JPH01257479A - スーパーオキシドジスムターゼ誘導体およびその製造方法 - Google Patents

スーパーオキシドジスムターゼ誘導体およびその製造方法

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JPH01257479A
JPH01257479A JP63087529A JP8752988A JPH01257479A JP H01257479 A JPH01257479 A JP H01257479A JP 63087529 A JP63087529 A JP 63087529A JP 8752988 A JP8752988 A JP 8752988A JP H01257479 A JPH01257479 A JP H01257479A
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sod
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copolymer
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Application number
JP63087529A
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English (en)
Inventor
Masayasu Inoue
正康 井上
Itsuki Ebata
江端 厳
Nobukazu Watanabe
渡邊 信和
Takazo Asano
浅野 隆蔵
Fumio Nakahara
文夫 中原
Fumio Mori
文男 森
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Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、生体に有毒なスーパーオキシドを分解するス
ーパーオキシドジスムターゼの酵素活性を概ね保持した
ままで該スーパーオキシドジスムターゼに比べて大幅に
延長された血中半減期を有する新規なスーパーオキシド
ジスムターゼ誘導体およびその製造方法に関する。
本発明により提供されるスーパーオキシドジスムターゼ
誘導体は活性酸素ラジカルが関与する種々の疾患に対し
て有効であり、特に抗炎症剤、抗潰瘍剤、虚血性疾患治
療剤、脳浮腫治療剤、パラコート中毒治療剤として使用
することができる。
また該スーパーオキシドジスムターゼ誘導体は活性酸素
ラジカルに起因する制癌剤の副作用を軽減するための医
薬としても有用である。
従来の技術 従来、スーパーオキシドジスムターゼ〔以下、これをS
ODと略記する〕は動物、植物、微生物などの生体内に
広く存在し、生体に有害なスーパーオキシドを分解する
酵素として知られている。
最近、単離されたSODを抗炎症剤として用いようとす
る試みがなされている〔ファルマシア、17巻、411
頁(1981年)およびカレント・セラポイテイツク・
リサーチ(Current TherapeuticR
@5earch)、16,706(1974)参照〕。
SODを静脈内投与した場合、その血中半減期は僅か4
〜6分とされており、SODは速かに尿中に排泄代謝さ
れる。SODの血中半減期を延長させるためにSODを
フィコール、ポリエチレングリコールまたはアルブミン
で修飾し、巨大分子化することが試みられてきたが、フ
ィコールまたはポリエチレングリコールで修飾されたS
ODではSODの酵素活性が大幅に低下し、またアルブ
ミンで修飾されたSODには抗原性があることが報告さ
れている。またイヌリンで修飾されたSODでは、その
血中半減期が大幅に延長されることが知られているが、
同時にSODに比べて酵素活性の低下が認められる〔特
開昭5132826号公報参照〕。
また本発明者らのうちの1人は、SOD分子表面にリジ
ン残基を介してスチレン−マレイン酸骨格を有する疎水
性有機酸構造を酸アミド結合により導入することにより
得ら熟たSOD誘導体は、血中でアルブミンを主体とす
る血清タンパク質と可逆的に結合・解離し、これによっ
てSODの血中半減期が庭長され、また臓器への移行性
が良好となることを報告した〔第37回タンパク質構造
討論会講演要旨集、61−64頁(昭和61年9月10
日発行)参照〕。
発明が解決しようとする課題 上記のフィコール、ポリエチレングリコール、アルブミ
ンまたはイヌリンで修飾されたSODはすでに述べた理
由、または巨大分子化に伴う生体組織内浸透性の低下な
どの点でいずれも実用上問題がある。
従来知られている種々の修飾SODはすベテSODにそ
の分子内のアミノ基を介して各種の高分子物質を結合さ
せることによって得たものである。
ヒト型SODは1分子当りアミノ基を22個または24
個有しており、またウシ型SODは1分子当りアミノ基
を20個有する。このようにSODは多数のアミノ基を
有しており、SODに高分子物質を結合させるに際して
該SOD分子内の結合部位となるアミノ基を特定するこ
とは非常に難しい。しかしながら、医薬の有効成分化合
物は単一の化学構造を有する化合物であることが好まし
い状況にあることを考慮すれば、医薬用途に供する修飾
SODはSOD分子内の特定の部位に高分子物質を結合
させた化学構造を有する化合物であることが望まれる。
しかして、本発明の1つの目的は、SOD分子内の特定
の部位に高分子物質を結合させて得られかつSODの酵
素活性を概ね保持したままで、該SODに比べて大幅に
延長された血中半減期を有する新規な非巨大分子化スー
パーオキシドジスムターゼ誘導体を提供することにある
本発明の他の1つの目的は、上記のスーパーオキシドジ
スムターゼ誘導体の製造方法を提供するにある。
課題を解決するための手段 本発明によれば、上記の1つの目的は、式%式%)() 〔式中、〔SOD〕はメルカプト基に換えてメルカプト
基から水素原子を除いた基を1個または2個有するスー
パーオキシドジスムターゼを表わし、(2)は およびR11はそれぞれ水素原子またはメチル基を表わ
し、R1は水素原子、塩素原子、臭素原子またはメチル
基を表わし、R4は水素原子、炭素数1ないし6のアル
キル基または炭素数3ないし6のシクロアルキル基を表
わし R1はメチル基またはエチル基を表わす)で示さ
れる基からなる群から選ばれる基ならびに わずか、または炭素数1ないし8のアルカノール、炭素
数!ないし4のアルキル基部分を含むエチレングリコー
ルモノアルキルエーテルもしくは炭素数1ないし4のア
ルキル基部分を含むグリセリンジアルキルエーテルから
水酸基を除いた残基を表わす)で示される基を構成単位
とし、かつ(ハ)片末端に −8−W−(1) (式中、Wは2価の有機基を表わし、硫黄原子の結合手
は[5OD)と結合するものであることを意味する)で
示される基を有し、かつ平均分子量が400ないし20
.000である共重合体の一価の基を表わし、nは〔S
OD〕が有するメルカプト基から水素原子を除いた基の
数に対応するlまたは2の整数を表わす〕 で示されるスーパーオキシドジスムターゼ誘導体(以下
、これをSOD誘導体と称す)を提供することによって
達成される。
また本発明によれば、上記の他の1つの目的はGOOR
’ R’、R’、R&およびR8は前記定義のとおりである
)で示される基からなる群から選ばれる基ならびにおり
である)で示される基を構成単位とし、かつ(ハ)片末
端に X−5−W−(II) (式中、Xは隣接する硫黄原子と共に活性ジスルフィド
結合を形成し得る基を表わし、Wは前記定義のとおりで
ある)で示される基を有し、かつ平均分子量が400な
いし20,000である共重合体(以下、これを活性ジ
スルフィド基含有共重合体と称する)とをpi(6ない
しlOの水溶液中で反応させることを特徴とする上記の
SOD誘導体の製造法を提供することによって達成され
る。
式(1)で示される基におけるWは2価の有機基を表わ
すが、前記の構成単位(イ)および(ロ)からなる共重
合体の片末端と硫酸原子とを結合させる基であればとく
に制限されるものではな(1゜−8−W−の基・・・代
表例としては次の式(1−a)および式(+−b)で示
される基が挙げられる。
(1−a)         (1−b)(これらの式
中、Q’およびQ′はそれぞれ水素原子または炭素数1
ないし3のアルキル基を表わし、mは口ないし4の整数
を表わし、Aは1個以上の酸素原子または硫黄原子で中
断されていてもよい2価の炭化水素基を表わし、一つの
硫黄原子め結合手は〔SOD〕と結合するものであるこ
とを意味する) 式(1−a)で示される基において、QlおよびQ3は
同一または異なっていてもよく、具体的には水素原子、
メチル基、エチル基、プロピル基などを表わし、mは好
ましくは0またはlである。式(1−b)で示される基
において、Aは酸素原子または硫黄原子で中断されてい
てもよい分枝を有す2価の炭化水素基を表わす。その具
体例としては、例えばエチレン基、 C1*CHtCH
*−1−CIl(CH8)CH,−1C11tC11t
CH*C1[lt−1p−キシリレン基、m−キシリレ
ン基、m−フェニレン基、0−フェニレン基、トリレン
基、−CH,CH,−o−c)Ificlll−1−C
Il、C■*−5−C1l*CHt−などが挙げられる
式(II)で示される基におけるXは隣の硫黄原子と共
に活性ジスルフィド結合を形成し得る基を表わす。その
代表例として (III )(IV ) (式中、YおよびZは同一または異なっていてもよく、
水素原子、ニトロ基またはカルボキシル基を表わす)な
どが挙げられる。式(I[[)で示される基の具体例と
しては2−ピリジルチオ基、4−ピリジルチオ基、4−
ニトロ−2−ピリジルチオ基、4−カルボキシ−2−ピ
リジルチオ基などが挙げられる。式(mV)で示される
基の具体例としては3−カルポキシー4−ニトロフェニ
ルチオ基、2−ニトロフェニルチオ基などが挙げられる
SODと活性ジスルフィド基含有共重合体との反応は、
SODを通常トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン
塩酸塩、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、酢酸ナト
リウム、リン酸ナトリウムなどの塩の水溶液中にその濃
度が0.5〜100 ag/ml。
好ましくは1〜20 B/mlになるように溶解し、得
られた溶液に粉末状の活性ジスルフィド基含有共重合体
または該共重合体をジメチルスルホキシド、ジオキサン
、アセトン、テトラヒドロフラン、エチルアルコールな
どの有機溶媒もしくは上記の塩の水溶液に溶解させた溶
液を添加することによって行われる。反応中、溶液のp
nは6〜lOに維持されていることが必要であり、pm
が6より低い場合には、活性ジスルフィド基含有共重合
体の溶解性が低下して反応は進行し難くなる。また、p
nがlOより高い場合は反応時間にもよるが、SOD自
身の酵素活性に影響を与える。反応温度としては室温以
下の温度が好ましく、−5℃〜+5℃の範囲の温度がさ
らに好ましい。また、反応時間は反応温度、活性ジスル
フィド基含有共重合体の添加方法により異なるが、通常
10分〜1日間である。
活性ジスルフィド基含有共重合体の使用量は5OD1モ
ルに対して約0.5〜100モルの範囲である。
このようにして得られた反応液にはSOD誘導体と未反
応のSODおよび活性ジスルフィド基含有共重合体など
が存在するが、かかる反応液を濾過し、濾液をゲル濾過
し、得られるSOD誘導体を含む溶出液を必要に応じて
ハイドロフォービック・カラムクロマトグラフィー、ア
フイニテイカラムクロマトグラフイー、イオン交換カラ
ムクロマトグラフィーなどに付し精製したのち、限外濾
過に付することにより濃縮し、凍結乾燥することにより
SOD誘導体の固型物を取得することができる。
上記の反応により、SODが有するメルカプト基と活性
ジスルフィド基含有共重合体が有する活性ジスルフィド
基とが縮合反応をおこし、目的とするSOD誘導体が生
成する。SODと活性ジスルフィド基含有共重合体との
結合部分の代表例を構造式で下記に示す。
(1)共重合体の片末端が式(1−a)で示される基を
有する場合: (Z’)は構成単位(イ)および(ロ)
からなる共重合体の主鎖を表わす。
(l、L (2)共重合体の片末端が式(1−b )で示される基
を有する場合: (Z’)は構成単位(イ)および(ロ
)からなる共重合体の主鎖を表わす。
(SODI−S−C[1,CL −S−(Z″〕(SO
DI−S−C)1.CH,CI!、−S−(Z’)1:
5OD)−S−CH,+CL −S−(Z”)〔SOD
〕 S CH−−o−CH* S (Z’)[SODI
 −S−CH,CH,−0−CH,CFl、 −S−C
Z″〕〔SOD〕 −S−CHlCll、 −8−CH
,CH,−S−(Z″〕C5ODI −s+s−(Z″
〕 〕原料て用いられる活性ジスルフィド基含有共重合体に
は1分子中に活性ジスルフィド基が1個存在し、またS
ODが有するメルカプト基については、ヒト型SODに
は反応し得る遊離のメルカプト基は2個存在する。それ
ゆえに、上記の反応の条件により、ヒト型5OD1分子
当り活性ジスルフィド基含有共重合体が1分子もしくは
2分子線合反応することによりSOD誘導体またはそれ
らSOD誘導体の混合物が得られる。かかるSOD誘導
体の混合物を医薬の有効成分化合物として用いることに
不都合はない。しかしながら、医薬の有効成分化合物は
単一の化学構造を有する化合物であることが好ましい状
況にあることを考慮すれば、上記のSOD誘導体の混合
物をカラムクロマトグラフィーなどの操作に付し、分離
された各々のSOD誘導体を医薬の有効成分化合物とし
て用いることが好ましい。なお、前記の反応および反応
後の処理において、SOD誘導体が有するカルボキシル
基がアルカリ金属塩またはアンモニウム塩を形成する可
能性があるが、かかる塩を形成したカルボキシル基を有
するSOD誘導体も本発明のSOD誘導体に包含される
本発明のSOD誘導体は5OD1分子当り高々2分子の
活性ジスルフィド基含有共重合体が縮合反応して得られ
たものであり、SODの酵素活性が高く保持され、かっ
血中半減期が大幅に延長されるなどの特長を有する。
原料として用いられるSODは、動物(ヒト、ウシなど
)、植物、微生物などの生物中に含まれているものを公
知の方法によりそれぞれの生物体から抽出されたもの、
または遺伝子工学の手法を用いて取得されたものなどで
ある。SODの化学構造(配位金属゛、分子量、アミノ
酸配列など)はかなり解明されてきており、SODはF
e配位SOD、Mn配位5OD1Cu−Zn配位SOD
の3種類に分類され、存在している生体組織によって異
なるが3万〜8万の分子量を有している。SODのアミ
ノ酸配列も存在している生体組織によって若干相異して
いるが、その詳細は「スーパーオキサイドと医学」(大
柳善彦著、共立出版刊、昭和56年5月25日発行):
ジャーナル・才ブ・バイオロジカル・ケミストリー(J
ournal or Bi−ological Che
mistry)、出、2875〜288G(1971)
二同出、6107〜6112(1975) ;プロシー
デイングズ・オプ・ザ・ナショナル・アカデミイ・オブ
・サイエンシス(Proceedings or th
e NationalAcademy or 5cie
nces)、70,3725〜3729(1973):
アルカイブス・オブ・バイオケミストリー・アンド・バ
イオフィジックス(Archives of Bio−
cheaistry and Biophysic’s
)、179,243〜256(1977)などの文献の
記載を参照されたい。ヒト −型のCu−Zn配位SO
Dは分子量が31.200であり、反応性の遊離のメル
カプト基が2個存在する。
このヒト型SODは、例えば、ヒトの血液を順次熱処理
、イオン交換、ゲル濾過に付することにより、また遺伝
子工学の手法を用いることによって取得される。
本発明において原料として用いられる活性ジスルフィド
基含有共重合体は前記(イ)および(ロ)で示される基
を構成単位とし、かつ片末端に式(n)で示される基を
有し、かつ平均分子量400ないし20.Gooを有す
る新規化合物である。
活性ジスルフィド基含有共重合体の代表的な製造法につ
いて説明する。まず、保護されたSH基を有する連鎖移
動剤を用いて構成単位(イ)に対応する単量体と無水マ
レイン酸とをラジカル共重合反応させ、片末端に連鎖移
動剤に起因する基を有する共重合体を得る。次いで、共
重合体の無水マレイン酸環を片エステル化または/およ
び加水分解したのち、共重合体の片末端に存在する保護
されたメルカプト基を脱保護し片末端にメルカプト基を
有する共重合体とし、さらに該メルカプト基に活性ジス
ルフィド化合物を反応させることにより活性ジスルフィ
ド基含有共重合体を得る。
保護されたSH基を育する連鎖移動剤の代表例としては
、 (V)              (Vl)(これら
の式中、R春は炭素数1ないし3のアルキル基を表わし
、Q’、 Q”、Aおよびmは前記定義のとおりである
) で示される化合物が挙げられる。以下連鎖移動剤として
上記式(V)または(Vl)で示される連鎖移動剤を用
いて重合を行った場合について説明する。
式(V)で示される化合物としては、例えばp−メチル
ベンジルメルカブタン、p−エチルベンジルメルカプタ
ン、p−イソプロピルベンジルメルカプタン、p−メチ
ルチオフェノール、p−エチルチオフェノール、p−イ
ソプロピルチオフェノール、O−イソプロピルチオフェ
ノールなどの酢酸、プロピオン酸、酪酸などとの各エス
テルが挙げられる。式(Vl)で示される化合物として
は、例えば1.2−エタンジチオール、1.3−プロパ
ンジチオール、1.4−ブタンジチオール、2−メルカ
プトエチルスルフィド、ジ(2−メルカプトエチル)エ
ーテル、2.2−ジチオビスエタンチオール、1.2−
ベンゼンジチオール、1.3−ベンゼンジチオール、3
.4−)ルエンジチオール、1.3−ビス(メルカプト
メチル)ベンゼン、1.4−ビス(メルカプトメチル)
ベンゼンなどの酢酸、プロピオン酸、酪酸などとの各片
エステルなどが挙げられる。
構成単位(イ)に対応する単量体としては、例えばスチ
レン、p−クロロスチレン、p−ブロムスチレン、α−
メチルスチレン;エチレン、プロピレン、α−ブチレン
、イソブチレン、!−ペンテン、2−メチル−1−ブテ
ン、ビニルシクロヘキサン、!−ヘキ・ン、1−ヘプテ
ン:酢酸ビニル:(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)
アクリル酸エチルなどが挙げられる。
構成単位(イ)に対応する単量体と無水マレイン酸との
ラジカル共重合反応はジクミルパーオキシド、アゾイソ
ブチロニトリル、過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーベ
ンゾエートなどの触媒の存在下に行われる。触媒の使用
量は構成単位(イ)に対応する単量体に対して約1−1
0重量%である。ラジカル共重合反応を行うに際しては
、前記の連鎖移動剤が重合系に加えられる。これらの連
鎖移動剤に重合溶媒としての役割を兼ねさせることもで
き、また必要に応じてオクタン、ベンゼン、エチルベン
ゼン、メチルエチルケトン、アセトンなどの有機溶媒を
併用することができる。
無水マレイン酸の仕込み量は構成単位(イ)に対応する
単量体に対して約1〜5倍モル量、好ましくは約2倍モ
ル量である。かかる割合の構成単位(イ)に対応する単
量体と無水マレイン酸との仕込み総量は溶媒中の濃度が
約5〜40重量%、好ましくは約10〜30重量%とな
るように調整する。
反応は約40〜180℃の範囲、好ましくは約110〜
160℃の範囲の温度で行われる。このラジカル共重合
反応は、溶媒中に無水マレイン酸を溶解させて得られた
溶液に上記の温度下に構成単位(イ)に対応する単量体
を触媒とともに徐々に添加することにより行うのが好ま
しい。かくしてラジカル共重合反応させて得られた共重
合体は、片末端に Q’ (■)             (■)(式中、R@
、Q’、 Q”、Aおよびmは前記定義のとおりである
) で示される基を有する共重合体である。
該共重合体はそのまま分別することなく、または分別し
て分子量分布を狭くしたのち、次の無水マレイン酸環の
片エステル化反応または/および加水分解反応に供され
る。
構成単位(イ)に対応する単量体と無水マレイン酸との
共重合体における無水マレイン酸環を片エステル化して
得られるエステルとしては、メチルエステル、エチルエ
ステル、プロピルエステル、n−ブチルエステル、n−
アミルエステル、イソアミルエステル、n−ヘキシルエ
ステル、n−オクチルエステル、メトキシエチルエステ
ル、エトキシエチルエステル、プロポキシエチルエステ
ル、2−ブトキシエチルエステル、1.3−ジフトキノ
−2−プロピルエステル、2.3−ジメトキシ−1−プ
ロピルエステル、1.3−ジェトキシ−2−プロピルエ
ステル、2−エトキシ−3−メトキシ−1−プロピルエ
ステル、l、3−ジプロポキシ−2−プロピルエステル
、1.3−ジブトキシ−2−プロピルエステル、ベンジ
ルエステルなどが挙げられる。これら片エステル化され
た共重合体は構成単位(イ)に対応する単量体と無水マ
レイン酸との共重合体にそれぞれ対応するアルコールを
必要に応じて酢酸リチウムなどの触媒の存在下に約50
〜12Q”Cの範囲の温度で反応させることにより得ら
れる。対応するアルコールを過剰に用いて、そのアルコ
ールに溶媒としての役割を兼ねさせることができる。ま
た溶媒としてジオキサン、テトラヒドロフランなどを使
用することができる。
構成単位(イ)に対応する単量体と無水マレイン酸との
共重合体における無水マレイン酸環の加水分解反応は、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、重炭酸ナトリウム
などの塩基の水溶液を用いて常法により行われる。反応
液からの目的とする共重合体の分離精製は常法に従いゲ
ル濾過法または酸沈殿法により行われる。
次に、片末端に式(■)または式(■)で示される基を
有する上記で得られた共重合体の末端チオエステル部分
を加水分解することにより、片末端にQ’ (IX)           (X)(これらの式中
、Ql、Q3、Aおよびmは前記定義のとおりである) で示される基を有する共重合体を得る。この末端チオエ
ステル部分の加水分解は温和な条件で行うことが可能で
ある。例えば水溶媒中、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム
、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムなどを用いて
、水冷下ないし室温で、数分ないし約10時間までの反
応時間で行われる。
次に片末端に式(IK)または式(X)で示される基を
有する共重合体の末端のメルカプト基に活性ジスルフィ
ド化合物を反応させることにより、片末端に Q’ (■−λ)           (n−b)(式中、
X、Q’、Ql、Aおよびmは前記定義のとおりである
) で示される基を有する活性ジスルフィド基含有共重合体
を得る。この反応は通常pH6〜10の緩衝液またはア
セトニトリル、N、N−ジメチルホルムアミドもしくは
ジメチルスルホキシドなどの有機溶媒中または緩衝液と
これら有機溶媒の混合系で行われる。共重合体に対し活
性ジスルフィド化合物は等モルないし10倍モル用いる
。反応温度は水冷下ないし約70℃で、反応時間は1〜
24時間が適当である。
上記の目的に用いることができる活性ジスルフィド化合
物としては、例えば、2−?”リジルジスフィト((Σ
S−3−C11)、5.5′−ジチオビス4−カルボキ
シ−2−ピリジルジスルフィドトロ−2−ピリジルジス
ルフィド < O*NQS−s<>lloハ、2−ベンゾチアゾイ
ルジスルフィド(α二>5−s−5二)O)、2−ベン
N−フェニルアミノ−N−フェニルイミノメチルること
かできる。
以上の方法により得られた反応液からの活性ジスルフィ
ド基含有共重合体の分離精製操作を次に説明する。反応
を水溶媒中で行った場合には、得られた反応液をそのま
まゲル濾過し、目的とする溶出液を分取し、凍結乾燥す
る。また反応を有機溶媒中で行った場合には、得られた
反応液を必要に応じてこれより有機溶媒を除去したのち
同様にしてゲル濾過し、目的とする溶出液を凍結乾燥す
るか、または反応液を必要に応じて濃縮するか、もしく
はこれより有機溶媒を除去したのち、展開液としてテト
ラヒドロフラン、クロロホルム、アセトンなどを用いて
行う分取液体クロマトグラフィーに付し、目的とする溶
出液を分取し、凍結乾燥する。
本発明で原料として用いられる活性ジスルフィド基含有
共重合体はいずれも疎水性基と親水性基の両者を持つこ
とによる適度な疎水性を有し、かつ極性の高いカルボキ
シル基を有する。したがって、かかる活性ジスルフィド
基含有共重合体が結合しているSOD誘導体は血清蛋白
および生体膜との可逆的な結合性を有しており、このこ
とにより血中半減期が延長され、また臓器への移行性が
良好となる。なかでも構成単位(イ)としてスチレン由
来の基を有するSOD誘導体および構成単位(ロ)とし
て片エステル化された基を有するSOD誘導体は疎水性
がより高く、これらの効果を発現する点で好ましい。
活性ジスルフィド基含有共重合体において、構成単位(
イ)と構成単位(ロ)の構成モル比「(イ)/(ロ)」
は実質的に約1−1.3の範囲であることが好ましく、
通常はlである。構成モル比が1よりも小さいものは構
成単位(イ)に相当する単量体と無水マレイン酸との共
重合で得ることは困難である。また、構成モル比が1.
3よりも大きいものは、構成単位(ロ)が片エステル化
されたものである場合、かかる活性ジスルフィド基含有
共重合体を塩の水溶液中に溶解させてSODと反応させ
る際に、活性ノスルフイド基含有共重合体の水溶液への
溶解性が不良となるので好ましくない。
上記の活性ジスルフィド基含有共重合体の重量平均分子
量は通常400〜20,000の範囲である。
この活性ノスルフイド基含有共重合体から得られるSO
D誘導体の疾患局所への移行性の点から、活性ジスルフ
ィド基含有共重合体の重電平均分子量は3,000以下
であることが好ましい。活性ジスルフィド基含存共重合
体の分子量分布については特に制限はないが、重最平均
分子量と数平均分子量との比が約1.02ないしIJの
範囲にある活性ジスルフィド基含有共重合体が医薬の有
効成分化合物として好ましいSOD誘導体を与える。
SOD誘導体は優れた抗不整脈作用、抗炎症作用、抗潰
瘍作用、抗虚血障害作用、抗脳浮腫作用などの薬理作用
を有する。
また、SOD誘導体は毒性試験においても低毒性である
ことが確認されている。
以上の結果より、SOD誘導体は活性酸素ラジカルが関
与する種々の疾患に対して有効であり、特に抗炎症剤、
抗潰瘍剤、虚血性疾患治療剤、脳浮腫治療剤、パラコー
ト中毒治療剤として使用することができる。またSOD
誘導体は活性酸素ラジカルに起因する制癌剤の副作用を
軽減するための医薬として有用である。さらにSOD誘
導体は火傷、外傷、各種の皮膚炎などの皮膚の疾病など
の治療薬としても有用である。
SOD誘導体は上記の薬効以外に本来SODが有するこ
とが知られている薬効(最新医学、39巻2号、339
頁(1984年);医学と薬学、14@1号、55頁(
1985年):実験医学、4巻12号、特集/生体内フ
リーラジカルと疾患;およびフレグランス・ジャーナル
、No、79.89頁(1986年)参照〕をより効果
的に保有しており、またSODでは薬効が認められてい
ない活性酸素ラジカルが関与する疾病に対しても薬効を
示す。
SOD誘導体の投与量は疾病、患者の重篤度、薬物に対
する忍容性などにより異なるが、通常成人1日あたりo
、i〜500 Ilg、好ましくは0.5〜10Gta
gの量であり、これを1回または分割して投与するのが
よい。投与に際しては投与ルートに適した任意の形態を
とることができる。
SOD誘導体は任意慣用の製剤方法を用いて投与用に調
製することができる。SOD誘導体を少なくとも1種含
有する医薬組成物は任意所要の製薬用担体、賦形剤など
の医薬上許容される添加剤などを使用して慣用の手段に
よって調製される。
この組成物が経口用製剤である場合には、該製剤は消化
管からの吸収に好適な形態で提供されるのが望ましい。
経口投与の錠剤およびカプセルは単位量投与形態であり
、結合剤、例えばシロップ、アラビアゴム、ゼラチン、
ソルビット、トラガカント、ポリビニルピロリドンなど
;賦形薬、例えば乳糖、とうもろこし澱粉、りん酸カル
シウム、ソルビット、グリシンなど:潤滑剤、例えばス
テアリン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレングリコ
ール、シリカなど:崩壊剤、例えば馬鈴薯澱粉など;ま
たは許容し得る湿潤剤、例えばラウリル硫酸ナトリウム
などのような慣用の賦形剤を含有していてもよい。錠剤
は当業界において周知の方法でコーティングしてもよい
。経口用液体製剤は水性または油性懸濁剤、溶液、シロ
ップ、エリキシル剤、その他であってもよく、あるいは
使用する前に水または他の適当なビヒクルで再溶解させ
る乾燥生成物であってもよい。このような液体製剤は普
通に用いられる添加剤、例えば懸濁化剤、例えばソルビ
ットシロップ、メチルセルロース、グルコース/糖シロ
ップ、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボ
キシメチルセルロース、ステアリン酸アルミニウムゲル
、水素化食用脂など;乳化剤、例えばレシチン、モノオ
レイン酸ソルビタン、アラビアゴムなど:非水性ビヒク
ル、例えばアーモンド油、分別ココナツト油、油性エス
テル、プロピレングリコール、エチルアルコールなど;
防腐剤、例えばp−ヒドロキシ安息香酸メチル、p−ヒ
ドロキシ安息香酸プロピル、ソルビン酸などを含有して
もよい。
また注射剤を調製する場合には、SOD誘導体を生理食
塩水、注射用ブドウ糖液などの溶剤に溶解し、SOD誘
導体2〜20mg/溶剤2〜10slの濃度に調整し、
常法により皮下、筋肉内、静脈内注射剤とする。調製時
に必要により水溶液にpH調整剤、緩衝剤、安定化剤、
保存剤、可溶化剤などを添加することができる。
上記の医薬組成物は、その形態等に依存して、SOD誘
導体を一般に約0.01〜50重量%、好ましくは約0
.1〜20重量%の濃度で含有することができる。
実施例 以下に、実施例により本発明を説明する。なお、本発明
はこれらの実施例により限定されるものではない。活性
ジスルフィド基含有共重合体の合成例を参考例として示
し、SOD誘導体の生化学的特性を試験例として示す。
参考例1 イソプロピルベンゼン8G、Og (0,67aole
)をクロロホルム3001に加え、−10℃〜0℃の水
浴で冷却しながら撹拌した。この溶液に蒸留精製したク
ロルスルホン酸89 ml (1,34sole)を約
30分間を要して徐々に滴下した。滴下終了後、室温で
30分間撹拌した。得られた反応液を氷水中に注ぎ、次
いでクロロホルム200m1で抽出した。
抽出液を氷水500m1で3回洗浄したのち、無水硫酸
マグネシウムを加えて乾燥した。この抽出液から減圧下
に低沸点物を留去することにより、p−イソプロピルベ
ンゼンスルホニルクロリドを55.0g (イソプロピ
ルベンゼンを基準として算出した収率:38%)得た。
2Q容三つロフラスコに氷500gを加え、次いで濃硫
酸100m1を注意深く加えた。得られた水溶液を0℃
に冷却したのち、これに上記で得られたp−イソプロピ
ルベンゼンスルホニルクロリド55.Og (0,25
sole)を加え、次いで溶液の温度を0〜2℃に維持
しながら亜鉛粉末110gを徐々に添加したのち、撹拌
下に24時間反応させた。
引続き、反応液を加熱還流下に1.5時間撹拌した。
得られた反応液を室温まで冷却したのち、n−ヘキサン
で抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥した
のち、蒸留することにより沸点log、s、〜1G7.
5℃/ 21 mmYIgのp−イソプロピルチオフェ
ノールを24.2g (p−イソプロピルベンゼンスル
ホニルクロリドを基準として算出した収率:63%)得
た。
得られたp−イソプロピルチオフェノール24.2g 
(0,13sole)をジエチルエーテル500m1に
溶解し、この溶液に塩化アセチル10.7ml (0,
14sole)を添加した。得られた溶液を水浴で冷却
しながら撹拌し、これにピリジン11.4s+1 (0
,14aole)を約10分間を要して徐々に滴下した
。滴下終了後、室温で一夜撹拌した。得られた反応液か
ら沈殿物を濾去した。濾液を蒸留水で2回洗條したのち
、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸留することにより
沸点148〜150℃720 mmgicの5−p−イ
ソプロピルフェニル−チオアセテートを21.6g (
p−イソプロピルチオフェノールを基準として算出した
一率二85%)得た。
(b)片末端にH5−O−C(CHs ) *−で示さ
れる基を有し、かつ片n−ブチルエステル化されたスチ
レン−無窒素雰囲気下、上記(a)で得られた5−p−
イソプロピルフェニルエチオアセテ−)15■1に無水
マレイン酸4.30 g (44mmole)を加え、
約150℃の温度で撹拌下に溶解させた。この溶液に、
ジクミルパーオキサイド0.16 g (0,59mm
ole)およびスチレン2.30 g (22mmol
e)を5−p−イソプロピルフェニル=チオアセテート
10謂lに溶解させて得られた溶液を約15分間を要し
て徐々に滴下した。滴下終了後、15分間加熱撹拌した
。得られた反応液を室温まで冷却したのち、n−ヘキサ
ン2gに撹拌下に約30分間を要して滴下した。
るスチレン−無水マレイン酸共重合体を7.60.得た
次に該共重合体の分別沈殿を行う。すなわち、得られた
スチレン−無水マレイン酸共重合体7.60gをアセト
ン150騰lに溶解し、この溶液にn−ヘキサン225
m1を撹拌下に約30分間を要して滴下するとアメ状物
が器壁に付着した。90分間静置後、白濁したアセトン
/n−ヘキサン系混合液を別の容器に移し、得られたア
メ状物をアセトンに溶解させて回収した。回収液からア
セトンを減圧下に留去したのち、その残留物を室温で一
夜真空乾燥することにより、片末端に cu、as−/:Σc(cHs)t−で示される基を有
するスチレン−無水マレイン酸共重合体の高分子分画を
1.94g得た。このもののゲルパーミェーションクロ
マトグラフィー(これをGPCと略称する:溶出液とし
てテトラヒドロフランを用い、標準物質としてポリスチ
レンを用いた。以下同様)分析による重量平均分子量(
r;)は2850であり、数平均分子m (Mn) ハ
2070テアツタ(My/Mn=lJ8)。
次に、白濁したアセトン/n−ヘキサン系混合液にさら
にn−ヘキサン375m1を撹拌下に約40分間を要し
て滴下すると再びアメ状物が器壁に付着した。60分間
静置後、白濁したアセトン/n−ヘキサン系混合液を別
の容器に移し、得られたアメ状物をアセトンに溶解させ
て回収した。回収液からアセトンを減圧下に留去したの
ち、その残留物を室温で一夜真空乾燥することにより、
片末端にC1,凸s −Q−c < c H,)t−で
示される基を有するスチレン−無水マレイン酸共重合体
の中分子分画を2.90g得た。このもののGPC分析
によるiは1450であり、iは1180であった(M
y/Mn=1.23)。また、上記操作により得られた
アセトン/n−ヘキサン系混合液よりアセトンおよびn
−ヘキサンを減圧下に留去したのち、得られた残留物を
分取GPC(装置:日本分析工業製LC−9、カラム:
 JAIGEL lH2OX Boomsφ2本、溶出
液:テトラヒドロフラン)に付し、得られた目的とする
溶出液から減圧下にテトラヒドロフランを留去したのち
、室温で一夜真空乾燥することにより、片末端にc H
s 6 s −Q−c (c Hs ) *−で示され
る基を有するスチレン−無水マレイン酸共重合体の低分
子分画を2.74g得た。このもののGPC分析による
iは700であり、iは610であった(My/Mn=
1.15)。
上記で得られた中分子分画の共重合体2.OOgお鼾 よび無水・酸リチウム20mgをn−ブチルアルコール
40m1に加え、95℃の温度で20時間撹拌した。得
られた反応液から減圧下にn−ブチルアルコールを留去
した。残留物にジオキサン20mIn−ブチルエステル
化されたスチレン−無水マレイン酸共重合体を2.40
g得た。赤外吸収スペクトルの測定結果より、このもの
には残存無水マレイン酸環は認められなかった。また、
GPC分析からこのものの6は195Gであり、6は1
590であった( My/ Mn= 1.23)。
上記の片n−ブチルエステル化共重合体2.0GgをI
N水酸化ナトリウム水溶液160m1に加え、室温で2
0分間撹拌した。得られた反応液に2.5N塩酸を撹拌
下に徐々に加えて反応液のp■がlないし2の範囲内に
なるように調整した。析出した沈殿物を濾別し、水洗し
たのち、アセトン160g+1に溶解させた。得られた
溶液に2.5N塩酸8g+1を加え、均一な酸性溶液を
得た。この酸性溶液に水240m1を加えたのち、これ
より減圧下にアセトンを留去し、析出した沈殿物を濾別
し、水洗したのち乾燥することにより、片末端にHS−
Q−C(CIり* −で示される基を有し、かつ片n−
ブチルエステル化されたスチレン−無水マレイン酸共重
合体を1.84.得た。このものの赤外吸収スペクトル
は次のとおりである。
赤外吸収スペクトル(I[Br disk): 32G
0.296G。
1740、1710.1455.1170.705cm
−’体の合成 2−ピリジルジスルフィド1.00 g (4,5x 
10−”5ole)とトリエチルアミン180 B (
1,8X 1G−’■ole)をアセトニトリル501
に溶解し、室温で撹拌しながら、この溶液に上記(b)
で得られた片末端にn s −Q−c (CH、) t
−で示される基を有し、かっ片n−ブチルエステル化さ
れたスチレン−無水マレイン酸共重合体1.00 g 
(0,5x 10−’mole)を約20分間を要して
徐々に添加した。添加後、さらに2時間撹拌を続けた。
得られた反応液を濾過し、その濾液をこれより未反応の
2−ピリジルジスルフィドを除去する目的で分取GPC
(溶出液:クロロホルム)に付し、得られた目的とする
溶出液から減圧下にクロロホルムを留去したのち、室温
で一夜真空乾燥することにより、片末端ににL s S
 <:ンC(Cut)t−で示される基を有し、かつ片
n−ブチルエステル化されたスチレン−無水マレイン酸
共重合体を820mg得た。得られた共重合゛ 体は還
元型グルタチオンと反応させることにより、紫外吸収ス
ペクトル340n膳に吸収が現れた。この吸収は生成し
た2−チオピリドンによるものであるので、このことか
ら共重合体に活性ジスルフィド基が導入されたことが確
認された。
参考例2 活性ジスルフィド基含有共重合体の合成参考例1 (b
)で得られた片末端に cJs−Q−c(cHs) !−で示される基を有する
スチレン−無水マレイン酸共重合体の低分子分画を用い
、以降の操作は参考例1と同様に行って、片末端にc>
5S−Q−C(山)、−で示される基を有し、かつ片n
−ブチルエステル化されたスチレン−無水マレイン酸共
重合体を得た。
参考例3 無水マレイン酸2.16gをエチルベンゼン2(lsl
に加えて約110℃の温度で撹拌した。この溶液にアゾ
イソブチロニトリル108 rag、スチレン2.08
gおよび5−4−メルカプルトブチルチオアセート28
9Bをエチルベンゼン10m1に溶解させて得られた溶
液を約15分間を要して徐々に滴下した。滴下終了後、
15分間加熱撹拌を続けた。
得られた反応液を冷却したのち、この反応液をヘキサン
2Qに撹拌下約30分間を要して滴下した。
生成した沈殿物を濾別し、ヘキサンで洗浄したのチ乾燥
スルコトニヨリ、片末端1.: CIl、C05−(C
B、)、−S−で示される基を存するスチレン−無水マ
レイン酸共重合体4.10.を得た。
上記(a)で得られた共重合体2.0Qgお上び無水酢
酸リチウム20Bをイソアミルアルコール4゜1に加え
、95℃の温度で撹拌下に20時間加熱した。得られた
反応液から減圧下にイソアミルアルコールを留去した。
残留物にジオキサン20m1を加えて凍結乾燥すること
により、片末端にCHsCO8−(Cut)i−8−テ
示される基を有し、かつ片イソアミルエステル化された
スチレン−無水マレイン酸共重合体を2.38g得た。
体の合成 参考例1 (b)と同様の方法で、上記(b)で得られ
た片イソアミルエステル共重合体2.0OgをIN水酸
化ナトリウム水溶液l901で処理して、片末端にIt
s−(CHり、−S−で示される基を有し、かつ片イソ
アミルエステル化されたスチレン−無水マレイン酸共重
合体を1.、.72g得た。この後、参考例1(c)と
同様の方法で、片末端にH3−(Cut)*−3−テ示
される基を有し、かつ片イソアミルエステル化されたス
チレン−無水マレイン酸共重合体1.0ogと2−ピリ
ジルジスルフィドt、oogとを反応させて、片末端に
にLS −S −(CHt )、 −S−で示される基
を有し、かつ片イソアミルエステル化されたスチレン−
無水マレイン酸共重合体を770B得た。
得られた共重合体は還元型グルタチオンと反応させるこ
とにより、紫外吸収スペクトル340nmに吸収が現れ
た。この吸収は生成した2−チオピリドンによるもので
あるので、このことから共重合体に活性ジスルフィド基
が導入されたことが確認された。
実施例1 参考例1で得られた活性ジスルフィド基含有共等張リン
酸緩衝液(pH7,04) 9 mlにヒト型SOD水
溶液1 ml (68mg/m+、 1.99 X 1
0−”nole)と重炭酸ナトリウム294 mg (
3,50x to−’+aole)を加え、4℃の温度
で撹拌した。この溶液に、参考例1で得られた活性ノス
ルフイド基含有共重合体400 B (2,00X 1
0−’l1ole)を徐々に加えたのち、−夜撹拌を続
けた。得られた反応液をAH−セファロース4B(ファ
ルマシア社製)を担体として用いるアフィニティークロ
マトグラフィー(ゲル4 ll)に付し、溶出液として
0.05モル重炭酸ナトリウム水溶液60II+lを用
いて未反応のSODを含む分画を分取し、次いで1モル
塩化ナトリウムを含むQ、1モル重炭酸ナトリウム水溶
液60m1を用いてSOD誘導体を含む分画を分取した
SOD誘導体を含む分画を限外濾過に付し、次いでその
濃縮液をセファデックスG−25(ファルマシア社製)
を担体として用いるゲル濾過(溶出液:10ミリモル重
炭酸アンモニウム)に付して脱塩を行ったのち、凍結乾
燥することにより、目的とするSOD誘導体を28.9
a+g得た。このものの赤外線吸収スペクトル(KBr
 disk)を第1図に示す。
実施例2 実施例1において、参考例1で得られた片末端にCH*
 e s −Q−c (CHs ) t−で示される基
を有するスチレン−無水マレイン酸共重合体の中分子分
画の代わりに参考例2で得られた片末端に CHsaS−10−C(CHs)t−’を示すh ル基
ヲ有t ルX チL/ンー無水マレイン酸共重合体の低
分子分画を使用する以外は、実施例1と同様に行って目
的とするSOD誘導体を得た。
実施例3 参考例3で得られた活性ジスルフィド基含有共重合体と
SODとの反応によるSOD誘導体の合実施例1におい
て、参考例1で得られた片末端に9s −s −Q−c
 (CHs )、−で示される基を有し、かつ片n−ブ
チルエステル化されたスチレン−無水マレイン酸共重合
体400Bの代りに、参考例3で得られた片末端に Q
S−3−(CHt)4−S−で示される基を有し、かつ
片イソアミルエステル化されたスチレン−無水マレイン
酸共重合体400mgを用いる以外は、実施例1と同様
に行って目的とするSOD誘導体を25.4B得た。
試験例 実施例1で得られたSOD誘導体および原料のSODの
それぞれと、ヒト血清アルブミンとの結合能を高速液体
クロマトグラフィーを用いて測定した。等張リン酸緩衝
液(PBS)を用いて、SOD誘導体、原料SODまた
はヒト血清アルブミンの濃度がそれぞれ0.1%(f/
V)である各試料名。
液、SOD誘導体とヒト血清アルブミンの各濃度b<0
.1%l/V)である混合試料溶液および原料のSOD
とヒト血清アルブミンの各濃度が0.1%(1/V)で
ある混合試料溶液を調製し、高速液体クロマトグラフィ
ー(装置:島津製作所製LC−7A。
カラム:東ソーTSK gel G3000 S?、溶
出液:Tris−HCI buyer pH8,02、
試料量: 100μm)により各試料の溶出位置の変化
を測定した。得られた結果を第2図および第3図に示し
た。第2図の■はヒト血清アルブミン、■はSOD誘導
体、■はSOD誘導体とヒト血清アルブミンとの混合物
の高速液体クロマトグラムを示し、第3図の■はヒト血
清アルブミン、■は原料SOD、■は原料SODとヒト
血清アルブミンとの混合物の高速液体クロマトグラムを
示す。
図から分かるように、原料のSODとヒト血清アルブミ
ンを混合した試料では、原料のSODはヒト血清アルブ
ミンとのアフィニティを示さないためヒト血清アルブミ
ンの溶出位置は変化しないが、SOD誘導体とヒト血清
アルブミンを混合した試料ではSOD誘導体はヒト血清
アルブミンとアフィニティを示すためヒト血清アルブミ
ンの溶出位置は高分子量側にシフトしている。この上う
に、本発明のSOD誘導体がヒト血清アルブミンとアフ
イニテイを示すことにより、本発明のSOD誘導体の血
中半減期は延長され、また、臓器への移行性がよくなる
ものと考えられる。
発明の効果 本発明によれば、SODの酵素活性を概ね保持したまま
で、該SODに比べて大幅に延長された血中半減期を有
する新規な非巨大分子化SOD誘導体が提供される。S
OD誘導体は血清タンパク質との可逆的な相互作用を有
しており、SODを疾患局所へ移行させるうえで非常に
有利である。
またSOD誘導体は優れた抗不整脈作用を有し、さらに
抗炎症作用、抗潰瘍作用、抗虚血障害作用、抗脳浮腫作
用などの薬理作用を併わせ有する。また本発明によれば
、SOD分子内の特定の部位に前記の新規なマレイミド
基含有共重合体を結合させることにより単一の化学構造
を有する上記のSOD誘導体を製造する方法が提供され
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1で得られたSOD誘導体の赤外吸収ス
ペクトルを示す図である。第2図はヒト血清アルブミン
(図中の■)、実施例1で得られたSOD誘導体(図中
の■)および該SOD誘導体とヒト血清アルブミンとの
混合物(図中の■)の高速液体クロマトグラムである。 第3図はヒト血清アルブミン(図中の■)、実施例!で
用いられた原料SOD (図中の■)および該SODと
ヒト血清アルブミンとの混合物(図中の■)の高速液体
クロマトグラムである。 特許出願人 株式会社 り ラ し 同  井上正康 代 理 人 弁理士本多 堅

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、式〔SOD〕〔Z〕n 〔式中、〔SOD〕はメルカプト基に換えてメルカプト
    基から水素原子を除いた基を1個または2個有するスー
    パーオキシドジスムターゼを表わし、〔Z〕は (イ)▲数式、化学式、表等があります▼、▲数式、化
    学式、表等があります▼、▲数式、化学式、表等があり
    ます▼ または▲数式、化学式、表等があります▼、(これらの
    式中、R^1、 R^3およびR^5はそれぞれ水素原子またはメチル基
    を表わし、R^2は水素原子、塩素原子、臭素原子また
    はメチル基を表わし、R^4は水素原子、炭素数1ない
    し6のアルキル基または炭素数3ないし6のシクロアル
    キル基を表わし、R^6はメチル基またはエチル基を表
    わす)で示される基からなる群から選ばれる基ならびに (ロ)▲数式、化学式、表等があります▼(式中、R^
    7は水素原子を表わすか、または炭素数1ないし8のア
    ルカノール、炭素数1ないし4のアルキル基部分を含む
    エチレングリコールモノアルキルエーテルもしくは炭素
    数1ないし4のアルキル基部分を含むグリセリシンアル
    キルエーテルから水酸基を除いた残基を表わす)で示さ
    れる基を構成単位とし、かつ (ハ)片末端に−S−W−(式中、Wは2価の有機基を
    表わし、硫黄原子の結合手は〔SOD〕と結合するもの
    であることを意味する)で示される基を有し、かつ平均
    分子量が400ないし20,000である共重合体の一
    価の基を表わし、nは〔SOD〕が有するメルカプト基
    から水素原子を除いた基の数に対応する1または2の整
    数を表わす〕 で示されるスーパーオキシドジスムターゼ誘導体。 2、スーパーオキシドジスムターゼと (イ)▲数式、化学式、表等があります▼、▲数式、化
    学式、表等があります▼、▲数式、化学式、表等があり
    ます▼ または▲数式、化学式、表等があります▼(これらの式
    中、R^1、 R^3およびR^5はそれぞれ水素原子またはメチル基
    を表わし、R^2は水素原子、塩素原子、臭素原子また
    はメチル基を表わし、R^4は水素原子、炭素数1ない
    し6のアルキル基または炭素数3ないし6のシクロアル
    キル基を表わし、R^6はメチル基またはエチル基を表
    わす)で示される基からなる群から選ばれる基ならびに (ロ)▲数式、化学式、表等があります▼(式中、R^
    7は水素原子を表わすか、または炭素数1ないし8のア
    ルカノール、炭素数1ないし4のアルキル基部分を含む
    エチレングリコールモノアルキルエーテルもしくは炭素
    数1ないし4のアルキル基部分を含むグリセリシンアル
    キルエーテルから水酸基を除いた残基を表わす)で示さ
    れる基を構成単位とし、かつ (ハ)片末端にX−S−W−(式中、Xは隣接する硫黄
    原子と共に活性ジスルフィド結合を形成し得る基を表わ
    し、Wは2価の有機基を表わす)で示される基を有し、
    かつ平均分子量が400ないし20,000である共重
    合体とをpH6ないし10の水溶液中で反応させること
    を特徴とする請求項1記載のスーパーオキシドジスムタ
    ーゼ誘導体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5238837A (en) * 1991-02-05 1993-08-24 Kuraray Co., Ltd. Superoxide dismutase derivatives

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