JPH01222042A - 鋼の浸炭方法 - Google Patents
鋼の浸炭方法Info
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- JPH01222042A JPH01222042A JP4919388A JP4919388A JPH01222042A JP H01222042 A JPH01222042 A JP H01222042A JP 4919388 A JP4919388 A JP 4919388A JP 4919388 A JP4919388 A JP 4919388A JP H01222042 A JPH01222042 A JP H01222042A
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
[産業上の利用分野]
本発明は、耐摩耗性と高い疲れ強さとを兼ねそなえた高
品質の部品を得ることのできる鋼の浸炭方法に関する。 [従来の技術] 耐摩耗性と高い疲れ強さを要求される機械構造部品とく
に動力伝達部品は、一般に浸炭処理を施して使用に供し
ている。 浸炭処理により耐摩耗性と疲れ強さを向上さ
せるという観点からは、健全な心部、すなわち微細な結
晶粒からなる心部をもつ部品に、健全な浸炭層を形成す
ることが理想的である。 しかし、従来のガス浸炭法、真空浸炭法では、このよう
な条件を満足する部品を与えることかできない。 たとえば、現在主流となっているガス浸炭法は、浸炭時
に使用する変成ガス中に微量とはいえHOおよびCO2
を含むので、酸素が鋼の表面に侵入して粒界酸化が起る
。 粒界酸化は表面近傍の焼入性を低下させ、疲れ強さ
や耐摩耗性を低下させることから忌避されているが、ガ
ス浸炭法を用いる限り、その防止は困難である。 一方、真空浸炭法は、950℃以上の高温で処理を行な
うため、浸炭時に処理部品の結晶粒が粗大化を免れない
。 結晶粒の粗大化は部品の靭性を低くし疲れ強さの低
下を1aくため、真空浸炭法では部品の合部を健全に維
持することができない。 すなわち、いずれの浸炭法も、それぞれの処理過程に起
因する不可避な欠点をもっており、浸炭処理の効果を最
大限に生かしきることができない、というのが現状であ
る。 [発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、耐摩耗性とともに疲れ強さにすぐれた
、高品質の機械構造用部品を得ることのできる鋼の浸炭
方法を提供することにある。
品質の部品を得ることのできる鋼の浸炭方法に関する。 [従来の技術] 耐摩耗性と高い疲れ強さを要求される機械構造部品とく
に動力伝達部品は、一般に浸炭処理を施して使用に供し
ている。 浸炭処理により耐摩耗性と疲れ強さを向上さ
せるという観点からは、健全な心部、すなわち微細な結
晶粒からなる心部をもつ部品に、健全な浸炭層を形成す
ることが理想的である。 しかし、従来のガス浸炭法、真空浸炭法では、このよう
な条件を満足する部品を与えることかできない。 たとえば、現在主流となっているガス浸炭法は、浸炭時
に使用する変成ガス中に微量とはいえHOおよびCO2
を含むので、酸素が鋼の表面に侵入して粒界酸化が起る
。 粒界酸化は表面近傍の焼入性を低下させ、疲れ強さ
や耐摩耗性を低下させることから忌避されているが、ガ
ス浸炭法を用いる限り、その防止は困難である。 一方、真空浸炭法は、950℃以上の高温で処理を行な
うため、浸炭時に処理部品の結晶粒が粗大化を免れない
。 結晶粒の粗大化は部品の靭性を低くし疲れ強さの低
下を1aくため、真空浸炭法では部品の合部を健全に維
持することができない。 すなわち、いずれの浸炭法も、それぞれの処理過程に起
因する不可避な欠点をもっており、浸炭処理の効果を最
大限に生かしきることができない、というのが現状であ
る。 [発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、耐摩耗性とともに疲れ強さにすぐれた
、高品質の機械構造用部品を得ることのできる鋼の浸炭
方法を提供することにある。
本発明の鋼の浸炭方法は、肌焼鋼を加工した部品を、酸
素濃度を10001)DI以下にした炉内で800〜9
50℃に加熱し、減圧下に部品の表面。 において電力密度が300〜2500W#どなる条件下
にグロー放電を行なうとともに浸炭ガスを導入して浸炭
し、真空または非酸化性ガスの雰囲気に保持して炭素を
拡散させ、次いで熱処理することによって、表面の炭素
濃度が0.4〜1゜2%で粒界酸化層の深さが3μm以
下であり、合部の組織がJIS粒度8番以上の整細粒で
ある部品を得ることからなる。 本発明で処理の対象とする肌焼鋼は、クロム鋼、ニッケ
ルクロム鋼、クロムモリブデン鋼またはニッケルクロム
モリブデン鋼などの各種合金鋼を包含する。 熱処理は、従来の浸炭による表面硬化処理において行な
っていた、焼入れ焼もどし処理を実施すればよい。 浸炭ガスは、CI−(4,c3H8などの炭化水素系ガ
スをそのまま使用すればよい。 浸炭に先立って、後記する実施例に示すように、Arお
よびH2雰囲気下におけるグロー放電をしばらく行ない
、部品の表面を清浄化することが好ましい。 [作 用] 発明者らは、減圧下のグロー放電によって鋼を浸炭する
イオン浸炭法が、浸炭ガスに酸化性ガスを使用しないこ
とと、比較的低い温度域でも高いカーボンポテンシャル
をもつことに着目して研究の結果、本発明に至った。
以下に、本発明で採用した諸要件につき、その限定理由
を説明する。 浸炭温度二800〜950℃ 800℃を下回る低温では、浸炭速度がおそく実用的で
ない。 浸炭を促進させるためには高温で処理すること
が好ましいが、950℃を超える高温では結晶粒が粗大
になって、合部の靭性が低下する。 電力密度:300〜2500W# 電力が、部品表面1Tdあたり300Wに至らない聞で
は浸炭効率が悪い。 一方、17Ffあたり2500W
を超す電力をかけると、局部的なアークの麹生する頻度
が高くなり、浸炭ムラの原因となる。 また、このよう
な人容足の電源設備を用意することは多大の設備費を要
する。 酸素濃度:11000pp以下 炉内の酸素濃度が高いほど、結晶粒界に形成される酸化
物は多くなる。 従って炭素の拡散が終了するまで、炉
内の酸素濃度を100o ppm以下に維持する。 本発明は、上記した範囲内の処理条件に加えて9!1理
時間を、鋼種や部品の用途などに従って選択して処理し
、表面の炭素濃度が0.4〜1.2%で粒界酸化層の深
さが3μm以下であり、合部の組織がJIS粒度8番以
上の整細粒である部品を得る。 表面炭素濃度が0.4%未満のものは、浸炭が不足であ
って耐摩耗性と疲れ強さが低い。 1゜2%を超過する
ほど浸炭を施すと残留オーステナイト量の増加を招き、
表面硬さがむしろ低下し、その上、粗大炭化物が粒界上
へ析出して、耐摩耗性、疲れ強さ特性が劣ってくる。 機械的諸特性に悪影響を及ぼさない粒界酸化層の深さは
3μmまでであり、酸化物をこれより深部に形成させて
はならない。 合部の組織の結晶粒度が粗粒または混粒の部品は、疲れ
強さと靭性が低い。
素濃度を10001)DI以下にした炉内で800〜9
50℃に加熱し、減圧下に部品の表面。 において電力密度が300〜2500W#どなる条件下
にグロー放電を行なうとともに浸炭ガスを導入して浸炭
し、真空または非酸化性ガスの雰囲気に保持して炭素を
拡散させ、次いで熱処理することによって、表面の炭素
濃度が0.4〜1゜2%で粒界酸化層の深さが3μm以
下であり、合部の組織がJIS粒度8番以上の整細粒で
ある部品を得ることからなる。 本発明で処理の対象とする肌焼鋼は、クロム鋼、ニッケ
ルクロム鋼、クロムモリブデン鋼またはニッケルクロム
モリブデン鋼などの各種合金鋼を包含する。 熱処理は、従来の浸炭による表面硬化処理において行な
っていた、焼入れ焼もどし処理を実施すればよい。 浸炭ガスは、CI−(4,c3H8などの炭化水素系ガ
スをそのまま使用すればよい。 浸炭に先立って、後記する実施例に示すように、Arお
よびH2雰囲気下におけるグロー放電をしばらく行ない
、部品の表面を清浄化することが好ましい。 [作 用] 発明者らは、減圧下のグロー放電によって鋼を浸炭する
イオン浸炭法が、浸炭ガスに酸化性ガスを使用しないこ
とと、比較的低い温度域でも高いカーボンポテンシャル
をもつことに着目して研究の結果、本発明に至った。
以下に、本発明で採用した諸要件につき、その限定理由
を説明する。 浸炭温度二800〜950℃ 800℃を下回る低温では、浸炭速度がおそく実用的で
ない。 浸炭を促進させるためには高温で処理すること
が好ましいが、950℃を超える高温では結晶粒が粗大
になって、合部の靭性が低下する。 電力密度:300〜2500W# 電力が、部品表面1Tdあたり300Wに至らない聞で
は浸炭効率が悪い。 一方、17Ffあたり2500W
を超す電力をかけると、局部的なアークの麹生する頻度
が高くなり、浸炭ムラの原因となる。 また、このよう
な人容足の電源設備を用意することは多大の設備費を要
する。 酸素濃度:11000pp以下 炉内の酸素濃度が高いほど、結晶粒界に形成される酸化
物は多くなる。 従って炭素の拡散が終了するまで、炉
内の酸素濃度を100o ppm以下に維持する。 本発明は、上記した範囲内の処理条件に加えて9!1理
時間を、鋼種や部品の用途などに従って選択して処理し
、表面の炭素濃度が0.4〜1.2%で粒界酸化層の深
さが3μm以下であり、合部の組織がJIS粒度8番以
上の整細粒である部品を得る。 表面炭素濃度が0.4%未満のものは、浸炭が不足であ
って耐摩耗性と疲れ強さが低い。 1゜2%を超過する
ほど浸炭を施すと残留オーステナイト量の増加を招き、
表面硬さがむしろ低下し、その上、粗大炭化物が粒界上
へ析出して、耐摩耗性、疲れ強さ特性が劣ってくる。 機械的諸特性に悪影響を及ぼさない粒界酸化層の深さは
3μmまでであり、酸化物をこれより深部に形成させて
はならない。 合部の組織の結晶粒度が粗粒または混粒の部品は、疲れ
強さと靭性が低い。
第1表に示すNQI〜3の組成の合金を溶製した。
各材料の試験片を炉に入れて、下記のAないしDのいず
れかの処理を施した。 処理へ(本発明) 炉内を10’Torrまで減圧し、920℃に加熱俊、
Arおよび1−12を供給して炉内圧を2TOrrに調
整した。 試験片を陰極とし、陽極との間に500Vの
直流電圧を印加して、グロー放電を起させた。 電力密
度は800W/Tdである。 前処理として20分間、
ArおよびHのイオンによる表面清浄化を行なってから
ArctjよびH2を排気した。 続いて炉内に03H
8を送り込んで1時間、浸炭した。 浸炭ガスを排気し
て4時間、そのままの温度に保持して拡散を行なった。 上記諸工程の間、炉内の酸素濃度は10pI)m以下
に維持した。 処理B(比較例) 条件を下記のように変えて、処理Aと同様な処理をした
。 電力密度 酸素濃度 処理 鋼NQ (W/m) (1)l)m)B−
118001800 B−21270800 B−328502400 B−422901200 B−53850’1100 B−632703 処理C(ガス浸炭) 炉内を920℃に加熱して20分間、材料を均熱した。 浸炭ガス(カーボンポテンシレル:約0.9%)を炉
内に供給して、3.5時間にわたり浸炭処理を行なった
。 ついでこのエンリッチガスの供給を止めて2時間、
そのままの温度に保持し、炭素を拡散させた。 t11理D(真空浸炭) 炉内を1O−2Torrまで減圧し、1030℃に加熱
して20分間、材料を均熱した。 03H8を供給して炉内圧を400Torrに調整し、
1.3時間、浸炭した。 この場合だけ浸炭温度を10
30℃に設定したのは、他の処理の浸炭温度920℃で
は浸炭ムラが生じ、各種の試験に供する試験片が得られ
ないためである。 AないしDの処理に続いて、830℃に30分間保持し
てから油冷する焼入れ、および160℃に2時間保持し
てから放冷する焼もどしを行なった。 このようにして得た各試験片について、表面硬さ、有効
硬化層深さ、および粒界酸化層深さを測定し、結晶粒度
をしらべた。 その結果を、第2表に示す。 ここで有効硬化層深さとは、試験片の断面においてその
端から硬度を測定し、深さに対応してグラフをかき、グ
ラフにおいて硬度550Hvとなる点の、試験片の表面
からの距離をいう。 第2表の結果から、本発明の方法(処理A)に従って1
qだ試験片は粒界酸化物が観察されず、健全な浸炭層を
有し、かつ整細粒であった。 一方、これと同様な工程を経ても、操業条件を本発明の
範囲外とした処理B−1ないしB−6によって得た試験
片は、浸炭ムラを生じたり粒界酸化層が厚く形成されて
いたりして、すぐれた品質のものとはいえない。 また、現在ひろく行なわれているガス浸炭法(処理C)
によるものは、表面の硬化は十分であったが、粒界酸化
層がかなり深くまで観察された。 真空浸炭法(処理D)によるものは、十分に浸炭され、
粒界酸化層も認められないが、高温で処理したため、結
晶粒が粗大化していた。 これらの結果から、本発明の処理方法によりすぐれた品
質の部品が得られることがわかるが、確認のため、処理
A、CおよびDにより得た試験片につき、回転曲げ疲れ
強さ、歯車疲れ強さ、および衝撃値を測定した。 その
結果を第3表に示す。 回転曲げ疲れ強さは、平行部が直径8mの平滑試験片を
使用して、小野式回転曲げ試験機によって測定した。
条件は下記のとおり。 回転数 3.500rE)m 温 度 室 温 表面研摩 な し 歯車疲れ強さは、下記の条件で、動力循環式歯車試験に
よって測定した。 歯 形 並 歯 モジュール 2.5 歯 数 28 ピッチ円直径 70m 衝撃値は、10Rノツチつき試験片を使用して、シャル
ピー衝撃試験によって測定した。 第3表の結果から明らかなように、回転曲げ疲れ強さ、
歯車疲れ強さおよび衝撃値のいずれについても、本発明
によって得た試験片は、他の方法によって得た試験片よ
りすぐれた値を示した。 第 1 表 第 2 表 第 3 表
れかの処理を施した。 処理へ(本発明) 炉内を10’Torrまで減圧し、920℃に加熱俊、
Arおよび1−12を供給して炉内圧を2TOrrに調
整した。 試験片を陰極とし、陽極との間に500Vの
直流電圧を印加して、グロー放電を起させた。 電力密
度は800W/Tdである。 前処理として20分間、
ArおよびHのイオンによる表面清浄化を行なってから
ArctjよびH2を排気した。 続いて炉内に03H
8を送り込んで1時間、浸炭した。 浸炭ガスを排気し
て4時間、そのままの温度に保持して拡散を行なった。 上記諸工程の間、炉内の酸素濃度は10pI)m以下
に維持した。 処理B(比較例) 条件を下記のように変えて、処理Aと同様な処理をした
。 電力密度 酸素濃度 処理 鋼NQ (W/m) (1)l)m)B−
118001800 B−21270800 B−328502400 B−422901200 B−53850’1100 B−632703 処理C(ガス浸炭) 炉内を920℃に加熱して20分間、材料を均熱した。 浸炭ガス(カーボンポテンシレル:約0.9%)を炉
内に供給して、3.5時間にわたり浸炭処理を行なった
。 ついでこのエンリッチガスの供給を止めて2時間、
そのままの温度に保持し、炭素を拡散させた。 t11理D(真空浸炭) 炉内を1O−2Torrまで減圧し、1030℃に加熱
して20分間、材料を均熱した。 03H8を供給して炉内圧を400Torrに調整し、
1.3時間、浸炭した。 この場合だけ浸炭温度を10
30℃に設定したのは、他の処理の浸炭温度920℃で
は浸炭ムラが生じ、各種の試験に供する試験片が得られ
ないためである。 AないしDの処理に続いて、830℃に30分間保持し
てから油冷する焼入れ、および160℃に2時間保持し
てから放冷する焼もどしを行なった。 このようにして得た各試験片について、表面硬さ、有効
硬化層深さ、および粒界酸化層深さを測定し、結晶粒度
をしらべた。 その結果を、第2表に示す。 ここで有効硬化層深さとは、試験片の断面においてその
端から硬度を測定し、深さに対応してグラフをかき、グ
ラフにおいて硬度550Hvとなる点の、試験片の表面
からの距離をいう。 第2表の結果から、本発明の方法(処理A)に従って1
qだ試験片は粒界酸化物が観察されず、健全な浸炭層を
有し、かつ整細粒であった。 一方、これと同様な工程を経ても、操業条件を本発明の
範囲外とした処理B−1ないしB−6によって得た試験
片は、浸炭ムラを生じたり粒界酸化層が厚く形成されて
いたりして、すぐれた品質のものとはいえない。 また、現在ひろく行なわれているガス浸炭法(処理C)
によるものは、表面の硬化は十分であったが、粒界酸化
層がかなり深くまで観察された。 真空浸炭法(処理D)によるものは、十分に浸炭され、
粒界酸化層も認められないが、高温で処理したため、結
晶粒が粗大化していた。 これらの結果から、本発明の処理方法によりすぐれた品
質の部品が得られることがわかるが、確認のため、処理
A、CおよびDにより得た試験片につき、回転曲げ疲れ
強さ、歯車疲れ強さ、および衝撃値を測定した。 その
結果を第3表に示す。 回転曲げ疲れ強さは、平行部が直径8mの平滑試験片を
使用して、小野式回転曲げ試験機によって測定した。
条件は下記のとおり。 回転数 3.500rE)m 温 度 室 温 表面研摩 な し 歯車疲れ強さは、下記の条件で、動力循環式歯車試験に
よって測定した。 歯 形 並 歯 モジュール 2.5 歯 数 28 ピッチ円直径 70m 衝撃値は、10Rノツチつき試験片を使用して、シャル
ピー衝撃試験によって測定した。 第3表の結果から明らかなように、回転曲げ疲れ強さ、
歯車疲れ強さおよび衝撃値のいずれについても、本発明
によって得た試験片は、他の方法によって得た試験片よ
りすぐれた値を示した。 第 1 表 第 2 表 第 3 表
本発明の浸炭方法によれば、耐摩耗性とともに疲れ強さ
をかねそなえた、これまでにない高品質の機械構造用部
品を製造することができる。 従って、本発明により製
造した部品を使用する機械、装置等は、従来にまして安
全で信頼性の高いものとなる。 特許出願人 大同特殊鋼株式会社 代理人 弁理士 須 賀 総 夫
をかねそなえた、これまでにない高品質の機械構造用部
品を製造することができる。 従って、本発明により製
造した部品を使用する機械、装置等は、従来にまして安
全で信頼性の高いものとなる。 特許出願人 大同特殊鋼株式会社 代理人 弁理士 須 賀 総 夫
Claims (1)
- 肌焼鋼を加工した部品を、酸素濃度を1000ppm以
下にした炉内で800〜950℃に加熱し、減圧下に、
部品の表面において電力密度が300〜2500W/m
^2となる条件下にグロー放電を行なうとともに浸炭ガ
スを導入して浸炭し、真空または非酸化性ガスの雰囲気
に保持して炭素を拡散させ、次いで熱処理することによ
つて、表面の炭素濃度が0.4〜1.2%で粒界酸化層
深さが3μm以下であり、心部の組織がJIS粒度8番
以上の整細粒である部品を得ることからなる鋼の浸炭方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4919388A JP2596047B2 (ja) | 1988-03-02 | 1988-03-02 | 鋼の浸炭方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4919388A JP2596047B2 (ja) | 1988-03-02 | 1988-03-02 | 鋼の浸炭方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01222042A true JPH01222042A (ja) | 1989-09-05 |
JP2596047B2 JP2596047B2 (ja) | 1997-04-02 |
Family
ID=12824177
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4919388A Expired - Lifetime JP2596047B2 (ja) | 1988-03-02 | 1988-03-02 | 鋼の浸炭方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2596047B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002092980A1 (fr) * | 2001-05-10 | 2002-11-21 | Soghi Kogyo Co., Ltd. | Ensemble de guidage de gaz d'echappement a surface reformee dans un turbocompresseur de type vgs et procede de reformage de surface des elements constitutifs de cet ensemble |
-
1988
- 1988-03-02 JP JP4919388A patent/JP2596047B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002092980A1 (fr) * | 2001-05-10 | 2002-11-21 | Soghi Kogyo Co., Ltd. | Ensemble de guidage de gaz d'echappement a surface reformee dans un turbocompresseur de type vgs et procede de reformage de surface des elements constitutifs de cet ensemble |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2596047B2 (ja) | 1997-04-02 |
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