JPH01234409A - 共役ジエン系重合体の製造方法 - Google Patents

共役ジエン系重合体の製造方法

Info

Publication number
JPH01234409A
JPH01234409A JP6021088A JP6021088A JPH01234409A JP H01234409 A JPH01234409 A JP H01234409A JP 6021088 A JP6021088 A JP 6021088A JP 6021088 A JP6021088 A JP 6021088A JP H01234409 A JPH01234409 A JP H01234409A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
barium
polymerization
conjugated diene
component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6021088A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2518005B2 (ja
Inventor
Noboru Shimada
嶋田 昇
Iwakazu Hattori
岩和 服部
Noboru Oshima
昇 大嶋
Mitsuhiko Sakakibara
満彦 榊原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Synthetic Rubber Co Ltd filed Critical Japan Synthetic Rubber Co Ltd
Priority to JP63060210A priority Critical patent/JP2518005B2/ja
Publication of JPH01234409A publication Critical patent/JPH01234409A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2518005B2 publication Critical patent/JP2518005B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Polymerization Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、共役ジエンと必要に応じて芳香族ビニル化合
物とを、la)バリウム化合物、(bl有機アルミニウ
ム化合物、TC)有機マグネシウム化合物、ならびに(
dl有機リチウムアルコキシド化合物および/または有
機リチウムアミド化合物を含む触媒系を用いて重合する
ことにより、耐摩耗性、機械的特性(特に、高温引張強
度)の優れた高含量のトランス−1,4結合と低含量の
1.2または3゜4結合(以下「ビニル結合」という)
とを有する共役ジエン系重合体を高活性で製造する方法
に関する。
〔従来の技術〕
近年、自動車の高性能化にともない、タイヤなどのゴム
材料に関して、加工性および耐摩耗性、機械的特性など
の向上要求が強まっている。
これらの緒特性を満足するためには、従来のチーグラー
型触媒を用いて得られる高シス−1,4ポリブタジエン
、リチウム系触媒を用いて得られる低シス−1,4ポリ
ブタジエンやスチレン−ブタジェン共重合体、乳化重合
によって得られるポリブタジェンやスチレン−ブタジェ
ン共重合体では困難であった。
一方、前記ポリマー以外に高トランス−1,4結合金量
のポリブタジェンやスチレン−ブタジェン共重合体が知
られているが、これらの重合体では加硫物性が不満足も
しくは製造方法が極めて困難などの種々の問題があり、
実用的ではない。
従来の高トランス−1,4結合金量で、共役ジエンおよ
び芳香族ビニル化合物をも共重合できる重合触媒として
は、以下に示すアルカリ土類金属系触媒、特にバリウム
系触媒が知られている。
(i)バリウム金属を主成分とする触媒系(イ)P、M
alekiらは、トルエン中で金属バリウムの懸濁液を
触媒として、スチレンと1゜3−ブタジェンとの共重合
反応を報告しているが(Makromol、Chem、
、156.31(1972))、重合活性が低く問題が
ある。
(ii)バリウム−ヘテロ原子結合を含む化合物と有機
金属とを主成分とする触媒系 (ロ)藤尾らは、+33  (OCz Hs ) 2も
しくはBa (N (Cz H5)! )! 、Ba 
 (OCC1?H36) 2などと、n−ブチルリチウ
ム(以下1’−n−BuLiJという)とを、重合触媒
とし、スチレンと1. 3−ブタジェンとの共重合反応
を報告しているが(日本化学雑誌、447 (1972
))、l−ランス−1,4結合金量が約70%以下と低
く問題である。
(ハ)バリウムのアルコキシドと有機金属との重合触媒
例として、Z、M、Ba 1dakovaらは、(C2
H5)z Mg/Ba  (OC2Hs )2系、(C
4’H9) 3 Mg I/B a (OCCZ H5
) z/ジフェニルエチレン系、および(n  C6H
t3) zMg/Ba  (OC2Hs )t /ジフ
ェニルエチレン系触媒による1、3−ブタジェンの重合
反応を報告しているが(Po Iymer  Sc i
、。
USSR,1主、2325 (1976))、重合活性
は非常に低いものである。
(ニ)特公昭52−48910号公914こは、バリウ
ム第3級アルコキシドとジブチルマグネシウムとを重合
触媒として、スチレンと1.3−ブタジェンとの共重合
反応が開示されているが、この反応においても低活性で
ある。
(ホ)特公昭56−45401号公報には、/ Ba  ((0−C−R) 、 −(OH) b ) 
2\ (式中、Rは同一または異なり、少なくとも1個のRは
メチル基またはシクロヘキシル基であり、残りのRは炭
素数1〜6のアルキル基およびシクロヘキシル基の群か
ら選ばれ、またa:bのモル比は約97.5:2.5〜
90:10である)で表されるバリウム系化合物と、有
機リチウムとを重合触媒としたスチレンと1,3−ブタ
ジェンとの共重合反応が開示されているが、バリウム化
合物に一〇H基を導入するのが非常に複雑であり、また
トランス−1,4結合金量が約80%以下となり実用に
適さない。
(へ)特公昭62−35401号公報には、バリウムア
ルコキシド、トリアルキルアルミニウム、およびジアル
キルマグネシウムの触媒系が開示されているが、バリウ
ム化合物を調製するのが非常に困難なうえ、重合活性が
低く問題である。
(ト)特公昭52−30543号公報には、有機リチウ
ム、バリウム化合物および有機アルミニウム化合物とを
重合触媒として、スチレンと1. 3−ブタジェンとの
共重合反応が開示されている。
しかしながら、トランス−1,4結合金量を比較的高い
ものにするためには、使用する有機アルミニウム化合物
の割合を増加させる必要があり、このとき得られる重合
体の分子量低下、あるいはスチレンの共重合も低下する
という欠点がある。
(チ)他方、鶴田らは、R(CHz CHz O) f
iL t/ n −B u L i系、あるいは(CH
l)2 NCH2CH20L i/n−BuL i系触
媒を用いたスチレンと1.3−ブタジェンとの共重合反
応を報告している〔工業化学雑誌、72、184  (
1969)  ;J、  Macromol。
Sci、  Chem、、  A4. 885  (1
970))  。
また、特公昭57−34843号公報には、前記鶴田ら
の知見と特公昭52−30543号公報との知見とを合
わせて、バリウム化合物/有機アルミニウム化合物/有
機リチウム化合物/リチウムアルコキシド系触媒でのス
チレン−ブタジェン共重合ならびにブタジェン重合が開
示されている。
(ワ)特公昭60−26406号公報には、バリウム化
合物/有機リチウム・マグネシウム化合物/有alJチ
ウム化合物/有機アルミニウム化合物系触媒でのスチレ
ン−ブタジェン共重合が開示されているが、トランス−
1,4結合金叶が低(、分子量も低くなる欠点を有する
(ヌ)特開昭5’6−112916号公報には、バリウ
ム化合物/有機リチウム・マグネシウム化合物/有機ア
ルミニウム化合物系触媒を用いたブタジェン重合が開示
されているが、分子量が上がりにくい問題点がある。
(iii )バリウムのアート錯体を主成分とする触媒
(ル)藤尾らは、バリウム亜鉛テトラブチル(B a、
z n (C4H9) a )などのアート錯体(a 
t e−c omp I e x)を重合触媒とし〔日
本化学雑誌、440 (1972))、さらにZ、M、
Ba i dakovaらは、炭化水素もしくは電子供
与体の溶剤中、Ba (A# (C2H5)4)2など
のアート錯体を重合触媒としくPolymerSc i
、、USSR,土工、2630 (1974))、ブタ
ジェン−スチレン共重合を報告しているが、前者はトラ
ンス−1,4結合金量が約70%以下と低いし、後者は
重合速度が遅く、50°C1100時間の反応で七ツマ
ー転化率が75%と非常に低くて問題がある。
(ヲ)特公昭60−2323号公報には、前述のZ、M
、Ba 1dakovaらの方法と同様に、有機バリウ
ム・アルミニウム化合物(アート錯体)/電子供与体系
の触媒を用いたブタジェン重合が開示されているが、未
だ重合活性が低く実用に適さない。
(ワ)特公昭59−17724号公報には、有機リチウ
ム化合物/有機バリウム・アルミニウム化合物(アート
錯体)系触媒を用いたブタジェン重合が開示されている
が、トランス−1,4結合金量が80%以下と低く、ト
ランス−14結合金量のコントロール性に乏しい。
以上のように、バリウム化合物を主成分とする触媒系を
用いた共役ジエン系重合体は数多く提案されているが、
重合性が低かったり、トランス−1,4結合金量が低い
、あるいは分子量のコントロールが困難であるなどの問
題点がある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、前記従°来の技術的課題を背景になされたも
ので、トランス−1,4結合金量が高く、そのコントロ
ール性が容易であり、しかも重合活  ・性が高く、分
子量のコントロールが容易な共役ジエン系重合体の製造
方法を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、(alバリウム化合物(以下(a)成分」と
いう) 、(b)有機アルミニウム化合物(以下「(b
)成分」という) 、(C)有機マグネシウム化合物(
以下「(C)成分」という)、ならびに(d)有機リチ
ウムアルコキシド化合物および/または有機リチウムア
ミド化合物(以下「(d)成分」という)を含み、(d
l成分/(a)成分(モル比)が0.5〜3である触媒
組成物を用い、共役ジエンを主成分とする単量体を、不
活性有機溶媒中で重合する共役ジエン系重合体の製造方
法、さらにはこの触媒組成物からなる共役ジエン重合用
触媒を提供するものである。
まず、(a)成分としで用いられるバリウム化合物とし
ては、バリウムジェトキシド、バリウムジェトキシド、
バリウムジイソプロポキシド、バリウムジローブトキシ
ド、バリウムジ5ec−ブトキンド、バリウムジt−ブ
トキシド、ハリウムジ(1,1−ジメチルプロポキシド
)、バリウムジ(1,2−ジメチルプロポキシド)、ハ
リウムジ(1,l−ジメチルブトキシド)、ハリウムジ
(1,1−ジメチルベントキシド)、バリウムジ(2−
エチルヘキサノキシド)、バリウムジ(1−メチルへブ
トキシド)、バリウムジフェノキシド、バリウムジ(p
−メチルフェノキシト)、バリウムジ(p−ブチルフェ
ノキシト)、バリウムジ(0−メチルフェノキシト)、
バリウムジ(p−オクチルフェノキシド)、バリウムジ
(p−ノニルフェノキシト)、バリウムジ(p−ドデシ
ルフェノキシド)、バリウムジ(α−ナフトキシド)、
バリウムジ(β−ナフトキシド)、バリウム(0−メト
キシフェノキシド)、バリウムジ(m−メトキシフェノ
キシド)、バリウムジ(p−メトキシフェノキシド)、
バリウム(0−エトキシフェノキシド)、バリウムジ(
4−メトキシ−1−ナフトキシド)などの有機バリウム
化合物を挙げることができる。特に、下記−形式で表さ
れる化合物が好ましい。
RI     RZ \  / (式中、R1−R5は、炭素数1〜20の炭化水素基も
しくはアルコキシ基またはフェノキシ基誘導体を示す。
) また、(alバリウム化合物としては、バリウムl原子
あたりアルコキシド基またフェノキシト基の0.1〜0
.5当量がヒドロキシ基で置換した部分加水分解物も用
いられる。
(bl成分である有機アルミニウム化合物は、具体的に
はトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、
トリプロピルアルミニウム、トリブチルアルミニウム、
トリブチルアルミニウム、ペンチルジエチルアルミニウ
ム、2−メチルペンチル−ジエチルアルミニウム、ジシ
クロヘキシルエチルアルミニウム、トリペンチルアルミ
ニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアル
ミニウム、トリ (2−エチルヘキシル)アルミニウム
、トリシクロヘキシルアルミニウム、トリシクロペンチ
ルアルミニウム、トリ (2,2,4−1−リメチルペ
ンチル)アルミニウム、トリドデシルアルミニウム、ト
リ (2−メチルペンチル)アルミニウム、ジイソブチ
ルアルミニウムハイドライド、ジエチルアルミニウムハ
イドライド、ジプロピルアルミニウムハイドライド、エ
チルアルミニウムシバイドライド、プロピルアルミニウ
ムシバイドライド、イソブチルアルミニウムシバイドラ
イドなどが挙げられ、このうちでも好ましくは入手の容
易さからトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニ
ウム、トリブチルアルミニウムである。
(bl成分は、1種単独で、あるいは2種以上を併用す
ることができる。
(c)成分である有機マグネシウム化合物としては、ジ
アルキルマグネシウム化合物、ジアリールマグネシウム
化合物、アルキルマグネシウムハライドを挙げることが
でき、具体的にはジメチルマグネシウム、ジプロピルマ
グネシウム、ジブチルマグネシウム、エチルブチルマグ
ネシウム、エチルヘキシルマグネシウム、ジデシルマグ
ネシウム、ジオクチルマグネシウム、ジデシルマグネシ
ウム、ジドデシルマグネシウム、ジシクロヘキシルマグ
ネシウム、ジシクロペンチルマグネシウム、ジフェニル
マグネシウム、ジトリルマグネシウム、エチルマグネシ
ウムプロミド、エチルマグネシウムクロリド、アリルマ
グネシウムプロミド、プロピルマグネシウムプロミド、
n−ブチルマグネシウムクロリド、フェニルマグネシウ
ムプロミド、フェニルマグネシウムアイオダイドなどで
ある。
これらのfc)成分である有機マグネシウム化合物は、
単独であるいは混合して用いることができる。
る。
(di酸成分一方の成分である有機リチウムアルコキシ
ド化合物は、有機リチウム化合物、リチウム金属もしく
はりチウムハイドライドと、特定のアルコールとの反応
によって合成することができる。
また、(d)成分の他方の成分である有機リチウムアミ
ド化合物も、同様に有機リチウム化合物、リチウム金属
もしくはリチウムハライドと、特定の第二アミンとの反
応によって合成することができる。
これらの(dl成分としては、下記−形式で表される化
合物を挙げることができる。
綺’  (OCH2CH2) 、、OL i     
(i)R2□ N  (CHz  )   OL i 
        (ii)\□l R’  −N  (CH2CH20L i)z    
 (ix)N  (CH2CH20L i)3    
     (x)(前記一般式中、R1−R5は同一ま
たは異なり、炭素数1〜20のアルキル基または炭素数
6〜20のアリール基を示し、nは1〜3の整数、lは
2〜4の整数、mはO〜2の整数である。)なお、<d
l成分である有機リチウムアルコキシド化合物または有
機リチウムアミド化合物の合成に使用されるリチウム化
合物としては、エチルリチウム、プロピルリチウム、ブ
チルリチウム、ヘキシルリチウム、1.4−ジリチオブ
タン、ブチルリチウムとジビニルベンゼンとの反応物、
アルキレンジリチウム、フェニルリチウム、スチルベン
ジリチウム、イソプロペニルベンゼンジリチウム、リチ
ウムナフタレン、リチウム金属、リチウムハイドライド
などを挙げることができる。
さらに、(d)成分の合成においては、有機リチウム化
合物、リチウム金属もしくはりチウムハイドライドのリ
チウム原子に対し、活性水素であるアルコールの水酸基
または第二アミンの水素原子を当量使用し、不活性な有
機溶媒中で反応させる。
また、この際の反応温度は、−80〜100℃、特に好
ましくは一20〜20℃で行うことができ、窒素ガスな
どの不活性雰囲気中で行うことが好ましい。
本発明で使用される触媒組成物は、前記(al〜(dl
成分を含むが、その組成は、(d)成分/(a)成分の
モル比は、0.5〜3、好ましくは1〜2であり、0.
5未満では重合活性が著しく低下し、一方3を超えると
重合体のトランス−1,4結合金量が低くなるので好ま
しくない。
また、(b)成分/(a)成分のモル比は、好ましくは
0.5〜5、さらに好ましくは0.8〜3であり、0.
5未満では重合体のトランス−1,4結合金量が低くな
り、一方5を超えると重合活性が低下するので好ましく
ない。
さらに、(C)成分/(a)成分のモル比は、好ましく
は1〜10、さらに好ましくは2〜6であり、1未満で
は重合体のトランス−1,4結合金量が低くなり、一方
10を超えると重合活性が低下するので好ましくない。
本発明で使用される触媒組成物は、前記fa)〜(dl
成分を含むものであり、(al〜(C)成分の3成分か
らなる触媒系に比べて得られる重合体のトランス−1,
4結合金量を低下させることなく、著しく重合速度を上
げることができる。
また、本発明に使用される触媒組成物の使用量は、使用
される単量体100gに対して、通常、0,05〜10
ミリモル、好ましくは0.1〜3.0ミリモル程度であ
る。
さらに、触媒成分として、触媒調製時に、前記(a)〜
(dl成分のほかに、必要に応じて共役ジエンを(a)
成分1モルあたり、0.05〜20モルの割合で用いて
もよい。触媒調製に用いる共役ジエンは、重合用のモノ
マーと同じイソプレン、1,3−ブタジェン、1.3−
ペンタジェンなどが用いられる。触媒成分としての共役
ジエンは必須ではないが、これを併用することにより触
媒成分の触媒活性が一段と向上する。
触媒を調製するには、例えば不活性の有機溶媒に溶解し
た(a)〜(dl成分、さらに必要に応じて共役ジエン
を反応させることよりなる。その際、各成分の添加順序
は、任意でよい。これらの各成分は、あらかじめ混合、
反応させ、熟成させることが重合活性の向上、重合開始
誘導期間の短縮の意味から好ましいが、重合に際し溶媒
およびモノマー中に直接触媒各成分を順次添加してもよ
い。
本発明の触媒系で重合できる共役ジエンとしては、1.
3−ブタジェン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,
3−ブタジェン、1.3−ペンタジェン、ミルセンなど
があり、単独または2種以上を併用することができ、特
に1.3−ブタジェンおよび/またはイソプレンが好ま
しい。
また、本発明で使用される共役ジエン系重合体には、前
記共役ジエン以外に、スチレン、α−メチルスチレン、
p−メチルスチレン、0−メチルスチレン、p−ブチル
スチレン、ビニルナフタレン、p−N、Nジメチルアミ
ノスチレン、p −N、Nジメチルアミノスチレンなど
のビニル芳香族化合物のほか、ビニルピリジン、アクリ
ロニトリル、メタアクリロニトリル、メチル(メタ)ア
クリレート、アクリル酸エステルなどを共重合すること
が可能であり、好ましくはビニル芳香族化合物、特にス
チレンが最も好ましい。
重合溶媒としては、不活性の有機溶媒であり、例えばベ
ンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素溶媒
、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ブタン、シクロヘ
キサン、イソペンテン、n−ヘキセンなどの脂肪族炭化
水素溶媒、メチルシクロベンクン、シクロヘキサンなど
の脂環族炭化水素溶媒およびこれらの混合物が使用でき
る。
重合温度は、通常、−20℃〜150°Cで、好ましく
は30〜120℃である。重合反応は、回分式でも、連
続式でもよい。
なお、溶媒中の単量体濃度は、通常、5〜50重量%、
好ましくは10〜35重量%である。
また、重合体を製造するために、本発明の触媒系および
ポリマーを失活させないために、重合系内に酸素、水あ
るいは炭酸ガスなどの失活作用のある化合物の混入を極
力な(すような配慮が必要である。
本発明では、このようにして前記(a)〜(dl成分よ
りなる触媒系を用いて不活性有機溶媒中で共役ジエンを
単独重合またはスチレンなどの芳香族ビニル化合物と共
役ジエンを共重合して共役ジエン系重合体を生成させる
ことができる。
このようにして得られる共役ジエン系重合体は、ジエン
部分のトランス結合金量が70〜90%、好ましくは7
5〜87%、ビニル結合金量が4〜10%、好ましくは
5〜9%、芳香族ビニル化合物を共重合する場合、結合
芳香族ビニル化合物含量は50重量%以下、好ましくは
5〜45重量%、さらに好ましくは10〜35重量%で
あり、しかもスチレン連鎖はランダムなものであること
が好ましい。
共役ジエン系重合体のジエン部分のトランス1゜4−結
合金量が70%未満では、引張強度、耐摩耗性が劣り、
一方90%を超えると樹脂状となり、硬度が高くなり、
加硫ゴムの物性は低下する。
また、該重合体のビニル結合金量が4%未満では、製造
することが技術的に困難であり、一方10%を超えると
引張強度、耐摩耗性が劣る。
さらに、該重合体の結合芳香族ビニル化合物含量は、加
硫ゴムの引張強度および反18弾性の面から5〜45重
景%重量ましい。
さらに、前記生成共役ジエン系重合体は、スチレンを共
重合する場合、スチレン連鎖がランダムなものであり、
例えばT、M、Kolthoffらの酸化分解法(J、
Po l ym、Sc i、、上。
429  (1946))で測定されるブロックポリス
チレン含量が共重合体中、10重量%以下、好ましくは
5重量%以下であり、長鎖ブロックポリスチレンが10
重世%を超えると加硫物の反撥弾性が低下する。
なお、本発明で得られる共役ジエン系重合体の分子量は
、広い範囲にわたって変化させることができるが、その
ポリスチレン換算の重量平均分子量は、通常、5X10
’〜100×lO4、好ましくはl0XIO’〜80X
10’であり、5×104未満では加硫ゴムの引張強度
、i5を摩耗性、反撥弾性、発熱性が劣り、一方100
XIO’を超えると加工性が劣り、ロールやバンバリー
での混練り時にトルクが過大にかかったり、配合物が高
温になり劣化が起こり、またカーボンブラックの分散が
不良となり加硫ゴムの性能が劣るなどの問題が生起し好
ましくない。
また、本発明で得られる共役ジエン系重合体は、特に工
業用ゴム製品として用いる場合、そのムーニー粘度(M
L、、、 、100℃)は、通常、20〜150、好ま
しくは30〜80の範囲であり、前記重量平均分子量と
同様の理由から、20未満では加硫ゴムの物性が劣り、
一方150を超えると加工性が劣るものとなる。
本発明で得られる共役ジエン系重合体は、単独でまたは
他の剛性ゴムもしくは天然ゴムとブレンドして原料ゴム
として配合し、必要ならばプロセス油で油展し、次いで
充填剤であるカーボンブランク、加硫剤および加硫促進
剤などの通常の加硫ゴム配合剤を加えてゴム組成物とし
、これを加硫し、機械的特性および耐摩耗性が要求され
るゴム用途に用いることができる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例を挙げてさらに具体的に説明する
が、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に
何ら制約されるものではない。
また、実施例中の各種の測定は、下記の方法に拠った。
重合体のミクロ構造は、赤外吸収スペクトル法(モレロ
法)によって求めた。
ムーニー粘度は、予熱1分、測定4分、温度100°C
で測定した(JIS  K6300に準じた)。
実施例1 乾燥チン素雰囲気下で内容積57!のオートクレーブに
、シクロヘキサン2,500g、1.3−ブタジェン5
00gを仕込んだ。
次に、あらかじめチン素雰囲気下、室温でバリウムジ(
p−ノニルフェノキシト)を1.16ミリモル、トリエ
チルアルミニウムを1.16ミリモル、ジ−n−ブチル
マグネシウムを5.80ミリモル、およびテトラヒドロ
フルフリルオキシリチウムを1.74ミリモルを混合し
、前記オートクレーブに注入して、70℃で重合反応を
行った。
重合を60分間行ったのち、反応を停止し、老化防止剤
としてジ−t−ブチル−p−クレゾールを固形ゴム換算
で100gに対して0.7g添加し、スチームストリッ
ピングで溶媒除去し、110°仁でロール乾燥した。得
られた重合体は、テトラヒドロフラン、シクロヘキサン
、トルエン、四塩化炭素などの有機溶剤に可溶であった
得られた重合体の分析結果をを第1表に示す。
実施例2 テトラヒドロフルフリルオキシリチウムの代わりに2−
フェノキシエトキシリチウム(C6Hs−OCH2CH
z OL i)を1.74ミリモル使用する以外は、実
施例1と同様にして重合を行った。
得られた重合体の分析結果を第1表に示す。
実施例3 テトラヒドロフルフリルオキシリチウムの添加量を1.
74ミリモルから1.16ミリモルに変量した以外は、
実施例1と同様にして重合を行った。得られた重合体の
分析結果を第1表に示す。
実施例4 重合温度を40℃にし、リチウムアルコキサイドを2.
5ミリモルに増量した以外は、実施例1と同様に重合を
行った。得られた共重合体の分析結果を第1表に示す。
低温でも重合が進行することが分かる。
実施例5 1.3−ブタジェン500gの代わりに、スチレン10
0gと1,3−ブタジェン400gを仕込んだ以外は、
実施例1と同様にして重合を行った。得られた共重合体
の分析結果をを第1表に示す。
実施例6 テトラヒドロフルフリルオキシリチウムの代わtHa ミリモル添加する以外は、実施例1と同様にして重合を
行った。
得られた重合体の分析結果を第1表に示す。
実施例7 乾燥チン素雰囲気下で内容積5I!のオートクレーブに
、シクロヘキサン2,500g、スチレン100g、1
.3−ブタジェン400gを仕込んだ。
次に、あらかしめチン素雰囲気下、室温でバリウムジt
−ブトキシド)を1.16ミリモル、トリエチルアルミ
ニウムを1.16ミリモル、ジ−n−ヘキシルマグネシ
ウムを5.80ミリモル、およびテトラヒドロフルフリ
ルオキシリチウムを1.74ミリモルを混合し、前記オ
ートクレーブに注入して、70℃で重合反応を行う以外
は、実施例1と同様にして重合を行い、共重合体を得た
得られた共重合体の分析結果を第1表に示す。
比較例1 乾燥チン素雰囲気下で内容積51のオートクレーブに、
シクロヘキサン2,500g、1,3−ブタジェン50
0gを仕込んだ。
次に、あらかじめチン素雰囲気下、室温でバリウム(p
−ノニルフェノキシト)を1.16ミリモル、トリエチ
ルアルミニウムを1.16ミリモル、およびジ−n−ブ
チルマグネシウムを5.80ミリモルをを混合し、前記
オートクレーブに注入して、70℃で重合反応を行う以
外は、実施例1と同様にして重合を行い、重合体を得た
得られた重合体の分析結果を第1表に示す。
比較例2 1.3−ブタジェン500gの代わりに、スチレン10
0gと1.3−ブタジェン400gを仕込んだ以外は、
比較例1と同様にして重合を行った。得られた共重合体
の分析結果を第1表に示す。
比較例3 テトラヒドロフルフリルオキシリチウムの添加量を1.
74ミリモルから4.64ミリモルに変量した以外は、
実施例1と同様にして重合を行った。得られた重合体の
分析結果を第1表に示す。
比較例4 テトラヒドロフルフリルオキシリチウムの添加量を1.
74ミリモルから0.23ミリモルに変量した以外は、
実施例1と同様にして重合を行った。得られた重合体の
分析結果を第1表に示す。
比較例5 テトラヒドロフルフリルオキシリチウムの添加量を1.
74ミリモルから4.64ミリモルに変量した以外は、
実施例5と同様にして重合を行った。得られた重合体の
分析結果を第1表に示す。
比較例6 ジ−n−ブチルマグネシウムを添加しない以外は、実施
例1と同様にして重合を行った。
得られた共重合体は、重合転化率が低く分析できなかっ
た。             以下余白〔発明の効果
〕 本発明は、(alバリウム化合物、(b)有機アルミニ
ウム化合物、(C)有機マグネシウム化合物、ならびに
(d+有機リチウムアルコキシド化合物および/または
有機リチウムアミド化合物を重合触媒とし、共役ジエン
を重合する方法であり、(dl成分の添加によりトラン
ス−1,4結合金量を低下させずに、著しい重合促進作
用を付与することができ、高トランス−1,4結合金量
で高分子量の共役ジエン系重合体を高重合活性で容易に
コントロールして製造することができる。
特許出願人  日本合成ゴム株式会社 代理人  弁理士  白 井 重 隆

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(a)バリウム化合物、(b)有機アルミニウム
    化合物、(c)有機マグネシウム化合物、ならびに(d
    )有機リチウムアルコキシド化合物および/または有機
    リチウムアミド化合物を含み、(d)成分/(a)成分
    (モル比)が0.5〜3である触媒組成物を用い、共役
    ジエンを主成分とする単量体を、不活性有機溶媒中で重
    合する共役ジエン系重合体の製造方法。
  2. (2)(a)バリウム化合物が下記一般式で表される請
    求項1記載の共役ジエン系重合体の製造方法。 ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、R^1〜R^5は、炭素数1〜20の炭化水素
    基もしくはアルコキシ基またはフェノキシ基誘導体を示
    す。)
JP63060210A 1988-03-16 1988-03-16 共役ジエン系重合体の製造方法 Expired - Lifetime JP2518005B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63060210A JP2518005B2 (ja) 1988-03-16 1988-03-16 共役ジエン系重合体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63060210A JP2518005B2 (ja) 1988-03-16 1988-03-16 共役ジエン系重合体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01234409A true JPH01234409A (ja) 1989-09-19
JP2518005B2 JP2518005B2 (ja) 1996-07-24

Family

ID=13135561

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63060210A Expired - Lifetime JP2518005B2 (ja) 1988-03-16 1988-03-16 共役ジエン系重合体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2518005B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5100965A (en) * 1991-04-08 1992-03-31 The Goodyear Tire & Rubber Company Process for synthesizing high trans polymers
EP1018521A1 (fr) * 1999-01-06 2000-07-12 Société de Technologie Michelin Procede de preparation de polymeres dieniques fonctionnalises amine, de tels polymeres, composition de caoutchouc et enveloppe de pneumatique comportant ces polymeres.
JP2002504571A (ja) * 1998-02-18 2002-02-12 ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト 遅延アニオン重合方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56112916A (en) * 1980-02-13 1981-09-05 Asahi Chem Ind Co Ltd Production of conjugated diene polymer
JPS6026406A (ja) * 1983-07-22 1985-02-09 株式会社新光製作所 配線器具
JPS62215616A (ja) * 1986-03-17 1987-09-22 Asahi Chem Ind Co Ltd 結晶性ブロツクを有する共重合体の製造方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56112916A (en) * 1980-02-13 1981-09-05 Asahi Chem Ind Co Ltd Production of conjugated diene polymer
JPS6026406A (ja) * 1983-07-22 1985-02-09 株式会社新光製作所 配線器具
JPS62215616A (ja) * 1986-03-17 1987-09-22 Asahi Chem Ind Co Ltd 結晶性ブロツクを有する共重合体の製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5100965A (en) * 1991-04-08 1992-03-31 The Goodyear Tire & Rubber Company Process for synthesizing high trans polymers
JP2002504571A (ja) * 1998-02-18 2002-02-12 ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト 遅延アニオン重合方法
EP1018521A1 (fr) * 1999-01-06 2000-07-12 Société de Technologie Michelin Procede de preparation de polymeres dieniques fonctionnalises amine, de tels polymeres, composition de caoutchouc et enveloppe de pneumatique comportant ces polymeres.
JP2000204121A (ja) * 1999-01-06 2000-07-25 Soc De Technol Michelin アミノ官能化ジエンポリマーの製造方法、そのタイプのポリマー、そのポリマーを含むゴム組成物及びタイヤケーシング

Also Published As

Publication number Publication date
JP2518005B2 (ja) 1996-07-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6389845B2 (ja) アミノ基を含有するハロシラン類で官能基化された重合体
JP3735149B2 (ja) アリル−およびキシリル−アミン含有エラストマーおよび減じられたヒステリシスを有する生成物
US7671138B2 (en) Polymers functionized with hydrobenzamides
JP2730163B2 (ja) 高トランス低ビニル共役ジエン系重合体の製造方法
US5936029A (en) Macrocyclic polymers having low hysteresis compounded properties
JP5829297B2 (ja) 分岐重合体、並びにその合成方法及び使用方法
EP3029074A1 (en) Polymers functionalized with heterocyclic nitrile compounds
US5436290A (en) Low-hysteresis elastomer compositions using amino-substituted aryllithium polymerization initiators
JP2013540862A (ja) ポリジエンの生産方法
JP2015511650A (ja) ポリジエン製造プロセス
CA2219708C (en) Synthesis of macrocyclic polymers with group iia and iib metal cyclic organometallic initiators
JP3431284B2 (ja) ブロック共重合体の製造方法
JPH01135847A (ja) タイヤ用ブタジエン系重合体組成物
JPH08311118A (ja) 可溶アニオン重合開始剤およびこれらを用いて得られる生成物
JP6426140B2 (ja) ヘテロ環イミンで官能基化されたポリマー
JP2712622B2 (ja) 共役ジエン系重合体の製造方法
JPH01234409A (ja) 共役ジエン系重合体の製造方法
EP2844678A1 (en) Polydienes and diene copolymers having organophosphine functionality
JP2759812B2 (ja) 共役ジエン系重合体の製造方法および共役ジエン重合用触媒
JP2712612B2 (ja) 共役ジエン系重合体の製造方法
JPH03115412A (ja) ブロック共重合体およびゴム組成物

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term