JPH01226530A - 無菌包装システムにおける殺菌剤除去方法及びその装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、容器内に残留する殺菌剤を除去するための
無菌包装システムにおける殺菌剤除去技術及ｑその装置
に関する。

［従来の技術］ 従来の無菌包装システムにおける殺菌剤除去技術は、実
開昭６２−１７５０６号公報に示されるように、殺菌処
理後、熱風の吹付けによ？紙容器（カートン）内を乾燥
させる。すなわち、多段の噴射ノズルからカートンに熱
風を吹付けて容器内に残留する殺菌剤（Ｈ２０２溶液）
を蒸発・乾燥さけると共１、−１殺菌剤の蒸気を上方の
排気ダクトを介１７て排出する。

［発明が解決しようとする課題〕 しかしながら、従来の無菌包装システムにおける殺菌剤
除去技術においては、カートンを高温の熱風により加熱
するので、カートン内面のポリエチレンコーテイング膜
が酸化・溶融することがある。このため、カートンに詰
められる牛乳等の内容物にポリエチレン臭が移り、製品
価値が低下する。また、熱風をカートン内部で対流させ
ることにより容器側壁及び底部に付着した殺菌剤を乾燥
除去するので、殺菌剤を完全蒸発させ難く、容器内に殺
菌剤が残留することがある。容器内面に液層状に付着し
た殺菌剤を完全除去することは後工程においても非常に
困難であり、容器内の殺菌剤残留値が上昇すると、牛乳
等の内容物が汚染される。このため、殺菌剤スプレィ量
を極力少量に抑制する必要があり、殺菌効果が不安定に
なるという問題点があった。

この発明は、かかる事情に鑑みてなされたちのてあって
、殺菌剤使用量を増加した場合であっても、容器を必要
量」二に高温加熱することなく、容器内に残留する殺菌
剤を確実に除去することができる無菌包装システムにお
ける殺菌剤除去方法及びその装置を提供することを目的
とする。

［課題を解決するための手段］ この発明に係る無菌包装システムにおける殺菌剤除去方
法は、その上部が開口ｌまた有底筒状の容器内に残留す
る殺菌剤を除去するための無菌包装システムにおける殺
菌剤除去方法において、吹付けられた気流が上昇するよ
うに前記容器の内側壁に気体を吹付けると共に、前記容
器の内底に渦流状の気体を吹付け、吹付は位置を前記容
器の内底から開口まで上昇させる一方、前記開口を介し
て殺菌剤を含む気体を吸引排出することを特徴とする。

また、この発明に係る無菌包装システムにおける殺菌剤
除去装置は、その上部が開口１７た有底筒状の容器内に
挿入可能なノズルを備えた無菌包装システムにおける殺
菌剤除去装置において、前記ノズルを前記容器内に挿入
する挿入手段と、その通路が上向きに傾斜され、前記ノ
ズルの外周にてスリット状に開口する第１の吹出し口と
、その通路が遠心力を有する渦流状の気体を吹出すよう
に形成され、前記ノズルの下端にて開口する第２の吹出
し口と、これら第１及び第２の吹出し口を介して前記容
器の内側壁及び内底にそれぞれ気体を吹付ける手段と、
前記容器の開口を介して殺菌剤を含む気体を吸引排出す
る手段と、を有することを特徴とする。

〔作用］ この発明に係る無菌包装システムにおける殺菌剤除去方
法及びその装置においては、容器開口に吸引排出用チャ
ンバを取付けて容器を密封し、ノズルを容器の内底近傍
に挿入し、第１及び第２の吹出し口を介してそれぞれ気
体を吹出すと共に、容器内の気体を吸引排出する。第１
の吹出し口から容器の内側壁に向かって気体を吹付ける
と、内側壁に付着した殺菌剤が細かなミスト状の液滴と
なり、内側壁から離脱して気体と共に上昇し、容器開口
に設けられたチャンバを介］、て吸引排出される。また
、第２の吹出１２日から容器の内底に渦流気体を吹付け
ると、内底に残留する殺菌剤が気体と共に旋回しつつ内
底の周縁に向かって拡散し、殺菌剤を含む気流となり、
次いで、これが内底から内側壁に沿って上昇し、容器開
口のチャンバを介して吸引排出される。

［実施例］ 以下、添付の図面を参照してこの発明の実施例について
具体的に説明する。

第１図はこの発明の第１の実施例に係る無菌包装システ
ムにおける殺菌剤除去装置が容器に取付けられた場合を
示す断面図、第２図は無菌包装システムにおける全体設
備を示す模式図である。第２図に示すように、無菌包装
機１は、そのほぼ全体を無菌室２としており、製函部チ
ャンバ３で成形されたボトムシールカートン（有底筒状
の紙容器）４が、殺菌処理装置の過酸化水素（Ｈ２０□
）スプレィ部６を経て、殺菌剤除去装置のノズル９がカ
ートン４に挿入され、残留殺菌剤が除去され、次いで、
液体充填部１０、トップ加熱部１１、トップ圧着シール
部１２を経た後に無菌状態において牛乳又はジュースが
充填され、カートン開口が閉じられるようになっている
。成形されたカートン４は、その開口が上方に向くよう
な姿勢でコンベア上に載置され、その前後に通常のホッ
トエアー乾燥装置８が設けられ、過酸化水素水の除去を
促進させる。

第１図に示すように、ノズル９は、上下に延びる矩形の
管２０及びその下端に設けられたノズル本体３４を有し
ている。各ノズル９の管２０の上部がそれぞれ昇降部材
２２の部材２４によりそれぞれ把持され、これらの昇降
部材２２は相互に連結されている。各部材２２の基端部
は同一の昇降装置（図示せず）により支持されており、
カートン搬送用コンベアが一時停止すると一連のノズル
９が同時に下降するようになっている。管２０の上端に
はエア洪給管２６が接続されており、図示しない工°ア
供給源から供給管２６を介して管２０の通路２１に高圧
エアが供給されるようになっている。バキュームチャン
バ２８が開口１６を塞ぐようにカートン４に被せられ、
チャンバ２８の吸引通路３２が真空ポンプ（図示せず）
の吸引口に連通され、通路３２を介してカートン内部の
気体が吸引排出されるようになっている。また、ノズル
９の管２０が、チャンバ２８の案内部３０によりカート
ン４内に案内されている。管２０及び案内部３０は相互
に摺接されており、この部分から実質的に気体が漏れな
いようになっている。この場合に、チャンバ２８は管２
０とは別個ば支持されているので、部材２２を昇降させ
ると管２０が案内部３０内で摺動するようになっている
。

ノズル本体３４は、矩形をなし、その径がカートン４の
内径より小さく形成されており、管２０の下端にボルト
により取付けられている。このようなノズル本体３４が
、カートン４の内側壁との間にほぼ−様な間隙を有する
と共に、カートン４の内底に所定の間隙をもって対面す
るように、カートン４内に挿入されている。ノズル本体
３４には通路２１に連通する多数に分岐したエア通路が
形成されている。これらのエア通路がそれぞれ吹出し口
３５．３６．３７．３８にて開口し、種々の方向にホッ
トエアが吹出されるようになっている。すなわち、第１
の吹出し口３８の通路は、所定幅のスリットをなし、上
方に傾斜するように形□　成され、ノズル本体３４の周
面にて開口している。

また、第３図に示すように、第１の吹出し口３８は、ノ
ズノ５本体３４実質的に一周しており、各辺中央にて若
干脹らんでいる。

一方、第４図に示すように、第２の吹出し口３５．３６
．３７のそれぞれの通路は、エアが本体３４の中央領域
から周縁領域に拡散するような方向に吹出されるように
形成されている。すなわち、四つの吹出し口３６が中央
の吹出し口３５を取囲むように形成され、これらの吹出
し口３６からエアが吹出されると、図中時計回りの気流
が形成されるようになっている。更に、吹出し口３７が
それぞれ吹出し口３６よりも周縁寄りに形成され、外方
（中央に対して逆方向）にエアが吹出されるようになっ
ている。

この場合に、第１の吹出し口３８は、スリット間隙が約
０．５　ａｍであり、その通路が水平に対して約１５″
傾斜している。

次に、第１の実施例の動作について説明する。

成形されたカートン４の内面に所定量の過酸化水素溶液
をスプレィ塗布し、これに紫外線を照射する。殺菌処理
後、カートン４を乾燥装置８の下方に搬送し、コンベア
を一時停止してノズル９と共にバキュームチャンバ２８
を下降させ、ノズル９をカートン４内に挿入すると共に
、チャンバ２８をカートン４に被せて開口１６を塞ぐ。

ノズル本体３４をカートン４の内底から数ミリの距離で
対面させる。チャンバ２８を固定し、真空ポンプにより
カートン内部の気体を吸引すると共に、ノズル９に比較
的低温の所定圧のホットエアを供給しつつノズル９を所
定速度で上昇させる。ホットエアがノズル９に供給され
ると、第１の吹出し口３８からナイフェツジ状のエアジ
ェツトがカートンの全周に亘って水平よりやや上方に吹
出され、エアの衝突により内側壁に付着した殺菌剤が離
脱し、９１１かなミスト状の液滴となって気流に随伴さ
れて上昇し、通路３２を介して吸引排出される。

一方、第２の吹出し口３５，３６．３７からエアか吹出
されると、旋回流が形成され、内底に残留する液滴状の
殺菌剤か周縁に吹き散らされ、細かなミスト状の液滴と
なって気流に随伴され、気流が側壁に到達すると側壁に
沿って上昇し、通路３２を介して吸引排出される。ノズ
ル９を、カートン４の内底から開口］６まで」−昇させ
、開口１６の位置で停止させる。次いで、真空ポンプを
止めてカートン内の吸引を停ｔｈし、チャンバ２８の固
定を解放して自由にする。そして、ノズル９と共にチャ
ンバ２８を上昇させ、カートン４を次工程にコンベア搬
送する。

上記実施例によれば、チャンバをカートンに披ぜ、カー
トンを密封した状部で殺菌剤を除去するので、チャンバ
の煙突効果により上昇気流が促進され、殺菌剤を効率よ
く円滑に吸引することができる。また、これにより、設
備をコンパクトにすることができると共に、無菌室内の
殺菌剤蒸気密度の−ｌｘ昇を防ぐことができる。

また、上記実施例によれば、第２の吹出１７０からのエ
ア吹出しによりカートン内底に渦流を形成するので、比
較的大きな液滴をも吹き飛ばすこＪができ、残留殺菌剤
をほぼ完全に除去することができる。

また、上記実施例では、吹出される気体にホットエアを
使用するので、乾燥効果もあり、物理的除去との相乗作
用により殺菌剤を実質的に完全除去することができる。

このとき、ホットエア温度を従来より低温にしているの
で、カートン内面のポリエチレンコーティングの臭いが
牛乳又はジュースに移ることを有効に回避することがで
きる。

次に、第５図及び第６図を参照しつつ、この発明の第２
の実施例について説明する。

第１の実施例と第２の実施例とが相互に共通する部分に
ついての説明は省略する。この第２の実施例では、第２
の吹出し口を変更している。回転部材４２がノズル本体
４０の下端に設けられ、回転部材４２とノズル本体４０
との間隙により第２の吹出し口４６が形成されている。

この回転部材４２は、かさ状をなし、そのかさ面にスパ
イラル状の溝が形成されている。また、回転部材４２は
、そのかさ面がエア通路２１に向くように、遊びボルト
４４により回転可能に支持されている。

次に、第２の実施例の動作について説明する。

バキュームチャンバ内の気体を吸引排除すると共に、所
定圧のホットエアを通路２］を介して第１の吹出し口３
８及び第２の吹出し口４６に供給する。エアにより回転
部材４２を回転させ、旋回流（渦流）を形成し、これを
カートンの内底に吹付ける。殺菌剤を含む旋回気流は、
内底の周縁に拡散し、次いでカートン内側壁に沿って上
昇し、吸引除去される。

上記第２の実施例によれば、回転部材４２を簡ｆｌｉに
交換することができるので、保守点検に優れた殺菌剤除
去装置を提供することができる。

［発明の効果］ この発明によれば、気体を吹付けることにより容器内面
に付着１７た殺菌剤を物理的に除去すると共に、殺菌剤
を吸引排出するので、容器内に残留する殺菌剤を確実か
つ効率良く除去することができる。このため、殺菌処理
工程における殺菌剤のスプレィ量を増加することができ
、容器内面の殺菌効果を安定化させることができる。ま
た、容器を必要以上に加熱することなく殺菌剤を除去す
ることができるので、容器内面のコーテイング材の臭い
が内容物に移ることを有効に回避することができる。更
に、従来の熱風吹付は設備を不要にすることができるの
で、無菌室を小さくすることができ、設備コストを大幅
に低減することができると共に、設備コストのみならず
運転コストをも大幅に低減することができる。また、更
に、無菌室内の殺菌剤蒸気濃度を低減することができる
ので、容器の二次汚染を防ぐことができ、容器の殺菌剤
残留値の上昇を抑制することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の第１の実施例に係る無菌包装システ
ムにおける殺菌剤除去装置の一部を示す断面図、第２図
は無菌包装システムにおける全体設備を示す模式図、第
３図は第１の実施例の殺菌剤除去装置のノズル部分を示
す斜視図、第４図はノズル下面を示す図、第５図はこの
発明の第２の実施例に係る無菌包装システムにおける殺
菌剤除去装置の一部を切り欠いて示す部分断面図、第６
図は第２の実施例のノズルした面を示す図である。 ２；無菌室、４；カートン、８；ホットエアー乾燥装置
、９；ノズル、２０；管、２１；通路、２２；昇降部材
、２６；エア供給管、２８；バキュームチャンバ、３４
．４０．ノズル本体、３５．３６．３７．４６；第２の
吹出し口、３８；第１の吹出し口、４２；回転部材。 出願人代理人　弁理士　鈴江武彦 第１図 第３図 第４図 第５図 第６図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）その上部が開口した有底筒状の容器内に残留する
   殺菌剤を除去するための無菌包装システムにおける殺菌
   剤除去方法において、吹付けられた気流が上昇するよう
   に前記容器の内側壁に気体を吹付けると共に、前記容器
   の内底に渦流状の気体を吹付け、吹付け位置を前記容器
   の内底から開口まで上昇させる一方、前記開口を介して
   殺菌剤を含む気体を吸引排出することを特徴とする無菌
   包装システムにおける殺菌剤除去方法。
2. （２）その上部が開口した有底筒状の容器内に挿入可能
   なノズルを備えた無菌包装システムにおける殺菌剤除去
   装置において、前記ノズルを前記容器内に挿入する挿入
   手段と、その通路が上向きに傾斜され、前記ノズルの外
   周にてスリット状に開口する第１の吹出し口と、その通
   路が形成されその通路が遠心力を有する渦流状の気体を
   吹出すように形成され、前記ノズルの下端にて開口する
   第２の吹出し口と、これら第１及び第２の吹出し口を介
   して前記容器の内側壁及び内底にそれぞれ気体を吹付け
   る手段と、前記容器の開口を介して殺菌剤を含む気体を
   吸引排出する手段と、を有することを特徴とする無菌包
   装システムにおける殺菌剤除去装置。