JPH063660U - 感熱記録型タック媒体 - Google Patents

感熱記録型タック媒体

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JPH063660U
JPH063660U JP4873292U JP4873292U JPH063660U JP H063660 U JPH063660 U JP H063660U JP 4873292 U JP4873292 U JP 4873292U JP 4873292 U JP4873292 U JP 4873292U JP H063660 U JPH063660 U JP H063660U
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cloth
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展弘 久保田
光宏 吉田
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Tomoegawa Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は支持体として布帛を用い、布帛特有
の風合いを損なうことなく、良好な記録特性と優れた耐
久性を有する感熱記録型タック媒体を提供するものであ
る。 【構成】 支持体として織り密度30本/cm以上でか
つ織り間隙150μm以下の布帛を用い、該支持体の表
面にアンダー層、無色または淡色のロイコ染料と該ロイ
コ染料を熱時発色せしめる顕色剤と水性樹脂とを主成分
とする感熱発色層、および水性樹脂を主成分とする保護
層を順次積層して設け、かつ、裏面に粘着剤層を介して
剥離紙が貼り合わされていることを特徴とする感熱記録
型タック媒体。 【効果】 本考案の感熱記録型タック媒体は、布帛とし
ての風合いを有し、屋外での使用にも十分適応できる耐
久性を有しているので、デザイン関係、イベント関係、
広告関係等の多方面の分野に用いることのできるもので
ある。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は感熱記録体に関し、より詳細には特定の布帛を支持体として用いたこ とにより、布帛特有の風合いをそこなうことなく、良好な記録特性と優れた耐久 性を有する感熱記録型タック媒体を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に無色又は淡色のロイコ染料と該染料と熱時反応して発色させる顕色剤と を主成分とする感熱記録層を有する感熱記録体は、特公昭45−14035号に 公表され、広く実用化されている。この感熱記録体に記録を行うには、サーマル ヘッドを内蔵したサーマルプリンター等が用いられるが、このような感熱記録法 は、従来実用化された他の記録法に比べて、記録時に騒音がない、現像定着の必 要がない、メンテナンスフリーである、機器が比較的安価でありコンパクトであ る、得られる発色が非常に鮮明であるといった特徴から、情報産業の発展に伴い 、ファクシミリやコンピューター分野、各種計測器、ラベル用等に広く使用され ている。 近年、感熱記録方式の迅速性、簡便性のために、デザイン関係、イベント関係 、広告関係等の分野において感熱記録体の用途展開が図られてきている。これら の分野ではその業務性質上、例えば、布帛とか皮革という紙以外の特有の形態を 有する物への高精細な記録や、展示ボード等に貼り付けて使用されたり屋外で使 用される場合が多々あることより、記録画像の耐久性に加えて感熱記録体自体の 耐久性が優れることが必要となっている。 しかしながら、従来の感熱記録体は紙や合成紙、さらには合成樹脂フィルムを 支持体として感熱記録層を塗工したものであり、前記広範囲な用途への適用が困 難であった。例えば、図面とかポスターの様に大面積の記録体として使用した場 合には、折りたたんだときの折り目跡の問題等の取扱い上の制約があること、ま た紙を支持体とした通常の記録体は耐久性、耐水性に難点があった。また、貼り 付けて用いる際に溶剤系糊の場合の溶剤の浸透による記録画像の退色や水性系糊 の場合における紙支持体のシワ発生等の問題があった。このような問題点を解決 し、かつ布帛の感触を有し、記録適性に優れた感熱記録型タック媒体については 、全く開発されていないのが現状である。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、上記の如き事情に鑑み、布帛を支持体として使用し、布帛特有の風 合いと優れた耐久性を維持しながら、良好な記録特性を有する感熱記録型タック 媒体を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本考案は支持体として織り密度30本/cm以上でかつ織り間隙150μm以 下の布帛を用い、該支持体の表面にアンダー層、無色または淡色のロイコ染料と 該ロイコ染料を熱時発色せしめる顕色剤と水性樹脂とを主成分とする感熱発色層 、および水性樹脂を主成分とする保護層を順次積層して設け、かつ、裏面に粘着 剤層を介して剥離紙が貼り合わされていることを特徴とする感熱記録型タック媒 体である。 即ち、本考案の感熱記録型タック媒体は図1に示す層構成を有するものであり 、支持体としての布帛1の表面に、アンダー層2、感熱発色層3および保護層4 が順次積層して設けられ、裏面には粘着剤層5を介して剥離紙6が設けられた構 成を有するものである。
【0005】 本考案に用いられる支持体である布帛は、織り密度として30本/cm以上で 、かつ織り間隙150μm以下であり、特に好ましくは、織り密度40〜200 本/cm、織り間隙が10〜100μmである。ここで、布帛の織り密度が30 本/cm以上、織り間隙が150μm以下のどちらか一方でも満しない布帛は、 織り糸が太すぎたり、織り糸の間隙が大きすぎるためにアンダー層や感熱発色層 が形成しにくいという問題があり、たとえ形成できたとしても感熱記録体表面に 支持体である布帛表面の凹凸の影響が現れ、記録特性を損なうという問題を有す るものである。また、織り密度が200本/cmを越えると布帛を構成する織り 糸が細くなり過ぎて支持体としての強度に支障をきたす恐れがあり、一方、織り 間隙が10μm以下の如く極度に織り糸の間隙が狭い布帛は製造上困難でコスト 的問題を有するので好ましくない。本考案においては上記の如き特定の支持体、 即ち織り密度が高くて布帛を構成する織り糸の間隙が狭い支持体を用いることに より、塗工液の裏回りを防止でき、均一な塗工層の形成が可能となり、良好な記 録特性を得ることができる。本考案でいう織り密度及び織り間隙とは、布帛の表 面を実体顕微鏡にて写真撮影して、その織り形態より求めるものである。なお、 織り密度、織り間隙において、布帛の織り方の関係から縦方向と横方向で相違が ある場合は、それを平均して求めるものである。
【0006】 本考案における布帛は、上記の特定の形態、即ち織り密度が30本/cm以上 で、かつ織り間隙150μm以下であれば、その材質は特に限定されることなく 、又、下記に述べるように熱カレンダー処理が施されていても、未処理であって もよい。材質としては、例えば、綿、レーヨン、アセテート系、ポリエステル系 、ポリアクリル系、ポリアミド系等の各種繊維よりなるシート状物が用いられる 。 また、上記の如き布帛に熱カレンダー処理等を施すことにより、表面のベック 平滑度(JIS−P8119に準じる)を5秒以上、好ましくは10秒以上とし た布帛を支持体として用いることが好ましい。この平滑性の向上は、布帛の表面 上に積層して形成されるアンダー層、感熱発色層及び保護層をより均一に形成す ることができ、記録むらを低減するという記録特性向上に効果的である。更に、 支持体である布帛の平滑度が向上することによってアンダー層をより薄く形成す ることができるため、布帛の風合いを保持するのに効果的である。
【0007】 本考案におけるアンダー層には、各種の溶剤可溶性樹脂、水溶性樹脂、水性エ マルジョン等の樹脂を適宜用いることができ、必要に応じて充填剤を用いること ができる。ここで、使用される樹脂としては、ガラス転移温度50℃以下、好ま しくは30℃以下の樹脂が、本考案の目的を達成する上で特に好適である。 アンダー層に好適に用いられるガラス転移温度が50℃以下の結着剤としては 、各種の溶剤可溶性樹脂、水溶性樹脂または水性エマルジョンが適用でき、例え ばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ1−ブデン、ポリブタジエン、ポリイソ ブチレン、ポリクロロプレン、ポリペンタジエン、ポリメチルビニルエーテル、 ポリエチルビニルエーテル、ポリ酢酸ビニル、ポリクロル酢酸ビニル、ポリ塩化 ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エ チル、ポリアクリル酸プロピル、ポリアクリル酸2−ヒドロキシエチル、ポリメ タアクリル酸プロピル、ポリメタアクリル酸ブチル、ポリメタアクリル酸ヘキシ ル、ポリメタクリル酸オクチル、ポリメタクリル酸2−エチルヘキシル、ニトロ セルロース、トリアセチルセルロース等の単独重合体が挙げられ、更に、上記を はじめとするガラス転移温度50℃以下の重合体を形成するモノマー成分を少な くとも1種構成成分とする共重合体、具体的にはスチレン−ブタジエン共重合体 、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重 合体等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これら重合体の中で も、ガラス転移温度が50℃以下、好ましくは30℃以下のスチレン−ブタジエ ン共重合体の水性エマルジョンあるいはスチレン−(メタ)アクリル酸エステル 共重合体の水性エマルジョンが好適に用いられ、これらの水性エマルジョンを用 いることにより耐水性等の耐久性が向上するうえに、特に折りたたんだ時の折り 目跡がつきにくいという優れた効果が発揮される。
【0008】 なお、本考案でいうガラス転移温度とは、高分子物質を加熱した場合にガラス 状の硬い状態から、ゴム状に変わる温度のことをいい、一般にガラス転移に伴っ て体積、比熱、弾性率、屈折率などの種々の物理的性質が変化する。ガラス転移 温度は、熱膨張率、熱容量等の熱力学的性質の測定や、複素弾性率等の力学的性 質の測定によって求められるものである。また、共重合体のガラス転移温度は、 共重合体を構成する成分の各単独重合体のガラス転移温度から、共重合体の成分 比率により求めることもできる。
【0009】 アンダー層に使用することのできる充填剤としては無機及び有機顔料、例えば 重質及び軽質炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、硫 酸バリウム、タルク、クレー、焼成クレー、サチンホワイト、カオリナイト、ポ リオレフィン粒子、ポリスチレン粒子、尿素−ホルマリン樹脂粒子等があげられ る。 アンダー層の結着剤と充填剤の配合比率としては、10:0〜1:9の範囲で 、好ましくは9:1〜2:8が記録特性や折り目特性上望ましい。また、該アン ダー層の塗布量としては、0.5〜15g/m2 程度、好ましくは2〜10g/ m2 の範囲に調整することが望ましい。
【0010】 上記の如き組成を有するアンダー層は、感熱発色層を均一に形成せしめて記録 特性の向上をはかると共に、感熱発色層の支持体からの剥離、脱落を防止し、更 に、折りたたんだ時の折り目跡をつきにくくするために設けられ、更にまた、支 持体の裏面からの溶剤等の浸透を防止するために設けられる。この場合、上記の ガラス転移温度が50℃を越えるような樹脂を用いると、支持体である布帛上に 設けられるアンダー層が硬く形成されてしまい、布帛支持体の柔軟性との関係で 布帛の風合いが損なわれたり、折りたたんだ時のアンダー層の割れに起因する塗 膜の欠落、折り目跡の発生、溶剤等の浸透による記録画像の退色等の問題を招く おそれがある。
【0011】 また、アンダー層と布帛の支持体との関係において、本考案で用いられる特定 の布帛の支持体、すなわち織り密度30本/cm以上でかつ織り間隙150μm 以下である布帛支持体を用いることにより、アンダー層を設ける際に布帛の支持 体の織り糸の間隙にアンダー層塗料が適度に浸透して、布帛の支持体とアンダー 層との結着力を向上すると共に、前述の如くアンダー層表面の良好な平滑性が得 られ、感熱発色層を均一に形成せしめて良好な記録特性が達成されるという優れ た作用効果を有するものである。
【0012】 本考案における感熱発色層に用いられるロイコ染料としては、この種の感熱記 録材料に適用されるものが任意に使用でき、例えば3,3−ビス(p−ジメチル アミノフェニル)フタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6 −ジメチルアミノフタリド(CVL)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェ ニル)−6−ジエチルアミノフタリド、4−ヒドロキシ−4′−ジメチルアミノ トリフェニルメタンラクトン、4,4′−ビスジヒドロキシ−3,3′−ビスジ アミノトリフェニルメタンラクトン等のトリフェニルメタン系、例えば3−ジメ チルアミノ−6−メトキシフルオラン、3,6−ビス−β−メトキシエトキシフ ルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロルフルオラン、3,7− ビスジエチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メトキシフルオラン 等のフルオラン系、スピロピラン系、オーラミン系、フェノチアジン系等の各種 ロイコ染料を使用することができる。また、顕色剤としてはシュウ酸、マレイン 酸、クエン酸、ステアリン酸、安息香酸、没食子酸等の有機酸や、カチコール、 レゾルシン、ヒドロキノン、α−ナフトール、β−ナフトール、3,5−キシレ ノール、チモール、ピロガロール、フロログルシン、フロログルシンカルボン酸 、4−ターシャリーブチルフェノール、4−フェニルフェノール、4−ヒドロキ シジフェノキシド、4−ヒドロキシアセトフェノン、メチル−4−ヒドロキシベ ンゾエート、4−ターシャリーオクチルカテコール、4,4′−セカンダリーブ チリデンジフェノール、2,2′−ジヒドロキシジフェノール、4,4′−イソ プロピリデンジフェノール(ビスフェノールA)、2,2′−メチレンビス(4 −メチル−6−ターシャリーブチルフェノール)、4,4′−シクロヘキシリデ ンフェノール、4,4′−イソプロピリデンビス(2−クロロフェノール)。そ のほか、フェノールホルムアルデヒド樹脂、ノボラック型フェノール樹脂、ハロ ゲン化ノボラック型フェノール樹脂等のフェノール性化合物が挙げられる。
【0013】 本考案における感熱発色層には、結着剤として水性樹脂、すなわち水溶性高分 子または水分散性高分子が使用され、例えば、ポリビニルアルコール、変性ポリ ビニルアルコール、ビドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキ シメチルセルロース、でんぷんおよびその誘導体、カゼイン、ゼラチン、アルギ ン酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、変性ポリアクリルア ミド、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体樹脂のアルカリ水溶液、ジイソブ チレン−無水マレイン酸共重合体樹脂のアルカリ水溶液、スチレン−無水マレイ ン酸共重合体樹脂のアルカリ水溶液等の水溶性樹脂、水性ポリエステル、水性ポ リウレタン、(メタ)アクリル酸エステル系共重合体、スチレン−(メタ)アク リル酸エステル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン及びこれらの誘 導体等の水分散性樹脂が単独または併用して使用できる。
【0014】 また、感熱発色層中には、充填剤としての無機及び有機顔料、例えば、重質及 び軽質炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリ ウム、タルク、クレー、サチンホワイト、カオリナイト、ポリオレフィン粒子、 ポリスチレン粒子、尿素、−ホルマリン樹脂粒子等を添加し発色画像の鮮明性を 向上させることができる。 また、記録感度を向上させるために、必要に応じ、更に慣用の種々の熱可融性 物質を感熱発色層中に添加できる。熱可融性物質としては、適当な融点を持つ有 機化合物があげられ、例えば、ステアリン酸アミド等の高級脂肪酸アミド、密ロ ウ、シェラックロウなどの動物性ワックス、カルナバロウなどの植物性ワックス 、モンタンワックスなどの鉱物性ワックス、パラフィンワックス、マイクロクリ スタリンワックス等のワックス類、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、ジメチル テレフタレート、ジフェニルフタレート等の芳香族カルボン酸エステル類、アル キルナフタレン誘導体、アルキルジフェニル誘導体、アルキルターフェニル誘導 体等が用いられる。 なお、感熱発色層に用いられるロイコ染料と顕色剤の使用比率は、使用するロ イコ染料と顕色剤の種類により適宜選択されるものであり、特に限定されるもの ではないが、一般にロイコ染料100重量部に対して100〜500重量部、好 ましくは150〜400重量部程度である。感熱発色層の塗布量としては、一般 に1〜15g/m2 程度、好ましくは2〜10g/m2 の範囲である。
【0015】 本考案の感熱記録型タック媒体における保護層は、耐薬品性に優れた造膜性の 良好な水性樹脂を主成分として感熱発色層上に設けられ、油脂や溶剤等の接触に よる感熱発色層の地発色や記録部分の退色を防止するためのバリヤー効果ととも に、耐擦傷性の向上、さらには折りたたみ部分での塗膜欠落を防止する機能を有 する。 保護層に用いられる水性樹脂としては、水溶性樹脂及び水分散性樹脂より選ば れる少なくとも1種が用いられるもので、具体的には前記感熱発色層に用いられ る結着剤と同様の樹脂があげられる。また、より優れた耐水性を得るために必要 に応じて耐水化剤が添加される。耐水化剤としては、グリオキザール、クロム明 バン、メラミン樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリア ミド−エピクロルヒドリン樹脂、ジルコニウム化合物等が添加できる。 また、感熱記録ヘッドとのマッチング性向上のために、保護層中に充填剤や金 属石鹸等を添加することが好ましい。充填剤としては、重質及び軽質炭酸カルシ ウム、水酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、タルク、ク レー、サチンホワイト、カオリナイト、ポリオレフィン粒子、ポリスチレン粒子 、尿素−ホルマリン樹脂粒子等があげられ、金属石鹸としてはステアリン酸亜鉛 、ステアリン酸カルシウム等があげられる。 保護層の塗布量としては、1〜15g/m2 程度であるが、塗布量が多すぎる と感熱発色層への熱伝達が悪くなり記録感度が低下することとなり、逆に少ない と薬品バリヤー効果が低下するとともに、耐擦傷性や折り目特性が悪くなるため 、好ましくは2〜6g/m2 程度である。
【0016】 本考案における支持体裏面の粘着剤層および剥離紙、即ち、粘着加工は、一般 にラベル等で行われている粘着加工と同様にして形成することができ、特に限定 されるものではなく、例えばシリコーンで剥離処理された剥離紙上に粘着剤を塗 布し、支持体裏面とラミネーションすることで加工されたり、支持体裏面に粘着 剤を塗工して、剥離処理された剥離紙とラミネーションすることで加工される。 粘着剤としては、(メタ)アクリル酸エステル共重合体系のエマルジョン型接着 剤やゴム系のホットメル型粘着剤等が使用できる。粘着剤の塗布量としては、5 〜50g/m2、好ましくは10〜30g/m2程度であり、目的や用途に応じて 選択できる。
【0017】 本考案の感熱記録型タック媒体において、支持体としての布帛の表面にアンダ ー層、感熱発色層、保護層を形成するには、前記の如き、組成よりなる塗液を、 例えばエアーナイフコーティング、ロールコーティング、バーコーティング、ブ レードコーティング等の公知の塗工方式で塗布し、乾燥させればよい。ここで感 熱発色層用塗液は、ロイコ染料および顕色剤は、それぞれ分散剤及び結着剤とし て機能する水性樹脂中で、メディア式湿式分散機で粉砕処理され、その被分散体 の粒径が5μm以下、好ましくは2μm以下である分散液を作製後混合されて調 製されることが好ましい。 更に、上記の各層を形成した後、感熱ヘッドとの密着性を向上し記録感度を良 好とするために、金属ロールと弾性ロールからなるキャレンダー装置で、表面平 滑度としてベック平滑度で50秒以上、好ましくは300秒以上に表面を平滑化 処理することが望ましい。
【0018】
【実施例】
以下、実施例に従って本考案の詳細な説明を行なう。なお実施例中の部数は全 て重量部を表わす。 実施例1 支持体として熱カレンダー処理を行ったポリエステル製布帛(織り密度40本 /cm、織り間隙50μm、ベック平滑度20秒)を用いて、該布帛上に下記配 合よりなる塗料を乾燥後の塗布量が5g/m2 となるように塗布・乾燥してアン ダー層を形成した。 ・クレー(アングロアメリカンクレイ社製、アルファコート) 40部 ・水 60部 ・スチレン−ブタジエン共重合体水性エマルジョン (Tg0℃、固形分48%) 125部 次に感熱発色層用塗料を製造するために、下記組成[A]液及び[B]液をサ ンドグラインダーを用いてロイコ染料および顕色剤の平均粒径が1.5μmとな るように粉砕、分散液を調製した。 [A]液 ・4−ヒドロキシ安息香酸ベンジルエステル 30部 ・軽質炭酸カルシウム(白石工業社製、ブリリアント15) 20部 ・ポリビニルアルコール10%水溶液(クラレ社製、PVA203) 50部 ・水 50部 [B]液 ・3−N−エチル−N−イソアミルアミノ−6−メチル−7− アニリノフルオラン 15部 ・ポリビニルアルコール10%水溶液(クラレ社製、PVA203) 15部 ・水 20部 上記のようにして得られた[A]液150部と[B]液50部に、10%ポリ ビニルアルコール水溶液(クラレ社製、PVA−117)を100部添加し攪拌 混合して感熱発色層用塗料とし、前記アンダー層上に乾燥後の塗布量が4g/m2 となるように塗布・乾燥して感熱発色層を形成した。 次に、保護層用塗料として以下の配合よりなる塗料を調製し、感熱発色層上に 乾燥重量4g/m2となるように塗工した後、スーパーカレンダーで表面の平滑化 処理を行った。 ・カルボキシル変性ポリビニルアルコール10%水溶液 (日本合成化学社製、ゴセノールT−330) 100部 ・40%カオリンクレー水分散液 20部 ・ステアリン酸亜鉛の30%水分散液 5部 ・ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂20%水溶液 (昭和高分子社製、ポリフィックス203) 20部 ・水 15部 更に、支持体裏面にシリコン加工した坪量64g/m2の剥離紙を、塗布量20 g/m2のアクリル酸エステル系粘着剤(カネボウNSC社製、デュロタック)か らなる粘着剤層を介して貼り合わせて本考案の感熱記録型タック媒体を作製した 。
【0019】 実施例2〜4 実施例1において、支持体として表1に示す布帛を用いた以外は実施例1と全 く同様にして本考案の感熱記録型タック媒体を作製した。 実施例5 実施例1において、アンダー層用塗料のスチレン−ブタジエン共重合体水性エ マルジョンに代えてスチレン−メタクリル酸メチル−メタクリル酸2−エチルヘ キシル共重合体水性エマルジョン(Tg 24℃、固形分40%)を用いた以外 は、実施例1と全く同様にして本考案の感熱記録型タック媒体を作製した。
【0020】 比較例1 実施例1において、アンダー層を設けない以外は実施例1と全く同様にして、 比較用の感熱記録型タック媒体を作製した。 比較例2 実施例1において、保護層を設けない以外は実施例1と全く同様にして、比較 用の感熱記録型タック媒体を作製した。 比較例3〜5 実施例1において、支持体として表1に示す布帛を用いた以外は実施例1と全 く同様にして、比較用の感熱記録型タック媒体を作製した。
【表1】
【0021】 上記で得られた実施例1〜5及び比較例1〜5の感熱記録型タック媒体につい て、記録特性と耐久性に関して以下の方法で各項目について評価を行なった結果 を表2に示した。 1.記録濃度、記録画質評価(記録特性) 松下電子部品(株)社製の感熱印字装置にて印加電力0.5W/ドット、パル ス巾1.0msecで記録し、ベタ部の濃度をマクベス反射濃度計RD−914で測 定し、記録濃度を評価した。また、記録画像を観察し、記録の白ヌケ状態を評価 した。 ◎・・・白ヌケが全くない ○・・・白ヌケがほとんどない △・・・通常記録でも白ヌケが目立つ ×・・・白ヌケが多く実用に耐えない 2.折り目特性、塗面欠落(耐久性) 感熱記録体を2つ折りに曲げて、折り曲げ部分の痕跡を評価する。 ○・・・折り曲げ部分に痕跡がない △・・・折り曲げ部分にわずかに痕跡が認められる ×・・・折り曲げ部分に折り跡が残る 感熱記録体を手でしごき、塗面の欠落を確認する ○・・・塗面欠落が全くない △・・・塗面にわずかに欠落がある ×・・・塗面欠落により、白粉が発生する
【表2】 表2の結果から、明らかなように本考案の感熱記録型タック媒体は、記録濃度 が高く、さらに記録画質に優れている上に、布帛特有の折り曲げ特性、耐久性に も優れた特性を有することが認められた。
【0022】
【考案の効果】 本考案の感熱記録型タック媒体は、布帛としての風合いを損なうことなく、良 好な記録特性と優れた耐久性を有し、しかも粘着加工が施されているため任意の 被着体に容易に適宜貼着することができるものである。そして、かかる特性を有 していることから屋外での使用にも十分適応でき、デザイン関係、イベント関係 、広告関係等の多方面の分野に用いることのできるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本考案の感熱記録型タック媒体の層構成
を示す断面図である。
【符号の説明】
1 布帛 2 アンダー層 3 感熱発色層 4 保護層 5 粘着剤層 6 剥離紙

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体として織り密度30本/cm以上
    でかつ織り間隙150μm以下の布帛を用い、該支持体
    の表面にアンダー層、無色または淡色のロイコ染料と該
    ロイコ染料を熱時発色せしめる顕色剤と水性樹脂とを主
    成分とする感熱発色層、および水性樹脂を主成分とする
    保護層を順次積層して設け、かつ、裏面に粘着剤層を介
    して剥離紙が貼り合わされていることを特徴とする感熱
    記録型タック媒体。
  2. 【請求項2】 前記アンダー層が、ガラス転移温度50
    ℃以下の樹脂を主成分とすることを特徴とする請求項1
    記載の感熱記録型タック媒体。
  3. 【請求項3】 前記ガラス転移温度50℃以下の樹脂
    が、スチレン−ブタジエン共重合体エマルジョンまたは
    スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体エマル
    ジョンであることを特徴とする請求項2記載の感熱記録
    型タック媒体。
JP4873292U 1992-06-19 1992-06-19 感熱記録型タック媒体 Withdrawn JPH063660U (ja)

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