JPH0125517B2 - - Google Patents

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JPH0125517B2
JPH0125517B2 JP58065233A JP6523383A JPH0125517B2 JP H0125517 B2 JPH0125517 B2 JP H0125517B2 JP 58065233 A JP58065233 A JP 58065233A JP 6523383 A JP6523383 A JP 6523383A JP H0125517 B2 JPH0125517 B2 JP H0125517B2
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JP
Japan
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rosin
phenolic resin
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resin composition
acid
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JP58065233A
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JPS59191776A (ja
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Madoka Yasuike
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Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、ロジンとレゾール型フエノール樹脂
を酸触媒下で反応させて酸価を下げることを主体
とした溶解性のすぐれた印刷インキ用樹脂組成物
に関するものである。 近年、印刷インキおよび塗料に用いる溶剤とし
て種々の理由から脂肪族炭化水素溶剤、すなわち
パラフイン計溶剤が使用されつつある。その主な
理由は速乾性、臭気が少ない、大気汚染の危険が
少ない等が挙げられる。例えばオフセツト輪転イ
ンキに於ては、印刷速度の高速化に伴い、熱風乾
燥機の熱量を増加する必要に迫られるが、パラフ
イン系溶剤はローラーのゴム類を膨潤させること
なく、しかも蒸発の速い速乾インキがえられる
為、熱風温度を下げることが可能となる。また、
塗料やグラビアインキに於いて、蒸発する溶剤に
つき、米国を始め、各国でその使用量の規制がな
されつつある。特にケトン、アルコール等の酸素
を含む溶剤は、オキシダント生成の原因と関係が
深いとみられ、パラフイン系溶剤の利用が注目を
集めている。ところが、この様なパラフイン系溶
剤の特徴として、極めて溶解力に乏しいと言う欠
点がある。したがつて、パラフイン系溶剤と組合
わせて利用できる樹脂が大巾に制約をうけること
となり、十分に活用できない。特に印刷インキに
おいて広く使われている、ロジン変性フエノール
樹脂の多くは、パラフイン系溶剤に全く相溶しな
いか、また、相溶してもトレランスが低く溶剤比
を高くとれない。また、ロジン変性フエノール樹
脂を高級脂肪族酸やある種の1価アルコールで部
分変性、つまりエステル化して、パラフイン系溶
剤と相溶させることはできるが、その結果難化点
の低下をきたし、それに伴うインキ等の溶剤脱離
後の皮膜は軟かく、ときにはタツキー(粘ばつ
き)なものとなつてしまう。このことは、高速オ
フ輪印刷では折り機等での皮膜のこすれ落ち、印
刷物の積重ね中のブロツキング(印刷面同志がく
つついてしまう事故)を惹き起し好ましくない。
つまり、ロジン変性フエノール樹脂の軟化点をで
きるだけ高く保ち、かつ、パラフイン系溶剤と巾
広い比率で混合できる樹脂が望まれる。 ここで従来のロジン変性フエノール樹脂の一例
について説明する。まずレゾール型フエノール樹
脂とロジンとを200℃以上の温度で反応させ、引
続きグリセリン等のポリオールを加え230〜260℃
で酸価が30以下になるまでエステル化させる。こ
の場合、レゾール型フエノール樹脂として使われ
る一般的な材料としてパラターシヤリーブチルフ
エノール、パラオクチルフエノール、パラノニル
フエノール等のフエノールを単独または組合せて
用いられる。レゾール型フエノール樹脂の合成法
は、苛性ソーダ、苛性カリ、アンモニア、水酸化
カルシウム等のアルカリを用い、常法に従い、ホ
ルムアルデヒド、パラフオルムアルデヒド等と反
応させて得られる。ロジンとレゾール型フエノー
ル樹脂との反応比率は、用途毎に要求される性
能、価格等の理由から決定されるが、多くの場
合、ロジン対フエノール樹脂比を1対0.2〜1対
1.3(重量比)の間で反応させるのが普通である。
ロジンとフエノール樹脂との反応形式について
は、いろいろな提案があるが、ロジンのもつカル
ボキシル基が示す酸価が殆ど変化しないことか
ら、フエノール樹脂中のメチロール基とロジンの
カルボキシル基とのエステル化は事実上起きない
か、起きてもわずかであると考えられる。一方、
樹脂中に多量のカルボキシル基を含む場合、塩基
性の顔料との反応が起り、インキが経時的に変質
するとか、水を用いるオフセツト印刷では、版材
への親和力が高くなり、汚れ等のトラブルの原因
となる。そのため、フエノール樹脂と反応させた
後のロジンのカルボキシル基をネオペンチルグリ
コール、グリセリン、トリメチロールプロパン、
ペンタエリスリトール等の多価アルコールでエス
テル化し、酸価を30以下に下げている。あるいは
ロジン、フエノール樹脂および多価アルコールを
1度に反応させる方法も検討されている。この方
法でもロジンとフエノール樹脂とのエステル化に
比べ、ロジンと多価アルコールとのエステル化が
主として起つている。その他、ロジンとフエノー
ル樹脂とを触媒を用いて反応させることも考えら
れているが、ロジンとフエノール樹脂とのエステ
ル化反応を意図したものではなく、後で多価アル
コールでエステル化する手段あるいは多価アルコ
ールを併用する手段がとられている。 しかしながら、多価アルコールでエステル化し
た樹脂はパラフイン系溶剤に溶けにくい性質が現
われ、その解決のためフエノールの種類としてア
ルキル置換基の大きいフエノールを多量に用いる
手段がとられている。例えば、パラオクチルフエ
ノール、パラノニルフエノールによるレゾール型
フエノール樹脂をロジンに反応させている。一般
的なオフセツトインキ用ワニスの組成をおおむね
樹脂/乾性油(又は重合乾性油)/溶剤の重量比
が(25〜50)/(0〜30)/(20〜50)となつて
おり、場合によつては樹脂を溶剤のみで溶解して
用いることがある。この様に溶剤の樹脂に対する
トレランスは極めて重要な性質で、もしこのトレ
ランスが低いときは、ワニスが白くにごり得られ
たインキの流動性は非常に劣るものとなる。溶剤
と相溶性のよい樹脂を得る方法としては前述の様
に、長鎖アルキルフエノールを用いるか、高級脂
肪酸を一部併用することが行われて来たが、この
方法によると、樹脂の軟化点が下がり、インキの
セツテイング速度が遅くなる。なおセツテイング
とは、印刷された直後にインキ中の低粘度成分、
特に溶剤が紙の繊維やコート層へ吸収されインキ
の急激な増粘が起り、次々と積み重なつてくる印
刷物の裏面に色が移らなくなる状態となることを
言う。高速印刷においては、乾燥状態に至る前の
セツテイングが速いことが重要な特性として求め
られるが、それには樹脂の軟化点が高いことが極
めて有利である。この観点からみると樹脂の溶解
性を増す手段として単に長鎖アルキルフエノール
の多用や脂肪酸での変性を行うことは望ましくな
い。一般的なオフセツトインキ用樹脂の軟化点は
120℃〜160℃(キヤピラリー法)のものが広く使
われている。 一方、樹脂と溶剤の相溶性を表わす方法にはい
ろいろあるが、当業者に於ては、使用する溶剤ま
たはそれに近い溶剤で樹脂を加熱溶解後、25℃に
於て溶剤を滴下撹拌し、系が白く、濁り始める点
の溶液中の樹脂重量%をもつて表示する。従つて
相溶性のよい樹脂ほど白濁する点の樹脂重量%が
低くなる。以後この表示は白濁点と呼称する。印
刷インキ用樹脂組成物の白濁点としては、使用す
る溶剤で測定し、40重量%以下、好ましくは25重
量%以下であることが好ましい。尚、本明細書の
実施例においては、炭素数16のノルマルヘキサデ
カンを用いて測定した白濁点をもつて示した。白
濁点の高い樹脂を用いるときは、溶解性の良い芳
香族溶剤、例えばドデシルベンゼン等を多く含む
溶剤を併用したり、桐油、アマニ油等の併用で補
うこともできるが、セツテイングおよび乾燥性が
遅延する欠点がある。 本発明者は、オフセツトインキのうち特に脂肪
族炭化水素溶剤を用いることの多いヒートセツト
型オフセツト輪転インキ(以後オフ輪インキと略
す)に特に適した樹脂として当該溶剤による白濁
点が20%以下と言う低い値を示し、かつ軟化点が
130℃以上である、いわゆる高軟化点、高溶剤性
樹脂を見い出し、本発明を完成したものである。 すなわち本発明は、レゾール型フエノール樹脂
とロジンとを酸触媒の存在下で少なくとも150℃
の温度にて反応せしめて酸価を30以下としたロジ
ン変性フエノール樹脂組成物であり、炭素数16の
脂肪族炭化水素溶剤を用いた該樹脂組成物25重量
%以下の溶液が25℃の温度にて濁りを生じない溶
解性を示す印刷インキ用ロジン変性フエノール樹
脂組成物である。この印刷インキ用樹脂組成物は
要求物性の厳しいオフ輪インキに有用であるが、
枚葉オフセツト印刷インキ、凸版インキ、グラビ
アインキ等にも使用できることは勿論である。 なお、前の述べた様に、オフセツト用樹脂には
遊離のカルボキシル基が過剰に残つていることは
印刷適性上好ましくない。従つて酸価で30以下好
ましくは20以下になる様、何等かの官能基でカル
ボキシル基をブロツクする手段がとられる。多く
はアルコール、特に多価アルコールによるエステ
ル化が行われるが、さらにイソシアネート、アミ
ン、エポキシ等との反応によることも考えられ
る。しかし、これ等はどの反応を選んでも脂肪族
系溶剤に対する溶解性を劣化させる点において共
通している。そこで本発明者は、ポリオール等を
用いないで、ロジンとレゾール型フエノール樹脂
のみで酸価の低い樹脂が得られないか検討した結
果、ロジンとフエノール樹脂を酸触媒の存在下で
反応させることにより、通常のロジンとレゾール
型フエノール樹脂との反応以外に、酸価の低下に
よつて示されるカルボキシル基が減少するエステ
ル化反応が起ることを発見した。確かにレゾール
型フエノール樹脂には末端に反応性の高いメチロ
ール基を有し、ロジンのカルボキシル基とのエス
テル化は期待できるように見えるが、酸触媒不存
在下では、アルコールとロジンとが容易にエステ
ル化する温度(260℃)以上に加熱しても殆ど酸
価は下らず、メチロール基が他の反応、例えば、
フエノール核への付加、メチロール間のエーテル
化とそれに続く脱ホルマリン化等により消失した
か、または未反応の状態で残存していると考えら
れ、通常期待されるエステル化は起り難い。とこ
ろが、酸触媒存在下で150℃以上に加熱をすると
容易に酸価が低下する。酸価の低下する速さは、
温度の他にレゾール型フエノール樹脂のロジンに
対する投入量およびレゾール型フエノール樹脂の
分子量(重量度)によつても変つてくる。エステ
ル化触媒としては酸が最も有効で、パラトルエン
スルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、メタ
ンスルホン酸、エタンスルホン酸等のスルホン酸
類または硫酸、塩酸等の鉱酸が本目的に適してい
る。しかし、スルホン酸、硫酸等の存在下でロジ
ンは容易に加熱着色し、インキの色相に影響を及
ぼす危険がある為次亜燐酸、トリフエニルフオス
フアイト、トリフエニルフオスフエート等を併用
するのがよい。またこれらの触媒はロジン溶融物
へ混ぜるのではなく、フエノール樹脂のトルエン
溶液に混ぜておくか、ロジンとフエノール樹脂混
合物へ投入すると着色が抑えられる。なお、一般
的にエステル化反応に用いられる塩基触媒ではレ
ゾール型フエノール樹脂とロジンまたはその誘導
体とのエステル化は起りにくく、酸触媒を用いる
方が時間短縮ともなり有利である。 ロジンとレゾール型フエノール樹脂とのエステ
ル化反応は、ロジン対フエノール樹脂の重量比1
対0.1〜1対1.5好ましくは1対0.5〜1対1.3にて、
上記酸触媒をフエノール樹脂およびロジンの合計
100重量部に対し0.01〜2重量部を用い、温度150
℃以上、好ましくは200〜260℃の温度で行われ
る。なお、150℃未満の温度ではエステル化反応
は殆ど進まず実用的な条件とは言えない。 フエノール樹脂のフエノール成分としては、た
とえばフエノール、クレゾール、ターシヤリーま
たはセカンダリーブチルフエノール、アミルフエ
ノール、シクロヘキシルフエノール、オクチルフ
エノール、ノニルフエノール、フエニルフエノー
ル、クミルフエノール、ビスフエノール、などが
あり、なかでも長鎖アルキルフエノール、例えば
オクチルフエノール、ノニルフエノールを主体と
することが溶解性の点から好ましい。また、本発
明では必ずしも長鎖アルキルフエノールのみに限
定されるものではなく、その他のフエノールを長
鎖アルキルフエノールと併用することもできる。
ただし、例えばターシヤリーブチルフエノール、
パラクミルフエノール、石炭酸、クレゾール、ビ
スフエノールA、ビスフエノールF等の使用量が
余りに多くなると溶解性が低下することが多い。
特にビスフエノールAは多官能であることから、
樹脂の分子量を増すことができ、軟化点も高める
ことができるが、溶解性が低下するので使用に際
しては注意が必要である。 アルデヒド成分としては、たとえばホルムアル
デヒド、パラホルムアルデヒドなどがあげられ
る。アルデヒドのフエノール成分に対する使用割
合はフエノール成分1モルに対して1〜4モル、
なかんづく1.5〜3モルの範囲とするのがよい。 レゾール型フエノール樹脂は公知のものであり
アルカリ触媒の存在下で反応せしめて得られる。
室温で液状ないし半固体状または結晶状のいわゆ
る初期縮合物を使用するのが好ましいが、さらに
縮合が進んだものであつても使用することができ
る。レゾール型の初期縮合物は前記のフエノール
成分およびアルデヒド成分を前記の割合で使用し
アルカリ触媒の存在下40〜100℃の温度で2〜5
時間程度反応させることによつてえられる。アル
カリ触媒としてはナトリウム、カリウム、マグネ
シウム、カルシウム、亜鉛などの酸化物、水酸化
物もしくは酢酸塩、またはアンニモア、低級有機
アミンなどがあげられ、これらはフエノール成分
に対して0.1〜5重量%の割合で使用される。 ロジン成分としては、ガムロジン、ウツドロジ
ン、トール油ロジン、これらの変性物およびこれ
らの混合物が使用できる。前記変性反応として
は、たとえば一部水素添加、不均化、重合、アル
デヒド変性、カルボン酸変性などをあげることが
できる。なお、工業的なロジンは軟化点が62℃前
後のものであるためレゾール型フエノール樹脂と
の反応生成物の軟化点を高めるのに有利ではない
ため、ロジンの一部を二量化した重合ロジンをロ
ジンの一部または全部と置き換えることにより、
更に軟化点をあげることが出来る。また、ロジン
にマレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和
カルボン酸を付加したロジン誘導体をロジンの一
部または全部と置き換えることにより、より軟化
点の高い樹脂を得ることができる。これらのロジ
ン誘導体を用いる場合、レゾール型フエノール樹
脂を増量することによりゲル化を起す危険がある
点に注意すべきである。本発明に係わるロジン変
性フエノール樹脂組成物は酸価が低いため、必ず
しも多価アルコール等でさらにエステル化する必
要はないが、たとえば、グリセリン、トリメチロ
ールプロパン、トリメチロールエタン、ジエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ネオペン
チルグリコール、ペンタエリスリトール、ジペン
タエリスリトール、THEIC(トリス−2ヒドロキ
シエチルイソシアヌレート)等の合成樹脂分野で
一般的な多価アルコールの他にエピコート828等
の様なエポキシも使える。これら多価アルコール
等の材料はロジンとのエステル化が進につれ脂肪
族系溶剤に対し溶解性が劣化する為、利用できる
量は、少量に制限される。多くの場合、生成樹脂
中の約5重量%以下が好ましい。 なお、本発明において、上記多価アルコールと
ロジンとを予め部分的にエステル化させた後、酸
触媒の存在下でレゾール型のフエノール樹脂と反
応させること、レゾール型フエノール樹脂とロジ
ンと多価アルコールとを無触媒で反応させ、次い
で酸触媒を添加して、フエノール樹脂とロジンと
のエステル化を行うこともできる。 本発明の印刷インキ樹脂組成物を用いてオフセ
ツトインキ用ワニスとするには、樹脂組成物100
重量部に対し溶剤およびまたは乾性油(または重
合乾性油)80〜200重量部に溶解する。 実際の使用にあたつては、前記のワニスに黄
色、藍色、紅色または黒色などの顔料、耐摩擦向
上剤(ワツクス系コンパウンド)、ゲル化剤、イ
ンキ用ドライヤーなどを配合し練肉してインキと
し、オフセツトインキおよび輪転インキなどの平
版インキや新聞印刷インキ、凸版インキなどとし
て使用する。また、本発明の樹脂組成物を用いて
グラビアまたはフレキソインキ用ワニスとするに
は、常圧における沸点が140℃以下の脂肪族炭化
水素および/または脂環族溶剤を100〜200重量部
に対し、当該樹脂組成物を100重量部を溶解する。 次に具体例により本発明を説明する。例中
「部」および「%」とは、重量部、重量%を示す。 製造例 1 (レゾール型フエノール樹脂初期縮合物の製
造) 撹拌機、水分離器付還流冷却器、温度計を付し
た四ツ口フラスコ中にパラオクチルフエノール
200部、35%ホルマリン170部、93%水酸化ナトリ
ウム12部から成る混合物を90℃に加熱し、3時間
反応させた後、200部のトルエンを加え、樹脂を
トルエンに溶解し、6N塩酸25部、水200部の塩酸
溶液を添加し、撹拌、静置し、PH5〜6の上澄層
を取り出し、水洗して、不揮発分50%のレゾール
型フエノール樹脂(初期縮合物)Aのトルエン溶
液約400部を得た。 製造例 2 製造例1で示した工程でパラオクチルフエノー
ル200部に替え、パラオクチルフエノール170部、
パラターシヤリーブチルフエノール22部の混合物
を使用した以外は全く同様の操作を行い、不揮発
分50%のレゾール型フエノール樹脂(初期縮合
物)Bのトルエン溶液約400部を得た。 製造例 3 製造例1で示した工程で、パラオクチルフエノ
ール200部に替え、パラオクチルフエノール170
部、ビスフエノールA33部の混合物を使用した以
外は全く同様の操作を行い、不揮発分50%のレゾ
ール型フエノール樹脂(初期縮合物)Cのトルエ
ン溶液約400部を得た。 製造例 4 製造例1で示した工程で、パラオクチルフエノ
ール200部に替え、パラオクチルフエノール140
部、パラノニルフエノール30部、パラターシヤリ
ーブチルフエノール30部の混合物を使用した以外
は全く同様の操作を行い、不揮発分50%のレゾー
ル型フエノール樹脂(初期縮合物)Dのトルエン
溶液約400部を得た。 実施例 1 (高溶解性ロジン変性フエノール樹脂の製造) 撹拌機、リービツヒ冷却管温度計を付した四ツ
口フラスコに、ガムロジン100部、レゾール型フ
エノール樹脂Aのトルエン溶液200部(フエノー
ル樹脂100部相当)、触媒としてパラトルエンスル
ホン酸0.3部、次亜リン酸0.3部を仕込み、トルエ
ンを留去させながら加熱して、250〜260℃で2時
間反応を行い、酸価20、軟化点135℃(キヤピラ
リー法)のロジン変性フエノール樹脂組成物200
部を得た。 得られたロジン変性フエノール樹脂組成物の樹
脂濃度10%のノルマルヘキサラデカン溶液は25℃
で透明性を呈していた。 得られた本発明のロジン変性フエノール樹脂組
成物につき赤外線吸収スペクトルを第1図に示
す。第1図で示されるスペクトルにおいて、1720
cm-1(カイザー)にエステル結合を表すカルボニ
ルのピークが明らかに見られる。しかも、カルボ
キシル基のカルボニルが示す1700cm-2のピークが
明らかに低下している。 実施例 2 実施例1の工程で、フエノール樹脂Bのトルエ
ン溶液200部(フエノール樹脂100部相当)、触媒
としてパラトルエンスルホン酸0.3部、トリフエ
ニルフオスフアイト0.3部を使用した以外は実施
例1と全く同様の操作を行い、酸価20、軟化点
145℃(キヤピラリー法)のロジン変性フエノー
ル樹脂組成物約200部を得た。 得られたロジン変性フエノール樹脂組成物の樹
脂濃度15%のノルマルヘキサデカン溶液は25℃で
透明性を呈していた。 実施例 3 実施例1に示したものと同様の反応装置に、フ
エノール樹脂Cのトルエン溶液200部(フエノー
ル樹脂100部相当)、ガムロジン100部、触媒とし
て塩酸0.1部を仕込み、トルエンを留去させなが
ら加熱して、210〜220℃で4時間反応を行い、酸
価20、軟化点145℃(キヤピラリー法)のロジン
変性フエノール樹脂組成物約200部を得た。 得られたロジン変性フエノール樹脂組成物の樹
脂濃度20%のノルマルヘキサデカン溶液は25℃で
透明性を呈していた。 実施例 4 実施例1に示したものと同様の反応装置に、フ
エノール樹脂Aのトルエン溶液200部(フエノー
ル樹脂100部相当)、重合ロジン100部、パラトル
エンスルホン酸0.3部、次亜リン酸0.3部を仕込
み、トルエンを留去させ加熱し、250〜260℃で1
時間反応を行い、酸価を40としてから、グリセリ
ン2部を加え、さらに250〜260℃で、3時間反応
を行い、酸価20、軟化点140℃(キヤピラリー法)
のロジン変性フエノール樹脂組成物約200部を得
た。 得られたロジン変性フエノール樹脂組成物の樹
脂濃度15%のノルマルヘキサデカン溶液は25℃で
透明性を呈していた。 実施例 5 実施例1の工程で、フエノール樹脂Dのトルエ
ン溶液200部(フエノール樹脂100部相当)を使用
した以外は実施例1と全く同様の操作を行い、酸
価20、軟化点135℃(キヤピラリー法)のロジン
変性フエノール樹脂組成物約200部を得た。 得られたロジン変性フエノール樹脂組成物の樹
脂濃度10%のノルマルヘキサデカン溶液は25℃で
透明性を呈していた。 実施例 6 ロジン100重量部を撹拌機付四ツ口フラスコに
とり、不活性ガスを吹き込みながら、230℃まで
昇温し、溶融撹拌する。フマル酸10重量部を該溶
融ロジン中に発泡に注意しながら投入する。次に
230℃で40分間撹拌を続けた後、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸0.7重量部および次亜燐酸0.7重量部
に予め加えたフエノール樹脂A140重量部(フエ
ノール樹脂70重量部相当)を滴下する。滴下後、
同温度で3時間反応させて得た樹脂組成物は軟化
点143℃(キヤピラリー法)、ノルマルヘキサデカ
ンによる白濁点が22%であつた。 比較例 1 実施例1に示したものと同様の反応装置に、フ
エノール樹脂Aのトルエン溶液200部(フエノー
ル樹脂100部相当)、ガムロジン100部を仕込み、
トルエンを留去しながら加熱し、250〜260℃で2
時間反応させたものの酸価は80であつた。さらに
グリセリン10部を加え、250〜260℃で8時間反応
させて得たロジン変性フエノール樹脂の酸価は20
であつたが、樹脂濃度35%のノルマルヘキサデカ
ン溶液は25℃で濁りを生じ不透明であつた。 比較例 2 比較例1に示した操作で、フエノール樹脂Aに
替えてフエノール樹脂Bを使用した以外は全く同
様の操作を行つて得たロジン変性フエノール樹脂
の酸価は20であつたが、樹脂濃度50%のノルマル
ヘキサデカン溶液は25℃で濁りを生じ不透明であ
つた。 比較例 3 実施例1に示した操作でパラトルエンスルホン
酸、次亜リン酸に替えて水酸化ナトリウム0.5部
を使用した以外は全く同様の操作を行つたが、酸
価は全く変化せず、エステル化反応はしていない
と考えられる。 比較例 4 実施例1に示した操作で反応温度を125℃とし
た以外は全く同様の操作を行つたが、酸価は全く
変化せず、エステル化反応はしなかつた。 前記各実施例および比較例で得られたロジン変
性フエール樹脂を用いインキ用ワニスを作製し、
インキ化した後各印刷インキの展色光沢およびセ
ツトを測定し、その結果を表1に示した。なお、
比較例3,4の印刷インキでは耐乳化性が悪かつ
た。 (印刷インキの作成) 得られたロジン変性フエノール樹脂50部、石油
系溶剤(商品名0号ソルベントH、日本石油化学
(株)製)36.5部、00号アマニ油12部、AL−CH(川
研フアインケミカル製ゲル化剤)1.5部から成る
ゲルワニス65部に顔料(カーミン6BH東洋イン
キ製造(株)製)19部、0号ソルベントH16部を混和
し、三本ロールで錬肉して、タツク5.5〜6.0、フ
ロー19.0〜21.0となるように印刷インキを調整し
た。
〔セツト試験〕
インキ0.3c.c.をRIテスターにてコート紙(三菱
パールコート66.5K)に全面展色した後、160℃
オーブン中に入れ指触で粘着感がなくなつた時間
(秒)を測定した。 〔光沢試験〕 インキ0.3c.c.をRIテスターにてコート紙に全面
展色した後、160℃オーブンで3秒乾燥し、一昼
夜静置し、60゜−60゜光沢計により測定した。 結果を表1に示した。本発明による樹脂組成物
を用いた印刷インキの光沢およびセツトはいずれ
も良く、オフセツトインキ用樹脂組成物として有
効となりうるものであつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係わるロジン変性フエノール
樹脂の赤外線吸収スペクトルを示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 レゾール型フエノール樹脂とロジンとを酸触
    媒の存在下で少なくとも150℃の温度にて反応せ
    しめて酸価を30以下としたロジン変性フエノール
    樹脂組成物であり、炭素数16の脂肪族炭化水素溶
    剤を用いた該樹脂組成物25重量%以下の溶液が25
    ℃の温度にて濁りを生じない溶解性を示す印刷イ
    ンキ用ロジン変性フエノール樹脂組成物。 2 オクチルフエノールおよびノニルフエノール
    から選ばれる少なくとも1種を主体として用いた
    レゾール型フエノール樹脂である特許請求の範囲
    第1項記載の印刷インキ用樹脂組成物。 3 ロジンが重合ロジンである特許請求の範囲第
    1項または第2項記載の印刷インキ用樹脂組成
    物。 4 ロジンがマレイン酸およびフマル酸から選ば
    れる少なくとも1種による付加物である特許請求
    の範囲第1項または第2項記載の印刷インキ用樹
    脂組成物。
JP58065233A 1983-04-15 1983-04-15 印刷インキ用樹脂組成物 Granted JPS59191776A (ja)

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JP6284033B2 (ja) * 2014-09-11 2018-02-28 荒川化学工業株式会社 オフセット印刷インキ用ロジン変性フェノール樹脂の製造方法、オフセット印刷インキ用ゲルワニス、およびオフセット印刷インキ

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