JPH0126468Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 この考案は、自動通帳記帳機における縦横兼用
のオートターンページ機構に関する。

〔技術的背景〕

通帳には横通帳と縦通帳があり、横通帳につい
ては通帳オートターンページが行なわれている
が、縦通帳については行なわれていない。

それについて、第１図に示す縦通帳を基に従来
のオートターンページ機構の欠点について述べ
る。

図において、矢印は通帳の搬送方向を示す。従
つて、通帳搬送方向に対して直角方向にページを
めくることになる。このための装置を構成するに
は非常に複雑な機構となつてしまう問題がある。

そこで、搬送方向と同方向にページをめくるた
めに、通帳を横にして装置へ挿入する方法がある
が、この方法では顧客が通帳の挿入方向をまちが
えたり、記入事項が見ずらい等の欠点があるため
に実際には行なわれていなかつた。

このため、縦通帳に関しては、従来記帳中にペ
ージ繰越しが生ずると、そのページの最終行を記
帳後いつたん顧客に通帳を返却して改ページを顧
客の手によつて行なつた後、再挿入させる方法を
採用しているが、これにおいては顧客の手を煩わ
すと共に返却された通帳を顧客が記帳終了と勘違
いをして持ち帰り、未記帳データが残つてしまう
欠点がある。

〔考案の目的〕

この考案の目的は、従来横通帳のみであつたオ
ートターンページを縦通帳においても可能にする
ことにより、従来の欠点を解決することにある。

〔考案の概要〕

この考案の概要は、ターンページ機構部にソレ
ノイド及びモータを動力として、通帳をクランプ
し回転させる通帳ターンテーブルを設け、該ター
ンテーブルで縦通帳においては改ページの方向を
搬送方向と同一となるように回転させることによ
り、縦横両タイプの通帳のオートターンページを
同一の機構で行なうようにしたことである。

〔実施例〕

以下に、前記のような目的と概要を特徴とした
本考案の一実施例を図面に基づいて説明すると共
に、その効果を述べる。

第２図は本考案の一実施例を示すオートターン
ページ機構の平面図、第３図は側断面図、孫４図
はターンテーブルプレス部分の平面図である。

図において、１は縦タイプの通帳、２は通帳１
の挿入口、３，４は通帳１が通る上下のガイド
板、５は通帳１を繰り出すためのフイードロー
ラ、６は搬送中の通帳１の傾きを防止するガイド
である。

７はガイド板３の所定開口部に設けた通帳１を
載せて回転するターンテーブルプレス、８はター
ンテーブルプレス７の歯部を有したプレスシヤフ
ト、９はターンテーブルプレス７を上下動するた
めにプレスシヤフト８の下部に設けたレバー、１
０はレバー９を稼動するプランジヤマグネツト、
１１はターンテーブルプレス７を回転するために
プレスシヤフト８に噛合する平歯車、１２は平歯
車１１を回転するパルスモータである。

１３はターンテーブルプレス７の回転時に通帳
１を押さえるガイドピン、１４はガイドピン１３
を上下動させるレバー、１５はレバー１４を稼動
するプランジヤマグネツト、１６は通帳１を検知
するセンサ、１７は通帳１の改ページを行なうタ
ーンページローラである。

１８は上下動してターンページローラ１７に通
帳１を圧接するプレスアーム、１９はプレスアー
ム１８の上端に設けた通帳プレス、２０はプレス
アーム１８を上下動するレバー、２１はレバー２
０を稼動するプランジヤマグネツトであり、Ａは
通帳回転エリヤである。

本考案は、このように構成されており、次にそ
の動作について説明する。

通帳１を挿入口２へ挿入すると通帳１は、フイ
ードローラ５によつて装置内部へと搬送され、図
示外の通帳記帳部へと至り、取引データの記帳を
行なう。

その、記帳中に通帳１のページ繰越しを必要と
すると、通帳１は通帳記帳部から通帳回転エリヤ
Ａへと送られる。

通帳回転エリヤＡに送られた通帳１はセンサ１
６に検知され、これによつてフイードローラ５が
回転を停止し、通帳１は通帳回転エリヤＡに留ま
ることとなる。

このままでは、通帳１の改ページは搬送方向と
直角の関係にあるので、ここで通帳１を回転して
改ページを搬送方向と同じ方向にするのである。
それは、次の手順にて行なわれる。

前記、通帳の停止に続いてプランジヤマグネツ
ト１０が吸引しレバー９がプレスシヤフト８と共
にターンテーブルプレス７を上方へ移動して、タ
ーンテーブルプレス７が通帳１を押上げると同時
にプランジヤマグネツト１５が吸引され、レバー
１４がガイドピン１３を下方へ移動させて上側か
ら通帳１をターンテーブルプレス７に抑えつけ
る。

このようにして、通帳１を固定しておきパルス
モータ１２を回転させる。すると、その平歯車１
１がターンテーブルプレス７のプレスシヤフト８
を回転させることとなり、通帳１は方向を変え
る。

ターンテーブルプレス７は90゜回転するように
制御されているので、通帳１は第４図の二点鎖線
で示すように改ページ方向を搬送方向に対して同
じ方向となつて停止する。尚、ターンテーブルプ
レス７の上面にはゴムが接着してあるので通帳１
をスムーズに回転させることができる。

次に、プランジヤマグネツト２１の吸引により
レバー２０がプレスアーム１８を上方向に移動さ
せ、通帳プレス１９で通帳１をターンページロー
ラ１７に押付ける。

ターンページローラ１７は回転して通帳１のペ
ージめくりを行なう。尚、ターンページローラ１
７の回転が始まる時には、ターンテーブルプレス
７及びガイドピン１３はプランジヤマグネツト１
０，１５がリセツトされるため下方及び上方へ移
動している。

通帳１のページめくり終了後プランジヤマグネ
ツト２１がリセツトされ通帳プレス１９が下方向
に移動して通帳１から離れ、前記同様にターンテ
ーブルプレス７が上に、ガイドピン１３が下に移
動して通帳１を固定して元の位置に回転させる。

元の状態に戻つた通帳１は再び通帳記帳部に戻
され、残りの未記帳分の取引データが印字され
る。

尚、前記通帳回転エリヤＡでは通帳搬送路の底
部を形成するガイド板３のターンテーブルプレス
７及び通帳プレス１９が出入する部分が開口とな
つており、この部分以外は通帳１が走行中に引掛
からないように搬送路上流から下流にかけて連続
して閉じている。そして、通帳搬送路の上部を形
成するガイド板４でも同じように、ガイドピン１
３やページめくり動作を妨げないように開口して
いる。

また、横形通帳においては、通帳の種別又は形
状識別手段（図示せず）により横形通帳を識別す
ると、プランジヤマグネツト１０，１５及びパル
スモータ１２は動作せずに、プランジヤマグネツ
ト２１とターンページローラ１７のみが動作して
既知の通りの改ページ動作を行なうのである。

〔考案の効果〕

以上、詳細に説明したように、本考案ではオー
トターンページ機構に通帳を回転するターンテー
ブルプレス機構を設けたので、縦通帳のページ繰
越しの場合にはターンテーブルプレス機構を使用
して縦通帳の方向を変えて、横通帳の改ページ方
向と同じように搬送方向での改ページを行なえる
ので、縦横両通帳のオートターンページ機構を提
供することができ、従来のように縦通帳の改ペー
ジを顧客に行なわせることは不要になり、客の操
作ミスの防止や記帳時間の短縮及びサービス向上
等の効果を発揮することができる。

また、一つのターンページ機構で縦横両通帳の
改ページが行なえることは、通帳記帳機の構成の
簡素化や記帳機の使用効率を向上させる等の効果
となる。

このような効果により、本考案は銀行等の通帳
記帳機のオートターンページ機構として有益に利
用することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は縦形通帳の平面図、第２図は本考案の
一実施例を示すオートターンページ機構の平面
図、第３図は側断面図、第４図はターンテーブル
プレス部分の平面図である。 １……縦通帳、７……ターンテーブルプレス、
８……プレスシヤフト、１０……プランジヤマグ
ネツト、１１……平歯車、１２……パルスモー
タ、１３……ガイドピン、１５……プランジヤマ
グネツト、１７……ターンページローラ、１９…
…通帳プレス、２１……プランジヤマグネツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 通帳に取引データを記帳する際に通帳の開かれ
   たページを通帳搬送路方向と平行な方向で改ペー
   ジを行なうオートターンページ機構において、通
   帳搬送路中の開口に上動して通帳を載置して回転
   するターンテーブルプレスと該ターンプレス上に
   下動して通帳を固定するガイドピンを設け、縦通
   帳の場合には前記ターンテーブルプレス上に通帳
   を固定して回転し改ページ方向を通帳搬送路方向
   と平行にしてから通帳の一方を上動する通帳プレ
   スでターンページローラに押圧して改ページを行
   なうことを特徴としたオートターンページ機構。