されることがある。例えば、テ
ニス用ラケツト、釣竿等には炭素繊維、ガラス繊
維、芳香族ポリアミド繊維等の高強度、高剛性、
高弾性マルチフイラメント製基布をエポキシ樹脂
等のマトリツクス樹脂で固めたものが使用されて
いる。またセメントやコンクリートの強化には耐
アルカリ性のビニロン繊維等が強化基布として使
用されることがある。また紙もしくはフイルムの
間に強化材を入れた、いわゆるターポリンに強化
材として基布が使用されることがある。 これらの強化用基布としては、例えば、強化用
繊維を織物状にしたもの、経糸に少量の接着剤を
含浸させてほつれを防いだ上で緯糸に熱融着性繊
維を用いて経糸との交点で接着したもの、緯糸に
接着剤を含浸させて経糸と接着さたもの等が知ら
れている。 解決すべき問題点 強化繊維を織物状とした強化用基布は、経糸/
緯糸交点において上下に屈曲することとなり、そ
れだけ強度が低下することとなる。また、織物は
経緯とも構成密度にかなり制限を受ける。さら
に、密度の粗なものは繊維が滑やすく生産困難で
ある等の欠点がある。 経糸に接着剤を含浸させる方法は、含浸接着剤
の影響でマトリツクス樹脂の基布への浸入が妨げ
られ補強強度が不十分となる。また、緯糸に熱融
着性繊維を用いているので、緯方向の強度はほと
んど期待できない。 緯糸に接着剤を含浸させる方法は、上記の方法
の欠点を改良する上で非常に優れた方法である
が、緯糸に接着剤を含浸させているため、緯糸と
マトリツクス樹脂の密着性が悪く、緯方向の強度
が十分上げられない。これを解決するため、マト
リツクス樹脂と相溶性のよい接着剤を使用するこ
とが考えられるが、この場合は基布にマトリツク
ス樹脂を含浸させる際に、緯糸中の接着剤がマト
リツクス樹脂に溶解し、経糸と緯糸の接着力が低
下し、基布の組織が乱れ、補強効果が低下しやす
い等の問題がある。 問題点を解決する手段 本考案は、平行に配列した経糸と緯糸に交わる
緯糸とを熱可塑性繊維よりなる目付けが5〜20
g/m2である極薄の不織布を用いて、経糸・緯糸
および経緯糸間の糸の配列状態を固着保持するこ
とにより前記問題点を解決したものである。 第1図は、平行に引揃えた経糸1と緯糸2の間
に熱可塑性繊維よりなる極薄の不織布3を配置し
加熱加圧して、経糸1と緯糸2とを固着保持した
第1の態様の斜視図である。第2図に断面概念図
を示す。 第3図は平行に引揃えた経糸1に緯糸2を重
ね、経糸側に熱可塑性繊維よりなる極薄不織布を
配置し加熱加圧して、経糸1と緯糸2とを固着保
持した第2の態様の断面概念図である。 第4図は、平行に引揃えた経糸1と緯糸2を重
ね緯糸側より熱可塑性繊維よりなる極薄不織布3
を配置し加熱加圧して、経糸1と緯糸2とを固着
保持した第3の態様の断面概念図である。 上記各態様は極薄不織布を一枚使用した態様で
あるが、合計の厚さに注意して二枚もしくは三枚
使用することも可能である。 本考案において、経糸1はその使用目的に応じ
て任意に選定すればよいが、高強度の複合成型体
を得るには、高強度、高剛性、高弾性のマルチフ
イラメント、例えば、炭素繊維、黒鉛繊維、芳香
族ポリアミド繊維等の有機繊維、ガラス繊維等各
種無機繊維等が適当である。これらのマルチフイ
ラメントは無撚糸または甘撚糸である。甘撚糸の
撚の程度は約5〜40回/m、望ましくは10〜20
回/mである。撚りが強いとシート強度が低下
し、あるいはマトリツクス樹脂の含浸が不十分と
なるため、成型された複合体の強度が十分でない
場合を生ずる。経糸の太さは300〜30000デニール
程度のものが適当である。セメント、コンクリー
ト等の強化用基布には耐アルカリ性のビニロン繊
維等を使用するのが好ましい。また、ターポリン
で導電性が必要な場合には炭素繊維を使用しても
よい。 緯糸2は、経糸と同質のものを使用してもよ
く、あるいは別の繊維を使用してもよい。緯糸は
炭素繊維、黒鉛繊維、芳香族ポリアミド繊維等の
有機繊維、ガラス繊維等、各種無機繊維のほか、
極薄の不織布より高い融点を有するポリアミド繊
維、ポリエステル繊維等を用いればよい。これら
の緯糸の太さは100〜30000デニールが適当であ
る。緯糸は無撚糸または甘撚糸である。甘撚の場
合の撚数は20回/m以下にするのがよく、10回/
mとするのがより好ましい。撚数が大きくなると
緯糸断面の偏平化が困難となり、経糸を傷つける
恐れがあり、かつ経糸との接着性が悪くなる。 熱可塑性繊維よりなる極薄不織布は、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ナイロン、ナイロンコポ
リマー、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、
ポリエチレン・酢酸ビニルコポリマー、ポリエス
テルコポリマー、または、こららの複合繊維より
なる不織布である。その厚さの指標となる目付は
5〜20g/m2の極薄のものが必要である。5g/
m2より小さいものは薄くなりすぎ不織布の製造が
困難であり、20g/m2をこえると本考案の補強用
基布を用いて製造した複合材の層間せん断強度が
小さくなり補強効果が十分に発揮出来ない。さら
に好ましくは10〜20g/m2である。 この不織布は繊維が不規則に配向し、かつ目付
が小さいので、繊維相互の交点では接着されてい
るが、不規則な網目状空間が多くなつている。 作用・効果 第1図は、平行に引揃えた経糸1と緯糸2の間
に熱可塑性繊維よりなる極薄の不織布3を配置し
加熱加圧して、経糸1と緯糸2とを固着保持した
態様である。 このような構成にすることにより、経糸緯糸と
もに直線性を維持し、経糸緯糸ともに繊維束が偏
平化するので樹脂の浸透のよい基布が得られ、補
強用として用い作成した複合材は層間剥離を起こ
し難い。この態様は経糸および緯糸とも間隔を開
けたスクリムの製造に好適である。 熱可塑性繊維よりなる不織布のみによる固着で
補強用基布としての性能はほぼ満足できるが、さ
らに強い接着力が求められる場合には緯糸にポリ
エチレン、ポリプロピレン、ナイロン等の極薄不
織布に用いられるのと同様の材質の熱可塑性融着
繊維を巻付けた糸を使用してもよい。 第3図は第2の態様で平行に引揃えた経糸1に
緯糸2を重ね、経糸側に熱可塑性繊維よりなる極
薄不織布を配置し加熱加圧して、経糸1と緯糸2
とを固着保持したものである。この態様において
緯糸に熱融着糸を巻付けた糸を用いると、経糸の
片面は不織布により、反対側の面は熱融着糸付き
緯糸により固着保持されるので、経糸密度が高く
かつ経糸に無撚糸を用いた場合でも繊維束から単
繊維のほつれがなく取扱い性のよい基布となる。 第4図は、平行に引揃えた経糸1と緯糸2を重
ね緯糸側より熱可塑性繊維よりなる極薄不織布3
を配置し加熱加圧して、経糸1と緯糸2とを固着
保持したものである。通常、緯糸は細い糸が使用
され、また密度が粗く配列される。この緯糸側に
固着するので、不織布のみでも確実に固着保持で
きる。 実施例 経糸としてガラスロービング(1150tex)を、
2.5本/cmピツチで100cm幅に平行に配列し、それ
と交わるようにガラスヤーン(600d)を、1
本/cmピツチに配置して、その間に共重合ナイロ
ンよりなる不織布を重ね合せて、加熱加圧して接
着させ補強用基布を作成した。同様に、目付を変
更した不織布を用いて、合計5点作成した。得ら
れた補強用基布を用いてハンドレイアツプ法で不
飽和ポリエステル樹脂を含浸し5プライの繊維含
有率50%の一方向性積層板を作成し、層間せん断
強度を、スパン長を厚さの4倍とした3点曲のシ
ヨートビーム法により測定した。 結果を表1に示す。 【表】
基布に関する。 従来技術 FRP(繊維強化プラスチツク)、セメント、コ
ンクリート、ターポリンなどの複合成型体には、
補強用基布が使用されることがある。例えば、テ
ニス用ラケツト、釣竿等には炭素繊維、ガラス繊
維、芳香族ポリアミド繊維等の高強度、高剛性、
高弾性マルチフイラメント製基布をエポキシ樹脂
等のマトリツクス樹脂で固めたものが使用されて
いる。またセメントやコンクリートの強化には耐
アルカリ性のビニロン繊維等が強化基布として使
用されることがある。また紙もしくはフイルムの
間に強化材を入れた、いわゆるターポリンに強化
材として基布が使用されることがある。 これらの強化用基布としては、例えば、強化用
繊維を織物状にしたもの、経糸に少量の接着剤を
含浸させてほつれを防いだ上で緯糸に熱融着性繊
維を用いて経糸との交点で接着したもの、緯糸に
接着剤を含浸させて経糸と接着さたもの等が知ら
れている。 解決すべき問題点 強化繊維を織物状とした強化用基布は、経糸/
緯糸交点において上下に屈曲することとなり、そ
れだけ強度が低下することとなる。また、織物は
経緯とも構成密度にかなり制限を受ける。さら
に、密度の粗なものは繊維が滑やすく生産困難で
ある等の欠点がある。 経糸に接着剤を含浸させる方法は、含浸接着剤
の影響でマトリツクス樹脂の基布への浸入が妨げ
られ補強強度が不十分となる。また、緯糸に熱融
着性繊維を用いているので、緯方向の強度はほと
んど期待できない。 緯糸に接着剤を含浸させる方法は、上記の方法
の欠点を改良する上で非常に優れた方法である
が、緯糸に接着剤を含浸させているため、緯糸と
マトリツクス樹脂の密着性が悪く、緯方向の強度
が十分上げられない。これを解決するため、マト
リツクス樹脂と相溶性のよい接着剤を使用するこ
とが考えられるが、この場合は基布にマトリツク
ス樹脂を含浸させる際に、緯糸中の接着剤がマト
リツクス樹脂に溶解し、経糸と緯糸の接着力が低
下し、基布の組織が乱れ、補強効果が低下しやす
い等の問題がある。 問題点を解決する手段 本考案は、平行に配列した経糸と緯糸に交わる
緯糸とを熱可塑性繊維よりなる目付けが5〜20
g/m2である極薄の不織布を用いて、経糸・緯糸
および経緯糸間の糸の配列状態を固着保持するこ
とにより前記問題点を解決したものである。 第1図は、平行に引揃えた経糸1と緯糸2の間
に熱可塑性繊維よりなる極薄の不織布3を配置し
加熱加圧して、経糸1と緯糸2とを固着保持した
第1の態様の斜視図である。第2図に断面概念図
を示す。 第3図は平行に引揃えた経糸1に緯糸2を重
ね、経糸側に熱可塑性繊維よりなる極薄不織布を
配置し加熱加圧して、経糸1と緯糸2とを固着保
持した第2の態様の断面概念図である。 第4図は、平行に引揃えた経糸1と緯糸2を重
ね緯糸側より熱可塑性繊維よりなる極薄不織布3
を配置し加熱加圧して、経糸1と緯糸2とを固着
保持した第3の態様の断面概念図である。 上記各態様は極薄不織布を一枚使用した態様で
あるが、合計の厚さに注意して二枚もしくは三枚
使用することも可能である。 本考案において、経糸1はその使用目的に応じ
て任意に選定すればよいが、高強度の複合成型体
を得るには、高強度、高剛性、高弾性のマルチフ
イラメント、例えば、炭素繊維、黒鉛繊維、芳香
族ポリアミド繊維等の有機繊維、ガラス繊維等各
種無機繊維等が適当である。これらのマルチフイ
ラメントは無撚糸または甘撚糸である。甘撚糸の
撚の程度は約5〜40回/m、望ましくは10〜20
回/mである。撚りが強いとシート強度が低下
し、あるいはマトリツクス樹脂の含浸が不十分と
なるため、成型された複合体の強度が十分でない
場合を生ずる。経糸の太さは300〜30000デニール
程度のものが適当である。セメント、コンクリー
ト等の強化用基布には耐アルカリ性のビニロン繊
維等を使用するのが好ましい。また、ターポリン
で導電性が必要な場合には炭素繊維を使用しても
よい。 緯糸2は、経糸と同質のものを使用してもよ
く、あるいは別の繊維を使用してもよい。緯糸は
炭素繊維、黒鉛繊維、芳香族ポリアミド繊維等の
有機繊維、ガラス繊維等、各種無機繊維のほか、
極薄の不織布より高い融点を有するポリアミド繊
維、ポリエステル繊維等を用いればよい。これら
の緯糸の太さは100〜30000デニールが適当であ
る。緯糸は無撚糸または甘撚糸である。甘撚の場
合の撚数は20回/m以下にするのがよく、10回/
mとするのがより好ましい。撚数が大きくなると
緯糸断面の偏平化が困難となり、経糸を傷つける
恐れがあり、かつ経糸との接着性が悪くなる。 熱可塑性繊維よりなる極薄不織布は、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ナイロン、ナイロンコポ
リマー、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、
ポリエチレン・酢酸ビニルコポリマー、ポリエス
テルコポリマー、または、こららの複合繊維より
なる不織布である。その厚さの指標となる目付は
5〜20g/m2の極薄のものが必要である。5g/
m2より小さいものは薄くなりすぎ不織布の製造が
困難であり、20g/m2をこえると本考案の補強用
基布を用いて製造した複合材の層間せん断強度が
小さくなり補強効果が十分に発揮出来ない。さら
に好ましくは10〜20g/m2である。 この不織布は繊維が不規則に配向し、かつ目付
が小さいので、繊維相互の交点では接着されてい
るが、不規則な網目状空間が多くなつている。 作用・効果 第1図は、平行に引揃えた経糸1と緯糸2の間
に熱可塑性繊維よりなる極薄の不織布3を配置し
加熱加圧して、経糸1と緯糸2とを固着保持した
態様である。 このような構成にすることにより、経糸緯糸と
もに直線性を維持し、経糸緯糸ともに繊維束が偏
平化するので樹脂の浸透のよい基布が得られ、補
強用として用い作成した複合材は層間剥離を起こ
し難い。この態様は経糸および緯糸とも間隔を開
けたスクリムの製造に好適である。 熱可塑性繊維よりなる不織布のみによる固着で
補強用基布としての性能はほぼ満足できるが、さ
らに強い接着力が求められる場合には緯糸にポリ
エチレン、ポリプロピレン、ナイロン等の極薄不
織布に用いられるのと同様の材質の熱可塑性融着
繊維を巻付けた糸を使用してもよい。 第3図は第2の態様で平行に引揃えた経糸1に
緯糸2を重ね、経糸側に熱可塑性繊維よりなる極
薄不織布を配置し加熱加圧して、経糸1と緯糸2
とを固着保持したものである。この態様において
緯糸に熱融着糸を巻付けた糸を用いると、経糸の
片面は不織布により、反対側の面は熱融着糸付き
緯糸により固着保持されるので、経糸密度が高く
かつ経糸に無撚糸を用いた場合でも繊維束から単
繊維のほつれがなく取扱い性のよい基布となる。 第4図は、平行に引揃えた経糸1と緯糸2を重
ね緯糸側より熱可塑性繊維よりなる極薄不織布3
を配置し加熱加圧して、経糸1と緯糸2とを固着
保持したものである。通常、緯糸は細い糸が使用
され、また密度が粗く配列される。この緯糸側に
固着するので、不織布のみでも確実に固着保持で
きる。 実施例 経糸としてガラスロービング(1150tex)を、
2.5本/cmピツチで100cm幅に平行に配列し、それ
と交わるようにガラスヤーン(600d)を、1
本/cmピツチに配置して、その間に共重合ナイロ
ンよりなる不織布を重ね合せて、加熱加圧して接
着させ補強用基布を作成した。同様に、目付を変
更した不織布を用いて、合計5点作成した。得ら
れた補強用基布を用いてハンドレイアツプ法で不
飽和ポリエステル樹脂を含浸し5プライの繊維含
有率50%の一方向性積層板を作成し、層間せん断
強度を、スパン長を厚さの4倍とした3点曲のシ
ヨートビーム法により測定した。 結果を表1に示す。 【表】
第1図は本考案の一態様の斜視図、第2図は第
1図の断面概念図、第3,4図は他の態様の断面
概念図である。 1……経糸、2……緯糸、3……極薄の不織
布。
1図の断面概念図、第3,4図は他の態様の断面
概念図である。 1……経糸、2……緯糸、3……極薄の不織
布。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 1 平行に配列した経糸1と交わる状態に緯糸2
を配置して二層となし、経糸1と緯糸2の間、
もしくは、経糸1または緯糸2の外側の少なく
ともいずれかに、熱可塑性繊維よりなり目付け
5〜20g/m2である不織布3を配置し加熱接着
することにより、繊維相互の配列状態を固着保
持したことを特徴とする補強用基布。 2 経糸および緯糸がマルチフイラメントである
無撚または甘撚糸である第1項記載の補強用基
布。 3 経糸または緯糸の少なくとも一方が、高弾
性・高剛性のマルチフイラメントである第1項
記載の補強用基布。 4 マルチフイラメントが、炭素繊維、黒鉛繊
維、芳香族ポリアミド繊維、またはガラス繊
維、である第1項記載の補強用基布。 5 熱可塑性繊維がポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ナイロン、ナイロンコポリマー、ポリ塩化
ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン・
酢酸ビニルコポリマー、ポリエステルコポリマ
ー、または、これらの複合繊維である第1項記
載の補強用基布。 6 経糸1と緯糸2との間に不織布3が配置され
ている第1項記載の補強用基布。 7 緯糸2と不織布3との間に経糸1が配置され
ている第1項記載の補強用基布。 8 経糸1と不織布3の間に緯糸2が配置されて
いる第1項記載の補強用基布。 9 緯糸2に熱融着糸を巻付けた糸を用いる第1
項記載の補強用基布。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1985035748U JPH0129263Y2 (ja) | 1985-03-12 | 1985-03-12 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1985035748U JPH0129263Y2 (ja) | 1985-03-12 | 1985-03-12 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61150891U JPS61150891U (ja) | 1986-09-18 |
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