JP4667069B2 - 炭素繊維シート - Google Patents

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Description

本発明は、繊維強化プラスチックを使用して、例えば橋梁や高架道路などの構築物の補強をするに際し、樹脂含浸性を向上させ、補強現場で施工性良く補強を行なうことのできる炭素繊維シートに関するものである。又、本発明の炭素繊維シートは、構築物の補強の他に、小型ボート、容器、その他種々の繊維強化プラスチック製品の製造にも好適に使用することができる。
近年、橋梁や高架道路などの橋脚を繊維強化プラスチックにより補強することが行なわれている。特許文献1及び特許文献2などに記載されるように、補強現場で施工性良く補強を行なうことができ且つ補強強度も向上した構築物の補強のための強化繊維シートが提案されている。図4及び図5にこの強化繊維シート1の概略を示す。
つまり、強化繊維シート1は、接着剤層が設けられた支持体2と、接着剤層を介して支持体2上に一方向に配列して接着された強化繊維fからなる強化繊維層3とを有する。また、特許文献3には、一方向に配列する強化繊維fに撚りをかけたものを使用し得ることを開示している。
これら強化繊維シート1は、橋梁や高架道路などの補強現場で強化繊維層3にマトリクス樹脂を含浸させて、硬化させ、橋梁や高架道路などの補強に使用される。
この強化繊維シート1上の強化繊維層3へのマトリクス樹脂の含浸は、補強箇所にマトリクス樹脂を塗布し、その上から強化繊維シート1を貼り付け、ローラーなどで押し付けることによりシート下面からマトリクス樹脂を強化繊維層3に含浸させることが行なわれている。
また、よりマトリクス樹脂の強化繊維層3への含浸性を良くするために、強化繊維シート1の支持体2を樹脂透過性とすることが好ましい。樹脂透過性としては、図示するように、例えば、糸条、即ち、縦糸5及び横糸6の間隔(通常、w1=w2)が1〜50mmとされる格子状のメッシュ状支持体を使用すれば、強化繊維fを好適に保持し、取扱い性に優れていると共に、支持体2側からのマトリクス樹脂の含浸性に優れ、従って、補強現場での施工性が良い。
特開平3−222734号公報 特開平3−224901号公報 特開平5−31839号公報
しかしながら、上記特許文献1、2に記載の強化繊維シート1について更に研究実験を進めたところ、強化繊維シート1への樹脂含浸作業に多くの時間を必要とすることが分かった。
つまり、図6に示すように、従来の強化繊維シート1は、一方向に配列された強化繊維fにて形成される強化繊維層3を有する構成とされ、特に、強化繊維fとして炭素繊維を使用するものとすると、強化繊維層3の繊維目付は、通常、30〜1000g/m、好ましくは、50〜800g/mとされる。又、炭素繊維としては、平均径7μmの単繊維(炭素繊維モノフィラメント)fを6000〜24000本収束した炭素繊維ストランド、即ち、単繊維束Fを一方向に引き揃えて使用される。
一般に、撚りを入れていない単繊維束Fの繊維幅(w)は、フィラメント数が24000本のストランドで4〜7mm、厚さ(t)が0.5mm程度とされる。従って、一方向に単繊維束Fが引き揃えられた炭素繊維シート1では、図6に示すように、例えば、炭素繊維目付が500g/mの場合、強化繊維層3にて1本当たり3.2mmピッチで単繊維束Fを並べることとなるため、単繊維束Fは、幅(△w)=1〜4mm程度づつ重なることとなる。つまり、強化繊維層3は、単繊維束F、即ち、強化繊維fが一部重なりながら密に配置された状態となる。このことが、炭素繊維シート1への樹脂含浸が悪くなる原因の一つとなっている。
従って、炭素繊維シート1において、施工性をより向上するために、炭素繊維シート1に対する樹脂含浸性の更なる改善が希求されるところである。
そこで、本発明者らは、樹脂含浸性について検討したところ、炭素繊維シートの樹脂含浸性を良くするためには、繊維に付着させているサイズ剤を0.1%〜0.5%(炭素繊維の重量に対するサイズ剤の重量の割合)に抑えることが有効である、ことが分かった。
一方で、サイズ剤を0.5%以下などに抑えると、繊維の収束性が低下するため、シート製造時などに毛羽の発生が多くなり、シート使用時の性能や外観、及び、シートの取り扱い性が著しく悪くなる、といった問題点があることも分かった。
そこで、本発明者らは、上記問題点を解決するために多くの研究実験を行った結果、特許文献3に記載するように、炭素繊維ストランドに撚りを入れることに着眼し、特に、サイズ剤0.1〜0.5%の炭素繊維ストランドに撚りを入れることにより、繊維幅を少なくして繊維の重なりをなくし得ることを見出した。更に、このようにサイズ剤0.1〜0.5%の炭素繊維ストランドに、特定の条件下にて撚りを入れた場合には、撚りを入れることで毛羽の生成を抑え、しかも、施工性や外観の良い炭素繊維シートを製造し得ることを見出した。勿論、サイズ剤が0.6%以上の炭素繊維ストランドであっても、撚りを入れることで繊維幅を少なくすることができる。
本発明は、斯かる本発明者らの新規な知見に基づきなされたものである。
このように、本発明の目的は、毛羽の生成を抑え、外観が良く、樹脂含浸性に優れ、施工性を向上させることのできる炭素繊維シートを提供することである。
上記目的は本発明に係る炭素繊維シートにて達成される。要約すれば、本発明は、6000〜24000本の炭素繊維モノフィラメントを収束した炭素繊維ストランドに1m当たり5回から30回の撚りをかけることにより作製された単撚繊維束か、又は、6000〜24000本の炭素繊維モノフィラメントを収束した炭素繊維ストランドを複数本合わせて1m当たり5回から30回の撚りをかけることにより作製された合撚繊維束を、重ならないように一方向に配列し、前記各単撚繊維束又は前記各合撚繊維束は、互いに固定用繊維材にて固定し、繊維目付が50〜800g/m2であることを特徴とする炭素繊維シートである。本発明の一実施態様によれば、前記各単撚繊維束又は前記各合撚繊維束の間には、0〜2mmの空隙(g)が形成される。
本発明の他の実施態様によると、前記合撚繊維束は、2〜5本の単繊維束を合撚して形成される。
本発明の他の実施態様によると、前記固定用繊維材は、前記各単撚繊維束又は前記各合撚繊維束の長手方向に対して垂直方向に前記各単撚繊維束又は前記各合撚繊維束を編み付ける横糸である。又、他の実施態様によると、前記横糸は、ガラス繊維或いは有機繊維から成る糸条である。
本発明の他の実施態様によると、前記固定用繊維材は、シート状に引き揃えた前記各単撚繊維束又は前記各合撚繊維束の片側面、又は、両面に配置され、接着されたメッシュ状支持体シートである。又、他の実施態様によると、前記メッシュ状支持体シートは、ガラス繊維から成る糸条を1軸、2軸或いは3軸に配向して形成し、前記糸条表面に被覆された樹脂によりシート状に引き揃えた前記各単撚繊維束又は前記各合撚繊維束に接着される。
本発明の炭素繊維シートによれば、毛羽の生成を抑え、外観が良く、樹脂含浸性に優れ、施工性を向上させることが可能である。
以下、本発明に係る炭素繊維シートを図面に則して更に詳しく説明する。
実施例1
先ず、図1を参照して、本発明の強化繊維として炭素繊維を使用した炭素繊維シート10について説明する。
図1に、本発明の炭素繊維シート10の一実施例を示す。本実施例において、炭素繊維シート10は、撚りをかけた炭素繊維ストランド(本願明細書では、撚りをかけた炭素繊維ストランドを「単撚繊維束」という。)11を一方向に引き揃え、各単撚繊維束11を互いに固定用繊維材13にて固定して、シート状に形成される。炭素繊維ストランドFは、多数本の炭素繊維フィラメントfを収束して形成される。また、各単撚繊維束11の間には、空隙gが形成されている。
更に説明すると、図4〜図6を参照して上述したように、従来、炭素繊維fを一方向に引き揃えて作製される炭素繊維シート1の繊維目付は、通常、30〜1000g/mとされ、また、炭素繊維としては、平均径7μmの単繊維(炭素繊維モノフィラメント)fを6000〜24000本収束した単繊維束(炭素繊維ストランド)Fを一方向に引き揃えて使用していた。
このような従来構成の各炭素繊維シート1は、例えば、繊維目付が450g/mにて、炭素繊維ストランドFは、幅(w)が4mm、厚さ(t)が0.5mm程度に潰され、図6に示すように、炭素繊維シート1は、炭素繊維fが一部重なりながら密に配置された状態となる。
これに対して、本実施例によれば、図1及び図2(a)に示すように、炭素繊維シート10の炭素繊維としては、撚りをかけた炭素繊維ストランドF、即ち、単撚繊維束11が使用される。又、炭素繊維ストランドFのサイズ剤は、本実施例では、0.2%とした。しかし、本発明にて、炭素繊維ストランドFのサイズ剤の量は、これに限定されるものではない。
つまり、本実施例によれば、炭素繊維として平均径7μmの炭素繊維モノフィラメントfを6000〜24000本収束した炭素繊維ストランドFを使用し、更に、この炭素繊維ストランドFは、1m当たり5回から30回の撚りがかけられ、単撚繊維束11とされる。撚り回数が5回未満であれば、炭素繊維ストランドFを収束する力が弱く、ストランドFが細くなりにくい。また、30回を越えれば、炭素繊維ストランドFが巻き締めにより硬くなり、樹脂の含浸性が悪くなる。
炭素繊維ストランドFに撚りを入れた場合でも性能的に問題ないことを確認する実験を行った。
炭素繊維として平均径7μmの高強度炭素繊維モノフィラメントfを24000本収束した炭素繊維ストランドF(サイズ剤0.2%)を使用し、撚りの回数を、撚りなし、3、5、10、15、20、25、30、35、40回/mで確認した。
その結果、炭素繊維ストランドFの引張強度は、撚りなし〜25回/mでは強度低下は見られず、35回/m以上で強度低下が見られた。
一方、炭素繊維ストランドFの幅(w)は、撚りなし、及び、3回/m未満では繊維収束力が弱く、期待されたほど細くすることはできなかったが、5回/m以上では収束が十分できて炭素繊維ストランドが細くまとまった状態になった。
以上より総合すると、炭素繊維ストランドは、繊維の撚り回数は、5〜30回/mの範囲が適しており、中でも、5〜25回が最も良好であった。
これによって、単撚繊維束11が一方向に引き揃えられたときに、潰されないか、或いは、潰される程度がきわめて少なく、単撚繊維束11は、断面直径(d)が1〜3mmの略円形或いは楕円形の断面形状を維持することができる。そのために、本実施例によれば、単繊維束11の幅(w)が、図6に示す撚りをかける前の幅(w)に比べ、約半分程度となる。
つまり、一方向に配列された単撚繊維束11にて形成される炭素繊維シート10は、その繊維目付が、通常の30〜1000g/mとされる場合には、各単撚繊維束11、11の間に、図1及び図2に示すように、空隙(g)=0〜2mm、好ましくは0.2〜1mmが形成され、繊維の重なりはなくなった。
従って、樹脂含浸時に、マトリクス樹脂が単撚繊維束11、11間を通過することを容易とし、強化繊維とマトリクス樹脂との接触面積を増加させることにより、強化繊維束の内部への樹脂含浸性を改善することができる。
炭素繊維シート10の繊維目付は、上述のように、30〜1000g/mとされるが、繊維目付が30g/mより小さい場合には炭素繊維の補強効果が少なくなり、また、目開き(g)が過大となる。又、繊維目付が1000g/mを越えるとシートの厚さ(t)(図2(a)が大となり、樹脂含浸が悪く、実用的でなくなる。好ましくは、繊維目付は、50〜800g/mとされる。
上述のように、単撚繊維束11が一方向に引き揃えられた炭素繊維シート10において、各単撚繊維束11は、互いに空隙(g)=0〜2mm、好ましくは0.2〜1mmだけ近接離間して、固定用繊維材13にて固定される。
このようにして形成された炭素繊維シート10の長さ(L)及び幅(W)は、補強される構造物の寸法、形状に応じて適宜決定されるが、取り扱い上の問題から、一般には、全幅(W)は、100〜500mmとされる。また、長さ(L)は、100m以上のものも製造し得るが、使用時においては、適宜切断して使用される。
又、各単撚繊維束11を固定用繊維材13にて固定する方法としては、図1に示すように、例えば、固定用繊維材13として横糸を使用し、一方向に配列された複数本の単撚繊維束11を、単撚繊維束11に対して直交して一定の間隔(P)にて打ち込み、編み付ける方法を採用し得る。横糸13の打ち込み間隔(P)は、特に制限されないが、作製された繊維強化シート10の取り扱い性を考慮して、通常1〜15mm間隔の範囲で選定される。
このとき、横糸13は、例えば直径2〜50μmのガラス繊維或いは有機繊維を複数本束ねた糸条とされる。又、有機繊維としては、ポリエステル、ナイロン、ビニロンなどが好適に使用される。
各単撚繊維束11を一方向に引き揃えてシート状に固定する他の方法としては、図3に示すように、固定用繊維材13としてメッシュ状支持体シートを使用することができる。
つまり、一方向に引き揃えたシート形態とされる複数本の単撚繊維束11の片側面、又は、両面を、例えば直径2〜50μmのガラス繊維或いは有機繊維にて作製したメッシュ状の支持体シート13により支持した構成とすることもできる。
この場合には、例えば、2軸構成とされるメッシュ状支持体シート13を構成する縦糸14及び横糸15の表面に低融点タイプの熱可塑性樹脂を予め含浸させておき、メッシュ状支持体シート13を各単撚繊維束11の片面或いは両面に積層して加熱加圧し、メッシュ状支持体シート13の縦糸14及び横糸15の部分をシート形態とされた複数本の単撚繊維束11に溶着する。
メッシュ状支持体シート13は、2軸構成のほかに、ガラス繊維を3軸に配向して形成したり、或いは、ガラス繊維を単撚繊維束11に対して直交する横糸15のみを配置した、所謂、1軸に配向して形成して前記シート状に引き揃えた複数本の単撚繊維束11に接着することもできる。
又、上記固定用繊維材13の糸条としては、例えばガラス繊維を芯部に有し、低融点の熱融着性樹脂をその周囲に配したような二重構造の複合繊維も又好ましく用いられる。
炭素繊維シート10は、撚りをかけた炭素繊維ストランドF、即ち、単撚繊維束11を一方向に引き揃えて作製するものとしたが、別法では、図2(b)に示すように、撚りをかけない状態の炭素繊維ストランド(単繊維束)Fを複数本、例えば、2〜5本を合わせて、図2(b)では3本合わせた全体の繊維束に撚りをかけたもの(本明細書では、「合撚繊維束」という。)12を、上記単撚繊維束11の代わりに使用することも可能である。
つまり、この場合にも、上述のように、炭素繊維として平均径7μmの炭素繊維モノフィラメントを6000〜24000本収束した炭素繊維ストランド、即ち、単繊維束Fを使用し、この単繊維束Fを2〜5本合体し、1m当たり5回から30回の撚りをかける。撚り回数が5回未満であれば、炭素繊維ストランドFを収束する力が弱く、ストランドFが細くなりにくい。また、30回を越えれば、炭素繊維ストランドFが巻き締めにより硬くなり、樹脂の含浸性がやりにくくなる。
これによって、合撚繊維束12は、断面直径(d)が2〜4mmの略円形或いは楕円形の断面形状となり、合撚繊維束12の幅(w)は、撚りをかける前、即ち、図6に示す幅(w)が約半分以下となる。
この実施例においても、炭素繊維シート10は、図1に示す単撚繊維束11に代えて、上記合撚繊維束12を一方向に引き揃え、各合撚繊維束12を互いに固定用繊維材3にてシート状に固定される。また、この場合にも、上述のように、合撚撚繊維束12が一方向に引き揃えられた炭素繊維シート10において、各合撚繊維束12の間には、空隙(g)=0〜2mm、好ましくは0.2〜1mmが形成され、繊維の重なりはなくなった。
従って、この実施例の炭素繊維シート10においても、一方向に配列された合撚繊維束11にて形成される炭素繊維シート10は、その繊維目付が、通常の30〜1000g/mとされる場合には、各合撚繊維束12、12の間に、図1及び図2に示すように、空隙(g)=0〜2mm、好ましくは0.2〜1mmが形成される。
従って、樹脂含浸時に、マトリクス樹脂が合撚繊維束12、12間を通過することを容易とし、強化繊維とマトリクス樹脂との接触面積を増加させることにより、強化繊維束の内部への樹脂含浸性を改善することができる。
性能試験
図3を参照して説明した炭素繊維シート10を作製した。
炭素繊維として平均径7μmの単繊維(炭素繊維モノフィラメント)fを、収束本数24000本収束したPAN系炭素繊維ストランド(単繊維束)Fを用いた。このストランドFは、1m当たり15回撚りをかけて、単撚繊維束11とした。炭素繊維ストランドFのサイズ剤は、0.2%であった。
炭素繊維シート10にて、単撚繊維束11を繊維目付が450g/mとなるように引き揃えてシート状に配列した。このシート状とされる単繊維束11の片面に、メッシュ状支持体シート13を接着した。
このようにして作製した炭素繊維シート10は、幅(W)が200mm、長さ(L)が100mであった。各単撚繊維束11間の間隙(g)は、0〜0.2mmであった。
比較例として、炭素繊維に撚りをかけないストランド(単繊維束)Fを使用した点でのみ異なり、他は全く同じ材料、構成、寸法の、図4〜図6に示す炭素繊維シート1を作製した。
次に、上記本実施例の炭素繊維シート10及び比較例の炭素繊維シート1を使用してコンクリート梁を補強した。本実施例の炭素繊維シート10を使用した場合には、樹脂含浸作業が約1時間で終了し、炭素繊維シート1の貼着面に、何らボイドを発生することもなく、コンクリート梁に極めて良好に接着することができた。
一方、比較例である従来の構成の炭素繊維シート1では、約1.5時間を必要とした。
本発明に従った炭素繊維シートの一実施例を示す斜視図である。 図2(a)は、本発明に従った炭素繊維シートの一部を拡大した斜視図であり、図2(b)は、合撚繊維束の一部を示す斜視図である。 本発明に従った炭素繊維シートの他の実施例を示す斜視図である。 従来の強化繊維シートの一例を示す斜視図である。 従来の強化繊維シートの構造を説明する分解斜視図である。 従来の強化繊維シートの一例を示す斜視図である。
符号の説明
10 炭素繊維シート
11 単撚繊維束
12 合撚繊維束
13 固定用繊維材

Claims (7)

  1. 6000〜24000本の炭素繊維モノフィラメントを収束した炭素繊維ストランドに1m当たり5回から30回の撚りをかけることにより作製された単撚繊維束か、又は、6000〜24000本の炭素繊維モノフィラメントを収束した炭素繊維ストランドを複数本合わせて1m当たり5回から30回の撚りをかけることにより作製された合撚繊維束を、重ならないように一方向に配列し、前記各単撚繊維束又は前記各合撚繊維束は、互いに固定用繊維材にて固定し、繊維目付が50〜800g/m2であることを特徴とする炭素繊維シート。
  2. 前記各単撚繊維束又は前記各合撚繊維束の間には、0〜2mmの空隙(g)が形成されることを特徴とする請求項1の炭素繊維シート。
  3. 前記合撚繊維束は、2〜5本の単繊維束を合撚して形成されることを特徴とする請求項1又は2の炭素繊維シート。
  4. 前記固定用繊維材は、前記各単撚繊維束又は前記各合撚繊維束の長手方向に対して垂直方向に前記各単撚繊維束又は前記各合撚繊維束を編み付ける横糸であることを特徴とする請求項1、2又は3の炭素繊維シート。
  5. 前記横糸は、ガラス繊維或いは有機繊維から成る糸条であることを特徴とする請求項4の炭素繊維シート。
  6. 前記固定用繊維材は、一方向に配列した前記各単撚繊維束又は前記各合撚繊維束の片側面、又は、両面に配置され、接着されたメッシュ状支持体シートであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載の炭素繊維シート。
  7. 前記メッシュ状支持体シートは、ガラス繊維から成る糸条を1軸、2軸或いは3軸に配向して形成し、前記糸条表面に被覆された樹脂により前記各単撚繊維束又は前記各合撚繊維束に接着されることを特徴とする請求項6の炭素繊維シート。
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