JP3366341B2 - 蛋白質誘導体およびその製造方法 - Google Patents

蛋白質誘導体およびその製造方法

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JP3366341B2 JP12249191A JP12249191A JP3366341B2 JP 3366341 B2 JP3366341 B2 JP 3366341B2 JP 12249191 A JP12249191 A JP 12249191A JP 12249191 A JP12249191 A JP 12249191A JP 3366341 B2 JP3366341 B2 JP 3366341B2
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    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生理活性を有する酵素
または蛋白質(以下、酵素および蛋白質を蛋白質と総称
する)の該生理活性を概ね保持したままで、該蛋白質に
比べて大幅に延長された血中半減期を有し、抗原性がな
く、かつ生体内への投与が可能な新規な蛋白質誘導体お
よびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、蛋白質を種々の修飾剤により改良
する試みが数多くなされてきている。最も活発に研究が
行われている修飾剤としてポリエチレングリコ−ル(以
下、これをPEGと略称する)を挙げることができる。
PEGは、例えば抗癌剤としてのアスパラギナ−ゼ、ア
ルギナ−ゼ、インタ−ロイキン−2(以下、これをIL
−2と略称する)等の修飾、血栓溶解剤としてのウロキ
ナ−ゼ、ストレプトキナ−ゼ、ティッシュ−プラスミノ
−ゲンアクチベ−タ−(以下、これをTPAと略称す
る)等の修飾、酵素欠損症治療剤としてのβ−グルコシ
ダ−ゼ、β−グルクロニダ−ゼ、α−ガラクトシダ−
ゼ、アデノシンデアミナ−ゼ等の修飾、痛風治療剤とし
てのウリカ−ゼの修飾、抗炎症剤または虚血性疾患治療
剤などとしてのス−パ−オキシドジスムタ−ゼ(以下、
これをSODと略称する)の修飾、糖尿病治療剤として
のインシュリンの修飾、高ビリルビン血症治療剤として
のビリルビンオキシダ−ゼの修飾などに使用されてい
る。さらに、最近、造血促進因子の1つであるヒト顆粒
球コロニ−刺激因子(以下、これをG−CSFと略称す
る)をPEGで修飾し、その血中寿命を延長し、造血障
害の治療等に用いようとする試みもなされている(特開
平 1-316400号公報および国際公開 WO90/06952号公報参
照)。また、PEG以外の修飾剤として、血清アルブミ
ン、デキストラン等の天然高分子物質、ポリアスパラギ
ン酸、部分半エステル化されたスチレン−無水マレイン
酸共重合体(以下、これをSMAと略称する)、長鎖脂
肪酸の反応性誘導体などを例示することができる(「タ
ンパク質ハイブリッド」、第1章、第2章、第3章およ
び第6章、共立出版株式会社、1987年 4月 1日発行;
「続タンパク質ハイブリッド」、第3章、第4章および
第6章、共立出版株式会社、1988年5月 20日発行;「S
ODの新知見」、107 頁、日本アクセル・シュプリンガ
−出版株式会社、1990年 12月 20日発行参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】血清アルブミンで修飾
されたSODには抗原性がある[エイジェンツ・アンド
・アクションズ(Agents and Actions)、10巻、231頁
(1980)参照]。また、デキストラン、PEG、ポリアス
パラギン酸、SMA等の修飾剤は高分子化学的には構造
が特定できるが、その分子量には分布が存在するため、
これらにより修飾された蛋白質の分子量は一定ではな
く、医薬の有効成分は単一の化学構造を有することが望
ましい状況にあることを考慮すれば実用上問題がある。
【0004】しかして、本発明の1つの目的は、単一の
化学構造を有する修飾剤で蛋白質を修飾することによ
り、蛋白質が有する生理活性を概ね保持したままで、蛋
白質に比べて大幅に血中寿命が延長され、抗原性がな
く、かつ生体への投与が可能となった新規な蛋白質誘導
体を提供することにある。
【0005】本発明の他の1つの目的は、上記の蛋白質
誘導体の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
1つの目的は、下記の一般式
【0007】[蛋白質][Z]x
【0008】(式中、[蛋白質]はアミノ基に換えてア
ミノ基から1個の水素原子を除いた残基をx個有する蛋
白質を表し、[Z]は下記の一般式
【0009】
【化3】
【0010】(式中、Wは1個以上の酸素原子、硫黄原
子、または−N(R)−(式中、Rは低級アルキル基を
表す)で示される基で中断されていてもよい主鎖原子数
が8〜28の2価の長鎖炭化水素基を表す)で示される
長鎖ジカルボン酸の一方のカルボキシル基から水酸基を
除いた残基(以下、これを長鎖カルボン酸残基と略称す
る)を表し、xは[Z]が[蛋白質]とアミド結合する
数の平均値を意味し、1〜8の範囲の数を表す)で示さ
れる蛋白質誘導体を提供することによって達成される。
【0011】また、本発明によれば、上記の他の1つの
目的は、蛋白質と下記の一般式(I)
【0012】
【化4】
【0013】(式中、Wは1個以上の酸素原子、硫黄原
子、または−N(R)−(式中、Rは低級アルキル基を
表す)で示される基で中断されていてもよい主鎖原子数
が8〜28の2価の長鎖炭化水素基を表す)で示される
長鎖カルボン酸イミドエステル(以下、これを長鎖カル
ボン酸イミドエステル(I)と略称する)とをpH6な
いし10の水溶液中で反応させることを特徴とする蛋白
質誘導体の製造方法を提供することによって達成され
る。
【0014】蛋白質と長鎖カルボン酸イミドエステル
(I)との反応は、蛋白質により多少異なるが、通常炭
酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、リ
ン酸ナトリウムなどの塩の水溶液中に蛋白質を溶解し、
得られた溶液に粉末状の長鎖カルボン酸イミドエステル
(I)またはジメチルスルホキシドなどの有機溶媒に溶
解した長鎖カルボン酸イミドエステル(I)を添加する
ことにより行われる。反応中、溶液の pH は 6 〜 10
の範囲内に維持されていることが必要である。pHが 6
より低い場合には、長鎖カルボン酸イミドエステル
(I)の溶解性が低下して反応は進行しにくくなる。ま
た、pH が 10 より高い場合には、蛋白質が失活してし
まうことが多く、本発明の蛋白質誘導体を効率的に得る
ことはできない。反応温度としては、蛋白質の変性温度
以下の温度、通常約 3 〜 50 ℃の範囲の温度が好まし
く、約 3 〜 40 ℃の範囲の温度がより好ましい。ま
た、反応時間は、反応温度、長鎖カルボン酸イミドエス
テル(I)の添加方法により異なるが、通常約 10 分間
〜 30 日間の範囲である。長鎖カルボン酸イミドエステ
ル(I)の使用量は蛋白質 1 モルに対して約 1 〜 100
モルの範囲である。蛋白質としてSODを使用する場
合には、長鎖カルボン酸イミドエステル(I)の使用量
は、SOD 1 モルに対して約 2 〜 50 モルの範囲とす
るのが好ましい。この使用量によって蛋白質に結合させ
る長鎖カルボン酸残基の分子数を調整することができ
る。
【0015】このようにして得られた反応液には蛋白質
誘導体と未反応の蛋白質および長鎖カルボン酸イミドエ
ステル(I)などが存在するが、かかる反応液を濾過
し、濾液をゲル濾過し、得られる蛋白質誘導体を含む溶
出液を必要に応じてハイドロフォ−ビック・クロマトグ
ラフィ−、イオン交換クロマトグラフィ−などに付した
のち、限外濾過に付することにより濃縮し、凍結乾燥す
ることにより蛋白質誘導体の固形物を得ることができ
る。
【0016】上記の反応により、蛋白質が有するアミノ
基と長鎖カルボン酸イミドエステル(I)が有するイミ
ドエステル部分とが反応し、蛋白質誘導体が生成する。
【0017】本発明の蛋白質誘導体において、Wで表さ
れる2価の長鎖炭化水素基としては、例えば次の基を挙
げることができる。
【0018】(CH210、(CH211、(C
212、(CH213、(CH214、(CH215
(CH216、(CH217、(CH218、(C
219、(CH220、CH2CH=CH(CH27
(CH22CH=CH(CH27、(CH23CH=C
H(CH27、(CH24CH=CH(CH27、(C
25CH=CH(CH27、(CH26CH=CH
(CH27、(CH27CH=CH(CH27、(CH
28CH=CH(CH27、(CH29CH=CH(C
27、(CH210CH=CH(CH27、(CH2
11CH=CH(CH27、(CH28CH=CHC
2、(CH28CH=CH(CH22、(CH28
H=CH(CH23、(CH28CH=CH(C
24、(CH28CH=CH(CH25、(CH28
CH=CH(CH26、(CH28CH=CH(C
27、(CH28CH=CH(CH28、(CH28
CH=CH(CH29、(CH28CH=CH(C
210、CH2CH=CHCH2CH=CH(C
27、(CH22CH=CHCH2CH=CH(C
27、(CH23CH=CHCH2CH=CH(C
27、(CH24CH=CHCH2CH=CH(C
27、(CH25CH=CHCH2CH=CH(C
27、(CH26CH=CHCH2CH=CH(C
27、(CH27CH=CHCH2CH=CH(C
27、(CH28CH=CHCH2CH=CH(C
27、(CH22−O−(CH27、(CH22−O
−(CH28、(CH22−O−(CH29、(C
22−O−(CH210、(CH22−O−(CH2
11、(CH22−O−(CH212、(CH22−O−
(CH213、(CH22−O−(CH214、(C
22−O−(CH215、(CH22−O−(CH2
16、(CH22−O−(CH217、(CH24−O−
(CH25、(CH24−O−(CH26、(CH24
−O−(CH27、(CH24−O−(CH28、(C
24−O−(CH29、(CH24−O−(CH2
10、(CH24−O−(CH211、(CH24−O−
(CH212、(CH24−O−(CH213、(C
24−O−(CH214、(CH24−O−(CH2
15、(CH26−O−(CH23、(CH26−O−
(CH24、(CH26−O−(CH25、(CH26
−O−(CH26、(CH26−O−(CH27、(C
26−O−(CH28、(CH26−O−(C
29、(CH26−O−(CH210、(CH26
O−(CH211、(CH26−O−(CH212、(C
26−O−(CH213、(CH28−O−CH2
(CH28−O−(CH22、(CH28−O−(CH
23、(CH28−O−(CH24、(CH28−O−
(CH25、(CH28−O−(CH26、(CH28
−O−(CH27、(CH28−O−(CH28、(C
28−O−(CH29、(CH28−O−(CH2
10、(CH28−O−(CH211、(CH210−O−
CH2、(CH210−O−(CH22、(CH210
O−(CH23、(CH210−O−(CH24、(C
210−O−(CH25、(CH210−O−(C
26、(CH210−O−(CH27、(CH210
O−(CH28、(CH210−O−(CH29、(C
212−O−CH2、(CH212−O−(CH22
(CH212−O−(CH23、(CH212−O−(C
24、(CH212−O−(CH25、(CH212
O−(CH26、(CH212−O−(CH27、CH2
−O−(CH25CH=CH(CH27、(CH22
O−(CH25CH=CH(CH27、(CH23−O
−(CH25CH=CH(CH27、(CH24−O−
(CH25CH=CH(CH27、(CH25−O−
(CH25CH=CH(CH27、(CH22−S−
(CH27、(CH22−S−(CH28、(CH22
−S−(CH29、(CH22−S−(CH210
(CH22−S−(CH211、(CH22−S−(C
212、(CH22−S−(CH213、(CH22
S−(CH214、(CH22−S−(CH215、(C
22−S−(CH216、(CH22−S−(CH2
17、(CH24−S−(CH25、(CH24−S−
(CH26、(CH24−S−(CH27、(CH24
−S−(CH28、(CH24−S−(CH29、(C
24−S−(CH210、(CH24−S−(CH2
11、(CH24−S−(CH212、(CH24−S−
(CH213、(CH24−S−(CH214、(C
24−S−(CH215、(CH26−S−(CH2
3、(CH26−S−(CH24、(CH26−S−
(CH25、(CH26−S−(CH26、(CH26
−S−(CH27、(CH26−S−(CH28、(C
26−S−(CH29、(CH26−S−(CH2
10、(CH26−S−(CH211、(CH26−S−
(CH212、(CH26−S−(CH213、(C
28−S−CH2、(CH28−S−(CH22
(CH28−S−(CH23、(CH28−S−(CH
24、(CH28−S−(CH25、(CH28−S−
(CH26、(CH28−S−(CH27、(CH28
−S−(CH28、(CH28−S−(CH29、(C
28−S−(CH210、(CH28−S−(CH2
11、(CH210−S−CH2、(CH210−S−(C
22、(CH210−S−(CH23、(CH210
S−(CH24、(CH210−S−(CH25、(C
210−S−(CH26、(CH210−S−(C
27、(CH210−S−(CH28、(CH210
S−(CH29、(CH212−S−CH2、(CH2
12−S−(CH22、(CH212−S−(CH23
(CH212−S−(CH24、(CH212−S−(C
25、(CH212−S−(CH26、(CH212
S−(CH27、(CH22−N(CH3)−(CH2
7、(CH22−N(CH3)−(CH28、(CH22
−N(CH3)−(CH29、(CH22−N(CH3
−(CH210、(CH22−N(CH3)−(CH2
11、(CH22−N(CH3)−(CH212、(C
22−N(CH3)−(CH213、(CH22−N
(CH3)−(CH214、(CH22−N(CH3)−
(CH215、(CH22−N(CH3)−(C
216、(CH22−N(CH3)−(CH217
(CH24−N(CH3)−(CH25、(CH24
N(CH3)−(CH26、(CH24−N(CH3)−
(CH27、(CH24−N(CH3)−(CH28
(CH24−N(CH3)−(CH29、(CH24
N(CH3)−(CH210、(CH24−N(CH3
−(CH211、(CH24−N(CH3)−(CH2
12、(CH24−N(CH3)−(CH213、(C
24−N(CH3)−(CH214、(CH24−N
(CH3)−(CH215、(CH26−N(CH3)−
(CH23、(CH26−N(CH3)−(CH24
(CH26−N(CH3)−(CH25、(CH26
N(CH3)−(CH26、(CH26−N(CH3)−
(CH27、(CH26−N(CH3)−(CH28
(CH26−N(CH3)−(CH29、(CH26
N(CH3)−(CH210、(CH26−N(CH3
−(CH211、(CH26−N(CH3)−(CH2
12、(CH26−N(CH3)−(CH213、(C
22−N(C25)−(CH27、(CH22−N
(C25)−(CH28、(CH22−N(C25)−
(CH29、(CH22−N(C25)−(C
210、(CH22−N(C25)−(CH211
(CH22−N(C25)−(CH212、(CH22
−N(C25)−(CH213、(CH22−N(C2
5)−(CH214、(CH22−N(C25)−(CH
215、(CH22−N(C25)−(CH216、(C
22−N(C25)−(CH217、(CH24−N
(C25)−(CH25、(CH24−N(C25)−
(CH26、(CH24−N(C25)−(CH27
(CH24−N(C25)−(CH28、(CH24
N(C25)−(CH29、(CH24−N(C25
−(CH210、(CH24−N(C25)−(CH2
11、(CH24−N(C25)−(CH212、(C
24−N(C25)−(CH213、(CH24−N
(C25)−(CH214、(CH24−N(C25
−(CH215、(CH26−N(C25)−(CH2
3、(CH26−N(C25)−(CH24、(CH2
6−N(C25)−(CH25、(CH26−N(C2
5)−(CH26、(CH26−N(C25)−(C
27、(CH26−N(C25)−(CH28、(C
26−N(C25)−(CH29、(CH26−N
(C25)−(CH210、(CH26−N(C25
−(CH211、(CH26−N(C25)−(CH2
12、(CH26−N(C25)−(CH213、(C
22−O−(CH22−O−(CH24、(CH22
−O−(CH22−O−(CH25、(CH22−O−
(CH22−O−(CH26、(CH22−O−(CH
22−O−(CH27、(CH22−O−(CH22
O−(CH28、(CH22−O−(CH22−O−
(CH29、(CH22−O−(CH22−O−(CH
210、(CH22−O−(CH22−O−(C
211、(CH22−O−(CH22−O−(CH2
12、(CH22−O−(CH22−O−(CH213
(CH22−O−(CH22−O−(CH214、(C
24−O−(CH22−O−(CH22、(CH24
−O−(CH22−O−(CH23、(CH24−O−
(CH22−O−(CH24、(CH24−O−(CH
22−O−(CH25、(CH24−O−(CH22
O−(CH26、(CH24−O−(CH22−O−
(CH27、(CH24−O−(CH22−O−(CH
28、(CH24−O−(CH22−O−(CH29
(CH24−O−(CH22−O−(CH210、(C
24−O−(CH22−O−(CH211、(CH2
4−O−(CH22−O−(CH212、(CH22−S
−S−(CH27、(CH22−S−S−(CH29
(CH22−S−S−(CH211、(CH22−S−
S−(CH213、(CH22−S−S−(CH215
(CH24−S−S−(CH25、(CH24−S−S
−(CH27、(CH24−S−S−(CH29、(C
24−S−S−(CH211、(CH24−S−S−
(CH213、(CH26−S−S−(CH23、(C
26−S−S−(CH25、(CH26−S−S−
(CH27、(CH26−S−S−(CH29、(CH
26−S−S−(CH211、(CH28−S−S−C
2、(CH28−S−S−(CH23、(CH28
S−S−(CH25、(CH28−S−S−(C
27、(CH28−S−S−(CH29
【0019】上記の反応により得られる蛋白質誘導体は
蛋白質に種々の分子数の長鎖カルボン酸イミドエステル
(I)が反応して得られたものの混合物であり、個々の
蛋白質誘導体の1分子当たりに結合している長鎖カルボ
ン酸残基の数は同一ではない。したがって、本発明の蛋
白質誘導体を表す前記一般式において、xは蛋白質1分
子に結合する長鎖カルボン酸残基の数の平均値を意味す
る。しかしながら、蛋白質に結合する長鎖カルボン酸残
基の数が同数の蛋白質誘導体が所望される場合には、前
記の方法により得られる蛋白質誘導体をさらにゲル濾
過、イオン交換クロマトグラフィ−などの操作に付する
ことにより所望の蛋白質誘導体を得ることができる。な
お、前記の反応および反応後の処理において、蛋白質誘
導体の有するカルボキシル基がアルカリ金属塩またはア
ンモニウム塩を形成する可能性があるが、かかる塩を形
成したカルボキシル基を有する蛋白質誘導体も本発明の
蛋白質誘導体に包含される。
【0020】本発明の蛋白質誘導体は蛋白質1分子に対
して 1 〜 8の範囲の数の長鎖カルボン酸残基が結合し
たものであり、非修飾蛋白質に比べて大幅に延長された
血中半減期を有する。本発明の蛋白質誘導体のうち、ネ
オカルチノスタチン(以下、これをNCSと略称する)
誘導体は、血中寿命延長および化学構造簡略化という観
点で、NCSの 1 位のアラニンおよび 20 位のリジン
の両方のアミノ基を長鎖カルボン酸イミドエステル
(I)で修飾したものが好ましい。
【0021】原料として用いることのできる蛋白質とし
ては、例えば次のものを挙げることができる。
【0022】アスパラギナ−ゼ、アルギナ−ゼ、インタ
−ロイキン−1、IL−2、インタ−ロイキン−3、イ
ンタ−ロイキン−4、インタ−ロイキン−5、インタ−
ロイキン−6、インタ−ロイキン−7、インタ−ロイキ
ン−8、ウロキナ−ゼ、プロウロキナ−ゼ、ストレプト
キナ−ゼ、TPA、β−グルコシダ−ゼ、β−グルクロ
ニダ−ゼ、α−ガラクトシダ−ゼ、アデノシンデアミナ
−ゼ、ウリカ−ゼ、SOD、インシュリン、ビリルビン
オキシダ−ゼ、G−CSF、顆粒球−マクロファ−ジコ
ロニ−刺激因子、マクロファ−ジコロニ−刺激因子、N
CS、カタラ−ゼ、エラスタ−ゼ、エリスロポエチン、
インタ−フェロン−α、インタ−フェロン−β、インタ
−フェロン−γ、腫瘍壊死因子−α、腫瘍壊死因子−
β、神経成長因子、上皮成長因子、卵アルブミン、血小
板由来成長因子、トロンボモジュリン、α1−アンチト
リプシン、骨形成蛋白質、軟骨由来因子、線維芽細胞成
長因子、成長ホルモン、形質転換成長因子−β(TGF
−β)、血液凝固 IX 因子、プロテインC、プロテイン
S、インシュリン様成長因子、カルシトニン、ソマトス
タチン、組織性メタロプロテア−ゼ阻害因子(TIM
P)、心房性ナトリウム利尿ホルモン、CD−4蛋白
質、シスタチン、カルパスタチン、ウリナスタチン、副
甲状腺ホルモン
【0023】長鎖カルボン酸イミドエステル(I)は下
記の一般式(II)
【0024】HO2C−W−CO2H (II)
【0025】(式中、Wは前記定義のとおりである)で
示される長鎖ジカルボン酸(以下、これを長鎖ジカルボ
ン酸(II)と略称する)を1当量の N- ヒドロキシコハ
ク酸イミドとジシクロヘキシルカルボジイミド(以下、
これをDCCと略称する)の存在下に脱水縮合させるこ
とにより製造することができる。
【0026】また、長鎖カルボン酸イミドエステル
(I)は、長鎖ジカルボン酸(II)を1当量のベンジル
アルコ−ルとDCCの存在下に脱水縮合させることによ
り下記の一般式(III)
【0027】
【化5】
【0028】(式中、Wは前記定義のとおりである)で
示される長鎖ジカルボン酸モノベンジルエステル(以
下、これを長鎖ジカルボン酸モノベンジルエステル(II
I)と略称する)を得たのち、該長鎖ジカルボン酸モノ
ベンジルエステル(III)を常法に従って N - ヒドロキ
シコハク酸イミドと反応させることにより下記の一般式
(IV)
【0029】
【化6】
【0030】(式中、Wは前記定義のとおりである)で
示される長鎖ジカルボン酸モノベンジルモノコハク酸イ
ミドエステル(以下、これを長鎖ジカルボン酸ジエステ
ル(IV)と略称する)とし、次いで該長鎖ジカルボン酸
ジエステル(IV)のベンジルエステル部を常法に従って
加水素分解法により除去することにより製造することも
できる。
【0031】本発明で原料として用いる長鎖カルボン酸
イミドエステル(I)は脂肪酸部分を有する。従って、
かかる長鎖カルボン酸イミドエステル(I)で修飾した
蛋白質は、血清タンパク質および生体膜との可逆的な結
合性を有しており、これにより血中半減期が延長され、
また臓器への移行性が良好となる。
【0032】長鎖カルボン酸イミドエステル(I)にお
いて、Wが表す長鎖炭化水素基の主鎖原子数は8〜28
あり、10〜20であることが好ましい。SODを修
飾する場合には、長鎖カルボン酸イミドエステル(I)
におけるWが表す長鎖炭化水素基の主鎖原子数は10〜
15であることが特に好ましい。主鎖原子数が8より少
ない長鎖カルボン酸イミドエステル(I)を蛋白質と反
応させて得られる蛋白質修飾体は血清タンパク質への結
合能が不良となるので好ましくない。主鎖原子数が28
より多い長鎖カルボン酸イミドエステル(I)はpH6
〜10の水溶液中への溶解性が不良となり、かかる長鎖
カルボン酸イミドエステル(I)を蛋白質に結合させる
ことが難しくなる。
【0033】本発明の蛋白質誘導体は、該蛋白質が有す
ることが知られている薬理作用を効果的に発現する。例
えば、SOD誘導体は後述の試験例2の結果から明らか
なように優れた抗潰瘍作用を有する。さらにSOD誘導
体は抗炎症作用、抗不整脈作用、抗虚血障害作用、抗脳
浮腫作用などの薬理作用をも有する。また、NCS誘導
体は優れた抗癌作用を有する。
【0034】蛋白質誘導体は毒性試験においても低毒性
であることが確認されている。
【0035】以上の結果より、蛋白質誘導体は、該蛋白
質が有することが知られている薬理作用に応じて種々の
疾患の治療剤および予防剤として使用することができ
る。
【0036】SOD誘導体は活性酸素ラジカルが関与す
る種々の疾患に対して有効であり、特に抗炎症剤、抗潰
瘍剤、虚血性疾患治療剤、脳浮腫治療剤、パラコ−ト治
療剤として使用することができる。またSOD誘導体
は、活性酸素ラジカルに起因する制癌剤の副作用を軽減
するための医薬としても有用である。さらにSOD誘導
体は火傷、外傷、各種の皮膚炎などの皮膚の疾病などの
治療薬としても有用である。SOD誘導体は上記の薬効
以外に本来SODが有することが知られている薬効[最
新医学、39 巻 2 号、339 (1984);医学と薬学、14 巻
1 号、55 (1985);実験医学、4 巻 1 号 (1986)、特集
/生体内フリ−ラジカルと疾患;およびフレグランス・
ジャ−ナル、No.79、89 (1986) 参照]をより効果的に
保有しており、またSODでは薬効が認められていない
活性酸素ラジカルが関与する疾病に対しても薬効を示
す。
【0037】また、NCS誘導体は抗癌剤として有用で
ある。
【0038】蛋白質誘導体の投与量は疾病、患者の重篤
度、薬物に対する認容性などにより異なる。例えば、S
OD誘導体の投与量は、通常成人 1 日あたり 0.1 〜 5
00 mg の範囲、好ましくは 0.5 〜 100 mg の範囲の量
である。NCS誘導体の投与量は、投与法と癌の悪性
度、癌の種類、患者の病状および一般状態、癌の進行度
等によって一定ではなく、また手術等のリンパ節転移予
防等の目的か、または治療目的かによって異なるが、通
常成人 1 日あたり 0.01 〜 100 mgの範囲、好ましくは
0.1 〜 10 mg の範囲の量である。これらの投与量は 1
度に、または分割して投与されるのが適当である。投
与に際しては投与ル−トに適した任意の形態をとること
ができる。NCS誘導体をヒトに投与するには、癌の原
発部位、手術後の癌摘出部位等の局所組織内投与法、皮
内、皮下、筋肉内、静脈内、動脈内、経口等の投与法お
よび局所への塗布、噴霧、座薬、膀胱内注入等の外用的
投与法が好適である。
【0039】蛋白質誘導体は任意慣用の製剤方法を用い
て投与用に調製することができる。蛋白質誘導体を少な
くとも 1 種含有する医薬組成物は任意所用の製薬用担
体、賦形剤などの医療上許容される添加剤などを使用し
て慣用の手段によって調製される。
【0040】この医薬組成物が経口用製剤である場合に
は、該製剤は消化管からの吸収に好適な形態で提供され
るのが好ましい。経口投与の錠剤およびカプセルは単位
量投与形態であり、結合剤、例えばシロップ、アラビア
ゴム、ゼラチン、ソルビット、トラガント、ポリビニル
ピロリドンなど;賦形薬、例えば乳糖、とうもろこし澱
粉、りん酸カルシウム、ソルビット、グリシンなど;潤
滑剤、例えばステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリ
エチレングリコ−ル、シリカなど;崩壊剤、例えばラウ
リル硫酸ナトリウム、などのような慣用の賦形剤を含有
していてもよい。錠剤は当業界において周知の方法でコ
−ティングしてもよい。経口用液体製剤は水性または油
性の懸濁剤、溶液、シロップ、エリキシル剤、その他で
あってもよく、または使用する前に水もしくは他の適当
なビヒクルで再溶解させる乾燥生成物であってもよい。
このような液体製剤は普通に用いられる添加剤、例えば
懸濁化剤、例えばソルビットシロップ、メチルセルロ−
ス、グルコ−ス/糖シロップ、ゼラチン、ヒドロキシエ
チルセルロ−ス、カルボキシメチルセルロ−ス、ステア
リン酸アルミニウムゲル、水素化食用脂など;乳化剤、
例えばレシチン、モノオレイン酸ソルビタン、アラビア
ゴムなど;非水溶性ビヒクル、例えばア−モンド油、分
別ココナット油、油性エステル、プロピレングリコ−
ル、エタノ−ルなど、;防腐剤、例えばp−ヒドロキシ
安息香酸メチル、p−ヒドロキシ安息香酸プロピル、ソ
ルビン酸などを含有してもよい。
【0041】また注射剤を調製する場合には、蛋白質誘
導体を生理食塩水、注射用ブドウ糖液などの溶剤に溶解
し、蛋白質誘導体 2 〜 20 mg/溶剤 2 〜 10 ml の濃
度に調整し、常法により皮下、筋肉内、静脈内注射剤と
する。調製時に必要により水溶液に pH 調整剤、緩衝
剤、安定化剤、保存剤、可溶化剤などを添加することも
できる。
【0042】上記の医薬組成物は、その形態等に依存し
て、蛋白質誘導体を一般に約 0.01〜 50 重量%、好ま
しくは約 0.1 〜 20 重量%の濃度で含有することがで
きる。
【0043】
【実施例】以下に、実施例により本発明を具体的に説明
する。なお、本発明はこれらの実施例により限定される
ものではない。1H-NMR はテトラメチルシランを内部標
準として測定し、IR は KBr 錠剤法により測定した。
【0044】参考例1N -(13 - カルボキシトリデカノイルオキシ)コハク酸
イミドの合成 1,14 - テトラデカン二酸(1.0 g, 3.87 mmol)を無水
テトラヒドロフラン 15ml に溶解し、得られた溶液に N
- ヒドロキシコハク酸イミド(445 mg, 3.87mmol)の無
水テトラヒドロフラン 5 ml 溶液および N,N - ジメチ
ルアミノピリジン塩酸塩(3.1 mg, 0.02mmol)を加え、
30 分間攪拌したのち、DCC(799 mg, 3.87 mmol)の
無水テトラヒドロフラン 5 ml 溶液を加えて一晩攪拌し
た。反応液を濾過し、濾液を減圧下に濃縮したのち、残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−[展開液:ベ
ンゼンとクロロホルムの混合液(容量比:1 対 3)]で
分離精製し、下記の物性値を示す N -(13 - カルボキ
シトリデカノイルオキシ)コハク酸イミド(510 mg, 37
%)を得た。 m.p. 116 〜 118 ℃ FD-MS(m/z):[M+H]+ 3561 H-NMR(CDCl3, 270 MHz): δ 1.18 〜 1.47 ( m,16H
), 1.63 ( m,2H ),1.74 ( m,4H ), 2.35 ( t,2H ),2.5
7 ( t,2H ), 2.84 ( s,4H ),7.85 〜 10.50 ( br,1H ) IR(cm-1): 2920, 2850, 1825, 1790, 1740, 1725, 17
10, 1210, 1070
【0045】参考例2N -(15 - カルボキシペンタデカノイルオキシ)コハク
酸イミドの合成 1,16 - ヘキサデカン二酸(1.0 g, 3.49 mmol)を無水
テトラヒドロフラン 30ml に溶解し、得られた溶液に N
- ヒドロキシコハク酸イミド(402 mg, 3.49mmol)の無
水テトラヒドロフラン 10 ml 溶液および N,N - ジメチ
ルアミノピリジン塩酸塩(2.8 mg, 0.018 mmol)を加
え、30 分間攪拌したのち、DCC(720mg, 3.49 mmo
l)の無水テトラヒドロフラン 10 ml 溶液を加えて一晩
攪拌した。反応液を濾過し、濾液を減圧下に濃縮したの
ち、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−[展開
液:ベンゼンとクロロホルムの混合液(容量比:1 対
3)]で分離精製し、下記の物性値を示す N -(15 - カ
ルボキシペンタデカノイルオキシ)コハク酸イミド(42
9 mg, 32 %)を得た。 m.p. 118.5 〜 121 ℃ FD-MS(m/z):[M+H]+ 3841 H-NMR(CDCl3, 270 MHz): δ 1.18 〜 1.45 ( m,20H
), 1.62 ( m,2H ),1.74 ( m,4H ), 2.34 ( t,2H ),2.6
0 ( t,2H ), 2.83 ( s,4H ) IR(cm-1): 2920, 2850, 1825, 1790, 1740, 1725, 17
10, 1210, 1070
【0046】参考例3N - ( 17 - カルボキシヘプタデカノイルオキシ)コハ
ク酸イミドの合成 1,18 - オクタデカン二酸(1.0 g, 3.18 mmol)を無水
テトラヒドロフラン 30ml に溶解し、得られた溶液に N
- ヒドロキシコハク酸イミド(366 mg, 3.18mmol)の無
水テトラヒドロフラン 10 ml 溶液および N,N - ジメチ
ルアミノピリジン塩酸塩(2.5 mg, 0.016 mmol)を加
え、30 分間攪拌したのち、DCC(656mg, 3.18 mmo
l)の無水テトラヒドロフラン 10 ml 溶液を加えて一晩
攪拌した。反応液を濾過し、濾液を減圧下に濃縮したの
ち、シリカゲルカラムクロマトグラフィ−[展開液:ベ
ンゼンとクロロホルムの混合液(容量比:1 : 3.5)]
で分離精製し、下記の物性値を示す N -(17 - カルボ
キシヘプタデカノイルオキシ)コハク酸イミド(480 m
g, 37 %)を得た。 m.p. 120 〜 122.5 ℃ FD-MS(m/z):[M+H]+ 4121 H-NMR(CDCl3, 270 MHz): δ 1.13 〜 1.47 ( m,24H
), 1.63 ( m,2H ),1.75 ( m,4H ), 2.34 ( t,2H ),2.6
0 ( t,2H ), 2.84 ( s,4H ),5.0〜 7.0 ( br,1H ) IR(cm-1): 2920, 2850, 1825, 1790, 1740, 1725, 17
10, 1210, 1070
【0047】参考例4N -(19 - カルボキシノナデカノイルオキシ)コハク酸
イミドの合成 1,20 - エイコサン二酸(1.0 g, 3.18 mmol)を無水テ
トラヒドロフラン 50 ml に溶解し、得られた溶液に N-
ヒドロキシコハク酸イミド(336 mg, 2.92 mmol)の無
水テトラヒドロフラン 10 ml 溶液および N,N - ジメチ
ルアミノピリジン塩酸塩(2.3 mg, 0.015 mmol)を加
え、30 分間攪拌したのち、DCC(602 mg, 2.92 mmo
l)の無水テトラヒドロフラン 10 ml 溶液を加えて一晩
攪拌した。反応液を濾過し、濾液を減圧下に濃縮したの
ち、シリカゲルカラムクロマトグラフィ−[展開液:ベ
ンゼンとクロロホルムの混合液(容量比:1 対 3.5)]
で分離精製し、下記の物性値を示す N -(19 -カルボキ
シノナデカノイルオキシ)コハク酸イミド(420 mg, 33
%)を得た。 m.p. 121.5 〜 124 ℃ FD-MS(m/z):[M+H]+ 4401 H-NMR(CDCl3, 270 MHz): δ 1.14 〜 1.45 ( m,28H
), 1.63 ( m,2H ),1.74 ( m,4H ), 2.35 ( t,2H ),2.6
0 ( t,2H ), 2.84 ( s,4H ) IR(cm-1): 2920, 2850, 1825, 1790, 1740, 1725, 17
10, 1210, 1070
【0048】参考例5N -(21 - カルボキシヘンエイコサノイルオキシ)コハ
ク酸イミドの合成 1,20 - ドコサン二酸(1.0 g, 2.70 mmol)を無水テト
ラヒドロフラン 70 mlに溶解し、得られた溶液に N -ヒ
ドロキシコハク酸イミド(311 mg, 2.70 mmol)の無水
テトラヒドロフラン 10 ml 溶液および N,N - ジメチル
アミノピリジン塩酸塩(2.1 mg, 0.014 mmol)を加え、
30 分間攪拌したのち、DCC(602 mg,2.70 mmol)の
無水テトラヒドロフラン 10 ml 溶液を加えて一晩攪拌
した。反応液を濾過し、濾液を減圧下に濃縮したのち、
シリカゲルカラムクロマトグラフィ−[展開液:ベンゼ
ンとクロロホルムの混合液(容量比:1 対 3.5)]で分
離精製し、下記の物性値を示す N -(21 - カルボキシ
ヘンエイコサノイルオキシ)コハク酸イミド(440 mg,
35%)を得た。 m.p. 122 〜 124.5 ℃ FD-MS(m/z):[M+H]+ 4681 H-NMR(CDCl3, 270 MHz): δ 1.12 〜 1.43 ( m,16H
), 1.63 ( m,2H ),1.74 ( m,4H ), 2.34 ( t,2H ),2.6
0 ( t,2H ), 2.84 ( s,4H ) IR(cm-1): 2920, 2850, 1825, 1790, 1740, 1725, 17
10, 1210, 1070
【0049】参考例61,14 - テトラデカン二酸モノベンジルエステルの合成 1,14 -テトラデカン二酸(5.0 g, 19.4mmol)をテトラ
ヒドロフラン 80 ml に溶解し、得られた溶液にベンジ
ルアルコ−ル(2.1 g, 19.4 mmol)のテトラヒドロフラ
ン 10 ml 溶液および N,N - ジメチルアミノピリジン塩
酸塩(15 mg, 0.1mmol)を加え、30 分間攪拌したの
ち、DCC(4.0 g, 19.4 mmol)のテトラヒドロフラン
10 ml 溶液を加えて、室温で 20 時間攪拌した。反応
液を濾過し、濾液を減圧下に濃縮したのち、シリカゲル
カラムクロマトグラフィ−[展開液:ヘキサンとジエチ
ルエ−テルの混合液(容量比:2 対 1)]で分離精製
し、下記の物性値を示す 1,14 - テトラデカン二酸モノ
ベンジルエステル(2.42 g, 38 %)を得た。 m.p. 73.5 〜 74 ℃1 H-NMR(CDCl3 , 270 MHz): δ 1.17 〜 1.40 ( m,16H
),1.50 〜 1.70 ( m,4H ),2.23 〜 2.39 ( m,4H ),5.1
1 ( s,2H ), 7.32 ( m,5H ),7.40 〜 9.35 ( br,1H )
【0050】参考例7N -(13 - ベンジルオキシカルボニルトリデカノイルオ
キシ)コハク酸イミドの合成 1,14 - テトラデカン二酸モノベンジルエステル(2.4
g, 6.89 mmol)をテトラヒドロフラン 30 ml に溶解
し、得られた溶液に N - ヒドロキシコハク酸イミド(7
93 mg, 6.89 mmol)のテトラヒドロフラン 15 ml 溶液
および N,N - ジメチルアミノピリジン塩酸塩 (3.3 m
g, 0.02 mmol)を加え、室温で 30 分攪拌したのち、D
CC(1.42 g, 6.89 mmol)のテトラヒドロフラン 15 m
l 溶液を加えて、室温で 15 時間反応した。反応液を濾
過し、濾液を減圧下に濃縮したのち、シリカゲルカラム
クロマトグラフィ−[展開液:ヘキサンと酢酸エチルの
混合液(容量比:2 対 1)]で分離精製し、下記の物性
値を示す N -(13 - ベンジルオキシカルボニルトリデ
カノイルオキシ)コハク酸イミド(2.31 g, 75 %)を得
た。m.p. 61.5 〜 62.5 ℃1 H-NMR(CDCl3, 270 MHz): δ 1.05 〜 1.46 ( m,16H
), 1.63 ( m,2H ),1.72 ( m,2H ), 2.33 ( t,2H ),2.5
8 ( t,2H ), 2.79 ( s,4H ),5.11 ( s,2H ), 7.33 ( m,
5H )
【0051】参考例8N -(13 - カルボキシトリデカノイルオキシ)コハク酸
イミドの合成 N -(13 - ベンジルオキシカルボニルトリデカノイルオ
キシ)コハク酸イミド(2.28 g, 5.12 mmol)をテトラ
ヒドロフラン 15 ml に溶解し、得られた溶液に 10 %
パラジウム炭素 228 mg を加え、水素雰囲気下で 15 時
間攪拌した。反応液を濾過し、濾液を減圧下に濃縮した
のち、残渣を再結晶(エタノ−ル)してN -(13 - カル
ボキシトリデカノイルオキシ)コハク酸イミド(1.71
g, 94%)を得た。 m.p. 116 〜 118 ℃ FD-MS(m/z):[M+H]+ 3561 H-NMR(CDCl3, 270 MHz): δ 1.18 〜 1.47 ( m,16H
), 1.63 ( m,2H ),1.74 ( m,4H ), 2.35 ( t,2H ),2.5
7 ( t,2H ), 2.84 ( s,4H ),7.85 〜 10.50 ( br,1H ) IR(cm-1): 2920, 2850, 1825, 1790, 1740, 1725, 17
10, 1210, 1070
【0052】実施例1N -(13 - カルボキシトリデカノイルオキシ)コハク酸
イミドとSODとの反応によるSOD誘導体の合成 ヒト赤血球型SOD水溶液(71.2 mg/ml)1.4 ml に 0.
5M 重炭酸ナトリウム水溶液(pH 8.0)2.6ml を加え、
次いで参考例8で得られた N -(13 - カルボキシトリ
デカノイルオキシ)コハク酸イミド 10.1 mg をジメチ
ルスルホキシド0.2 ml に溶解して得られた溶液を攪拌
下に徐々に添加した。室温で一晩攪拌し、濾過したの
ち、反応液をセファデックス G-25(Sephadex G-25:商
品名、ファルマシア社製)を担体として用いるゲル濾過
[溶出液:10 mM 重炭酸アンモニウム水溶液]に付し、
高分子画分を集めた。この画分をそのまま DEAE - セフ
ァロ−ス(DEAE-Sepharose Fast Flow:商品名、ファル
マシア社製)を担体として用いるイオン交換クロマトグ
ラフィ−に付し、10mMトリス−塩酸緩衝液(pH 8)と
0.15M 塩化ナトリウム水溶液の混合液、10mM トリス−
塩酸緩衝液(pH 8)と0.20M 塩化ナトリウム水溶液の混
合液、10mM トリス−塩酸緩衝液(pH 8)と 0.25M 塩化
ナトリウム水溶液の混合液で順次溶出し、それぞれの画
分(以下、これらの画分を、それぞれ画分A、画分B、
画分Cと略称する)を分取した。これらの画分を、それ
ぞれセファデックス G-25(Sephadex G-25:商品名、フ
ァルマシア社製)を担体として用いるゲル濾過[溶出
液:10 mM 重炭酸アンモニウム水溶液]に付し、脱塩し
たのち、高分子画分を凍結乾燥して、それぞれ画分Aか
らSOD誘導体(以下、これをSOD誘導体Aと略称す
る)を 33 mg、画分BからSOD誘導体(以下、これを
SOD誘導体Bと略称する)を 18 mg、画分CからSO
D誘導体(以下、これをSOD誘導体Cと略称する)を
15 mg 得た。SOD誘導体A、BおよびCのそれぞれ
のアミノ基をトリニトロベンゼンスルホン酸(以下、こ
れを TNBS と略称する)法で定量したところ、SOD誘
導体A、BおよびCは原料SODのアミノ基のうち、そ
れぞれ 3.6 個、4.4 個、5.4 個が修飾されていること
が確認された。
【0053】使用したSODと得られたSOD誘導体C
のそれぞれの電気泳動図を模式的に図1の(a)および
(b)に示す。また、SOD誘導体Cの赤外線吸収スペ
クトルを図2に示す。
【0054】実施例2N - ( 17 - カルボキシヘプタデカノイルオキシ)コハ
ク酸イミドとSODとの反応によるSOD誘導体の合成 ヒト赤血球型SOD水溶液(88.9mg/ml)1.12ml に水
1.88 ml およ び 0.5M重炭酸ナトリウム水溶液(pH 8.
0)0.8 ml を加え、次いで参考例3で得られたN -(17
- カルボキシヘプタデカノイルオキシ)コハク酸イミド
3.9 mg をジメチルスルホキシド 0.2ml に溶解して得ら
れた溶液を攪拌下に徐々に添加した。室温で一晩攪拌
し、濾過したのち、反応液をセファデックス G-25 (Se
phadexG-25:商品名、ファルマシア社製)を担体として
用いるゲル濾過[溶出液:10mM 重炭酸アンモニウム水
溶液]に付し、高分子画分を集めた。この画分をそのま
ま DEAE - セファロ−ス(DEAE-Sepharose Fast Flow:
商品名、ファルマシア社製)を担体として用いるイオン
交換クロマトグラフィ−[溶出液:10mM トリス−塩酸
緩衝液(pH 8)と0.20M 塩化ナトリウム水溶液の混合
液]に付し、SOD誘導体を含む画分を分取した。この
画分をセファデックス G-25 (SephadexG-25:商品名、
ファルマシア社製)を担体として用いるゲル濾過[溶出
液:10mM 重炭酸アンモニウム水溶液]に付し、脱塩し
たのち、高分子画分を凍結乾燥してSOD誘導体 18 mg
を得た。得られたSOD誘導体のアミノ基を TNBS 法
で定量したところ、原料SODのアミノ基のうち、2.0
個が修飾されていることが確認された。
【0055】使用したSODと得られたSOD誘導体の
それぞれの電気泳動図を模式的に図3の(a)および
(b)に示す。また、得られたSOD誘導体の赤外線吸
収スペクトルを図4に示す。
【0056】実施例3N -(19 - カルボキシノナデカノイルオキシ)コハク酸
イミドとSODとの反応によるSOD誘導体の合成 実施例2において N -(17 - カルボキシヘプタデカノ
イルオキシ)コハク酸イミド 3.9 mg に代えて、参考例
4で得られた N -(19 - カルボキシノナデカノイルオ
キシ)コハク酸イミド4.1 mg を使用した以外は同様の
操作を行い、SOD誘導体 14mg を得た。得られたSO
D誘導体のアミノ基を TNBS 法で定量したところ、原料
SODのアミノ基のうち、2.0 個が修飾されていること
が確認された。
【0057】使用したSODと得られたSOD誘導体の
それぞれの電気泳動図を模式的に図5の(a)および
(b)に示す。また、得られたSOD誘導体の赤外線吸
収スペクトルを図6に示す。
【0058】実施例4N -(15 - カルボキシペンタデカノイルオキシ)コハク
酸イミドとNCSとの反応によるNCS誘導体の合成 NCS 50 mg を氷冷下に 0.5M 重炭酸ナトリウム水溶
液 18 ml に溶解して得られた溶液に、参考例2で得ら
れた N -(15 - カルボキシペンタデカノイルオキシ)
コハク酸イミド 79.8 mg をジメチルスルホキシド 2 ml
に溶解して得られた溶液を攪拌下に徐々に滴下した。
遮光下、4 ℃で 2 週間攪拌し、濾過したのち、反応液
をセファデックス G-25 (SephadexG-25:商品名、ファ
ルマシア社製)を担体として用いるゲル濾過[溶出液:
10 mM 重炭酸アンモニウム水溶液]に付し、高分子画分
を集めた。この画分をそのまま DEAE - セファロ−ス
(DEAE-Sepharose Fast Flow:商品名、ファルマシア社
製)を担体として用いるイオン交換クロマトグラフィ−
[溶出液:10mM トリス−塩酸緩衝液(pH 8)と 0.20M
塩化ナトリウム水溶液の混合液]に付し、NCS誘導体
を含む画分を分取した。この画分をセファデックス G-2
5 (Sephadex G-25:商品名、ファルマシア社製)を担
体として用いるゲル濾過[溶出液:10 mM 重炭酸アンモ
ニウム水溶液]に付し、脱塩したのち、高分子画分を凍
結乾燥してNCS誘導体 7 mgを得た。得られたNCS
誘導体のアミノ基を TNBS 法で定量したところ、遊離の
アミノ基は検出されなかった。
【0059】使用したNCSと得られたNCS誘導体の
それぞれの電気泳動図を模式的に図7の(a)および
(b)に示す。また、得られたNCS誘導体の赤外線吸
収スペクトルを図8に示す。
【0060】実施例5N -(17 - カルボキシヘプタデカノイルオキシ)コハク
酸イミドとNCSとの反応によるNCS誘導体の合成 実施例4において N -(15 - カルボキシペンタデカノ
イルオキシ)コハク酸イミド 79.8 mg に代えて、参考
例3で得られたN -(17 - カルボキシヘプタデカノイル
オキシ)コハク酸イミド 85.6 mg を使用した以外は同
様の操作を行い、NCS誘導体 5 mg を得た。得られた
NCS誘導体のアミノ基を TNBS 法で定量したところ、
遊離のアミノ基は検出されなかった。
【0061】使用したNCSと得られたNCS誘導体の
それぞれの電気泳動図を模式的に図9の(a)および
(b)に示す。また、得られたNCS誘導体の赤外線吸
収スペクトルを図10に示す。
【0062】試験例1SOD誘導体の血中濃度 ペントバルビタ−ル麻酔下にラット(Wistar 系雄性、7
週齢、体重約 200g)の大腿静脈よりカニュレ−ション
を行い、ヘパリン溶液(1000 U/ml)を 0.2ml注射し
た。SODまたはSOD誘導体を生理食塩水に溶解して
得られる溶液(10mg/ml)をそれぞれラット1匹当たり
0.2ml 大腿静脈より注射した。経時的に0.2ml づつ採血
し、血漿中のSOD活性を測定することにより血中濃度
を測定した。SODの血中濃度およびSOD誘導体の血
中濃度の経時変化を図11に示す。
【0063】試験例2ラット急性胃粘膜病変(胃潰瘍)に対するSOD誘導体
の効果 SD 系雄性ラット(体重 200g)を一晩絶食させたのち、
1 群 3 匹としてストレスケ−ジに入れて拘束し、ラッ
トの胸から下を22℃の水に浸漬し、ラットにストレスを
負荷した。6 時間後にラットを水から引き揚げたのち、
脱血死させ、胃を摘出した。胃内腔に 1 % ホルマリン
を注入して組織を固定した。固定後、粘膜面の線状潰瘍
の長さを測定しその総和を潰瘍係数とした。
【0064】なお、コントロ−ル群には 0.5ml の生理
食塩水を、また試験群には 2mg/ラットの実施例1で得
られたSOD誘導体Cを 0.2ml の生理食塩水溶液とし
て水浸拘束 5 分前に静脈内投与した。結果を下表に示
す。
【0065】
【表1】
【0066】表1から明らかなとおり、試験群では該S
OD誘導体の顕著な抗潰瘍作用が認められた。
【0067】
【発明の効果】本発明によれば、蛋白質が有する生理活
性を概ね保持したままで、蛋白質に比べて大幅に血中寿
命が延長され、抗原性がなく、かつ生体への投与が可能
となった新規な蛋白質誘導体が提供される。該蛋白質誘
導体は血清タンパク質との可逆的な相互作用を有してお
り、病巣局所に容易に移行することが可能である。ま
た、本発明によれば、蛋白質のアミノ基に単一の化学構
造を有する長鎖カルボン酸イミドエステル(I)を反応
させることにより上記の蛋白質誘導体を製造する方法が
提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】電気泳動の結果を示す模式図であり、(a)は
実施例1で使用したSODの電気泳動図の模式図を示
し、(b)は実施例1で得られたSOD誘導体Cの電気
泳動図の模式図を示す。
【図2】実施例1で得られたSOD誘導体Cの赤外線吸
収スペクトルを示す図である。
【図3】電気泳動の結果を示す模式図であり、(a)は
実施例2で使用したSODの電気泳動図の模式図を示
し、(b)は実施例2で得られたSOD誘導体の電気泳
動図の模式図を示す。
【図4】実施例2で得られたSOD誘導体の赤外線吸収
スペクトルを示す図である。
【図5】電気泳動の結果を示す模式図であり、(a)は
実施例3で使用したSODの電気泳動図の模式図を示
し、(b)は実施例3で得られたSOD誘導体の電気泳
動図の模式図を示す。
【図6】実施例3で得られたSOD誘導体の赤外線吸収
スペクトルを示す図である。
【図7】電気泳動の結果を示す模式図であり、(a)は
実施例4で使用したNCSの電気泳動図の模式図を示
し、(b)は実施例4で得られたNCS誘導体の電気泳
動図の模式図を示す。
【図8】実施例4で得られたNCS誘導体の赤外線吸収
スペクトルを示す図である。
【図9】電気泳動の結果を示す模式図であり、(a)は
実施例5で使用したNCSの電気泳動図の模式図を示
し、(b)は実施例5で得られたNCS誘導体の電気泳
動図の模式図を示す。
【図10】実施例5で得られたNCS誘導体の赤外線吸
収スペクトルを示す図である。
【図11】試験例1で測定した血中濃度の経時変化を示
す図であり、(1)、(2)、(3)および(4)はそ
れぞれSOD、実施例1で得られたSOD誘導体A、S
OD誘導体B、およびSOD誘導体Cの血中濃度の経時
変化を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61K 38/28 A61K 37/26 38/44 37/36 38/46 37/50 38/55 37/54 C12N 9/00 37/64 C12P 21/00 37/66 (56)参考文献 特開 平2−48600(JP,A) 特表 平2−500162(JP,A) Biochem.Biophys.R es.Commun.,Vol.145, No.2,pp.908−914(1987) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07K 2/00 C12N 9/00 BIOSIS(DIALOG) MEDLINE(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式 [蛋白質][Z]x (式中、[蛋白質]はアミノ基に換えてアミノ基から1
    個の水素原子を除いた残基をx個有する蛋白質を表し、
    [Z]は下記の一般式 【化1】 (式中、Wは1個以上の酸素原子、硫黄原子、または−
    N(R)−(式中、Rは低級アルキル基を表す)で示さ
    れる基で中断されていてもよい主鎖原子数が8〜28の
    2価の長鎖炭化水素基を表す)で示される長鎖ジカルボ
    ン酸の一方のカルボキシル基から水酸基を除いた残基を
    表し、xは[Z]が[蛋白質]とアミド結合する数の平
    均値を意味し、1〜8の範囲の数を表す)で示される蛋
    白質誘導体。
  2. 【請求項2】 蛋白質と下記の一般式 【化2】 (式中、Wは1個以上の酸素原子、硫黄原子、または−
    N(R)−(式中、Rは低級アルキル基を表す)で示さ
    れる基で中断されていてもよい主鎖原子数が8〜28の
    2価の長鎖炭化水素基を表す)で示される長鎖カルボン
    酸イミドエステルとをpH6ないし10の水溶液中で反
    応させることを特徴とする請求項1記載の蛋白質誘導体
    の製造方法。
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