JPH0126846Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は一対の緊締受片を締付ボルトおよびナ
ツトによつて互いに締め付けて電柱に取付ける締
付バンドを用いて装柱する鋼板柱用支線張設当金
物に関するものである。

従来の技術 前記の締付バンドを用いて装柱する当金物とし
ては、例えば、実公昭54−45299号公報所載のも
のがある。

該従来例は、主板を締付バンドの緊締受片に貫
通させた締付ボルトで支持させ、主板の先端に支
線を張設する横軸を設けると共に基端に前記締付
バンドの下方に位置する弧状縁を設けた構造とな
つている。

考案が解決しようとする問題点 前記の従来例は締付ボルトによつて締付ける締
付バンドと電柱間に当金物が介在する構成を採ら
ないので、締付ボルトによる締付荷重が直接電柱
に負荷され、第４図で示すと同様に、鋼板柱にこ
れを用いると鋼板柱にひずみが生じることを防げ
ない。

また、弧状縁が締付バンドの下方に位置してい
るので、支線の張力が該弧状縁に集中して鋼板柱
が変形損傷する。

問題点を解決するための手段 鋼板の中央をＵ字形に屈曲して中央部片を設
け、支線の係合切欠を上端に設けた該中央部片に
締付バンドの一対の緊締受片に貫通させる締付ボ
ルトの貫通孔を形成すると共に、中央部片の一対
の構成片の各端部に、電柱と前記締付バンドとの
間に介在させ、しかも、電柱面に沿う円弧状にし
た側部片を連設した構成としたものである。

実施例 図面は本考案に係る鋼板柱用支線張設当金物の
一実施例を示し、Ａは本考案に係る当金物で、当
金物Ａは１枚の鋼板を屈曲加工して形成したもの
で、該鋼板の中央をややＵ字形に屈曲して中央部
片１を設け、該中央部片１の一対の構成片１′，
１′の端部を外広がり状に屈曲して電柱面に沿う
円弧状の側部片２，２を連設し、この側部片２，
２に対する中央部片１の基端部上縁を切込んで設
けた舌状片を外方向に屈曲して受片３，３とな
し、該受片３，３間の上部を支線４の係合切欠５
と成し、また、中央部片構成片１′，１′には互い
に一致する横長の貫通孔６，６を設けて構成し、
この当金物Ａの中央部片１をバンド体Ｂを構成す
る一対の緊締受片７，７′間に、また、側部片２，
２をバンド体Ｂと鋼板継柱Ｄ間にそれぞれ介在さ
せ、一方の緊締受片７側より貫通孔６，６を経て
他方の緊締受片７′より突出する締付ボルト８の
先端にナツト９を螺合して、これを締付けること
によつて当金物Ａを鋼板継柱Ｄ面に配設し、支線
４を係合切欠５に嵌入してこれを緊張するように
して用いるのである。

考案の効果 本案は上述の構成であるから、鋼板柱のほぼ全
周に当接して締付ける締付バンドの唯一の開放部
であるところの緊締受片間を塞ぐ形で前記締付バ
ンドと鋼板継柱間に当金物を介在させるようにし
て用いるものであるから、締付バンドを締付けた
時その締付力による鋼板柱のひずみが生ずる部分
をなくすことができ、鋼板柱が第４図の如くひず
むことがなく強度低下をきたさないことは勿論の
こと、前記当金物の係合切欠に支線を嵌入し引留
めた場合にも細径鋼線からなる支線が鋼板継柱に
局部的に当接することなく、従つて鋼板柱の局部
圧に弱いという欠点を充分に補うものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は斜視
図、第２図は使用状態を示す側面図、第３図は同
平面図、第４図は単にバンド体を鋼板柱に締付け
た時の該鋼板継柱の変形状態を示す平面図であ
る。 Ａ……当金物、Ｂ……バンド体、Ｄ……鋼板
柱、１……中央部片、１′……中央部片の構成片、
２……側部片、５……係合切欠、６……貫通孔、
７，７′……緊締受片、８……締付ボルト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 鋼板の中央をＵ字形に屈曲して中央部片を設
   け、支線の係合切欠を上端に設けた該中央部片に
   締付バンドの一対の緊締受片に貫通させる締付ボ
   ルトの貫通孔を形成すると共に、中央部片の一対
   の構成片の各端部に、電柱と前記締付バンドとの
   間に介在させ、しかも、電柱面に沿う円弧状にし
   た側部片を連設した鋼板柱用支線張設当金物。