JPH0128355Y2 - - Google Patents
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- JPH0128355Y2 JPH0128355Y2 JP2867885U JP2867885U JPH0128355Y2 JP H0128355 Y2 JPH0128355 Y2 JP H0128355Y2 JP 2867885 U JP2867885 U JP 2867885U JP 2867885 U JP2867885 U JP 2867885U JP H0128355 Y2 JPH0128355 Y2 JP H0128355Y2
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- stopper rubber
- metal fitting
- stopper
- rubber
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Landscapes
- Vibration Prevention Devices (AREA)
- Springs (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
(技術分野)
本考案は、FF車(フロントエンジン・フロン
トドライブ車)のエンジンおよびトランスミツシ
ヨン等を含むパワーユニツトと車体との間に設け
られるエンジンマウントに係り、特に、FF横置
きエンジンを含むパワーユニツトの、主にローリ
ング方向の振動を吸収するものとして好適なエン
ジンマウントに関するものである。
トドライブ車)のエンジンおよびトランスミツシ
ヨン等を含むパワーユニツトと車体との間に設け
られるエンジンマウントに係り、特に、FF横置
きエンジンを含むパワーユニツトの、主にローリ
ング方向の振動を吸収するものとして好適なエン
ジンマウントに関するものである。
(従来技術)
従来より、FF車のエンジン(代表的には横置
きエンジン)において、トルク軸周りのローリン
グ振動が車体側へ伝わることを防ぐために、ブツ
シユ型のエンジンマウントが用いられている。こ
れは、内筒金具と外筒金具とを径方向の間隔をお
いて配置し、それら両金具を内筒金具を挟んで対
称的な空所が生じるようにゴム弾性体で連結した
ものである。そして、内筒金具がパワーユニツト
または車体の一方に、また外筒金具がそれらの他
方にそれぞれ取り付けられ、内筒金具の両側の上
記空所がパワーユニツトのローリング方向におい
て対向する姿勢で使用されることとなる。
きエンジン)において、トルク軸周りのローリン
グ振動が車体側へ伝わることを防ぐために、ブツ
シユ型のエンジンマウントが用いられている。こ
れは、内筒金具と外筒金具とを径方向の間隔をお
いて配置し、それら両金具を内筒金具を挟んで対
称的な空所が生じるようにゴム弾性体で連結した
ものである。そして、内筒金具がパワーユニツト
または車体の一方に、また外筒金具がそれらの他
方にそれぞれ取り付けられ、内筒金具の両側の上
記空所がパワーユニツトのローリング方向におい
て対向する姿勢で使用されることとなる。
この種のエンジンマウントにおいて、内筒金具
と外筒金具との過大変位を防止するために、内筒
金具に上記空所に向かつて円弧凸状に突き出たス
トツパゴムを設ける一方、そのストツパゴムに対
向して内筒金具に円弧凹状のストツパゴムを設け
たものが知られている。
と外筒金具との過大変位を防止するために、内筒
金具に上記空所に向かつて円弧凸状に突き出たス
トツパゴムを設ける一方、そのストツパゴムに対
向して内筒金具に円弧凹状のストツパゴムを設け
たものが知られている。
このようなエンジンマウントにおいては、パワ
ーユニツトのアイドリング時には双方のストツパ
ゴムが当たることなく、内外の両金具をつなぐゴ
ム弾性体の弾性変形によつてアイドリング振動が
吸収される一方、通常の発進時や大荷重負荷時等
においては、双方のストツパゴムが当接して互い
に弾性変形させられるため、ばね定数が急激に立
ち上がり、内筒・外筒両金具の過大変位が防止さ
れることとなる。
ーユニツトのアイドリング時には双方のストツパ
ゴムが当たることなく、内外の両金具をつなぐゴ
ム弾性体の弾性変形によつてアイドリング振動が
吸収される一方、通常の発進時や大荷重負荷時等
においては、双方のストツパゴムが当接して互い
に弾性変形させられるため、ばね定数が急激に立
ち上がり、内筒・外筒両金具の過大変位が防止さ
れることとなる。
(考案が解決しようとする問題点)
しかしながら、このような従来のエンジンマウ
ントでは、内筒金具のストツパゴムと外筒金具の
ストツパゴムとが円筒面で接するものであるた
め、それらが接するとき両ストツパゴムの隙間が
ほぼ同時に零となつてばね定数が急激に立ち上が
る。したがつて、特に通常の発進時等における中
程度のローリング振動に対して、実際のばね定数
が理想的なばね定数より高くなる傾向があつた。
すなわち、双方のストツパゴムのばね定数はそれ
らのゴム硬さやゴム厚でほぼ決まつてしまうた
め、自由度がなく、したがつてそれらストツパゴ
ムが当接しない比較的低いばね定数域と、当接し
た後の高いばね定数域との二段階のばね特性に限
られてしまうと言えるのである。
ントでは、内筒金具のストツパゴムと外筒金具の
ストツパゴムとが円筒面で接するものであるた
め、それらが接するとき両ストツパゴムの隙間が
ほぼ同時に零となつてばね定数が急激に立ち上が
る。したがつて、特に通常の発進時等における中
程度のローリング振動に対して、実際のばね定数
が理想的なばね定数より高くなる傾向があつた。
すなわち、双方のストツパゴムのばね定数はそれ
らのゴム硬さやゴム厚でほぼ決まつてしまうた
め、自由度がなく、したがつてそれらストツパゴ
ムが当接しない比較的低いばね定数域と、当接し
た後の高いばね定数域との二段階のばね特性に限
られてしまうと言えるのである。
(問題点を解決するための手段)
本考案は、以上のような従来の問題を解決する
ために為されたものであつて、前述のように、内
筒金具と外筒金具とがその内筒金具を挟んで対称
的な空所が生じるようにゴム弾性体で連結された
ものにおいて、(a)それら内筒金具と外筒金具の何
れか一方に、上記空所内へ楔状に突き出た第一ス
トツパゴムを設け、(b)また他方に、その空所を隔
てて第一ストツパゴムに対向する第二ストツパゴ
ムを設けて、その第二ストツパゴムに上記第一ス
トツパゴムを嵌まり込ませ得る楔状の凹所を形成
し、(c)かつ、その第一ストツパゴムの高さを、上
記楔状の凹所の側面に接した状態においてその凹
所の底部との間に隙間を生じる高さとし、(d)さら
に、その隙間の大きさを、第一ストツパゴムが第
二ストツパゴムの凹所に嵌まり込むことによる両
ストツパゴムの弾性変形の後に消滅する大きさと
して、最終的に第一ストツパゴムが上記凹所の底
部に押圧せしめられ得るようにしたものである。
ために為されたものであつて、前述のように、内
筒金具と外筒金具とがその内筒金具を挟んで対称
的な空所が生じるようにゴム弾性体で連結された
ものにおいて、(a)それら内筒金具と外筒金具の何
れか一方に、上記空所内へ楔状に突き出た第一ス
トツパゴムを設け、(b)また他方に、その空所を隔
てて第一ストツパゴムに対向する第二ストツパゴ
ムを設けて、その第二ストツパゴムに上記第一ス
トツパゴムを嵌まり込ませ得る楔状の凹所を形成
し、(c)かつ、その第一ストツパゴムの高さを、上
記楔状の凹所の側面に接した状態においてその凹
所の底部との間に隙間を生じる高さとし、(d)さら
に、その隙間の大きさを、第一ストツパゴムが第
二ストツパゴムの凹所に嵌まり込むことによる両
ストツパゴムの弾性変形の後に消滅する大きさと
して、最終的に第一ストツパゴムが上記凹所の底
部に押圧せしめられ得るようにしたものである。
(作用)
したがつて、パワーユニツトのローリング方向
の振動に対して、アイドリング時等の小さなロー
リング振動の入力時には、ゴム弾性体だけが弾性
変形させられ、また、通常の発進時等の中程度の
ローリング振動の入力時には、楔状の第一ストツ
パゴムが第二ストツパゴムの楔状の凹所内に嵌ま
り込み、その際の楔作用により第一および第二ス
トツパゴムの双方が弾性変形せしめられる。しか
し、この段階では第一ストツパゴムと凹所の底部
との間に隙間が生じているため、ばね定数が急激
に高くはならない。更に、急発進時等の大きなロ
ーリング振動の入力時(大荷重負荷時)には、上
記隙間が消滅して第一ストツパゴムが凹所の底部
に押圧せしめられ、ばね定数が更に高くなる。す
なわち、ゴム弾性体だけが弾性変形する第一領域
と、第一ストツパゴムが第二ストツパゴムの凹所
内に嵌まり込んだ第二領域と、第一ストツパゴム
が凹所の底部に押し付けられる第三領域とに、順
次段階を追つてばね定数が高くなる三段階のばね
特性が得られるのである。
の振動に対して、アイドリング時等の小さなロー
リング振動の入力時には、ゴム弾性体だけが弾性
変形させられ、また、通常の発進時等の中程度の
ローリング振動の入力時には、楔状の第一ストツ
パゴムが第二ストツパゴムの楔状の凹所内に嵌ま
り込み、その際の楔作用により第一および第二ス
トツパゴムの双方が弾性変形せしめられる。しか
し、この段階では第一ストツパゴムと凹所の底部
との間に隙間が生じているため、ばね定数が急激
に高くはならない。更に、急発進時等の大きなロ
ーリング振動の入力時(大荷重負荷時)には、上
記隙間が消滅して第一ストツパゴムが凹所の底部
に押圧せしめられ、ばね定数が更に高くなる。す
なわち、ゴム弾性体だけが弾性変形する第一領域
と、第一ストツパゴムが第二ストツパゴムの凹所
内に嵌まり込んだ第二領域と、第一ストツパゴム
が凹所の底部に押し付けられる第三領域とに、順
次段階を追つてばね定数が高くなる三段階のばね
特性が得られるのである。
(考案の効果)
このように、低いばね定数域と高いばね定数域
との間に中間的なばね定数域が得られるため、中
程度のローリング振動に対して理想に近い適切な
ばね定数を与えることができ、以てそのようなロ
ーリング振動の車体側への伝達を有効に抑制し、
その防振特性を改善することが可能となつたので
ある。しかも、それら三領域のばね定数と撓み量
は、第一ストツパゴムと第二ストツパゴムとの間
隔、およびそれらの当接状態における第一ストツ
パゴムと凹所底部との隙間などに基づいて、それ
ぞれの領域でほぼ独立して、かつ広い自由度で選
定することができるのである。
との間に中間的なばね定数域が得られるため、中
程度のローリング振動に対して理想に近い適切な
ばね定数を与えることができ、以てそのようなロ
ーリング振動の車体側への伝達を有効に抑制し、
その防振特性を改善することが可能となつたので
ある。しかも、それら三領域のばね定数と撓み量
は、第一ストツパゴムと第二ストツパゴムとの間
隔、およびそれらの当接状態における第一ストツ
パゴムと凹所底部との隙間などに基づいて、それ
ぞれの領域でほぼ独立して、かつ広い自由度で選
定することができるのである。
(実施例)
以下、本考案をFF車の横置きエンジン用のエ
ンジンマウントに適用した一実施例を図面に基づ
いて詳説に説明する。
ンジンマウントに適用した一実施例を図面に基づ
いて詳説に説明する。
なお、FF車の横置きエンジンを含むパワーユ
ニツトは、通常、その左右および前後の都合4箇
所のエンジンマウントで車体に対して防振支持さ
れるのが普通で、ライトおよびレフトのマウント
がエンジン(パワーユニツト)静荷重を分担する
一方、フロントおよびリヤのマウントはエンジン
静荷重を受けず、主にパワーユニツトのトルク軸
周りのローリング振動を吸収する役割を果たすこ
とが多い。これから説明する実施例は、そのよう
な分担荷重零のフロントマウントに適用された一
例である。
ニツトは、通常、その左右および前後の都合4箇
所のエンジンマウントで車体に対して防振支持さ
れるのが普通で、ライトおよびレフトのマウント
がエンジン(パワーユニツト)静荷重を分担する
一方、フロントおよびリヤのマウントはエンジン
静荷重を受けず、主にパワーユニツトのトルク軸
周りのローリング振動を吸収する役割を果たすこ
とが多い。これから説明する実施例は、そのよう
な分担荷重零のフロントマウントに適用された一
例である。
第1図および第2図には、そのフロント用のエ
ンジンマウントの具体例が示されている。これら
の図において、2は厚肉円筒状の内筒金具であ
る。この内筒金具2の外側には、径方向に間隔を
おいて薄肉円筒状の外筒金具4が同心的に配置さ
れている。そして、これら内筒金具2と外筒金具
4とは、内筒金具2からその両側に対称的に延び
る一対ずつのゴム弾性体6および8によつて弾性
的に連結されている。これらの弾性体6および8
は互いに平行に設けられ、かつ第3図から明らか
なように比較的薄肉のものであるが、中央部が両
側部よりやや厚くされている。かかるゴム弾性体
6および8が内外の金具2および4を連結するこ
とにより、内筒金具2を挟んでその両側に、外筒
金具4で囲まれた対称的な空所10および12が
生じている。これらの空所10および12は、図
示しないパワーユニツトのローリング方向にほぼ
一致する向きに互いに対向させられ、垂直線に対
して例えば20〜40度ほど傾斜した直線にそれぞれ
沿うようにされれる。
ンジンマウントの具体例が示されている。これら
の図において、2は厚肉円筒状の内筒金具であ
る。この内筒金具2の外側には、径方向に間隔を
おいて薄肉円筒状の外筒金具4が同心的に配置さ
れている。そして、これら内筒金具2と外筒金具
4とは、内筒金具2からその両側に対称的に延び
る一対ずつのゴム弾性体6および8によつて弾性
的に連結されている。これらの弾性体6および8
は互いに平行に設けられ、かつ第3図から明らか
なように比較的薄肉のものであるが、中央部が両
側部よりやや厚くされている。かかるゴム弾性体
6および8が内外の金具2および4を連結するこ
とにより、内筒金具2を挟んでその両側に、外筒
金具4で囲まれた対称的な空所10および12が
生じている。これらの空所10および12は、図
示しないパワーユニツトのローリング方向にほぼ
一致する向きに互いに対向させられ、垂直線に対
して例えば20〜40度ほど傾斜した直線にそれぞれ
沿うようにされれる。
そして、内筒金具2には、それら空所10およ
び12内へそれぞれ楔状に突き出た第一ストツパ
ゴム14,14が設けられ、内筒金具2を取り巻
くようにそれに固着されている。なお、空所10
側と12側の構造は全く同一であるため、以下、
空所10側について説明する。
び12内へそれぞれ楔状に突き出た第一ストツパ
ゴム14,14が設けられ、内筒金具2を取り巻
くようにそれに固着されている。なお、空所10
側と12側の構造は全く同一であるため、以下、
空所10側について説明する。
この第一ストツパゴム14は等脚台形形状の楔
状をなすものであつて、平担な先端面とその両側
において対称的に傾斜した側面とを備え、その側
面は上記空所10および12の対向方向に対して
角度θ傾斜させられている。この傾斜角度θは、
例えば10〜70度程度とされるが、特に、本実施例
のようにほぼ45度くらいが最適である。
状をなすものであつて、平担な先端面とその両側
において対称的に傾斜した側面とを備え、その側
面は上記空所10および12の対向方向に対して
角度θ傾斜させられている。この傾斜角度θは、
例えば10〜70度程度とされるが、特に、本実施例
のようにほぼ45度くらいが最適である。
一方、内筒金具4には、この第一ストツパゴム
14に対向して第二ストツパゴム16が設けら
れ、外筒金具4の内周面に固着されている。この
第二ストツパゴム16の中央部には、第一ストツ
パゴム14を嵌まり込ませ得る楔状の凹所18が
形成されている。この凹所18の両側内面は、ス
トツパゴム14の両側面と等しい角度だけ傾斜さ
せられて、第一ストツパゴム14側に向かつて開
くものとされており、またこの凹所18の深さ
は、ストツパゴム14の高さよりも深いものとさ
れている。そして、内外の金具2および4が同心
的な状態において、かかる第二ストツパゴム16
の凹所18の側面と第一ストツパゴム14の側面
とは、隙間G1を隔てて対向し、この隙間G1が前
記ゴム弾性体6および8の撓み量を規定する。
14に対向して第二ストツパゴム16が設けら
れ、外筒金具4の内周面に固着されている。この
第二ストツパゴム16の中央部には、第一ストツ
パゴム14を嵌まり込ませ得る楔状の凹所18が
形成されている。この凹所18の両側内面は、ス
トツパゴム14の両側面と等しい角度だけ傾斜さ
せられて、第一ストツパゴム14側に向かつて開
くものとされており、またこの凹所18の深さ
は、ストツパゴム14の高さよりも深いものとさ
れている。そして、内外の金具2および4が同心
的な状態において、かかる第二ストツパゴム16
の凹所18の側面と第一ストツパゴム14の側面
とは、隙間G1を隔てて対向し、この隙間G1が前
記ゴム弾性体6および8の撓み量を規定する。
凹所18の両側の傾斜面は深さ方向において互
いに接近し、低い平行側面を径て底部に続いてい
る。この凹所18の底部は、比較的薄い層状の第
三ストツパゴム20によつて構成されており、こ
の第三ストツパゴム20は外筒金具4の内周面に
固着されて、第二ストツパゴム16に連続し、そ
れと一体のものとされている。
いに接近し、低い平行側面を径て底部に続いてい
る。この凹所18の底部は、比較的薄い層状の第
三ストツパゴム20によつて構成されており、こ
の第三ストツパゴム20は外筒金具4の内周面に
固着されて、第二ストツパゴム16に連続し、そ
れと一体のものとされている。
そして、第4図に示されるように、第一ストツ
パゴム14の両側面が第二ストツパゴム16の凹
所18の両側面に丁度接する状態において、第一
ストツパゴム14と第三ストツパゴム20との間
には、隙間G2が生じるようになつている。言い
換えれば、この隙間G2が生じるようにストツパ
ゴム14の高さが定められているのである。この
隙間G2は、第一ストツパゴム14が第二ストツ
パゴム16の凹所18に接した後における、両ス
トツパゴム14,16の撓み量を規定するもので
あつて、第5図に示されるように、両ストツパゴ
ム14,16の嵌まり込みによる両者の弾性変形
の後に消滅するようになつている。つまり、最終
的にストツパゴム14が第三ストツパゴム20に
押圧せしめられ得るように、上記隙間G2が決め
られているのである。
パゴム14の両側面が第二ストツパゴム16の凹
所18の両側面に丁度接する状態において、第一
ストツパゴム14と第三ストツパゴム20との間
には、隙間G2が生じるようになつている。言い
換えれば、この隙間G2が生じるようにストツパ
ゴム14の高さが定められているのである。この
隙間G2は、第一ストツパゴム14が第二ストツ
パゴム16の凹所18に接した後における、両ス
トツパゴム14,16の撓み量を規定するもので
あつて、第5図に示されるように、両ストツパゴ
ム14,16の嵌まり込みによる両者の弾性変形
の後に消滅するようになつている。つまり、最終
的にストツパゴム14が第三ストツパゴム20に
押圧せしめられ得るように、上記隙間G2が決め
られているのである。
なお、反対の空所12側も前述のように全く同
様の構成であるが、双方の第一ストツパゴム14
は内筒金具2の外周面を取り巻くゴムの一部で構
成され、かかる第一ストツパゴム14と前記ゴム
弾性体6,8、第二ストツパゴム16および第三
ストツパゴム20とは、間のゴム層を介して連続
かつ一体なものとされている。そして、これら全
てのゴムは、内筒金具2および外筒金具4が所定
の金型内にセツトされた状態で、そのキヤビテイ
内にゴム材料が充填されることにより同時に一体
加硫成形され、かつ各々の金具2,4に対して
各々のゴムが同時に加硫接着される。また、必要
に応じて外筒金具4に縮径方向の絞りが加えられ
て、第1図に示されるような一体的なエンジンマ
ウントとされるのである。
様の構成であるが、双方の第一ストツパゴム14
は内筒金具2の外周面を取り巻くゴムの一部で構
成され、かかる第一ストツパゴム14と前記ゴム
弾性体6,8、第二ストツパゴム16および第三
ストツパゴム20とは、間のゴム層を介して連続
かつ一体なものとされている。そして、これら全
てのゴムは、内筒金具2および外筒金具4が所定
の金型内にセツトされた状態で、そのキヤビテイ
内にゴム材料が充填されることにより同時に一体
加硫成形され、かつ各々の金具2,4に対して
各々のゴムが同時に加硫接着される。また、必要
に応じて外筒金具4に縮径方向の絞りが加えられ
て、第1図に示されるような一体的なエンジンマ
ウントとされるのである。
このようなエンジンマウントは、例えば、内筒
金具2内にパワーユニツト側ブラケツトの軸が通
される一方、外筒金具4が車体側のブラケツト内
に嵌め入れられた状態で、パワーユニツトの主に
ローリング方向の振動を吸収または抑制する役割
を果たす。
金具2内にパワーユニツト側ブラケツトの軸が通
される一方、外筒金具4が車体側のブラケツト内
に嵌め入れられた状態で、パワーユニツトの主に
ローリング方向の振動を吸収または抑制する役割
を果たす。
例えば、パワーユニツトのアイドリング振動の
入力時には、内筒金具2が外筒金具4に対して相
対的に接近・離間するが、第一ストツパゴム14
と第二ストツパゴム16とが当接しない隙間G1
の範囲でゴム弾性体6,8が弾性変形し、その柔
かいばね特性によつて、第6図においての領域
で示されるような低いばね定数が得られ、アイド
リング振動を効果的に吸収することができる。
入力時には、内筒金具2が外筒金具4に対して相
対的に接近・離間するが、第一ストツパゴム14
と第二ストツパゴム16とが当接しない隙間G1
の範囲でゴム弾性体6,8が弾性変形し、その柔
かいばね特性によつて、第6図においての領域
で示されるような低いばね定数が得られ、アイド
リング振動を効果的に吸収することができる。
また、通常の発進時等においては、駆動トルク
の反力によりパワーユニツトが後側へ反り返るよ
うにローリングするが、このように比較的大きな
中程度のローリング振動の入力時には、第4図に
示されるように第一ストツパゴム14が第二スト
ツパゴム16の凹所18に嵌まり込み、双方の楔
作用により両ストツパゴム14および16が圧縮
される結果、第6図においての領域で示される
ように、の領域に比べてばね定数が高くなる。
しかし、第一ストツパゴム14と第三ストツパゴ
ム20との間の隙間G2が消滅しない間は、ばね
定数が急激に高くはならず、適度に柔らかい中程
度のばね定数が得られる。
の反力によりパワーユニツトが後側へ反り返るよ
うにローリングするが、このように比較的大きな
中程度のローリング振動の入力時には、第4図に
示されるように第一ストツパゴム14が第二スト
ツパゴム16の凹所18に嵌まり込み、双方の楔
作用により両ストツパゴム14および16が圧縮
される結果、第6図においての領域で示される
ように、の領域に比べてばね定数が高くなる。
しかし、第一ストツパゴム14と第三ストツパゴ
ム20との間の隙間G2が消滅しない間は、ばね
定数が急激に高くはならず、適度に柔らかい中程
度のばね定数が得られる。
更に、例えば急発進等により大荷重のローリン
グ振動が負荷された場合には、第5図に示される
ように、第一ストツパゴム14と第三ストツパゴ
ム20との隙間G2が消滅して、第一ストツパゴ
ム14が第三ストツパゴム20に押し付けられ、
両ストツパゴム14,20が圧縮される。その結
果、第6図においての領域で示すように、ばね
定数がの領域から更に立ち上がつて、硬いばね
特性が得られるため、大荷重負荷時における内筒
金具2と外筒金具4との過大変位を防止すること
ができる。
グ振動が負荷された場合には、第5図に示される
ように、第一ストツパゴム14と第三ストツパゴ
ム20との隙間G2が消滅して、第一ストツパゴ
ム14が第三ストツパゴム20に押し付けられ、
両ストツパゴム14,20が圧縮される。その結
果、第6図においての領域で示すように、ばね
定数がの領域から更に立ち上がつて、硬いばね
特性が得られるため、大荷重負荷時における内筒
金具2と外筒金具4との過大変位を防止すること
ができる。
以上の説明から明らかなように、人力されるロ
ーリング振動の程度に応じて、領域、領域お
よび領域の三段階のばね定数が得られ、かつ段
階毎にばね定数が順次高くなるため、第6図に二
点鎖線で示されるように領域から急激に領域
にばね定数が立ち上がる場合と比べて、中程度の
ローリング振動に対する好ましいばね定数が得ら
れ、そのような振動の遮断性能を改善することが
できるのである。
ーリング振動の程度に応じて、領域、領域お
よび領域の三段階のばね定数が得られ、かつ段
階毎にばね定数が順次高くなるため、第6図に二
点鎖線で示されるように領域から急激に領域
にばね定数が立ち上がる場合と比べて、中程度の
ローリング振動に対する好ましいばね定数が得ら
れ、そのような振動の遮断性能を改善することが
できるのである。
しかも、これら三領域のばね定数と撓み量は、
前述の隙間G1やG2に基づいて、相互にほぼ独立
して決めることができるため、最適なばね特性を
大きな自由度で容易に実現することができること
となる。
前述の隙間G1やG2に基づいて、相互にほぼ独立
して決めることができるため、最適なばね特性を
大きな自由度で容易に実現することができること
となる。
なお、空所12側についても同様な三段階のば
ね特性が得られるが、空所10および12の何れ
か一方にだけ、ストツパゴム14,16および2
0を設けることもできる。そして、パワーユニツ
トのフロント側とリヤ側とにそのようなエンジン
マウントを対称に配置すれば、ローリング方向の
両方向に同様なばね特性を発揮させることが可能
となる。
ね特性が得られるが、空所10および12の何れ
か一方にだけ、ストツパゴム14,16および2
0を設けることもできる。そして、パワーユニツ
トのフロント側とリヤ側とにそのようなエンジン
マウントを対称に配置すれば、ローリング方向の
両方向に同様なばね特性を発揮させることが可能
となる。
一方、第一ストツパゴム14を外筒金具4に、
また、第二ストツパゴム16および第三ストツパ
ゴム20を内筒金具2に設けることもできる。さ
らに、第三ストツパゴム20は不可欠というわけ
ではなく、省略することも可能であつて、第一ス
トツパゴム14を外筒金具4の内周面、或いは内
筒金具2の外周面に当接させるようにすることも
可能である。
また、第二ストツパゴム16および第三ストツパ
ゴム20を内筒金具2に設けることもできる。さ
らに、第三ストツパゴム20は不可欠というわけ
ではなく、省略することも可能であつて、第一ス
トツパゴム14を外筒金具4の内周面、或いは内
筒金具2の外周面に当接させるようにすることも
可能である。
また、ゴム弾性体について言えば、上例のよう
に二対のものを設ける以外に、一対だけのものと
しても良い。更に付言すれば、内筒金具2が車体
側に、また外筒金具4がパワーユニツト側にそれ
ぞれ取り付けられるように、その取付形態を上例
とは逆にすることができる。
に二対のものを設ける以外に、一対だけのものと
しても良い。更に付言すれば、内筒金具2が車体
側に、また外筒金具4がパワーユニツト側にそれ
ぞれ取り付けられるように、その取付形態を上例
とは逆にすることができる。
その他にも、本考案は、当業者の知識に基づき
種々の変形、改良等を施した態様で実施すること
ができる。
種々の変形、改良等を施した態様で実施すること
ができる。
第1図は本考案の一実施例であるエンジンマウ
ントの横断面図であり、第2図は第1図における
A−A断面図、第3図は同じくB−B断面図であ
る。第4図および第5図はそれぞれ第1図とは異
なる作動状態を示す断面図であり、第6図は第1
図に示されるエンジンマウントのばね特性を荷重
と撓みとの関係において示すグラフである。 2……内筒金具、4……外筒金具、6,8……
ゴム弾性体、10,12……空所、14……第一
ストツパゴム、16……第二ストツパゴム、18
……凹所、20……第三ストツパゴム、G1,G2
……隙間。
ントの横断面図であり、第2図は第1図における
A−A断面図、第3図は同じくB−B断面図であ
る。第4図および第5図はそれぞれ第1図とは異
なる作動状態を示す断面図であり、第6図は第1
図に示されるエンジンマウントのばね特性を荷重
と撓みとの関係において示すグラフである。 2……内筒金具、4……外筒金具、6,8……
ゴム弾性体、10,12……空所、14……第一
ストツパゴム、16……第二ストツパゴム、18
……凹所、20……第三ストツパゴム、G1,G2
……隙間。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 1 FF車のエンジンおよびトランスミツシヨン
等を含むパワーユニツトと車体との間に設けら
れて、該パワーユニツトの主にローリング方向
の振動を吸収するものであつて、該パワーユニ
ツトまたは車体の一方に取り付けられる内筒金
具と、該内筒金具の外側に径方向の間隔をおい
て配置され、前記パワーユニツトまたは車体の
他方に取り付けられる外筒金具と、それら内筒
金具と外筒金具とを、該内筒金具を挟んで対称
的な空所が生じる形態で弾性的に連結するゴム
弾性体とを含むエンジンマウントにおいて、 前記内筒金具と外筒金具の何れか一方に、前
記空所内へ楔状に突き出た第一ストツパゴムを
設け、また他方に、その空所を隔てて該第一ス
トツパゴムに対向する第二ストツパゴムを設け
て、その第二ストツパゴムに前記第一ストツパ
ゴムを嵌り込ませ得る楔状の凹所を形成し、か
つ該第一ストツパゴムの高さを、該楔状の凹所
の側面に接した状態において該凹所の底部との
間に隙間を生じる高さとし、更に該隙間の大き
さを、該第一ストツパゴムが前記第二ストツパ
ゴムの凹所に嵌まり込むことによる、両ストツ
パゴムの弾性変形の後に削滅する大きさとし
て、最終的に該第一ストツパゴムが前記凹所の
底部に押圧せしめられ得るようにしたことを特
徴とするFF車用エンジンマウント。 (2) 前記第一ストツパゴムが前記内筒金具に、ま
た前記第二ストツパゴムが前記外筒金具に、そ
れぞれ設けられている実用新案登録請求の範囲
第1項記載のエンジンマウント。 (3) 前記第一ストツパゴムおよび第二ストツパゴ
ムが、前記対称的な空所の双方に、それぞれ1
組ずつ対向して設けられている実用新案登録請
求の範囲第1項または第2項記載のエンジンマ
ウント。 (4) 前記凹所の底部が、所定のゴム層からなる第
三ストツパゴムで構成されている実用新案登録
請求の範囲第1項乃至第3項の何れかに記載の
エンジンマウント。 (5) 前記第三ストツパゴムが、前記第二ストツパ
ゴムと一体に形成されたものである実用新案登
録請求の範囲第4項記載のエンジンマウント。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2867885U JPH0128355Y2 (ja) | 1985-02-28 | 1985-02-28 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2867885U JPH0128355Y2 (ja) | 1985-02-28 | 1985-02-28 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61145138U JPS61145138U (ja) | 1986-09-08 |
JPH0128355Y2 true JPH0128355Y2 (ja) | 1989-08-29 |
Family
ID=30526781
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2867885U Expired JPH0128355Y2 (ja) | 1985-02-28 | 1985-02-28 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0128355Y2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014126125A (ja) * | 2012-12-26 | 2014-07-07 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 防振ブッシュ |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010025151A (ja) * | 2008-07-15 | 2010-02-04 | Kurashiki Kako Co Ltd | ダイナミックダンパ |
-
1985
- 1985-02-28 JP JP2867885U patent/JPH0128355Y2/ja not_active Expired
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014126125A (ja) * | 2012-12-26 | 2014-07-07 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 防振ブッシュ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61145138U (ja) | 1986-09-08 |
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