JPH01235025A - 磁気ディスク媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野］ 本発明は、官能基を有する潤滑剤を強（結合させること
ができる保護層を磁気ディスク媒体表面に形成した磁気
ディスク媒体に関する。

〔従来技術〕

アルミニウム合金等の高剛性ディスク基板上に磁性層を
形成した磁気ディスク媒体を用いる磁気ディスク装置に
おいては、動圧気体軸受である浮動へラドスライダを用
いて、高速回転する磁気ディスク媒体上に微小なすきま
を保ちながら磁気ヘッドを浮上させて記録再生を行って
いる。そのため、塵埃の混入等の外乱、ポジショナ等の
機構部品あるいは磁気ディスク媒体等の振動等によって
磁気ヘッドの浮上すきまが低下した場合には、磁気ヘッ
ドと磁気ディスク媒体が高速で間欠的に接触するという
ことが発生していた。

また、近年では磁気ヘッドを磁気ディスク媒体上に接触
させた状態で、磁気ディスク媒体の回転の開始および停
止を行なうコンタクトスタートストップ（Ｃ３Ｓ）方式
の磁気ディスク装置が主流になってきている。このよう
なＣ８Ｓ方式を採用した磁気ディスク装置において磁気
ディスク媒体の回転数が一定値以下の場合には、浮動へ
ラドスライダに十分な動圧が発生しないので磁気ヘッド
と磁気ディスク媒体とのすきまが所期の値に達せず、磁
気ヘッドが磁気ディスク媒体に接触して走行していた。

この場合、磁気ディスク媒体の磁性膜自体は潤滑性を有
さす、或いは有しても極めて低い潤滑性であるため長時
間の接触走行が起こると、磁気ヘッドあるいは磁気ディ
スク媒体が摩耗し、所謂ヘッドクラッシュが生じていた
。

そこで従来、磁気ディスク媒体表面に潤滑剤をオーバコ
ートして潤滑性を高めることが行われている。ところが
、潤滑剤と磁気ディスク媒体の結合性が低いために、長
期間の回転に伴う潤滑剤の飛散や装置内の温度上昇によ
る蒸発等により１、潤滑剤が消失して磁気ヘッドあるい
は磁気ディスク媒体が摩耗し易くなっていた。

したがって、磁気ディスク媒体表面にオーバコートした
潤滑剤の飛散や蒸発をできるだけ抑制することが重要で
ある。特に、スパッタ法あるいはめっき法で磁性膜を形
成した連続薄膜媒体ではその表面が従来の酸化鉄微粒子
をコーティングした塗布媒体に比べて平滑であり、また
磁性膜にアルミナ等の硬質な粒子を含まないため、潤滑
剤の飛散や蒸発を抑制して耐久性を高くすることが重要
となっている。

〔発明が解決しようとする課題〕

このような従来の磁気ディスク媒体では、連続薄膜媒体
上にオーバコートした潤滑剤の飛散や蒸発を防ぐため、
潤滑性に優れかつ媒体との結合性が高いという特長のあ
る官能基を有する潤滑剤を塗布することが行われている
。しかし、官能基を有する潤滑剤であっても、高温にな
ると蒸発し易くなるといった問題があった。

本発明の目的は、官能基を有する潤滑剤の保持効果を高
くできる耐久性に優れた磁気ディスク媒体を供給するこ
とにある。

〔課題を解決するだめの手段〕

本発明は、磁気ディスク媒体磁性層上に屈折率が少なく
とも１．４３以下であるシリコン酸化物が形成され、前
記シリコン酸化物の上に官能基を有する液体潤滑剤が塗
布されていることを特徴としている。

前記シリコン酸化物は磁気ディスク媒体磁性層上にに直
接、あるいは硬質保護膜を介して形成されていてもよい
。

〔作用〕

磁気ディスク媒体表面に屈折率が１．４３以下であるシ
リコン酸化物が形成されていることにより、その上に塗
布されている官能基を有する潤滑剤の保持効果を良好に
することができ、磁気ディスク媒体の耐久性を向上する
ことができる。

〔実施例〕

以下、本発明の磁気ディスク媒体を具体例によって詳細
に説明する。

第１図に本発明の磁気ディスク媒体の構成例を示す。基
板１の上に磁性膜２が形成され、さらに磁性膜２の上に
屈折率が１．４３以下のシリコン酸化物３が形成されて
いる。さらに、シリコン酸化物３の表面には官能基を有
する潤滑剤が塗布されている。

本発明の磁気ディスク媒体の官能基を有する潤滑剤の保
持効果を第２図を用いて説明する。第２図には、分子末
端にカルボキシル基ヲ有するパーフロロアルキルエーテ
ルのフッ素系不活性液体（フロリナート：沸点９４°Ｃ
）溶液を潤滑剤とし、この潤滑剤を塗布した直後の潤滑
剤膜厚とこの膜をＩ　Ｘ　１０−’Ｔｏｒｒの減圧雰囲
気中で１５０°Ｃで１時間の加熱を行った後の潤滑剤膜
厚とを示した。なお、比較のため第２図には前記と同一
の条件で、屈折率が１．４６のシリコン酸化物を形成し
た従来の磁気ディスク媒体について実験を行った結果を
合わせて示している。第２図から明らかなように、本発
明の磁気ディスク媒体では１５０°Ｃの高温で加熱した
後においても従来の磁気ディスク媒体に比べて厚い潤滑
剤が残存しており、本発明の磁気ディスク媒体では官能
基を有する潤滑剤が良好に保持されることがわかる。し
たがって、本発明の磁気ディスク媒体によれば官能基を
有する潤滑剤が良好に保持されているので、磁気ディス
ク媒体の耐久性が向上する。

ここでは、シリコン酸化物は磁性膜上に直接形成した場
合を示したが、磁性膜上に硬質保護膜を形成し、その硬
質保護膜の上にシリコン酸化物を形成してもよい。

本発明に従うシリコン酸化物の形成法としては反応スパ
ッタ法、アルコキシシランの熱分解法等が適用できる。

また、官能基を有する潤滑剤を塗布した後に加熱を行っ
ても良い。このように、官能基を有する潤滑剤を塗布し
た後に加熱すると、潤滑剤と保護膜との結合を良くする
ことができる。

なお、シリコン酸化物３の屈折率が１．３から１．４３
の時に、良好に潤滑剤を保持することができ、屈折率が
１．４の時が最も好ましい。

〔発明の効果〕

本発明の磁気ディスク媒体によれば官能基を有する潤滑
剤の保持効果を高（でき、高記録密度化及び磁気ヘッド
の動作安定性、耐久性の向上に顕著な効果が発揮される
。そのため、磁気ヘッドの低浮上化、Ｃ３Ｓ方式を採用
した磁気ディスク装置等に適用して極めて有効なもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明における磁気ディスク媒体を示す図であ
り、第２図は本発明の磁気ディスク媒体と従来の磁気デ
ィスク媒体に官能基を有する潤滑剤を塗布し、加熱を行
う前と１５０°Ｃの加熱を行った後の膜厚を測定した結
果を示す図である。 １・・基板　　２・・磁性膜　　３・・シリコン酸化物

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）磁気ディスク媒体磁性層上に屈折率が１．４３以
   下であるシリコン酸化物が形成され、前記シリコン酸化
   物の上に官能基を有する液体潤滑剤が塗布されているこ
   とを特徴とする磁気ディスク媒体。
2. （２）前記シリコン酸化物が磁気ディスク媒体磁性層上
   に硬質保護膜を介して形成されていることを特徴とする
   請求項１記載の磁気ディスク媒体。