JPH0126694B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、真空掃除機、特に、車付きで移動
しながら掃除ができるキヤニスター型の真空掃除
機に関するものである。

（従来の技術） キヤニスター型の真空掃除機には、車またはス
キツドが取付けられて、動かしやすいようになつ
ている。この種の構造の真空掃除機としては、米
国特許第3599273号（1971年８月17日特許）など
が知られている。

（発明が解決すべき問題点） キヤニスター型の真空掃除機は、前記のように
車またはスキツドが取付けられて、動かしやすい
ようになつている反面、階段部分や高い所を掃除
するには、使用しにくい欠点がある。また、前記
特許のものは、二分割できる構造のもので、一方
を手に持ち、他方を肩に下げて使用するようにな
つているが、分割するための構造が複雑で、実際
の分割ならびに合体の手順が簡単でなく、実用的
ではない。

（問題点を解決するための手段） この発明は、きわめて軽量で、扱いやすく、電
動モータ以外の構造部材が、すべてプラスチツク
ス製であり、合体、分割が簡単な手順で行なえ、
高所などの使用においても非常に使用しやすい真
空掃除機を提供することを目的とする。

この発明の第１の目的は、掃除すべき部分にそ
つて移動しやすい軽量の真空掃除機を提供するこ
とである。

この発明の他の目的は、比較的安価で、信頼性
の高い真空掃除機を提供することである。

この発明の他の目的は、分割できる構成体の中
間にガスケツトを設けない構造の真空掃除機を提
供することである。

この発明の他の目的は、分割できる構成体に内
蔵される構成部材をそれぞれ一体化できる構成の
真空掃除機を提供することである。

この発明の他の目的は、一体成形のバツクルに
より分割可能の構成体を合体、分離自由とし、該
バツクルにフツクとすべり部を設け、移動しやす
く、かつ、壁掛けの状態で使用したり、収納でき
るようにした真空掃除機を提供することである。

この発明の他の目的は、モータを冷却するため
の空気をダストともに集塵口から吸引し、この空
気をモータ側に流し、モータ側に流入させるとき
に、空気流を絞つて、吸引騒音を抑制した真空掃
除機を提供することである。

（実施例） 図示の実施例に示すように、この発明によるキ
ヤニスタ型の真空掃除機１０は、前部側に集塵タ
ンク１２、後部側にモータハウジング１４を有す
るケーシング１１を備えている。第３，４図に示
すように、ケーシング１１内には、モータ２５
と、二次フイルタ支持体７５、フアンハウジング
３０、モータ装着板５５、バツフル６０などの主
要なプラスチツク成形部材が内蔵されている。

タンク１２の口部１５には、円筒状のネツク１
７が形成されていて、それに通路１６が貫通し、
ネツク１７は、タンク１２の前部１８から後方に
伸びている。タンク１２と一体成形のハンドル１
９がタンク１２の前部に配置されており、ハンド
ル１９の下側の口部１５に吸引ホース（図示せ
ず）が着脱自由に装着される。口部１５を介して
タンク１２へ吸引されるゴミ、屑物などのダスト
は、多孔性の集塵袋２０に集塵されるもので、こ
の集塵袋は、空冷モータを集塵したダストから保
護する一次フイルタとして作用する。集塵袋２０
の開放端には、補強体２１で補強された袋口部２
２が取付けてあり、袋口部２２は、ネツク１７に
着脱自由に嵌合されて、集塵袋２０は、口部１５
に着脱自由に取付けられる。

ハンドル１９の前部には、凹部２３が形成され
ていて、電気コード２４をケーシング１１に巻付
けるようにするとき、この凹部に電気コードを通
すようになつている。同様に、電気コード２４を
ケーシング１１に巻付けるための凹部２６，２６
がモータハウジングの後部の両脇に形成されてい
る。タンク１２とハウジング１４とは、フアンハ
ウジング３０の後端に一体形成された幅狭い胴部
２７（開口断面がほぼ角形）の前後に嵌合し、合
体するようになつている。第３図に示すように、
フアンハウジング３０は、胴部２７の前側に上方
へ低く突き出た突起２８を有している。この突起
２８は、タンク１２を後端寄りの上壁の内側に設
けられた凹部または口部に係合し、タンク１２の
上側は、突起２８により所定位置に保持される。
タンク１２の底部には、その中心線にそつた位置
にナイロン、アセテルなどのすべりやすいプラス
チツクスにより一体成形されたバツクル３５が取
付けてある。このバツクルの前後端には、フツク
３３とラツチ３４がそれぞれ一体に形成してあ
り、フツク３３とラツチ３４の中間部は、すべり
部３２となつている。真空掃除機１０が第３，４
図に示すように、水平な床面などの支持面３１に
置かれている場合、すべり部３２がモータハウジ
ング１４の後部に取付けられた車３６，３６と同
様に支持面３１に接地する。

ラツチ３４は、モータハウジング１４の凹部に
嵌合し、合体するタンク１２の後部とモータハウ
ジング１４との両者を締付保持する。この両者を
分離するには、ラツチ３４の指掛け３７に指を掛
けてラツチ３４をモータハウジング１４の凹部か
ら取り外せばよく、指掛け３７は、バツクル３５
と一体に形成され、この指掛けを引けば、バツク
ル３５は曲り、ラツチ３４が前記のように外れ
る。

モータ２５は、モータハウジング１４に内蔵さ
れ、固定子４１、ロータ４２、駆動軸４３を備え
ている。ロータ４２の巻線は、電気コード２４に
接続し、通常の構造と同様に、スイツチ４４、リ
ード線４６，４７，４９が設けてある。モータハ
ウジング１４の後壁９９の電気コード挿入口に
は、グロメツト９８が取付けてある（第３図）。
駆動軸４３は、後方に配置のベアリング（図示せ
ず）により回転自由に支持され、これらベアリン
グの一つは、Ｕ形のブラケツト４８に支持され、
他はプラスチツク成形のベル形カバー５０に取付
けられている。

駆動軸４３には、パンケーキ状の遠心フアンイ
ンペラー５１が固定され、駆動軸により回転す
る。インペラー５１は、フアンハウジング３０の
チヤンバ５２に内蔵され、その後側には、モータ
取付板５５（第６図）が位置する。モータ取付板
には、その中央に円形口５６が設けてあり、これ
にモータのカバーの端部５０Ａが嵌まり込む。モ
ータ取付板５５のの円形口５６の左右には、孔部
５７，５７が設置されている。各孔部５７には、
前記カバー５０と一体のモータスタツド５９を囲
むブツシユ５８が嵌合される。ネジ６１，６１を
前記モータスタツド５９，５９のネジ孔にねじこ
んで、モータ２５をモータ取付板５５に止着す
る。

フアンハウジング３０（第７図参照）、モータ
取付板５５、モータ２５の後部側のバツフル６０
は、４本のネジ１２１を用いてモータハウジング
１４に止着されるもので、モータハウジング１４
には、後壁９９から前方へ４本のポスト６３（ハ
ウジングと一体）が突出し、これらポストのネジ
孔６２に前記ネジ１２１のそれぞれがねじこまれ
る。これら各ポスト６３は、４本の孔あきスタツ
ド６４に嵌合する。スタツド６４の頭部上面が凹
んでおり、これにモータ取付板５５から後方へ伸
びるポスト６６の後端が嵌合する。ネジ１２１の
頭部６７は、フアンハウジング３０のスタツド８
１の孔６８からネジ１２１がねじこまれると、孔
６８の端面に当接する。

フアンハウジング３０は、また円形状の壁７１
を有し、この壁７１は、第７図に示すように、一
部がフアンハウジングの下方へ突出していて、イ
ンペラー５１の側縁に接近している。フアンハウ
ジング３０の正面壁７４の中央には、円形口７２
が設けてあり、この円形口は、前記の壁７１と同
心位置に設置されていて、空気がこの円形口を通
りインペラー５１へ送られる。円形状の壁７１の
外側には、正面壁７４を貫通する４個の孔７３が
設けてあり、これら孔７３のそれぞれには、二次
フイルタ７６を支持する支持体７５（第８図）か
ら後方へ突出した４個の耳部１７６のそれぞれが
嵌まる。二次フイルタ７６は、シート状のフイル
タで、支持体７５の周側縁に設けた６個のタブ７
７により着脱自由に保持される。支持体７５は、
タブ７７を設けた周側縁を介してフアンハウジン
グ３０の前面に熱溶着などの手段で取付けられ
る。支持体７５の正面壁７８には、二次フイルタ
７６が当接するが、該フイルタを通る空気をイン
ペラー５１へ送るためのスリツト１２０が正面壁
７８に多数設けてあり、これらスリツトは、二次
フイルタ７６の全面にわたるように設置されてい
る。正面壁７８のコーナーには、ドライバを通す
孔７９が穿設してあり、フイルタ７６を外すと、
これら孔からドライバをさしこみ、ネジ１２１の
頭部６７にドライバを当ててネジ１２１が外せる
ようになつている。ネジ１２１の頭部６７は、フ
イルタ７６が取付けてあるときは、フイルタによ
つて見えないようになつている。

バツフル６０（第５図）は、基板８２を備え、
この基板は、モータハウジング１４を仕切るよう
になつていて、その中央にカツプ状の膨出部８３
が形成してあり、これにモータ２５の後半部が納
められる。膨出部８３には、空気流通孔８４が多
数穿設されており、膨出部８３から張出したチヤ
ンバ１２２には、スイツチ４４が配置され、スイ
ツチ作動部８６がモータハウジングの孔８７から
突出し、これに手動のつまみ８８が取付けられ
て、つまみ８８をスライドさせてモータ２５のオ
ン・オフを行なうようになつている。

バツフル６０は、突起４８ａ（第４図）をもつ
ブラケツト４８にスナツプ嵌合するもので、突起
４８ａには、孔部６０ａが嵌まり、モータのカバ
ー５０からプロテクタ５０ａが張出し、前記チヤ
ンバ１２２に指などが入り込まないようになつて
いる。カバー５０とバツフル６０とは、難燃材か
ら構成され、したがつて、他のモータハウジング
の部材が破壊されても、スイツチ４４における絶
縁されていない露出の電気接続部分は、難燃材に
より囲まれる。

第３，４図に示すように、モータ２５によりフ
アニンペラー５１が回転すると、空気はケーシン
グ１１内を図示の矢印のとおり流れる。すなわ
ち、回転するインペラー５１により空気は、口部
１５、通路１６からタンク１２内に流れこむ。

この空気の吸込が、真空掃除機１０の集塵吸引
力として作用する。ホースの吸引口からタンク１
２に流れこんだ空気とダストは、一次フイルタと
して機能する集塵袋に入り、ダストだけが集塵袋
に集められ、空気は、集塵袋を通過して、フレキ
シブルな連続気泡の発泡材シートからなる二次フ
イルタ７６と、空気流通孔１２０とを通り、中央
口部７２からインペラーチヤンバ９６に流入す
る。このような空気流は、ついで、放射方向に流
れを変え、さらに壁７１にそつて後方へ流れの向
きを変え、モータ取付板５５の孔９５からモータ
ハウジング内に流入する。第６図に示すように、
これらの孔９５は、それぞれ小さな口径のもので
あり、環状に設置され、例えば幅の狭い３本の帯
状に形成されていて、沢山の数の孔、合計約270
もの数の孔が穿設されている。したがつて、これ
ら孔を空気流が通過するとき、ノイズを発生する
過剰なバツクプレツシヤーがなく、真空掃除機作
動時における吸引騒音の発生を抑制できる。

モータハウジング内に流入した空気流は、モー
タ２５まわりを流れ、モータ２５を冷却する。

このような空気流の一部は、モータのカバー５
０の孔９４からモータカバー内部に入る。バツフ
ル６０の形状によつて、このような空気流の大部
分は、膨出部８３へ集中し、孔８４と円形口９３
から排出され、モータハウジング１４の後部に開
口された排気口９２から外部へ排気される。この
排気口９２の内側の空気流排気パスに発泡体から
なる防音材９１が配設されている。モータ冷却用
の空気流の風量は、バツフル６０の仕切板８２に
孔を設けることにより調節できる。

タンク１２のモータハウジング１４から外すに
は、モータハウジング１４からラツチ３４を外す
だけでよく、その後、タンク１２を胴部２７から
反時計方向へ引き上げれば、タンク１２が取り外
せる。集塵袋２０は、タンク１２から簡単に取り
外せることができるもので、集塵袋２０は、再使
用できるものでも、使い捨てのものでもよく、ク
リーニング可能で、タンク内への再装着も簡単に
行なえる。

真空掃除機１０を壁などに掛けて置くときに
は、壁３１に止着１１２したブラケツト１１０の
掛け爪１１１にフツク３３を掛ければよく、車３
６が壁面に当接した状態で真空掃除機１０は、上
向きの態様で壁などに掛けられる。

前記した実施例は、この発明を理解するための
例示であつて、この発明は、図示の実施例に限定
されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱しな
い変形も自由である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明の一実施例における真空掃
除機を示す斜視図、第２図は、第１図２―２線に
そい一部を切断した背面図、第３図は、第２図３
―３線矢視方向断面図、第４図は、第３図４―４
線矢視方向断面図、第５図は、バツフルの背面
図、第５Ａ図と第５Ｂ図は、それぞれ第５図５Ａ
―５Ａ，５Ｂ―５Ｂ線矢視方向断面図、第６図
は、モータ支持板の背面図、第６Ａ図は、第６図
６Ａ―６Ａ線矢視方向断面図、第７図は、フアン
ハウジングの背面図、第７Ａ図は、第７図７Ａ―
７Ａ線矢視方向断面図、第８図は、二次フイルタ
取付の支持体の背面図、第８Ａ図は、第８図８Ａ
―８Ａ線矢視方向断面図である。 １０…真空掃除機、１２…集塵タンク、１４…
モータハウジング、１１…ケーシング、２５…モ
ータ、７５…二次フイルタ支持体、３０…フアン
ハウジング、５５…モータ装着板、６０…バツフ
ル、１５…タンク１２、２０…集塵袋。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 合体、分離可能な集塵用タンクとモータを内
   蔵するモータハウジングとを備えるケーシングを
   有し、入口より前記タンク内を通り、前記モータ
   ハウジングを通る空気流を作り、ダストをタンク
   の集塵袋に捕集し、モータを空冷し、空冷後の空
   気流を外に放出する真空掃除機において、前部に
   口部１５を有し、集塵袋を収容するタンク１２
   と、該タンク１２の後に脱着可能に連結されるモ
   ータハウジング１４とによりケーシング１１を形
   成し、前記モータハウジング１４にはフアンハウ
   ジング３０と、該フアンハウジング３０の後に位
   置するモータ装着板５５と、該モータ装着板５５
   の後に配置するバツフル６０とが組み込まれてお
   り、前記モータ装着板５５とバツフル６０との間
   にモータ２５が配置され、該モータ２５は前部の
   カバー５０に設け前部に延びる複数のモータスタ
   ツド５９を有し、該モータスタツド５９が前記モ
   ータ装着板５５に設けた孔部５７に嵌合された弾
   性ブツシユ５８により固定支持され、前記モータ
   ２５の駆動軸４３に固定されるインペラー５１が
   前記フアンハウジング３０内のチヤンバー５２に
   回転可能に収容され、前記バツフル６０は前記モ
   ータハウジング１４内に仕切りを形成する基板８
   ２と該基板８２に形成され前記モータ２５の後半
   部を収容する後方の膨出部８３と前方のスタツド
   ６４とを有し、該スタツド６４に前記モータ装着
   板５５を当接し、前記フアンハウジング１４に挿
   入するネジ１２１により、フアンハウジング１４
   と、モータ装着板５５と、バツフル６０とを同時
   にモータハウジング１４に止着可能にしたことを
   特徴とする真空掃除機。 ２ 前記タンク１２とモータハウジング１４の一
   方がバツクル３５を取付けられ、該バツクル３５
   はラツチ３４と、フツク３３と、すべり部３２と
   を有し、前記ラツチ３４は前記タンク１２とモー
   タハウジング１４の他方に形成され、前記スベリ
   部３２は前記モータハウジング１４に設けた車３
   ６が接する支持面３１に接地可能に形成され、前
   記フツク３３が壁のブラケツト１１０に係合して
   真空掃除機を垂直に支持可能に形成してあること
   を特徴とする特許請求の範囲第１項に記載の真空
   掃除機。 ３ 前記すべり部３２が前記ラツチ３４とフツク
   ３５との間に形成されていることを特徴とする特
   許請求の範囲第２項に記載の真空掃除機。 ４ 前記バツクル３５が前記タンク１２に取付け
   られ、前記フツク３５が前記バツクル３５の前部
   に形成されていることを特徴とする特許請求の範
   囲第３項に記載の真空掃除機。 ５ 前記車３６が前記モータハウジング１４の後
   部に設けられていることを特徴とする特許請求の
   範囲第４項に記載の真空掃除機。 ６ 前記車３６が接する面に接地する前記すべり
   部３２が１後方向に延びていることを特徴とする
   特許請求の範囲第４項又は第５項に記載の真空掃
   除機。