JPH0123322Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案はポスター、絵画、カレンダー、書面、
賞状等のポスター類を容易に収納できる簡易額縁
に関するものである。

「従来の技術」 従来これらポスター、絵画、カレンダー等のポ
スター類を収納できる簡易額縁としては、実用に
供されているものは少なく、また技術文献として
はいろいろのものが提案されている。例えば実公
昭55−46559号で、合成樹脂等の可撓性素材で形
成した底部に条孔を有する断面〓形の帯状本体
に、摺動自在に多数の画鋲を遊嵌し、かつその針
先が前記帯状本体の底部裏面より突出するように
構成し、可撓性素材の帯状本体を長、短にそれぞ
れカツトして例えば簡易額縁とする画鋲付固定バ
ンドが、また実公昭58−3586号で、額縁本体を多
数個の組立用単体に分割形成し、この組立用単体
を額縁の外郭を形成する掛止杆に着脱自在として
額縁を組立てるようにした組立式額縁があり、更
に前記組立式額縁と軌を一つとするスプリングを
装備してなるクリツプ式の組立式額縁等がありま
す。

「考案が解決しようとする問題点」 従来は前述の如く簡易額縁としては適切なもの
がなく、その改良が望まれていた。また前述の技
術文献によるものは、簡易額縁または組立式額縁
として重宝される反面、画鋲付固定バンドでは、
帯状本体と画鋲との連動が確ずしも十分でなく、
帯状本体の壁面等への確実な装着がむつかしいこ
と、簡易な額縁にとどまり本来の額縁に対してか
なり見劣りすること等の問題点があつた。また組
立式額縁では、その正面図のように額縁が幾重に
もカツトされているようで、その利用の仕方によ
つてはあまり体裁のよいものでないこと、組立に
経験と時間を要しなれるまでその取り扱いが大変
であること、構造がかなり複雑となること等の問
題点があつた。

「問題点を解決するための手段」 上記に鑑み本考案は、組立てが誠に簡単であ
り、かつ本来の額縁とそれほどそん色のない簡易
額縁を提供するもので、その要旨は、ポスター、
絵画、カレンダー等のポスター類の各コーナーに
対応し、かつ各コーナーの表面側のみに添接され
る正面視し形をなす平板状のコーナー部材の裏
面に押圧突条を並設するとともに、この裏面に突
設された針、マグネシウム等の固定部片を設け、
かつこのコーナー部材の両端部に突条等を介して
形成されるモール挿入用の間隔を設け、前記コー
ナー部材の間隔に挿入可能としたポスター類の
縦、横の各縁部の表面側のみに添接されるモール
とからなり、前記各コーナー部材を壁面等に直接
設けられたポスター類の各コーナー又は前記各コ
ーナー以外の縦、横の各縁部の表面側のみに添接
されるモールとで簡易額縁を構成することによ
り、額縁の台板を省略等して構造の簡素化、低コ
スト化並びに取付けの簡素化を図ること。並びに
壁面等に間隔を設けることなく直接取付けること
ができる構造としたものである。

「作用」 次に本考案の作用状態を説明すると、ポスター
類２の先ず一つのコーナー２ａの表面側のみに対
応するコーナー部材１を添接し、ついでこのコー
ナー部材１を押圧すると、その固定部片４が例え
ば針４ａのときは、その針４ａが壁面１２に順次
押入されていきこのコーナー部材１が装着され
る。この操作を同様に他のコーナー２ａのコーナ
ー部材１になし順次これを装着していき、各コー
ナー部材１を介してポスター類２が壁面１２に取
付けられる。一方マグネツト４ｂのときは、その
磁性を介して先ず一つのコーナー２ａにこのコー
ナー部材１が装着される。この操作を同様に他の
コーナー２ａの表面側のみにコーナー部材１を順
次添接していき、各コーナー部材１を介してポス
ター類２が壁面１２に取付けられる。ついでポス
ター類２の縦、横の各縁部２ｂ，２ｃ，２ｄ，２
ｅの長さに対応してモール６を切断し、モール６
ｂ，６ｃ，６ｄ，６ｅとする。そうして例えばモ
ール６ｂをポスター類２の一方（向つて右側以下
同じ）の縦の縁部２ｂの表面側のみに添接しつ
つ、その両端部１６ｂ，１６ｂを一方の上下のコ
ーナー部材１，１の間隔５，５にそれぞれ挿設す
る。同様にモール６ｃをポスター類２の他方（向
つて左側以下同じ）の縦の縁部２ｃの表面側のみ
に添接しつつ、その両端部１６ｃ，１６ｃを他方
の上下のコーナー部材１，１の間隔５，５にそれ
ぞれ挿設する。こんどはモール６ｄをポスター類
２の上方（向つて上側以下同じ）の横の縁部２ｄ
の表面側のみに添接しつつ、その両端部１６ｄ，
１６ｄを一方の上、他方の上のコーナー部材１，
１の間隔５，５にそれぞれ挿設する。同様にモー
ル６ｅをポスター類２の下方（向つて下側以下同
じ）の横の縁部２ｅの表面側のみに添接しつつ、
その両端部１６ｅ，１６ｅを一方の下、他方の下
のコーナー部材１，１の間隔５，５にそれぞれ挿
設する。これによつて簡易額縁が構成されると共
に、ポスター類２の各コーナー２ａの表面側のみ
にが各コーナー部材１で、その縁部２ｂ〜２ｅの
表面側のみにモール６ｂ〜６ｅで隠蔽されいわゆ
る額縁内に収納されるのである。そしてモール６
ｂ〜６ｅの内で例えば図示のようにモール６ｂ，
６ｃが不安定であるときは、押ピン９をもつてこ
れを押圧すればよいのである。尚この押ピン９は
前述の例と同様に、その他装飾等の目的でその状
況に応じて用いられる。

「実施例」 図面は本考案の一実施例を示しており、１はポ
スター類２の各コーナー２ａに対応するよう正面
視して形をなす平板状のコーナー部材で、この
コーナー部材１の裏面には突出状に押圧突条３，
３が並設されており、この突条３，３は第２図〜
第４図のようにコーナー部材１の両側縁１ａ，１
ａより僅か内方で、かつ両端縁１ｂ，１ｂより僅
か内方まで設けたり、または第９図、第１０図の
ようにコーナー部材１の両側縁１ａ，１ａより僅
か内方で、かつ両端縁１ｂ，１ｂまで設けたりす
る等種々の方法がある。尚何れにしても、前記コ
ーナー部材１は、各コーナー２ａの表面側のみに
添接されるものである。４は固定部片で、この固
定部片４は第２図〜第４図のように針４ａとした
り、第９図、第１０図のようにマグネツト４ｂと
したりする。そしてコーナー部材１の両端部１
ｃ，１ｃには前記突条３，３と固定部片４，４若
しくは突条３，３の切欠部３ａ，３ａ（第２図〜
第４図の例）で形成されるモール挿入用の間隔
５，５が設けられている。尚コーナー部材１は前
記コーナー２ａのそれぞれに対して共通とし、使
用に際してその方向を変更するようにすれば一層
便利であるし、理解を容易にする目的で図面上に
おいても同様に説明してあるが、この一例に限定
されるものではありません。６は細巾で板状また
は断面コ字形をなす長尺状のモールで、このモー
ル６はポスター類２の大小または縦、横の各縁部
２ｂ，２ｃ，２ｄ，２ｅの長さによりそれぞれカ
ツトされるようにし、例えばモール６ｂ，６ｃ，
６ｄ，６ｅとされる。尚場合により第１１図のよ
うに裏面にマグネツト７が設けられるし、第５
図、第６図のように装飾片８等が設けられる。尚
前記モール６ｂ〜６ｅは、縦、横の各縁部２ｂ〜
２ｅの表面側のみに添接されるものである。図中
１６ｂ，１６ｃ，１６ｄ，１６ｅはモール６ｂ，
６ｃ，６ｄ，６ｅのそれぞれの両端部である。９
は押ピンで、１０はその針であり、適宜状況によ
りモール６ｂ〜６ｅの適所に設けてこれをより安
定させひいてはポスター類２を確実に壁面１２に
取付けることができる。その他装飾等の目的でも
押ピン９は使用される。尚前記コーナー部材１、
モール６、押ピン９等はそれぞれ装飾が施され、
その形状も適宜変更される。

「考案の効果」 本考案は以上詳述したように、ポスター類の各
コーナーの表面側のみにそれぞれ添接されるコー
ナー部材と、このコーナー部材の両端部の隙間に
挿入され、かつポスター類の各縁部の表面側のみ
に添接される複数本のモールとで額縁を構成し、
ポスター類の表面側に添接される構成の額縁であ
るので、各種のポスター類に合わせた額縁を容易
に組立てることができること、また本来の額縁と
それほど遜色がなく、重厚味と装飾性を有するこ
と。また壁面等に隙間を設けることなく密着した
額縁ができる効果があり誠に体裁がよいものであ
る。またコーナー部材の押圧突条でポスター類の
各コーナーを押圧し、固定部片を介して各コーナ
ーを取付ける構成であり、従来の皿板等の裏面全
体を圧接し、針等を介して取付けるものに比し、
押圧力を要さず、しかも部分圧接であるので確実
に押圧ができるし、またコーナー部材が浮き上が
ることが少なくなる。更にコーナー部材の間隔に
モールの両端部をそれぞれ挿設する構成であるの
で、モールが脱抜せず、かつ体裁がよい。またモ
ールを押ピンで止めればより安定すると共に、装
飾的にもよいのである。更にモールを長尺物と
し、この長尺物のモールをカツトして、各縁部の
長さに適合する構成の実施態様では、ポスター類
の大さに限定されることなく広い範囲で利用でき
るので、一層利用範囲が拡充される。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示しており、第１図
は正面図、第２図はコーナー部材の拡大正面図、
第３図は同上Ａ−Ａ線断面図、第４図は同上底面
図、第５図はモールの一部を示す拡大正面図、第
６図は第５図の拡大平面図、第７図は押ピンの拡
大正面図、第８図は第７図の平面図、第９図はコ
ーナー部材の他の一例を示す拡大正面図、第１０
図は第９図のＡ−Ａ線断面図、第１１図はモール
の他の一例を示す一部欠截正面図である。 １……コーナー部材、１ａ，１ａ……側縁、１
ｂ，１ｂ……端縁、１ｃ，１ｃ……端部、２……
ポスター類、２ａ……コーナー、３，３……突
条、４……固定部片、４ａ，４ａ……針、４ｂ，
４ｂ……マグネツト、５，５……間隔、６〜６ｅ
……モール、７……マグネツト、８……装飾片、
９……押ピン、１６ｂ〜１６ｅ……端部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ポスター、絵画、カレンダー等のポスター類
   の各コーナーに対応し、かつ各コーナーの表面
   側のみに添接される正面視し形をなす平板状
   のコーナー部材の裏面に押圧突条を並設すると
   ともに、この裏面に突設された針、マグネシウ
   ム等の固定部片を設け、かつこのコーナー部材
   の両端部に突条等を介して形成されるモール挿
   入用の間隔を設け、前記コーナー部材の間隔に
   挿入可能としたポスター類の縦、横の各縁部の
   表面側のみに添接されるモールとからなり、前
   記各コーナー部材を壁面等に設けられたポスタ
   ー類の各コーナーの表面側のみに添接するよう
   に設けるとともに、その固定部片を介してポス
   ター類を壁面等に直接取付け、この取付けられ
   たポスター類の縦、横の各縁部の表面側のみに
   添接される各モールの両端部を、各コーナー部
   材に設けた間隔に挿入して額縁を組立てるよう
   に構成した簡易額縁。 前記モールが長尺物であつて、この長尺物を
   カツトして縦、横の各縁部の長さに適合する構
   成とした実用新案登録請求の範囲第１項記載の
   簡易額縁。