JPH0845238A - 磁気ディスク装置 - Google Patents
磁気ディスク装置Info
- Publication number
- JPH0845238A JPH0845238A JP17799294A JP17799294A JPH0845238A JP H0845238 A JPH0845238 A JP H0845238A JP 17799294 A JP17799294 A JP 17799294A JP 17799294 A JP17799294 A JP 17799294A JP H0845238 A JPH0845238 A JP H0845238A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnetic disk
- lubricant
- suspension
- magnetic
- arm
- Prior art date
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Abstract
(57)【要約】
【構成】磁気ディスク１、磁気ヘッドスライダ２、サス
ペンション３、アーム４、スピンドル５、アクチュエー
タ６を機密性容器７に収容すると共に、サスペンション
またはアームの一部に潤滑剤を有することにより構成さ
れる。 【効果】磁気ディスクの回転によって生じた気流は、一
部に潤滑剤を有するサスペンションまたはアームの近傍
を通ってスライダと磁気ディスク間に流れ込む。この
時、気化した潤滑剤を常に磁気ヘッドスライダの下へ供
給することで磁気ディスク上の潤滑剤の蒸発を抑え、ま
た摺動等により減少した潤滑剤を磁気ディスク上へ吸着
して修復することができる。
ペンション３、アーム４、スピンドル５、アクチュエー
タ６を機密性容器７に収容すると共に、サスペンション
またはアームの一部に潤滑剤を有することにより構成さ
れる。 【効果】磁気ディスクの回転によって生じた気流は、一
部に潤滑剤を有するサスペンションまたはアームの近傍
を通ってスライダと磁気ディスク間に流れ込む。この
時、気化した潤滑剤を常に磁気ヘッドスライダの下へ供
給することで磁気ディスク上の潤滑剤の蒸発を抑え、ま
た摺動等により減少した潤滑剤を磁気ディスク上へ吸着
して修復することができる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、コンピュータシステム
の外部記憶装置として用いられている磁気ディスク装置
に関する。
の外部記憶装置として用いられている磁気ディスク装置
に関する。
【０００２】
【従来の技術】磁気ディスク装置は磁気ヘッドと回転す
る磁気ディスクなどから成り、この磁気ディスクは非磁
性基板の表面に記録密度の高い強磁性薄膜がスパッタ法
などにより形成され、その上に非晶質炭素あるいは無機
化合物などからなる保護膜が形成され、さらに液体潤滑
剤を塗布することが一般に行なわれている。磁気ディス
クと磁気ヘッドは一時的あるいは定常的に接触するタイ
プが一般的であり、潤滑剤はこれらの接触時の動摩擦係
数の低下や耐食性の向上などの役割を果たしている。し
かし、潤滑剤が磁気ディスクの回転によって飛散した
り、磁気ヘッドスライダとの接触摺動によって分解・蒸
発したりしすると、磁気ヘッドと磁気ディスクの摩擦係
数の増加から磁気ディスクが回転しなくなったり、保護
膜が摩耗して磁性膜が破壊されたりしてしまう。
る磁気ディスクなどから成り、この磁気ディスクは非磁
性基板の表面に記録密度の高い強磁性薄膜がスパッタ法
などにより形成され、その上に非晶質炭素あるいは無機
化合物などからなる保護膜が形成され、さらに液体潤滑
剤を塗布することが一般に行なわれている。磁気ディス
クと磁気ヘッドは一時的あるいは定常的に接触するタイ
プが一般的であり、潤滑剤はこれらの接触時の動摩擦係
数の低下や耐食性の向上などの役割を果たしている。し
かし、潤滑剤が磁気ディスクの回転によって飛散した
り、磁気ヘッドスライダとの接触摺動によって分解・蒸
発したりしすると、磁気ヘッドと磁気ディスクの摩擦係
数の増加から磁気ディスクが回転しなくなったり、保護
膜が摩耗して磁性膜が破壊されたりしてしまう。
【０００３】そこで、このような潤滑剤膜の損失を防止
するため、例えば特開平2-154321号公報に開示されてい
るように、保護膜表面に極性基を形成させて、潤滑剤を
より強固な結合力で磁気ディスク表面に結合させる技術
が提案されている。
するため、例えば特開平2-154321号公報に開示されてい
るように、保護膜表面に極性基を形成させて、潤滑剤を
より強固な結合力で磁気ディスク表面に結合させる技術
が提案されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】近年の磁気ヘッド浮上
量の低下に伴って磁気ディスクと磁気ヘッドが接触する
頻度はますます多くなり、磁気ディスクの回転速度の高
速化による潤滑剤の回転飛散も避けられなくなってい
る。このため、従来の化学的結合力によるものだけでは
潤滑膜の保持は難しくなってきた。
量の低下に伴って磁気ディスクと磁気ヘッドが接触する
頻度はますます多くなり、磁気ディスクの回転速度の高
速化による潤滑剤の回転飛散も避けられなくなってい
る。このため、従来の化学的結合力によるものだけでは
潤滑膜の保持は難しくなってきた。
【０００５】本発明の目的は、磁気ヘッドと回転する磁
気ディスクの摺動時の潤滑剤蒸発を抑えた磁気ディスク
装置を提供することにある。
気ディスクの摺動時の潤滑剤蒸発を抑えた磁気ディスク
装置を提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記の目的は磁気ヘッド
と回転する磁気ディスクとを有して成る磁気ディスク装
置において、磁気ヘッドの一部またはサスペンション取
付け部に潤滑剤を塗布すること等により潤滑剤の保持部
を形成することにより達成される。
と回転する磁気ディスクとを有して成る磁気ディスク装
置において、磁気ヘッドの一部またはサスペンション取
付け部に潤滑剤を塗布すること等により潤滑剤の保持部
を形成することにより達成される。
【０００７】
【作用】磁気ディスクの回転時の気流は、アームとサス
ペンションの近傍を通ってスライダと磁気ディスク間に
流れ込む。サスペンションの取付け部またはアームの一
部にある液体潤滑剤は、磁気ディスク装置内の蒸気圧と
平衡を保って常に気化している。そこへ流れ込んだ空気
は、気化した潤滑剤を常にスライダの下へ供給すること
になる。従って、スライダとの摩擦で磁気ディスク摺動
点の温度が上昇してもその周囲は潤滑剤成分の蒸気圧が
高く、磁気ディスク上の潤滑剤の蒸発を抑えることがで
きる。
ペンションの近傍を通ってスライダと磁気ディスク間に
流れ込む。サスペンションの取付け部またはアームの一
部にある液体潤滑剤は、磁気ディスク装置内の蒸気圧と
平衡を保って常に気化している。そこへ流れ込んだ空気
は、気化した潤滑剤を常にスライダの下へ供給すること
になる。従って、スライダとの摩擦で磁気ディスク摺動
点の温度が上昇してもその周囲は潤滑剤成分の蒸気圧が
高く、磁気ディスク上の潤滑剤の蒸発を抑えることがで
きる。
【０００８】また磁気ディスクの回転などによって磁気
ディスク上のある箇所の潤滑剤が減少した場合、その地
点に磁気ヘッドが移動したときには、前述の様に気化し
た潤滑剤成分を含む空気流が必ず通ることとなる。気化
した潤滑剤は磁気ディスク上の潤滑剤の欠落した点へ吸
着して修復される。
ディスク上のある箇所の潤滑剤が減少した場合、その地
点に磁気ヘッドが移動したときには、前述の様に気化し
た潤滑剤成分を含む空気流が必ず通ることとなる。気化
した潤滑剤は磁気ディスク上の潤滑剤の欠落した点へ吸
着して修復される。
【０００９】
【実施例】図１に本発明の一実施例として、磁気ディス
ク装置主要部の断面概略図を示す。図１において、アル
ミニウム合金基板にニッケル・リンめっき層を約10μｍ
形成した磁気ディスク基板である。そのめっき層は研磨
砥粒により粗さ7nmRaの同心円上のテクスチャ加工を施
し、スパッタリングにより約100nmのクロム下地膜、約4
0nmのコバルト合金磁性膜、約40nmのカーボン保護膜を
順次形成してある。さらにその上には、パーフルオロポ
リエーテル系の液体潤滑剤を浸漬法によって膜厚約3nm
に形成してある。２は、磁気ヘッドスライダである。ス
ライダはインラインタイプに取り付けたサスペンション
３によって、磁気ディスク面方向への荷重約49mN(5gf)
がかけられている。サスペンション３はアーム４に接続
して取り付けられている。この接続部は液体潤滑剤に浸
漬され潤滑膜を形成している。アクチュエータ６はいわ
ゆるロータリー方式のものであり、スピンドル５と共に
アルミ合金性の機密性容器７に収容されている。
ク装置主要部の断面概略図を示す。図１において、アル
ミニウム合金基板にニッケル・リンめっき層を約10μｍ
形成した磁気ディスク基板である。そのめっき層は研磨
砥粒により粗さ7nmRaの同心円上のテクスチャ加工を施
し、スパッタリングにより約100nmのクロム下地膜、約4
0nmのコバルト合金磁性膜、約40nmのカーボン保護膜を
順次形成してある。さらにその上には、パーフルオロポ
リエーテル系の液体潤滑剤を浸漬法によって膜厚約3nm
に形成してある。２は、磁気ヘッドスライダである。ス
ライダはインラインタイプに取り付けたサスペンション
３によって、磁気ディスク面方向への荷重約49mN(5gf)
がかけられている。サスペンション３はアーム４に接続
して取り付けられている。この接続部は液体潤滑剤に浸
漬され潤滑膜を形成している。アクチュエータ６はいわ
ゆるロータリー方式のものであり、スピンドル５と共に
アルミ合金性の機密性容器７に収容されている。
【００１０】ここで、磁気ディスク、磁気ヘッド及びこ
れらの駆動機構が同じで、サスペンション取付け部に潤
滑剤を塗布していない従来の磁気ディスク装置を例にあ
げ、本発明の実施例のものと比較してみる。磁気ディス
クの寿命試験として上記２台のコンタクト・スタート・
ストップ試験（ＣＳＳ試験）を行った。ある固定したト
ラックにおいて磁気ディスクを6300min-1まで回転させ
てスライダを約0.7μｍで浮上させ、再び回転を停止す
る動作をＣＳＳ１回とする。
れらの駆動機構が同じで、サスペンション取付け部に潤
滑剤を塗布していない従来の磁気ディスク装置を例にあ
げ、本発明の実施例のものと比較してみる。磁気ディス
クの寿命試験として上記２台のコンタクト・スタート・
ストップ試験（ＣＳＳ試験）を行った。ある固定したト
ラックにおいて磁気ディスクを6300min-1まで回転させ
てスライダを約0.7μｍで浮上させ、再び回転を停止す
る動作をＣＳＳ１回とする。
【００１１】ＣＳＳ100,000回後の２台の磁気ディスク
装置を分解して、磁気ディスク表面の潤滑剤の膜厚を、
顕微ＦＴ−ＩＲで波数1250cm-1のＣＦ結合の吸光度によ
り定量したところ、スライダとの摺動が無かった所は両
者とも試験前と変わらなかった。一方、摺動部の膜厚は
比較用磁気ディスク上で試験前の3nmから0.5nmへ大きく
減少していたのに対し、本実施例による磁気ディスク上
では2.6nmであり、潤滑剤の減少が抑えられたか或いは
減少した潤滑剤が補給されていたことが分かった。
装置を分解して、磁気ディスク表面の潤滑剤の膜厚を、
顕微ＦＴ−ＩＲで波数1250cm-1のＣＦ結合の吸光度によ
り定量したところ、スライダとの摺動が無かった所は両
者とも試験前と変わらなかった。一方、摺動部の膜厚は
比較用磁気ディスク上で試験前の3nmから0.5nmへ大きく
減少していたのに対し、本実施例による磁気ディスク上
では2.6nmであり、潤滑剤の減少が抑えられたか或いは
減少した潤滑剤が補給されていたことが分かった。
【００１２】
【発明の効果】本発明によれば、スライダとの摺動によ
る磁気ディスク上の潤滑剤の減少を抑えられる。
る磁気ディスク上の潤滑剤の減少を抑えられる。
【図１】本発明装置の一実施例となる要部概略断面図で
ある。
ある。
１…磁気ディスク、 ２…磁気ヘッドスライダ、 ３…サスペンション、 ４…アーム、 ５…スピンドル、 ６…アクチュエータ、 ７…機密性容器。
Claims (3)
- 【請求項１】磁気ヘッドスライダと、回転する磁気ディ
スクを機密性容器に収容し、該磁気ディスク上に形成さ
れる潤滑膜以外に、磁気ヘッドスライダの近傍に潤滑剤
の保持部を有する磁気ディスク装置。 - 【請求項２】磁気ヘッドスライダを支えるサスペンショ
ンをもち、サスペンションの一部に潤滑剤の保持部を有
する請求項１記載の磁気ディスク装置。 - 【請求項３】上記サスペンションに接続したアームをも
ち、アームの一部に潤滑剤の保持部を有する請求項２記
載の磁気ディスク装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17799294A JPH0845238A (ja) | 1994-07-29 | 1994-07-29 | 磁気ディスク装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17799294A JPH0845238A (ja) | 1994-07-29 | 1994-07-29 | 磁気ディスク装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0845238A true JPH0845238A (ja) | 1996-02-16 |
Family
ID=16040651
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17799294A Pending JPH0845238A (ja) | 1994-07-29 | 1994-07-29 | 磁気ディスク装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0845238A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6917495B2 (en) | 2000-07-05 | 2005-07-12 | Hitachi, Ltd. | Magnetic disk drive |
| US6940686B2 (en) * | 1999-12-09 | 2005-09-06 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Magnetic recording and reproducing device |
-
1994
- 1994-07-29 JP JP17799294A patent/JPH0845238A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6940686B2 (en) * | 1999-12-09 | 2005-09-06 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Magnetic recording and reproducing device |
| US6917495B2 (en) | 2000-07-05 | 2005-07-12 | Hitachi, Ltd. | Magnetic disk drive |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20040601 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |