JPH01231304A - 鉄−窒素系磁性薄膜及びその製造方法 - Google Patents

鉄−窒素系磁性薄膜及びその製造方法

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JPH01231304A
JPH01231304A JP5802588A JP5802588A JPH01231304A JP H01231304 A JPH01231304 A JP H01231304A JP 5802588 A JP5802588 A JP 5802588A JP 5802588 A JP5802588 A JP 5802588A JP H01231304 A JPH01231304 A JP H01231304A
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iron
atomic
thin film
nitrogen
magnetic
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JP5802588A
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Matahiro Komuro
又洋 小室
Yuzo Kozono
小園 裕三
Shinji Narushige
成重 真治
Masanobu Hanazono
雅信 華園
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は磁性薄膜及びその製造方法に係わり、特に高い
飽和磁束密度を有する鉄−窒素系磁性薄膜及びその製造
方法に関する。
〔従来の技術〕
磁気記録の高密度化の要請は益々高度化し、特に、磁気
記録媒体を厚さ方向に磁化する垂直磁気記録方式では、
膜面に垂直方向に磁気異方性(磁化容易軸)を有する強
磁性膜を表面にもった磁気記録媒体と、この記録媒体に
対して強い垂直成分磁界を発生する磁気記録ヘッドが必
要となる。この磁気記録ヘッドで急峻な分布をなす垂直
成分磁界を得るには、記録媒体に対面する磁気コアの先
端部には磁束密度が非常に高くなるので、磁気コアの磁
性薄膜としては、磁気異方性が強く、飽和磁束密度が高
く、高透磁率で、かつ保磁力のより小さいものが要求さ
れる。
この磁性薄膜として、従来はパーマロイ、センダストあ
るいは非晶質系磁性合金等が用いられたが、高飽和磁束
密度を有する磁性材料として鉄(Fe)を主成分とした
ものが知られている。
しかしながら、これらの磁性薄膜は、スパッタリング、
蒸着等の従来の薄膜形成技術を用いて薄膜を形成させた
場合は、多結晶薄膜が形成され、その膜面に垂直な柱状
結晶構造となり、柱状結晶構造の境界で磁化を動きに<
<シ、保磁力を大きくしていた。
この飽和磁束密度のさらに高い磁性体として、純Fe及
びFeCo合金があり、特に純Feの窒化物中のFe1
.J成分は2.8T (テスラ)という巨大飽和磁束密
度をもつことが、「窒化鉄薄膜の磁性(第10回日本応
用磁気学会学術講演概要集、1986年11月第296
頁)」にも記載されているが、まだ高濃度のFe1.N
2薄膜は得られていない。
また、特開昭60−132305号公報に示されるよう
に、窒化鉄を含む鉄−窒素系磁性体からなる主磁性体膜
と、比較的低保磁力で磁歪の小さい軟質磁性体からなる
中間磁性体膜とを積層構造にした積層磁性体膜が得られ
ている。この積層磁性体膜中の窒化鉄は、純鉄の飽和磁
束密度2.2Tを越える高飽和磁束密度であり、1.5
〜30e(エルステッド)の低い保磁力となっている。
〔発明が解決しようとするiI題〕
しかしながら、前記の積層磁性体膜中の窒化鉄の相構成
は、F e 、 N (F els Nzも含む)の占
める割合が50X子%以上であるが、その他にα−Fe
、Fe、Nが多量に含まれており、これらα−Fe、F
e、Nの混在の割合が多くなると飽和磁束密度が低くな
り、保磁力も大きくなる傾向があるため、このFe、N
の高飽和磁束密度の効果が十分に発揮されていない。ま
た、この窒化鉄は単結晶でないため、保磁力も大きい値
となっている。
このように、従来の鉄−窒素系磁性薄膜では、鉄−窒素
系材料のFa原子とN原子の原子対の異方性について考
慮されておらず、その原子対の異方性に応じて生じる磁
気異方性を得る点について配慮されていなかった。また
、原子対の配列を制御する方法もなかった。
本発明の目的は、Fe−N原子対と、Fe−Fe原子対
の配列を制御して形成される高飽和磁束密度でかつ低保
磁力の鉄−窒素系磁性薄膜及びその製造方法を提供する
ことにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明の鉄−窒素系磁性薄
膜においては、鉄原子及び窒素原子の原子対と、鉄原子
及び鉄原子の原子対との2種の原子対の配列に異方性を
有し、かつ鉄対窒素が8対1の原子比を有する単結晶か
らなる磁性薄膜である。
前記磁性薄膜の飽和磁束密度は、2.2Tを越えるもの
で、高密度磁気記録用磁性薄膜として有効である。
そして1本発明の鉄−窒素系磁性薄膜の製造方法として
は、窒素ガス雰囲気中で、加熱した基板面上に、その基
板の結晶方位と平行方向に磁場を印加した状態で、鉄原
子及び窒素原子の原子対と、鉄原子及び鉄原子の原子対
との2種の原子対を、蒸着により配列させてエピタキシ
ー成長させ、鉄対窒素の原子比が8対1の磁性薄膜を形
成させる方法である。
この時に用いる基板は、基板の原子対の長さと、前記2
種の原子対の長さとの差が±10%以内であればより効
果的に磁性薄膜を製造できる。
また、この基板を、200〜400℃に加熱することに
より、鉄−窒素系磁性薄膜の製造がより効果的になる。
蒸着を行うときの窒素ガス雰囲気の窒素ガス分圧を、l
Xl0−” 〜lXl0″″”Torrに調節すること
により、鉄−窒素系磁性薄膜を効率よく製造できる。
そして、蒸着速度を、0.1〜100Å/sとすること
により、鉄−窒素系磁性薄膜をより効果的に製造できる
【作用〕
上記のように構成された鉄−窒素系磁性薄膜では、 F
e (鉄)−N(窒素)原子対とFe−Fe原子対が異
方性をもって配列した構造になっているので、Fe−1
NJfi子対の方向では、Feの結晶格子間にN原子が
侵入型に存在するため、Feの結晶格子間距離が特定方
向に伸びて、Fa−Np子対の隣合ったFe[子のスピ
ン間の交換相互作用がFe−Fe原子対よりも強くなっ
ており、そのため、その薄膜には磁気異方性が形成され
、飽和磁束密度が高くなる。また、その薄膜のFe対N
の原子比が8対1であるためFe5N (Fe1@N8
も含む)が形成されて、高い飽和磁束強度が得られると
ともに、他の窒化鉄を含まないので飽和磁束密度が低下
することがなく保磁力も上昇しない、さらに、この磁性
薄膜が単結晶からなるので、磁化の動きが粒界で妨げら
れることがなく、磁化が粒内を小さな磁界で動けるので
保磁力が小さくなる。
この磁性薄膜の飽和磁束密度が純鉄の飽和磁束密度であ
る2、2Tを越えることにより、高密度磁気記録用磁性
材料として有効に作用する。
そして、鉄−窒素系磁性薄膜の製造方法では、窒素ガス
雰囲気中で、加熱した基板面上に、純Feを蒸着するの
で、Fe対Nの原子比が8対1の薄膜が形成される。さ
らに、基板の結晶方位と平行方向に磁場を印加すると、
その方向にFe−N原子対が、垂直方向にFe−Fe原
子対が配列して、その面内で磁気異方性が生じる。また
、基板面上に蒸着してFe−N系薄膜をエピタキシー成
長させるので、単結晶が形成される。これにより、磁気
異方性を有する単結晶のFe−N系薄膜を作製すること
ができる。
ここで、エピタキシー成長させるための基板は、基板の
原子対の長さと、Fe−N原子対とFe−Fe原子対の
2種の原子対の長さとの差が±10%以内のものを用い
ることにより、単結晶を作製する上により効果的である
窒素ガス雰囲気中で基板上に蒸着して、Fa対Nが8対
1の原子比の薄膜を作製するには、基板を200〜40
0℃に保持し、N、ガス分圧を1×10′″”〜I X
 10−”Torrに調節し、蒸着速度を0.1〜10
0Å/sに制御するのが望ましい。
基板の温度が200℃未満では、F’e対Nは8対1に
ならず、Fe4N、Fe、N等が生じ、さらに単結晶に
なりにくいため飽和磁束密度が低下する。400℃を越
えると、Feと基板との反応により化合物が生じ、さら
に単結晶になりにくい。
窒素ガス分圧がI X 10−”Torr未満では、N
が少な過ぎて窒化鉄ができにくくなる。また、IX 1
0−” To’rrを越えると、Nが高くなってFe4
N、Fe、N等が生じ易くなり、Fe、Nとなりにくい
蒸着速度が0.1Å/s未満では、薄膜の製造が遅すぎ
て、工業生産上無理である。100Å/sを越えると、
Fe、N膜が一方向に成長せずに多結晶的になり、その
結晶粒界にFe4N、Fe3Nが生成してFe対Nの原
子比が8対1にならなくなる。
〔実施例〕
本発明の実施例について、第1〜第8図により説明する
0本発明の薄膜中のFe−N原子対及びF e −F 
e JJW子対の異方性配列をより完全にして結晶粒界
等の乱れのない、単結晶に近いFe−N系磁性薄膜を作
製するものである。
まず、鉄の窒化物のうちα−Feの結晶構造は、第2図
に示すような体心立方品(BCC)構造であり、x印の
原子間位置にN原子が入る可能性がある。N原子がx印
の位置に入ることによってFe−Fe原子対の距離が伸
び、FsN原子スピン間の結合力が変化するため、飽和
磁束密度(Bs)の値が変化することが知られているm
 F e  N系材料に磁気異方性を生じさせるために
は、N原子の入る位置(×印)を人工的に制御する必要
がある。しかし、上述したように、第2図のα−Feの
構造が欠陥、転位1粒界等により乱れている場合には、
N原子位置も一義的に決まらず、全体としてFe−N原
子対の異方性は消えてしまう。上記従来技術では、簿膜
が多結晶質であり、単結晶に関する配慮がされていない
ため、Fe−N原子対の異方性は消失していると考えら
れる。従って、第1図に示すようなF e −N原子対
を作るためには、Fe−N系薄膜をエピタキシー成長さ
せることによる方法が最も簡単であると考えられる。
第1図では、Fe−N−Fe・・・・・・の方向と垂直
にFe−Fe−Fe・・・・・・原子が配列している。
前者のFe−N原子対方向では、Fe原子の原子間距離
がα−Feに比べ伸びる。また、第1図のように、Fe
−NJM子対とFe−Fe原子対の方向が垂直である場
合には、この原子面内において磁気異方性が生じる。第
1図の配列は、第2図の構造から考えると、Fe (1
00)、(110)、 (111)等の面内において、
N原子がFeの原子間位置(侵入位置)に規則配列する
ことによって実現することができる。従って、これらの
面がある特定の基板面にエピタキシー成長しなからN原
子が規則配列すれば、−軸磁気異方性をもつ薄膜を得る
ことができる。またFe−N原子対方向は。
Fe−N原子対の隣合ったFe原子のスピン間の交換相
互作用がFe−Fe原子対よりも強くなる。
従って、膜作製中に、ある特定方向に磁場を印加すれば
、Fa−NyK子対がFe−Fe原子対よりも安定に磁
場方向に配列する。そこで、本発明は、膜作製中の印加
磁界によって、原子対の異方性配列による磁気異方性を
生み出すことが可能となったものである。
本発明の実施例の詳細について説明する。
Fe−N系薄膜をエピタキシー成長させるため。
高真空蒸着装置を用いて、FettNxガス雰囲気中で
蒸着した。膜作製条件は、第1表に示すように蒸着前の
到達真空度はI X 10−’Torr以下であり、そ
の後、成長室内にN、 (純度99.99%以上)ガス
を入れた。
第  1  表 用いた基板はGaAs単結晶で、その基板を200〜4
00℃に加熱し、上記高真空蒸着装置の電子ビーム熱源
によりFeを蒸着した。その時の蒸着速度は0.1〜1
00Å/sであった。
第1表の膜作成条件のうち、基板温度、N2ガス分圧、
蒸着速度のそれぞれの条件範囲で蒸着することにより、
Fe対Nの原子比が8対1の薄膜が得られる。なお、上
記の蒸着速度は蒸着装置の電子ビームのフィラメント電
圧をl0KVとした場合、電流を1〜10mAに調節す
ることにより制御できる。蒸着中は、膜表面をRHEE
Dによ、ってl1lt察し、膜が単結晶であることを確
認した。
ここで、RHEEDは反射電子線回折であって、被検体
表面に低角度で電子線を入射し1反射した電子線をスク
リーンに投影して、そのスクリーンに現れるパターンに
より、被検体表面の凹凸を調べる回折法である。被検体
が単結晶の場合は蒸着面は平らになり、スクリーンには
ストリークパターンがあられれる。
また、膜のX線回折により、第1表に示す条件で作成し
た薄膜には、原子間距離の1/4毎にピークが現われて
、Fe1.N、(004)であることを示すパターンが
観察された。
次に、第3図は、基板としてGaAs(001)及びS
i (001)の単結晶基板を用いた時の容易磁化方向
のB−H曲線であり、Si (001)のB−H曲線6
とGaAs (001)のB−H曲線7を示す。GaA
s単結晶を用いた場合には、保磁力Hcは約0.100
となり、軟磁気特性を示した。また飽和磁束密度Bsは
約2.5Tであり、Fe単位膜のBs2.2Tよりも高
いBsを示した。
またGaAs(001)上に蒸着したFe−N系薄膜は
、第4図のようなり−H曲線となり、磁化容易軸方向の
B−H曲線8と磁化困難軸方向のB−H曲線9を示す、
困難軸方向では、Hcは約0゜020eとなり一軸異方
性膜が得られた。
第1表の膜作製条件を用いて、Fe−N系薄膜を種々の
基板上に作製した。基板の格子定数と得られたFe−N
系薄膜の面内磁化容易軸方向の保磁力を第5図に示す。
薄膜作製中のRHEEDパターンがスポット、あるいは
ストリークパターンを示した膜は、Heも小さく0.2
0e以下であった。即ち、Si、GaAs、Ge、βM
n、asn等が良好であった。またこれらのF e −
N系薄膜のX線回折パターンの観測結果から(200)
回折ピークの半値幅は第6図に示すように、Heの小さ
い膜で半値幅が1.0度以下であり、結晶性がよい。す
なわち単結晶であることを裏づけでいる。ここで、半値
幅とは、X線回折でθ走査により得られる強度曲線にお
いて、その曲線のピークの半値(50%)におけるピー
ク部の幅(角度)のことで、この半値幅の値が小さい程
単結晶に近いことをあられす。
Fe−N原子対を作りながらエピタキシー成長させるた
めには、基板の原子間距離とFe−N−Fe原子間距離
がほぼ等しくなければならない。
一般にエピタキシー成長するためには、成長膜と基板の
原子間距離差は約3%以内とされている。
しかしFe−N系薄膜の場合、第6図に示すように約1
0Å以下の原子間距離差のある基板でも半値幅(Δθ、
。)の小さい膜が得られ、Fe−N系薄膜がこの原子間
距離(格子定数)をもつ基板上でエピタキシー成長する
ことがわかった。第6図のFe−N系薄膜は、第1表に
示すような作製条件を用いて作製した薄膜であり、原子
間距離が±10%以内の基板を用いた場合の反射電子線
回折(RHEED)パターンは、ストリークパターンで
あることを確認しており、Fe−N系薄膜が単層成長し
ながら磁場の印加方向に平行にFe−N原子対を形成し
、単結晶が作製されることがわかった。
RHEEDパターンから、Fe−N系薄膜の成長初期(
膜厚約10Å以下)では、Fe−N系薄膜は核発生・成
長機構により成長し、10Å以上の膜厚で単層成長する
ことが観察された。上記Fa−N原子対の第1図のよう
な異方性配列は、膜厚10Å以上の単層成長過程で得ら
れる。
Fe−N系材料は、Fe、Nに近い原子比率の場合、飽
和磁束密度(Bs)が約2.5〜2.6Tになることが
知られている。この高Bsの原因は、第2図に示す侵入
位置(×印)にN原子が入ることによって、Feの原子
間距離が特定方向に伸びるためであり、第1図ではFe
−N方向がBsのより高くなる状態である。従って、膜
形成中にFe−N対を形成したい方向に磁場を印加すれ
ば、Fe−N原子対が磁場方向に優先配列し、磁気異方
性をもつ膜が得られる。
第7図は、GaAs(001)単結晶基板上にFe−N
系薄膜を成長させる場合に、膜面内に磁場を印加したと
きの、膜の異方性磁界HKと印加磁界(H)との関係を
示す。HKは印加磁界の増加と共に増加し、300eの
印加磁界で0.390eとなる。Hにの増加は、Fe−
NJM子対0異方性配列が進むためであり、RHEED
パターンからもFe−N対の異方性配列が確認できた。
第8図は、GaAs(001)面に垂直に100eの磁
場を印加した場合のF e −N系薄膜のB−H曲線で
ある。垂直方向にFe−N原子対が優先配列する為に、
垂直方向が磁化容易軸方向となる。また、Bsは第4図
の場合と同様に約2.5Tであった。
上記実施例から、Bsが約2.5T、Heが0.20e
以下の膜が得られ、エピタキシー成長によってFe−N
原子対を形成することにより、原子対の異方性から一軸
異方性膜を得ることができ。
高飽和磁束密度の軟磁性膜として高密度磁気記録用材料
に応用できる。
さらに、このFe、NからなるFe−N系磁性薄膜に、
Fe、N、Fe、N等のFe−N系材料を組合せて高飽
和磁束密度のディスク材料にも適用できる。
〔発明の効果〕
本発明は、以上説明したように構成されているので、以
下に記載されるような効果を奏する。
Fe−N系磁性薄膜は、Fa−N原子対とF’e−Fe
原子対とが異方性をもって配列しているので一軸磁気異
方性を示し、Fe対Nの原子比が8対1であるのでFe
、Nとなり、かつ、単結晶となることから、高飽和磁束
密度を有するとともに低保磁力となり、高密度磁気記録
用の磁性材料として十分使用できる。
さらに、その磁性薄膜の飽和磁束密度が2.2Tを越え
るので、上記磁性材料としてもより有効である。
また、Fe−N系磁性薄膜のFe−Np1子対とFe−
Fe原子対とが、基板面上に、その結晶方位と平行方向
に磁場を印加された状態でエピタキシー成長をするので
、Fe−N原子対とFe−Fe原子対とが異方性をもっ
て配列して一軸磁気異方性を有する単結晶のFe−N系
薄膜を形成することができる。さらに、Fe、Nの組成
比を有する窒化鉄を形成することができるので、きわめ
て飽和磁束密度が高く、かつ保磁力の低い磁性薄膜を作
製することができる。
さらに、基板としては、その原子対の長さと、Fe−N
Jji子対とF a −F e原子対の2種の原子対の
長さとの差が±10%以内とすることにより、基板面上
のエピタキシー成長を容易にし、単結晶の薄膜作製を可
能とした。
そして、基板の加熱温度を200〜400℃にし、窒素
ガス分圧をl X 10−″”〜I X 10−”To
rrに調節し、さらに蒸着速度を0.1〜100Å/s
に制御することにより、Fe対Nの原子比が8対1のF
e−N系磁性薄膜をより容易に作製できる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明によるFe−N原子対とFe−FeJM
子対が垂直に配列した状態を示す説明図、第2図はα−
Feの体心立方品の中にN原子の侵入できる位置を示し
た説明図、第3図は基板としてGaAs (001)及
びSi (001)単結晶板を用いた時の磁化容易軸方
向のB−H曲線を示す図、第4図はGaAs (001
)上に蒸着したFe−N系薄膜のB−H曲線を示す図、
第5図は基板の格子定数と得られたFe−N系薄膜の面
内磁化容易軸方向の保磁力との関係を示す図、第6図は
基板の格子定数と半値幅との関係を示す図、第7図は膜
面内に磁場を印加してGaAs (001)単結晶基板
上に形成されたFe−N系薄膜の異方性磁界と印加磁界
との関係を示す図、第8図はGaAs(001)面に垂
直に磁場を印加した場合のFe−N系薄膜のB−H曲線
を示す図である。 1− F e −N原子対、2− F e −F e原
子対、3・・・Fe原子、4・・・N原子。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.鉄原子及び窒素原子の原子対と、鉄原子及び鉄原子
    の原子対との2種の原子対の配列に異方性を有し、かつ
    鉄対窒素が8対1の原子比を有する単結晶からなる鉄−
    窒素系磁性薄膜。
  2. 2.請求項1において、前記磁性薄膜の飽和磁束密度が
    2.2Tを越えることを特徴とする鉄−窒素系磁性薄膜
  3. 3.窒素ガス雰囲気中で、加熱した基板面上に、その基
    板の結晶方位と平行方向に磁場を印加した状態で、鉄原
    子及び窒素原子の原子対と、鉄原子及び鉄原子の原子対
    との2種の原子対を、蒸着により配列させてエピタキシ
    ー成長させ、鉄対窒素の原子比が8対1の磁性薄膜を形
    成させる鉄−窒素系磁性薄膜の製造方法。
  4. 4.請求項3において、前記基板の原子対の長さと、前
    記2種の原子対の長さとの差が±10%以内であること
    を特徴とする鉄−窒素系磁性薄膜の製造方法。
  5. 5.請求項3において、前記基板の加熱温度が、200
    〜400℃であることを特徴とする鉄−窒素系磁性薄膜
    の製造方法。
  6. 6.請求項3において、前記窒素ガス雰囲気の窒素ガス
    分圧が1×10^−^■〜1×10^−^■Torrで
    あることを特徴とする鉄−窒素系磁性薄膜の製造方法。
  7. 7.請求項3において、前記蒸着の速度が、0.1〜1
    00Å/sであることを特徴とする鉄−窒素系磁性薄膜
    の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10164603B4 (de) * 2000-12-27 2005-12-08 Suzuki Motor Corp., Hamamatsu Verfahren zur Erzeugung einer Eisennitriddünnschicht und Eisennitriddünnschicht

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10164603B4 (de) * 2000-12-27 2005-12-08 Suzuki Motor Corp., Hamamatsu Verfahren zur Erzeugung einer Eisennitriddünnschicht und Eisennitriddünnschicht

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