JPH0125165B2 - - Google Patents

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JPH0125165B2
JPH0125165B2 JP56045796A JP4579681A JPH0125165B2 JP H0125165 B2 JPH0125165 B2 JP H0125165B2 JP 56045796 A JP56045796 A JP 56045796A JP 4579681 A JP4579681 A JP 4579681A JP H0125165 B2 JPH0125165 B2 JP H0125165B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silver
copper
layer
conductor
coated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP56045796A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS57162207A (en
Inventor
Osamu Yoshioka
Sadao Nagayama
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Cable Ltd filed Critical Hitachi Cable Ltd
Priority to JP56045796A priority Critical patent/JPS57162207A/ja
Publication of JPS57162207A publication Critical patent/JPS57162207A/ja
Publication of JPH0125165B2 publication Critical patent/JPH0125165B2/ja
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  • Insulated Conductors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、銅又は銅合金を基体とし、表面に銀
を被覆してなる耐熱性配線用電気導体に関する。 従来、電子機器用その他に用いられる電気導体
は、電気的特性の向上および電子機器の配線時の
半田付作業性の面から、銅又は銅合金導体上に
錫、半田、ニツケル、銀などを被覆して使用され
る。中でも銀を被覆した導体は、耐酸化性、表面
接触抵抗にも優れている。 更に、この銀被覆導体は、半田付けする場合酸
化皮膜が容易に除去され、優れた半田付性を示す
ことが認められている。これらの特徴は、銀が自
然酸化または高温酸化し、表面に酸化皮膜を形成
した場合でもその厚さが極めて薄いことからくる
ものである。従つて、耐熱性を要求される導体に
おいては、銀被覆導体はきわめて優れた特性を示
す。このような銀被覆導体は、さらに耐熱性と耐
食性を向上させるために、通常は銅又は銅合金導
体と銀被覆層との間にこれら相互の金属に熱拡散
しにくい金属下地層、例えばニツケル層を設けて
使用される。 しかし、このように相互に熱拡散しにくい金属
下地層を設けたものは、その銀被覆導体が酸化雰
囲気、例えば大気中で熱処理を受けた場合におい
て、銀被覆層中を酸素が容易に拡散する結果、こ
の酸素によつて金属下地層の表面が酸化して内部
に強固な酸化皮膜を形成する。 従つて、従来の金属下地銀被覆導体によれば、
このような熱処理を受けたものを電子機器に配線
すると、半田付作業の際において銀被覆表面が半
田中に拡散し去つた後は酸化した下地金属層と半
田付することになり、半田付ができないという現
象が起こる。 又、この酸化皮膜は銀被覆層と下地金属層との
間の密着力を著しく低下させ、剥離を起こす原因
となる。 従つて、耐熱性を要する銀被覆導体の熱処理温
度には、多くの場合制限がある。この点銀被覆導
体の銀層の厚さを厚くすることは、耐熱性を向上
させる上で極めて簡単かつ有効な手段である。し
かし、価格的に著しく高価なものとなるという難
点がある。 この種の導体においては、銀層のわずかな厚さ
が製品価格に大きく左右するから特性を向上させ
ることによつて相対的に銀層の厚さを薄くするこ
とがすなわち最大の技術的改善となる。 この点について従来は、特開昭53−98072号公
報にみられるように、ニツケル等下地金属層と銀
被覆層との間に前記銀被覆層中を拡散する酸素を
捕獲する金属として錫層を設けるという提案がな
されているが、錫も銅等と比較すると著しく高価
であり銀被覆層の厚さを薄くする割には製品全体
の価格がそれほど下がらないという問題がある。 本発明はこのような点に鑑みてなみされたもの
であり、本発明の目的は前記した従来技術の欠点
を解消し、前記した錫層の場合と同じように限界
熱処理温度を著しく向上でき半田付性に優れると
共に製品価格を大幅に下げることが可能な耐熱性
配線用電気導体を提供することである。 そこで本発明の耐熱性配線用電気導体は、銅又
は銅合金導体上に拡散防止のためのニツケル等下
地金属層を設け、その上に厚さ0.05〜3μの薄い銅
の中間層、銀被覆層を順次設けてなることを特徴
としている。 本発明は、言いかえれば酸化雰囲気中で熱処理
した場合において、銀被覆層と銅又は銅合金導体
との熱拡散による劣化防止のために設けた下地金
属層が、銀被覆表層中を拡散する酸素によつて酸
化皮膜を形成するのを防止するために、銀被覆層
と下地金属層との間に新たに銅の中間層を設けた
ことを特徴とするものである。銅の中間層は銀中
に容易に拡散可能であり、それによつて銀の酸素
透過を防止し、下地金属層の酸化を防止する。 ここに、銅が銀中に容易に拡散可能なことは従
来から知られているが、上述したように従来の銀
被覆銅導体においては耐熱性と耐食性を向上させ
るために銀と銅の間にニツケル等の下地金属層を
設けており、このことから明らかなように、銅の
銀中への拡散は銀の耐熱性と耐食性を低下させる
という意味で好ましくないものとされていたので
ある。つまり、従来の銀被覆銅導体においては銅
の銀中への熱拡散はこれを防止する意味でニツケ
ル等の下地金属層を設けていたものである。 これに対し、本発明においては、ニツケル等の
下地金属層に銅の中間層を薄く設けるというもの
であり、このように銅層を薄く設ければ熱拡散に
より銅が銀層中に拡散してもその拡散は銀層中を
透過する酸素を阻止するにとどまり、銀層そのも
のの耐熱性及び耐食性を低下させることはしない
ということを見い出してなされたものである。 上記において、下地金属層として使用される金
属としては、ニツケルをはじめコバルト、鉄およ
びこれらのそれぞれ合金類がある。下地金属層の
厚さについては、通常0.2〜5μである。 中間層の厚さについては、熱処理条件によつて
多少異なるが、通常0.05〜3μの範囲で使用され
る。 このうち厚さ0.2μ前後のものは特性上最も好ま
しく、厚さ0.05μ以下のものは下地金属層の表面
において十分酸化防止効果が認められない。厚さ
3μを越えた場合は、当該銅の銀層中への拡散が
単に銀層中を透過する酸素を阻止するにとどまら
ず、銀層そのものの耐熱性及び耐酸化性を低下さ
せる傾向となり好ましくなくなる。このことは、
銅基体の上に直接銀を被覆した従来の銀被覆導体
においては、銅の熱拡散が銀層の耐熱性及び耐酸
化性を低下させるように作用していたことから考
えて容易に理解されよう。 次に添付図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。 第1図において、1は銅合金からなる中心導
体、2はニツケルの下地金属層、3は銅の中間
層、4は銀被覆層である。 このような構成の配線用電気導体5において、
前記下地金属層2、中間層3、銀被覆層4は、そ
れぞれメツキにより形成される。 以下具体例について説明する。 実施例 1 配線用純銅線上に、電気ニツケル(ワツト浴)
によりニツケルを0.3μ下地メツキし、その上に電
気銅メツキ(シアン化銅浴)により銅を0.2μ中間
メツキする。さらにその上に電気銀メツキ(シア
ン化アルカリ浴)により銀を4μメツキした。 実施例 2 配線用純銅線上に、実施例1と同様の方法で、
ニツケル下地メツキを1μ、中間層として電気銅
メツキを0.02〜1μの間で数種変えて行ない、さら
にその上に銀メツキを4μ施した。 実施例 3 配線用純銅線上に、実施例1と同様の方法でニ
ツケル下地メツキを1μ、中間層として電気銅メ
ツキを0.2μ行ない、さらにその上に電気銀メツキ
を2μ施した。 ここで、実施例1および実施例3により得られ
た銀被覆導体と、従来の方法により得られた配線
用純銅線上にニツケル下地層を0.3μ設けた後その
上に直接銀メツキ層を5μ設けてなる銀被覆導体
の3種類を選定し、それぞれ大気中で400℃、500
℃、600℃の熱処理を行なつた。 その後、MIL−STD 202D 208Bの試験方法に
よりこれら銀被覆導体の半田付性を試験した。 この結果は次表に示す通りである。 ただし、MIL−STD 202D 208Bの試験方法と
は、温度235℃±5℃の溶融半田溶中に所定長さ
の銀被覆導体を浸漬して引き上げ、濡れ部分の銀
表面の面積を測るというものである。 表中○印(良好)は、この濡れた部分の面積が
95%以上のものをいう。
【表】 ○:良好 ×:不良
この表より、本発明品は優れた半田付性を示
し、また限界熱処理温度が著しく向上しているこ
とがわかる。 また、上記表中本発明品(実施例3)と従来品
とを比較すればわかるように、本発明品によれば
銀被覆厚さを従来の約半分にしても半田付性にお
いて優れ、従つてこの分だけ銀被覆厚さを薄くす
ることができ、安価なものを得ることができる。 ついで、実施例2により得られた銅中間層の厚
さの異なる数本の銀被覆導体をそれぞれ用いて、
大気中600℃、10分間の熱処理を行なつた後、
MIL−STD 202D 208Bの方法によりこれら銀被
覆導体の半田付性を試験した。なお、これと同時
に銅中間層のない従来品についても試験した。結
果は第2図に示す通りである。 第2図において、銅中間層の厚さが約0.2μ以下
のところでは、この銅中間層の厚さに比例して半
田付性が向上することがわかる。このことから、
所定の厚さの銅層を設けることによつて、本発明
の効果が得られることがわかる。 このように銅中間層の存在が銀被覆導体の下地
金属表面の酸化を防止するのは、銅自身が酸化す
ることにより銀中を拡散する酸素を捕獲すると同
時に銅が拡散するために、下地金属の表面に強固
な酸化皮膜を形成することを防止するためである
と思われる。 以上述べたことからも明らかなように、本発明
は銅(導体)の熱拡散防止層としてのニツケル等
の下地金属層上に銅の中間層を薄く設けることに
より、銀被覆層そのものの耐熱性及び耐食性を低
下させることなく、熱処理時銀被覆層中を透過す
る酸素による下地金属層上の酸化を未然に防止す
ることができ、その結果としてその限界熱処理温
度を向上させるとともに半田付性の優れた耐熱性
配線用電気導体を提供するものであり、しかも錫
の中間層を設けた従来製品と比較してその価格を
著しく安価なものとすることができると共にメツ
キ作業にあつてはその作業が容易となり、有利で
あるという効果があり、その工業的価値は極めて
大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明耐熱性配線用電気導体の一実施
例説明図、第2図は銅中間層の厚さと半田付性と
の関係を示す特性図である。 1:銅又は銅合金導体、2:下地金属層、3:
銅中間層、4:銀被覆層、5:配線用電気導体。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 銅又は銅合金導体に拡散防止のためのニツケ
    ル等下地金属層を設け、その上に厚さ0.05〜3μの
    薄い銅の中間層及び銀被覆層を順次設けてなるこ
    とを特徴とする耐熱性配線用電気導体。
JP56045796A 1981-03-27 1981-03-27 Heat resistance wire electric conductor Granted JPS57162207A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP56045796A JPS57162207A (en) 1981-03-27 1981-03-27 Heat resistance wire electric conductor

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JP56045796A JPS57162207A (en) 1981-03-27 1981-03-27 Heat resistance wire electric conductor

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JPS57162207A JPS57162207A (en) 1982-10-06
JPH0125165B2 true JPH0125165B2 (ja) 1989-05-16

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61198047A (ja) * 1985-02-07 1986-09-02 Kiyataraa Kogyo Kk 挿入型酸素検出器構造

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5398072A (en) * 1977-02-08 1978-08-26 Hitachi Cable Ltd Weathering wiring electrical couductor

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