JPH01289831A - ブタジイン系ポリアミドフィルム - Google Patents

ブタジイン系ポリアミドフィルム

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JPH01289831A
JPH01289831A JP11690588A JP11690588A JPH01289831A JP H01289831 A JPH01289831 A JP H01289831A JP 11690588 A JP11690588 A JP 11690588A JP 11690588 A JP11690588 A JP 11690588A JP H01289831 A JPH01289831 A JP H01289831A
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film
formula
polymer
butadiyne
dope
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JP11690588A
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Jinichiro Kato
仁一郎 加藤
Katsuyuki Nakamura
克之 中村
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Agency of Industrial Science and Technology
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、新規な架橋反応性を有するブタジイン系ポリ
アミドフィルムに関するものである。
〔従来技術〕
近年、ジアセチレン基を有する化合物を用いて、光学材
料、導電性材料等への応用が試みられている。(デイ−
・ブロアー、アール・アール・チャンス、「ポリジアセ
チレンJ NATOAS Iシリーズ・イー、アプライ
ド・サイアンス102)また、本発明者らは、ジアセチ
レン基を有する化合物を種々合成し、これを原料として
、高弾性率高分子材料の開発を行ってきた。
一方、芳香族をアミド結合で直接連結した全芳香族ポリ
アミドは、優れた耐熱性等により繊維やフィルム等の成
形品として有用であり、またその芳香族核の反対方向に
同軸的又は平行的にアミド基が結合して全体として直線
的に連鎖がつながる全芳香族ポリアミドは、特にすぐれ
た結晶性や高い融点、さらに極めて高い機械的強度によ
り特徴づけられている。
〔発明が解決しようとしている問題点〕しかしながら、
全芳香族ポリアミドの成形品は短期間ならすぐれた耐薬
品性を示すけれども、耐薬品性、特にアルカリ中又は酸
性中で、長期にわたって使用される場合、物性が著しく
低下するなど、実用面で大きな問題となっている。
また、全芳香族ポリアミドの成形品は、一般に吸湿によ
る寸法変化が大きく、結晶化度の向上や、コーティング
等の改善手段が行なわれているが、根本的な解決には、
至っていない。
そこで本発明者らは、耐アルカリ性、耐酸性、及び吸湿
による寸法安定性を改善すべく鋭意研究した結果、全芳
香族ポリアミドを成形後、あるいは成形と同時に架橋さ
せることにより上記の問題が大巾に改善できる可能性を
見い出した。そして、架橋基及び架橋条件、フィルムの
物性等を多角的に検討した結果、ジアセチレン基をポリ
アミド中に導入する系が好ましい結果を与えることを見
い出し、さらに研究の結果本発明に到達した。
〔発明を解決するための手段〕
本発明は、繰り返し単位が実質的に式(1)で示される
ホモポリマー、又は構造単位が式(1)と式(2)から
実質的に成るコポリマーから構成され、少なくとも一軸
方向の引夛張り強度が15kg/mm”で、かつ架橋反
応性を有するブタジイン系ポリアミドフィルム ・・・・・・(1) (ここで、A r ’ 、  A r ” +  A 
r 3は、炭素数が6から12までの2価の芳香族性有
機基を示す。)を提供するものである。
本発明において、Ar’、 Ar2. Ar’は、炭素
数が6から12までの芳香族性有機基であり、その例こ
れらのAr’、 Ar2. Ar3の水素原子の1部又
は全部がハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、ア
ミド基、エステル基、カルボニル基、エーテル結合等で
置換されてもいてよい。
これらのAr’、  Ar2.  Ar’のうち、好ま
しいの本発明の用いるポリアミドの合成法としては、−
船釣な全芳香族ポリアミドの合成が適用可能であり、例
えば、ブタジイン系の酸クロリド■及び第2の酸クロリ
ド■ 1)I CI CArz CCj!  をジアミン Hz N 
A r ’ N HK又はHz N A r ’ N 
HzとHz N A r3N H2を溶液重縮合や界面
重縮合等の手段を用いて合成できる。
溶液重縮合では、予めジアミンをNMP (N−メチル
ピロリドン) 、  H,MPA (ヘキサメチルホス
ホルトリアミド)等の非プロトン性極性溶媒に溶かし、
必要に応じて Ca Cl z I  L iC1+M
gC1z、NaCβ等の無機塩を共存させ、激しく撹拌
しなから■のみを、又は一定比率で■と■を加えて重合
を行う。界面重縮合では、ジアミンをNaOH,KOH
,Ca  (OH)z等を含むアルカリ水溶液に分散又
は溶解し、この溶液を■又は■と■を含む水に混じらな
い有機溶媒(例えば、四塩化炭素、クロロホルム、ベン
ゼン、トルエン等)に溶かした溶液に加えて、激しく撹
拌することにより合成できる。
しかし、重合度向上を考えると溶液重縮合の方が好まし
い。溶液重縮合では、酸クロ鉢ドの総モル数はジアミン
のモル数と可能な限り1:1に近づけることが重要であ
る。
重合温度は、0°C〜100℃の範囲が好ましく、ジア
セチレン基含有量が増えると高温でのポリマ−の溶解性
が減少するので、重合度向上のためには特に20℃以下
が好ましい。又、溶媒は、できる限り脱水精製を行い、
その使用量は極力少ない方が重合度向上のために好まし
く、例えば、ジアミン、1gに対し、その溶媒は5Tn
1から50d、好ましくは5−から10−である。反応
雰囲気は、水分が入らないように注意し、乾燥アルゴン
、乾燥窒素等、不活性ガス中で行うのが良い。用いる溶
媒としては、NMP、DMF (、ジメチルホルムアミ
ド)。
DMAc (ジメチルアセトアミド)、HMPA等の非
プロトン性極性溶媒が好ましく、必要に応じ混合系を用
いてもよい。又、重合度向上のため、CaCl2.Li
CCCa(SCN)z、等の無機塩を加えることが好ま
しく、その量としては、ジアミンに対し、0.1から1
0モル当量、好ましくは、0.8当量から2当量である
上記合成例において、 例としては、あらかじめ 反応(クレイサー反応)により を合成し、常法による酸または、アルカリによる加水分
解より、 変換し、さらに塩化チオニル、三塩化リン当のクロル化
剤と反応させる方法が挙げられる。
びエステル基の酸クロリドへの変換方法については、例
えば、ジャーナル オブ ポリマー サイエンス ポリ
マー ケミストリー エデイジョン本発明に用いるポリ
アミドにおいて、構造単位(1)のモル分率は、架橋効
果向上のためには、0.5≦χが好ましく、特に、0.
7≦χが良い。また、ポリマーとして、高重合度のポリ
マーを容易に得やすいという点では、χ< 0.5 、
特にχ≦0.2が好ましい。
本発明において、用いるポリマーの重合度は、あまりに
低いと機械的性質が良好なフィルムが得られなくなるた
め、対数粘度(η1nh)として通常0.7以上、好ま
しくは1.2以上、さらに好ましくは3.0以上のもの
が選ばれる。
ここで述べる対数粘度ηinhとは、ポリマー0.5g
を100mfの溶媒に溶かしたものを30〜40℃の恒
温漕でオストワルド粘度管又はウベローデ粘かす溶媒と
しては、硫酸、メタンスルホン酸、クロル硫酸等が用い
られ、他の溶剤の混合、又は2成分以上の溶媒の混合も
可能である。又、その種類には、特に制限はないが、測
定中にポリマーが変性していないことを充分に確認する
必要がある。
本発明のポリアミドフィルムの成形に用いるドープを調
整するのに適した溶媒としては、98%重量%以上の濃
度の硫酸、クロル硫酸、フルオロ硫酸、メタンスルホン
酸、又はそれらの混合物などがある。硫酸は、100%
以上の濃度のもの即ち、発煙硫酸であってもよい。また
、フン化水素酸、ハロゲン化アルキルスルホン酸、ハロ
ゲン化芳香族スルホン酸、トリハロゲン化酢酸などを本
発明/の効果を損わない範囲で混合して用いてよいが、
溶媒の選択にはポリアミドを変性せしめないものを用い
なくてはいけない。
本発明に用いるドープ中のポリマー濃度については特に
制限はないが、常温(約20〜30℃)またはそれ以下
の温度で光学異方性を示す濃度以上のものが好ましく用
いられ、具体的には約5重量%以上、より好ましくは約
8重量%以上、さらに好ましくは約10重量%以上で用
いられる。これ以下のポリマー濃度即ち、光学異方性を
示されないポリマー濃度では、成形させたフィルムが好
ましい機械的性質を持たなくなることが多いが、架橋せ
しめることで、改善されることが多く、光学異方性を示
さないドープから成形されたフィルムも重要である。ド
ープのポリマー濃度の上限は特に限定されないが、通常
は約30重量%以下が好ましく用いられる。
本発明で用いるドープは、光学異方性でも光学等方性で
もよいが、特に光学異方性を示すドープをそのまま成形
した場合、フィルムの機械的性質には異方性がみられる
が、架橋により、異方性の程度はかなり解消される。た
だし、フィルムは不透明となってしまう欠点を有する。
一方、常温付近で光学等方性のドープを使用して成形す
れば、フィルムは等方性を示し、機械的性質は弱くなる
。しかし、この場合も架橋によってかなり改善しうる。
また、光学的異方性を有するポリマー濃度及びドープ温
度でドープを調整した後、凝固直前に短時間、光学異方
性が消失するつまり該ドープが光学異方性から光学等方
性に実質的に転化する温度またはそれ以上に加熱し次い
で成形すると、得られたフィルムは、透明性があり、等
友釣に強靭となる。またこのようなフィルムも、架橋に
より耐薬品性、吸湿による寸法安定性、機械的性質が大
きく改善させる。光学異方性が実質的に消失し該ドープ
が光学等方性に転化する温度は一般にポリマー濃度に依
存するので、この温度以上に加熱して成形すればよいが
、本発明を効果的に実施する上で上記加熱温度は、約7
5℃以上が好ましく更に好ましくは85℃である。加熱
温度の上限温度は、ポリマーの分解性を考慮した場合、
一般には、あまり高くないことが望ましいが、本発明の
ように0.1秒〜5分間という短時間では、分解性は、
あまり問題にならず、ただ操業性の問題を考慮して約1
80℃以下が好ましい。
本発明のドープには、普通の添加剤、増量剤、除光火剤
、紫外線安定剤、熱安定剤、抗酸化性剤、顔料、溶解助
剤などを混入させてもよい。
本発明のフィルムを製造するに当り、製膜方法は特別の
方法を用いる必要はなく、ガラス板または金属板上に均
一に流延し、凝固浴中で製膜する方法、全部または過半
分を凝固浴中に浸した回転ドラムを用いる方法、グイか
らフィルム状に凝固浴に導く方法、グイから出たドープ
流を凝固液と同時に流下させつつ製膜する方法などが用
いられる。
ドープを凝固浴へ入れる前に加熱して光学異方性から光
学等方性へ転化させる場合、加熱方法は、凝固直前のド
ープが75℃以上に保てる方法であればいかなる方法で
も良く、電気的蒸気的に加熱する方法、グイから出たド
ープ流を高周波誘電加熱したり、赤外線照射したり、熱
風を吹きつけたりする等の方法が用いられてよ(、これ
らが併用されても良い。75℃以上、好ましくは85℃
以上に加熱する時間は、操業性及びポリマーの分解性を
考慮して0.1秒以上5分以下が好ましい。
凝固浴として使用できるものは、水、約70重量%以下
の硫酸、約20重量%以下の水酸化ソーダ水溶液及びア
ンモニア水などであり、凝固浴の温度としては制限はな
いが、通常5〜80℃である。
本発明のフィルムの製造速度は、特に限定されるもので
はないが、通常5m/min〜150m/minである
凝固されたフィルムはそのままでは酸が含まれているた
め、機械的性質の優れたフィルムを製造するには酸分の
除去を完全に行なう必要がある。
洗浄液としては水が通常用いられるが、必要に応じて温
水で行なったり、アルカリ水溶液で中和洗浄した後、水
などで洗浄するのもよい。また、洗浄方法は、洗浄液中
でフィルムを走行させても、洗浄液を噴霧するのもよい
溶媒が除去されたフィルムは乾燥をうける必要がある。
ここで、乾燥とはフィルムに付着している洗浄液などを
取除く操作を言い、洗浄液などが取除かれるならばいか
なる方法でもよく、常温での風乾、加熱された非活性気
体、例えば空気、窒素、アルゴンなどでの雰囲気下の乾
燥、加熱ロール上での乾燥などいずれでもよい。乾燥温
度は特に限定されるものではないが、乾燥能力やポリマ
ーの分解性を考慮すれば、常温以上約700℃以下が好
ましく用いられるが、熱収縮の少ないフィルムをつくる
という特別の場合は約150℃以上約700℃以下が好
ましく用いられる。また、乾燥のとき、幅方向または捲
き取り方向かどちらか一方だけに過度の緊張をかけると
、フィルムに方向性ができて好ましくなく、通常は無緊
張下又は等友釣緊張下あるいは3kH/mm”以下の緊
張下に行なわれる。
このように、本発明の方法によって成型したフィルムは
、成型したままつまり凝固させて単に水洗・乾燥(無緊
張又はわずかの緊張下に行なう。)するだけで延伸熱処
理することなく、優れた機械的性質をもっている。しか
し、目的によっては1軸または2軸に延伸を行ない、更
に優れた機械的性質を付与することも行なわれてよく、
これによってフィルムの物性を適宜調節できる。
本発明の方法によりフィルムを製造する上で、上記の工
程はいずれも回分式に行なわれても連続的であってもよ
く、また全工程を通して連続してフィルムを走行させつ
つ製造することも好ましい実施態様の1つである。また
任意の工程で油剤、識別用の染料などをフィルムに付与
することも行なわれてさしつかえない。
本発明のポリアミドフィルムの力学物性については、使
用時にフィルム形状を維持するために、少なくとも一軸
方向は15kg/mm”の強度を持たねばならず、好ま
しくは20kg/mm!、さらに好ましくは、30kg
/mm”である。また、等友釣に強靭なフィルムとして
は、2軸方向とも15kg/mm” 、好ましくは30
kg/mm”以上の強度が必要である。
フィルムの強度をさらに向上するには、延伸、熱処理等
の手段を用いても良い。
本発明において、架橋反応性とは、ジアセチレン基(ブ
タジイン基)による架橋反応性を示し、例えば、「ポリ
ジアセチレンJNATOASIシリーズ イーアプライ
ド サイアンス102に示されている方法により、ジア
セチレン基は架橋反応しうる。
〔発明の効果〕
本発明の方法により得られるフィルムは、前述のように
、市販のフィルムには見られない高い強度と高い弾性率
で表わされる良好な機械的性質を持っているほか、高い
融点または分解点などで示される良好な耐熱性、及び難
燃性、自己消火性によっても特徴づけられる。
また、本発明の方法により得られるフィルムは、非常に
ち密な構造をもっているため、電気的性質特に電気絶縁
性に優れている。
さらに架橋せしめることにより、耐薬品性、さら−には
吸湿による寸法安定性も改善させ、場合によっては機械
的物性も大きく向上する。
本発明のフィルムは、電機絶縁材、電線被覆材、濾過膜
、包装材などとして有用であり、特に、耐圧性の要求さ
れる分野や、耐熱性、耐油性、電気特性が要求される電
気絶縁材および電線被覆材や、特に強い機械強度の点よ
り高速回転する電気機器の絶縁材として用いられると、
上記の良好な性質が充分に発揮される。
〔実施例〕
以下に実施例を示すが、これらの実施例は本発明をわか
り易く説明するものであって、本発明を限定するもので
はない。
強伸度及び弾性率は、定速伸長型強伸度測定器により、
フィルム試料を100mm X 20mmの長方形に切
りとり、最初のつかみ長さ50mm、引張り速度251
)Ill/分で荷重−伸長曲線を描き、これより算出し
たものである。
〔実施例1〕 の入  びフィルムの1゛1 ン500+dに溶かし、この溶液を、0.1molのC
uC1を含むピリジン溶液200−に加え、酸素ガスを
激しく導入しながら、30℃で5時間反応させた。
反応後、反応物を大量の水に加え、析出した固体を吸引
ろ過にて単離した。この固体を塩化メチレンより再結晶
した後、4N−NaOHaqとメタノール混合溶媒と還
流下に10時間反応させた。
反応後、塩酸処理し、析出した 充分乾燥させた。乾燥後、塩化チオニルと共に、触媒量
のDMF存在下、70℃にて12時間反応させた。反応
後、窒素中で、吸引ろ過し、無水トルエンより2回再結
晶し、モノマー した。
%であった。
精製P−フェニレンジアミン1.0molを精秤し、乾
燥CaC1,1,4mo 1と共に無水NMP1.27
2に溶かし、0〜5℃に冷却した。窒素雰囲気中で、こ
の溶液に、 χmo 1.テレフタロイルクロリド1−χmolを細
かくくだいて一気に加え、さらに60分間、激しく撹拌
した。
反応後、大量の水に注ぎ、析出したポリマーを単離した
。収率は、はぼ定量的であった。単離後、50℃の真空
乾燥機内で2日間乾燥した。得られたポリマーは、淡黄
色であり、実質的にNMP。
DMAc等のアミド系溶媒には不溶であり、メタンスル
ホン酸には可溶であった。第1表に、χを種々変化させ
た時のηinhを示した。
ηinh測定用の溶媒はメタンスルホン酸を用い、ηi
nhは35℃にて測定した。
第1表 χは、構造単位(1)の全ポリマーに占めるモル分率で
あるポリマーの同定は、元素分析、赤外吸収スペクトル
により行った。
得られた3種のポリマーを99.0%の硫酸にポリマー
濃度12.5%で溶解したところ、常温で撹拌すると金
属光沢を発し、光学異方性を有することがわかった。こ
のドープを加熱すると次第に流動性を増し、約80℃で
光学異方性が消失し、ドープ粘性が少し増してきた。
常温で光学異方性を有する別に調製した上記と同じドー
プを、タンク中で約60℃に予熱し、ギアポンプからダ
イに到る1、5mの曲管を約120℃の蒸気で加熱しつ
つ送液し、0.5 ll1m X 500mmのスリッ
トをもったダイから約10℃の水中に押し出した。
約12m/分の速度で押し出したこのドープは、約7秒
間75℃以上に加熱され、ダイの出口で約90℃であっ
た。凝固したフィルムをとり出して約50℃の温水で洗
浄し、約150℃の熱風乾燥器中で緊張をかけずに乾燥
した。
得られたフィルムは、厚さ約0.04mmの淡黄色透明
のフィルムであり、得られた力学物性を第2表に示す。
第2表 得られたポリマ一番号1〜3は、窒素気流中380℃、
10分間熱処理すると架橋反応を起こし、実質的に97
%硫酸に溶けなくなった。一方比較例のポリマーは可溶
であった。
また、上記の熱処理をしたフィルムは、比較例で作成し
たフィルムより相対湿度90%での雰囲気の吸湿寸法変
化は約50〜80%優れていた。
また5%次亜塩酸ナトリウム水溶液に1時間浸漬した所
、架橋したフィルムの強度はほとんど変化なかったが、
比較例のフィルムは強度が約13%低下した。
〔実施例2〕 実施例1のポリマ一番号1のポリマーを、99.0%の
硫酸に4.5%のポリマー濃度に溶解したところ、透明
な光学異方性のない高粘度ドープが得られた。
このドープを、実施例1と全く同一の条件でフィルム成
型したところ、フィルムは透明で、強度は15kg/m
m”のほぼ等方性のものが得られた。
得られたフィルムは、実施例1と同様の熱処理を行った
後、硫酸には完全には溶解しなかった。
また、比較例のフィルムに比べ、熱処理したフィルムは
吸水量が約18%減少した。
〔実施例3〕 実施例1のポリマ一番号2のポリマーを実施例1と同様
に溶解した光学異方性ドープを40℃に調製したのち、
加熱すること以外は実施例1と全く同じ条件でフィルム
を成型した。
得られたフィルムは厚さ0.04mmで不透明で、捲き
取り方向の機械的性質は、40kg/mm2の強度、2
.7%の伸度、980kg/mm2の弾性率であり、捲
き取りと直角方向のそれは、0.8kg/mm”の強度
、0.3%の伸度、900kg/ll1m”の弾性率で
あり、捲き取り方向の機械的性質が良好であるが、これ
と直角方向にはきわめて跪く、また手で揉むとすぐに壊
れてフィブリル化するなど、実施例1のフィルムに比べ
てきわめて異方性が高かった。しかしながら、実施例1
と同様の熱処理を行うと、直角方向の物性は、強度!、
 6 kg / mm” 、伸度0.8%、強性率86
0 kg / mm ”に向上した。
そして、熱処理により、99.7%の硫酸には、実質的
に溶けな(なった。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 繰り返し単位が実質的に式(1)で示されるホモポリマ
    ー、又は構成単位が式(1)と式(2)から実質的に成
    るコポリマーから構成され、少なくとも一軸方向の引張
    り強度が15kg/mm^2で、かつ架橋反応性を有す
    るブタジイン系ポリアミドフィルム▲数式、化学式、表
    等があります▼・・・・・・(1) ▲数式、化学式、表等があります▼・・・・・(2) (ここで、Ar^1、Ar^2、Ar^3は、炭素数が
    6から12までの2価の芳香族性有機基を示す。)
JP11690588A 1988-05-16 1988-05-16 ブタジイン系ポリアミドフィルム Pending JPH01289831A (ja)

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