JPH0126625Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はストロー通口部を有するスタンデイン
グパウチを紙容器内に収納した液体用容器に関す
るものである。

（従来の技術） 従来の飲料等液体の入つたスタンデイングパウ
チにおいて、ストローの通し穴が例えば側壁の傾
斜面に設けられていて、ストローを貫通させるの
に位置決めがむずかしく、その際、滑りやすい等
からストローのパウチ内への差込みがむずかしい
という欠点があり、また方形の箱形の紙容器に液
体を充填したものについても、ストロー差込穴は
上面に差込みやすく設けられているが、ストロー
は紙箱の外側面にホツトメルトまたは溶着してあ
りその取付けも煩雑で、充填後の内容物の消毒が
むずかしく、ストローの引き離しに失敗すること
もあつて不都合なことが多かつた。

（考案の目的） 本考案は上記の、下面が平らで堆体状のスタン
デイングスパウトのストローの差込みは斜面に対
して行うので、その差込みにくさと、ストローの
保持について従来のものの欠点を解消しようとす
るものである。

（考案が解決しようとする問題点） 上記の目的を達成するためスタンデイングパウ
チを方形の紙容器内に密に収納し、ストローの保
持とストローのパウチへ開口部への差込みを確実
にできるようにした。

（問題点を解決するための手段） 上記の問題点を解決するために本考案ではスタ
ンデイングスパウトの底面を上にし、この面にス
トロー差込み用開口部を設け、この状態で方形の
紙容器中に密に収納するようにし、ストローを特
に紙容器の特殊な位置に保持するようにしたもの
である。すなわち上記のように形成されたスタン
デイングパウチ入りの紙容器の上面に、パウチに
設けた、ストロー差込用の開口部の位置を通るジ
ツパー部を設けるとともに、紙容器の一側稜線上
の１点を頂点とし、該頂点から上記稜線を中心と
して、これを挾む隣接側面板に斜下方に対称的な
罫線を或る長さで設けるとともにその末端間を水
平なミシン目で結び、該ミシン目を切開いて上記
稜線を、頂点とミシン目までの間で容器の内方に
押込んでスペースを作り、このスペースにストロ
ーを収納するようにした。

（作用） 本考案は上述の構成となつているので、ストロ
ーは引き出し易く、紙容器の上面のジツパー部を
剥ぎ取れば内に収納したスタンデイングパウチの
ストロー差込用開口部が平面上（底面）に現われ
るのでストローを差込み易く、容器全体は手中に
持ち易い状態となつている。

（実施例） 本考案について更に詳しく図示の実施例によつ
て説明する。

第１図は本考案の液体容器の構成を示す説明図
である。Ａは方形の紙容器であり、その中にスタ
ンデイングパウチＢがストロー差込用の開口部を
底面にもつていてこの底を上面にして収容されて
いる。先ず紙容器Ａについて説明すれば、スタン
デイングパウチＢを密に収納する大きさとし、該
紙容器Ａの１側稜線１上にストローｓを差込んで
保持するスペース２を設ける。第２図はこのスペ
ース２を作製する方法を示す説明図である。先ず
イのように稜線１上の１点３を頂点とし、該頂点
３から上記稜線１を中心にこれを挾む両隣接側面
板４，５に斜下方に対称的なそれぞれの罫線６，
７を或る長さで設け、その末端６ａ，７ａ間を水
平のミシン目８で結ぶ。このミシン目８をロのよ
うに切開いて稜線１上の頂点３とミシン目８との
間の稜線１ａ部分を容器の内方に押込むと稜線上
に下方に開口したスペース２が作られる。その広
さはストローｓが緊締状態で差込める程度のもの
とする。ハはストローｓをこのスペース２に差込
んで保持された状態を示している。第３図はこの
紙容器Ａ内に密に収納されるスタンデイングパウ
チＢの形状の１例を示すもので、イは底面１１が
円形のものB₁及びロは底の方形のものB₂である。

また紙容器Ａの上面９中央部には上記スタンデ
イングパウチＢのストロー差込用開口部１２の上
を通るジツパー部１０が設けられている。

第４図は液体の入つたスタンデイングパウチＢ
を紙容器Ａ中に収納する作業を示す説明図であ
り、最終的には第１図の説明図のように収納され
るものである。

このものを使用するためには先ず紙容器Ａのジ
ツパー部１０を剥ぎとるとそこにスタンデイング
パウチＢのストロー差込用の開口部１２が現われ
るので、紙容器の１側稜線上のスペースに挿入し
てあるストローｓを取り出して開口部１２に容易
に差込むことができ内容物を吸い上げることがで
きる。

（効果） 本考案は上述の通りの構成であるから、ストロ
ー保持用の作業設備は不要となつて製造コストを
低減させることができ、また紙容器そのものに液
体を収容するものではなく、従来紙箱で行われて
いる折り、貼りの作業でスタンデイングパウチを
収納する紙容器を組み上げることができて製造が
簡単であり、一方スタンデイングパウチはプラス
チツクフイルム製であるから液体の充填、殺菌も
容易である等のコスト面と作業面で利点があり使
用にあたつては紙容器を手中に安定した状態で保
持でき、ジツパー部で紙容器の上面を剥げばそこ
に平面状の面にあるストロー差込用の開口部が現
われるので、ストローの差込みは極めて容易であ
る等の利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の液体用容器の説明図、第２図
は、ストロー保持用のスペースの作製する方法の
説明図、第３図は本考案の液体用容器に使用でき
る液体収容用スタンデイングパウチの例を示す説
明図、第４図はスタンデイングパウチを紙容器中
に収納する順序を示す説明図である。 Ａ……紙容器、Ｂ，B₁，B₂……スタンデイン
グパウチ、１……側稜線、１ａ……頂点３とミシ
ン目８までの稜線、２……ストロー保持用スペー
ス、３……頂点、４，５……側面板、６，７……
傾斜罫線、６ａ，７ａ……罫線の末端、８……ミ
シン目、９……上面、１０……ジツパー部、１１
……スタンデイングパウチの底面（平面部）、１
２……ストロー差込用開口部、ｓ……ストロー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 底面にストロー差込用の開口部を設けた液体用
   スタンデイングパウチをその底を上方に向けて方
   形紙容器内に密に収納し、該紙容器の一側稜線上
   の１点を頂点とし、該頂点から上記稜線を中心
   に、これを挟む隣接側面板に斜下方に対称的な罫
   線を備え、該罫線の末端を結ぶミシン目を切開い
   て前記罫線と前記ミシン目とで囲まれた部分を押
   込んでなるストロー保持用スペースを設け、かつ
   紙容器の上面にスタンデイングパウチのストロー
   通し用開口部上を通るジツパー部を設けてなる液
   体用容器。